2009年10月3日土曜日

千葉県鴨川青年の家(5)

これは青年の家構内の奥に在る円形の体育館らしき建物の外にある枕状熔岩の小道です。道の奥から見た画面です。熔岩を凹型に掘り込んで道を付けています。右側が建物側で枕状溶岩の表面を、左側が海岸側(下りられません)で、断面を見る事が出来ます。カーブミラーの附近に「典型的」な断面形状が有ります。
中に入る場合は必ず事務所に届け出るエチケットを守りましょう。
この青年の家の建設に携わった初代の館長が、この小道の計画をされたのだとお聞きした記憶が在ります。偶に車が通るのでご注意を!
今日は、朝方の好天にフット久し振りに日光に行きたくなり、湯元の休暇村の露天の濁り湯でのんびりと秋の雰囲気を楽しんで来る事が出来ました。この所暫く、日光附近に行く事は有っても、湯元まで足を伸ばす事が無かったので、ひょっとしたら今年初めての事かも知れない?と思いました。日光も少し季節を外すとのんびりと楽しめる場所ですね。

2009年10月2日金曜日

千葉県鴨川青年の家(4)

鴨川青年の駐車場から海岸に下りた場所、枕状溶岩の断面が平に顔を見せているその少し先の崖よりの枕状溶岩です。
さて、この熔岩はどちらから流れて何処が終点か?分岐したのか?合流したのか?どう考えますか?
勿論、熔岩がこの姿勢で流れたとは限らない。どの姿勢で考えると一番解釈しやすいか?考えて見ませんか?
青年の家の露頭は海岸から崖の上まで非常に大きな露頭ですが、当然一度の噴火輪廻で噴出したものではないので、直ぐ近くに有っても同じ輪廻の噴出物とは限りません。何度行っても飽きない場所です。

2009年10月1日木曜日

千葉県鴨川青年の家(3)

新しい露頭の紹介の前に、これまで紹介した露頭の画像を少し補強しておきたいと考え、これから10日間ほどは鴨川の画像を取上げます。
これは2004年に撮影したもので、残念ながら台風で崩れてしまったので、現在は見る事が出来ません。この頃はスケールを入れる事を考えていませんでしたが、長さ3mは有ったでしょうか?
枕状溶岩の流れを考えるにはとても良い岩体でしたが残念です。
しかも、これだけの岩体が、関東各地に甚大な被害を与えた秋台風だったとは言え、台風の風雨で崩れ去ると言う事は、この枕状溶岩内部が如何に亀裂・節理だらけだったか!を改めて考えなくてはならない事だと思います。枕状溶岩の分布地域には注意してみると意外と急傾斜で地滑り山崩れの危険地域が含まれて居ます。露頭に取り付くときは「岩=堅固」とは考えないで注意する事が必要です。

2009年9月30日水曜日

埼玉県曽沢川上流(4)

枕状溶岩断面の接写です。淡い斑点が外側にまばらになって居る様子が観察出来ます。これが単に気泡を充満したものならこの様にはならないと思われます。スケールは23mm。
前日の画像と見比べて頂ければと思います。
これを薄片にして偏光顕微鏡で観察して見たいものですが、偏光顕微鏡歴20時間程度の小生にはまだまだ叶わぬ夢です。

枕状溶岩は、原岩の成分・噴出環境・生成した年代・経過した圧力と温度・晒された熱水条件やその後の周辺環境等、実に様々な条件で現在に至っているので、我々が見る事の出来る岩石の表情も様々ですネ。
それらを全て「枕状溶岩」として括れるのは素人には実に楽な話ですが、逆に、日本国内の600箇所を越える露頭の情報をどのように整理していくか?かなり大変な事に取り組んでしまったものだと思います。後、何年生きている事やら・・・

2009年9月29日火曜日

埼玉県曽沢川上流(3)

曽沢川上流の紹介済みの露頭よりもやや下流・二ノ瀬橋側の転石。
枕状溶岩の特徴が良く現れている様な雰囲気ですが、他のものに比べてかなり変質の程度が異なる様です。
色の濃淡は淡い緑色の斑点の集合体から出来ています。外側は少なく、内側ではそれが密着・融合している雰囲気です。アミグデール・杏仁状構造がフット頭に浮びましたが、それにしては多すぎます。少々解釈に悩む構造です。それほど離れていないのに、上流側ではあれほど枕と枕の境界がハッキリしていたのに、ここでは判然としません。写真は2枚アップロード出来る筈なのですが、旨く配列出来ないのと2枚目がクリックしても大きな画像で示されないので、部分拡大写真は別にご紹介しましょう。

2009年9月28日月曜日

埼玉県曽沢川上流(2)

新しい露頭に行く前に、曽沢川と鴨川の露頭写真を少し補強しておきたいと思います。尚、露頭の写真は自由に転載して結構ですし、もっとデータ量の多い画像をご希望ならご連絡を頂ければ差し上げます。
では、曽沢川上流の「金太郎飴」の画像です。
9月10日の画像の同じ場所で、この左手(上流側)があの画像に繋がっています。
まるで板状節理で枕状溶岩が切られています。右側断面でも枕が判ると思います。常々、枕の断面が一刀両断で切られている様な場面に出くわして、不思議に思っていましたが、これほどの板状節理に見える露頭は初めて出会いました。もっと緑色岩になった場所でもフラットな転石を見ました。
先日、大谷石のコースター状のものを1枚210円で購入しましたが、ここでも枕状溶岩のコースターが欲しいと思って探しましたが、流石に厚み5mm程度の軽い奴は見付かりませんでした。
丸山林道を登り二ノ瀬橋から川に沿って200mくらいの場所です。途中、川に落ちそうな場所が少し在ります。バランスに自信の無い方はお辞め下さい。ハイキングコースは崩落しています。
 2/9 画像を大きくしました。

2009年9月27日日曜日

京都市右京区京北芹生寺子屋橋(3)

表面が苔に覆われて観察するには不適ですが、露頭の写真にスケールを入れる事が出来なかったので、敢えてこの小さな写真を入れてみました。
地質図幅の説明には「気泡が多い」と記載されています。
ここは、普通の露頭ならハンマーで新鮮な断面を出したい処ですが、貴重な露頭なので遠慮しました。
新鮮な露頭でも、気泡を観察するのは結構大変な作業だと思います。
昨日は、茨城県の笠間で稲田石の石切場を見る事が出来ましたが、ここで、最近切り出したと思われる石の壁に断層面が出ているのに気付きました。方解石が析出していたり、スリッケンサイドが見られたり、一部が真砂化していたり、壁に近付いてハンマーで叩きながら接していて始めて貴重な体験をしました。岩石の表面は実に豊かな情報源だな!と感じた一日でした。脱線しましたが、偶に、枕状溶岩以外の写真も入れるか?などと考えています。