2009年12月5日土曜日

長野県上田市虚空蔵(1)

国道254号線がこの画像の上のガードレール。霊泉寺川が内村川に合流した少し下流。虚空蔵と言う古刹がある。上田から鹿教湯温泉に向って左側。虚空蔵の駐車場を利用させて頂き、参拝後少し上流に歩けば案内看板と河床に下る階段(画面の左側)がある。河床と道路下の広い範囲に枕状溶岩が露出している。右岸は農地から山林に続いていて分布は確認出来ない。河岸の露頭は苔が生えている。コンクリート構造物は農業用水路と思われる。右端では枕状溶岩をくり抜いて用水を通している。画面右下の岩体は美しい緑色。河床の岩体は流れに削られていて形は判り難いが苔がないので観察はし易い。ここの画像はかなり在るので10枚以上観て頂く積り。内村川に沿って広い範囲に分布しているのか?ゆっくり歩き回ってみたい気持ちも強いが中々出来ない。画像の範囲内では無いが附近には幾つが岩脈が有る。
下流の小屋坂大橋の下にも露頭があるが河床に降りにくいので推奨はしない。「虚空蔵」と言う地名の露頭は他にも静岡や長崎にもある。

2009年12月4日金曜日

長野県上田市霊泉寺(9)

枕状溶岩の露頭位置とポットフォールの位置関係です。画面上を横切る赤い橋はこの稚児ヶ淵の上流側に掛かる橋です。ポットフォールの一部が見えているのがお判りでしょうか?兎に角、これ程大きなポットフォールが在るとは驚きでした。貫入岩脈で比較的サイズの小さな柱状節理が短く数段に分かれて発達したから、この様に大きくなれたのでしょう。一番最初にご紹介した画像の通り、2段に分かれています。岩脈が切れる場所の水深が深くなっています。ご注意下さい。其処を通り過ぎれば後は浅い流れです。

2009年12月3日木曜日

長野県上田市霊泉寺(8)

小さな枕状溶岩の転石?
斑晶が見事な転石の後は小さな転石です。枕状溶岩の露頭では時々この様な細長い転石を眼にする事があります。画像の右下にも小さいものが写っています。勿論、枕状溶岩と全く縁が無い場所でも細長い礫を見る事が在りますから、細長ければ何でも枕の破片だなどと強弁する積りは有りませんが、この二つは、周囲の状況から枕状溶岩の転石の可能性が強いと思いました。
斑晶の目立った転石と色調も似ています。でも、斑晶がこれには観られなかったので、念の為に写真に写しておいたものです。
本当に狭い領域でも、斑晶の状況がまるで違ったり、見た目の形状が違うかと思うと、遥か離れた場所で全く同じ様な形状と大きさの枕状溶岩を観るのは実に不思議な経験だと思っています。ここの画像も後一枚で終わりです。

2009年12月2日水曜日

長野県上田市霊泉寺(7)

斑晶のある岩の表面を拡大して見ました。表面が白っぽいのはこれが転石で細かい傷によるもので、岩そのものの色を示しているとは限りません。
斑晶は斜長石だと思います。
偏光顕微鏡で鉱物の同定の勉強を始めましたが全く進歩が無く、でも斜長石だけは直ぐに判るので最近は「斜長石」大好きになってしまいました。人生長いのだから諦めずにこつこつと学んでいこうと考えています。

2009年12月1日火曜日

長野県上田市霊泉寺(6)

これは転石なので、ここで取上げるのは筋違いかもしれないとは思うのですが、形状が見事に枕状溶岩の特徴を示しているので敢えてご紹介します。取上げる理由は表面に大変大きな斑晶(斜長石?)が見える岩が枕状溶岩の特徴を示す形状をしている事にあります。スケールの10円硬貨は23mm。斑晶は恐らく斜長石だと思いますが、溶岩にこれだけ大きな斑晶が出ると言う事は珍しい事だと思います。箱根溶岩でも斜長石の斑晶が見られるケースもある様ですが、これはかなり大きい部類に入るように思います。崖の露頭が既にご紹介したとおり、表面を詳細に確認出来なかったのが残念です。尚、別にやはり小型の細長い転石ですが、斑晶が全く入っていないものも有りましたので、その画像も別にご紹介します。

2009年11月30日月曜日

長野県上田市霊泉寺(5)

ガイドブックでは左岸側の山麓にあると書かれていましたが、実際には右岸側の水田の下の崖(3m程度?)にも枕状溶岩の露頭があります。水際のものが綺麗なのですが、さざなみの為に偏光フイルターが旨く使えず少し高い位置のものを撮影しました。

2009年11月29日日曜日

長野県上田市霊泉寺(4)

左岸の崖の大部分はこの様な雰囲気で苔や泥に覆われているので観察には少々不便な露頭である。苔や羊歯の類は注意してやれば綺麗に剥がす事が出来るが、その下には根っ子が張っていて、火山灰層と異なり結局観察には適していない事が多い。この様な場合は清掃するよりは流水の部分や反対側或いは範囲を広げて綺麗な露頭を探した方が早いと思う。
尚、この下流(内村川)の虚空蔵には観察に適した露頭があるのでそちらを推奨する。こればかりは実際に来て見なければ判らない!