出典は「余別および積丹岬地域の地質」。この「新第三系 V.2.:尾根内層 V.2.1 :硬質頁岩凝灰岩互層」の項。16-19頁を参照下さい。 第17図:俵状節理の発達する流紋岩熔岩(野塚)」の記載が在る。図は残念ながら暗すぎて補正しても俵状構造を判別出来ない。。
「野塚海岸の流紋岩は灰白色~淡緑灰色で塊状あるいは角礫状を呈する。塊状の部分は柱状或いは俵状節理が良く発達し(第17図)流理構造が認められる。附近の海岸野塚から南方向の海岸沿いに流紋岩が続いている。」
著者は、当時北海道立地下資源調査所技術吏員であった山岸宏光氏。 1979年の発行である。地質図も公表されているので閲覧して下さい。赤色の「パーライト質流紋岩溶岩:Pr(記号は残念ながら読み取れない)」
尚、24頁にはキナウシ岬の尾根内層火砕岩部層の水冷破砕岩中の巨大な“にせピロー”の画像が車両の一部をスケールに取り込んで掲載され(第21図)、付近のスケッチらしいものも添付されている。座標はパーライト質流紋岩溶岩が海岸沿いに分布している中央部付近の岩礁地帯。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432018&l=1402658
原則更新を停止します。 このブログは地質の素人の現70歳の素浪人が、地質図・論文・websiteを閲覧して露頭情報を収集し、その情報と主に足で稼いだ露頭画像を御紹介してきたブログです。素人故の恐れ知らずで取り組んでしまいましたが、残る人生の短さと現在の体力を歩き残した露頭の余りの多さとを天秤に掛けるとそろそろ「撤収」を考える時期だと思い至りました。 火山カメラの映像をUPしてまでこのブログを維持するのも如何かと思い至りましたので、このブログの更新を停止する事と致しました。 枕状溶岩関連記事についてはそのまま残そうと考えています。2年程度の心算で、2009年9月8日に始めたこのブログがここまで続けられるとは思って居ませんでした。 長い間お付き合い頂き有難う御座いました!
2012年8月23日木曜日
2012年8月20日月曜日
露頭情報:No.573;網走市東網走西八線 採石場
出典は雑誌「火山」に掲載された英文の論文で“Trachyandesite Pillow lava from the Abashiri Area, Northeast Hokkaido, Japan”
第36巻の177頁 第2図:採石場での露頭状況スケッチ,178頁 図3:枕状溶岩の産状を示す写真 a) 断面形状 b) 表面の皺形状 c) 表面のコルゲーション d) 縄状の表面模様等が掲載されている。178頁の画像をご紹介しようと思ったが暗すぎてスキャン後のデータを補正しても旨くいかないので残念。
火山に掲載された論文としては珍しく“CiNii”でオープンアクセス。表題をコピペで探し出せるのでどうぞ!場所は恐らくこの採石場だろうと思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=435731&l=1441506
第36巻の177頁 第2図:採石場での露頭状況スケッチ,178頁 図3:枕状溶岩の産状を示す写真 a) 断面形状 b) 表面の皺形状 c) 表面のコルゲーション d) 縄状の表面模様等が掲載されている。178頁の画像をご紹介しようと思ったが暗すぎてスキャン後のデータを補正しても旨くいかないので残念。
火山に掲載された論文としては珍しく“CiNii”でオープンアクセス。表題をコピペで探し出せるのでどうぞ!場所は恐らくこの採石場だろうと思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=435731&l=1441506
露頭情報:No.571;日高町(旧三石町)三石川支流(ダム下流)ビラシュケ川沿い
詳細の露頭位置は不明だが下記ブログの記事からデータベースに掲載させて頂いた。
http://strati.sci.hokudai.ac.jp/cgi-bin/blom.exe?mkawa+sl+7e402fe3624fd119b795c8914a59c15894bf4e56
画像はクリックで大きくなります。記事として「.これは『蒼いピロー』です.三石町の“神居古潭帯”で撮ったもので,弘前大の植田さんに案内してもらったときのショットです.ほぼ非変形で,ピローが原型そのままにアルカリ角閃石(おそらくリーベック閃石)の晶出で青くなっています.ピローだけが青くなっているのは,Fe3+ のバルクコントロールだと思われます,たぶん.」
と書かれています。これも実は前項の川村信人氏のブログです。
座標は取り敢えず川の中流に置きました。文献を探しましたが見付ける事は出来ませんでした。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=422360&l=1423944
http://strati.sci.hokudai.ac.jp/cgi-bin/blom.exe?mkawa+sl+7e402fe3624fd119b795c8914a59c15894bf4e56
画像はクリックで大きくなります。記事として「.これは『蒼いピロー』です.三石町の“神居古潭帯”で撮ったもので,弘前大の植田さんに案内してもらったときのショットです.ほぼ非変形で,ピローが原型そのままにアルカリ角閃石(おそらくリーベック閃石)の晶出で青くなっています.ピローだけが青くなっているのは,Fe3+ のバルクコントロールだと思われます,たぶん.」
と書かれています。これも実は前項の川村信人氏のブログです。
座標は取り敢えず川の中流に置きました。文献を探しましたが見付ける事は出来ませんでした。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=422360&l=1423944
露頭情報:No.570;美瑛町神居ダム上流
美瑛町神居ダム上流(旭川市?)・オイチャヌンペ川中流部~丸子山間
少々古い情報かもしれないが、川村信人氏のHPに掲載されている。
そのまま関係部分を引用すると「オイチャヌンペ川中流部-丸子山で pillow basaltを見学.ここではpillowの上下判定に話題が集中し,逆転!(渡辺)という意見が出る.しばし,ロート状のpillow形態に目が奪われる.そうであれば変成度の逆転現象とも話が会うわけだが,そういう判断が可能なような露頭ではない(宮下)という声で不完全燃焼のまま,林道を降りる.」とある。
1991年の記録であるらしい。詳細な場所は不明なので丸子沢と丸子山の間に座標を置いてみた。林道沿いなのか?渓流沿いなのかも不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=433436&l=1421737
少々古い情報かもしれないが、川村信人氏のHPに掲載されている。
そのまま関係部分を引用すると「オイチャヌンペ川中流部-丸子山で pillow basaltを見学.ここではpillowの上下判定に話題が集中し,逆転!(渡辺)という意見が出る.しばし,ロート状のpillow形態に目が奪われる.そうであれば変成度の逆転現象とも話が会うわけだが,そういう判断が可能なような露頭ではない(宮下)という声で不完全燃焼のまま,林道を降りる.」とある。
1991年の記録であるらしい。詳細な場所は不明なので丸子沢と丸子山の間に座標を置いてみた。林道沿いなのか?渓流沿いなのかも不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=433436&l=1421737
2012年8月16日木曜日
露頭情報:No.563;芦別市滝里町パンケテシマナイ川
芦別市滝里町 滝里湖 国道38号 秋紅橋パンケテシマナイ沢上流数箇所に枕状溶岩露頭が広く存在する様だ。出典は「北海道大学理学部紀要Series 4,岩石鉱物分野」に掲載された”Basalt and Dolerites in the Sorachi-Yezo Belt, Central Hokkaido, Japan”(英文).
304頁第2図:パンケテシマナイ川(沢)ルートマップ;
312頁 ”Pillow lavas of the lower Sorachi Group”,315頁 第4表:玄武岩質枕状溶岩の成分組成による分類表等が掲載されている。
同様に北海道立地質研究所公開地質図解説(下富良野;04-007)44頁~:枕状溶岩の項、本図幅内で枕状構造の良く見られるところとして「ルベシベ支流の上流,パンケテシマ,ペンケテシマ両沢の一部」が記載されている。
露頭の位置は文献304頁のルートマップを参照して下さい。パンケテシマナイ川と秋紅橋の位置は下記。アクセスの難易度は判らない。
地質学雑誌,第93巻(1987),第1号,に「北海道神居古潭帯における緑色岩と砕屑性堆積岩の関係(21-35)にも、この付近の地質に関する記載が在る。26頁にはこの河川流域のルートマップが、27頁には画像が在る。
さて、夏休みも残り少なく成って来たのに、目標は全く進んで居ない!
304頁第2図:パンケテシマナイ川(沢)ルートマップ;
312頁 ”Pillow lavas of the lower Sorachi Group”,315頁 第4表:玄武岩質枕状溶岩の成分組成による分類表等が掲載されている。
同様に北海道立地質研究所公開地質図解説(下富良野;04-007)44頁~:枕状溶岩の項、本図幅内で枕状構造の良く見られるところとして「ルベシベ支流の上流,パンケテシマ,ペンケテシマ両沢の一部」が記載されている。
露頭の位置は文献304頁のルートマップを参照して下さい。パンケテシマナイ川と秋紅橋の位置は下記。アクセスの難易度は判らない。
地質学雑誌,第93巻(1987),第1号,に「北海道神居古潭帯における緑色岩と砕屑性堆積岩の関係(21-35)にも、この付近の地質に関する記載が在る。26頁にはこの河川流域のルートマップが、27頁には画像が在る。
さて、夏休みも残り少なく成って来たのに、目標は全く進んで居ない!
2012年7月22日日曜日
露頭情報:No.563;芦別市滝里町 滝里湖
国道38号 秋紅橋パンケテシマナイ沢上流数箇所に枕状溶岩露頭があるようだ。出典は、「北海道大学理学部紀要Series 4,岩石鉱物分野」に掲載された論文”basalt and Dolerites in the Sorachi-Yezo Belt, Central Hokkaido, Japan”(英文)と言っても露頭情報だけなら図表だけでも大丈夫。薄片を造ろうなどと思うのなら頑張って読みましょう。 この「303頁 第1図:北海道中軸帯地質図,304頁第2図:パンケテシマナイ川(沢)ルートマップ;枕状溶岩露頭情報在,312頁 ”Pillow lavas of the lower Sorachi Group”,315頁 第4表:玄武岩質枕状溶岩の成分組成による分類表等が掲載されている。
北海道立地質研究所公開地質図解説には、(下富良野;04-007)44頁~:枕状溶岩の項、本図幅内で枕状構造の良く見られるところ「ルベシベ支流の上流,パンケテシマ,ペンケテシマ両沢の一部」と書かれているので参照する事。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432644&l=1421959
北海道立地質研究所公開地質図解説には、(下富良野;04-007)44頁~:枕状溶岩の項、本図幅内で枕状構造の良く見られるところ「ルベシベ支流の上流,パンケテシマ,ペンケテシマ両沢の一部」と書かれているので参照する事。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432644&l=1421959
2012年7月20日金曜日
露頭情報:No.559;渡島半島西部 せたな町:真駒内川矢渕付近~
出典は前の露頭情報と同じ、「原歌および狩場山の地質」で、「Ⅴ新第三系中新統 Ⅴ.4 真駒内川火砕岩層」。12頁に真駒内川火砕岩層の一部(真駒内川下流矢渕付近)の柱状図が示されている。更に次頁にはその表面構造の詳細なスケッチが示されている。
また、14頁、「第10図:玄武岩質安山岩枕状溶岩の断面構造(真駒内川火砕岩層;馬場川上流岩ヒバの沢付近)」には古いピローローブの先端が破れて新しいピローローブが顔を出した事を示す図が掲示されている。
どうも地形図と地質図を見比べているとこの付近が正しい様な気がする。「矢渕」がハッキリしない。地質図には“Mb”と紫色の色彩で区分されているので分布は多い様だ。但し、マッシブ溶岩も含まれて居る。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=139.92280555597&latitude=42.506559287862
また、14頁、「第10図:玄武岩質安山岩枕状溶岩の断面構造(真駒内川火砕岩層;馬場川上流岩ヒバの沢付近)」には古いピローローブの先端が破れて新しいピローローブが顔を出した事を示す図が掲示されている。
どうも地形図と地質図を見比べているとこの付近が正しい様な気がする。「矢渕」がハッキリしない。地質図には“Mb”と紫色の色彩で区分されているので分布は多い様だ。但し、マッシブ溶岩も含まれて居る。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=139.92280555597&latitude=42.506559287862
露頭情報:No.558;渡島半島北西部 島牧村 国道229号線 栄浜~白糸 海岸
出典は「原歌および狩場山の地質」。この「Ⅴ新第三系中新統 Ⅴ.6 オコツナイ層」。5頁にこの付近の模式柱状図が示されている。「オッコナイ層」だけでなく、前後の地層に水冷破砕岩が多く分布している。面白そうな地域。
次の露頭情報で述べる「真駒内川火砕岩層」の柱状図や枕状溶岩のスケッチが素晴らしい。流石、北海道立地下資源調査所勤務時代の山岸宏光氏と黒沢邦彦氏の調査報告書!
19頁の第14図「玄武岩質枕状溶岩,輝石安山岩質および角閃石安山岩質-石英安山岩質水冷破砕岩(オコツナイ層),礫岩(榮浜層)およびかんらん石玄武岩溶岩(穴床前熔岩)のルートマップ(榮浜トンネル~白糸トンネル間)」が記載されている。
白糸トンネルの位置がやや異なる様なので現地では注意が必要か?下記で図示した場所から西側の海岸線。 次の露頭情報や、出典の26頁の「賀老の滝」付近のスケッチも参照下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424009&l=1395244
次の露頭情報で述べる「真駒内川火砕岩層」の柱状図や枕状溶岩のスケッチが素晴らしい。流石、北海道立地下資源調査所勤務時代の山岸宏光氏と黒沢邦彦氏の調査報告書!
19頁の第14図「玄武岩質枕状溶岩,輝石安山岩質および角閃石安山岩質-石英安山岩質水冷破砕岩(オコツナイ層),礫岩(榮浜層)およびかんらん石玄武岩溶岩(穴床前熔岩)のルートマップ(榮浜トンネル~白糸トンネル間)」が記載されている。
白糸トンネルの位置がやや異なる様なので現地では注意が必要か?下記で図示した場所から西側の海岸線。 次の露頭情報や、出典の26頁の「賀老の滝」付近のスケッチも参照下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424009&l=1395244
露頭情報:No.557;厚岸 初田牛附近の海岸線
出典は「厚床・落合岬の地質」。この「Ⅲ.3火成岩類 Ⅲ.3.1. かんらん石粗面粗粒玄武岩」の項目。16-20頁を参照。 17頁のスケッチ「第7.8.図 岩床状貫入岩体と下盤地層の関係」と、18頁の「第9図:かんらん石粗面粗粒玄武岩の枕状構造」、「第10図かんらん石粗面粗粒玄武岩」を参照して下さい。
分布についてはは「おもに、根室累層中に併入している(併の文字が違うが・・・)。恵茶人からガッカラ浜の東方に至る間の海岸、および東梅付近の国道沿いの地域に大規模に発達している。そのほか、南流する小沢中にも小岩体として分布している。
形状に関する記述は「柱状節理が発達するほか、枕状節理、放射状節理示すものも認められる“車石”と呼ばれる特徴的な構造は、根室半島のものほど・・・」
位置情報はガッカラ浜の西方「初田牛川」の河口に設定したが、これは恵茶人(えさしと)とガッカラ浜が東西に離れているので迷った次第。恵茶人(えさしと)地域の方が地質図上には広範囲に図示されている。アクセス上も此方が有利か
もっと西寄りの国道沿いの段丘面が露頭らしい。
露頭情報:No.556;詳細露頭位置不明トマム川流域
唯でさえ、正確なピンポイントの露頭位置が判明していない事が多いのに、表題からして「詳細露頭位置不明 トマム川流域」なんて書かれたら、なんじゃこりゃ!と思われるのは必至!
でもね、そんな情報も多いのですよ。地質図や地質研究者の論文は!
出典は「落合地域の地質」。この「Ⅳ 先白亜系 Ⅳ.2.空知層群 Ⅳ.2.1.山部層 1トマム輝緑岩質岩層(9頁)」にこんな記述があります。「(山部層)この地層は図幅の西端部に空知川からトマム川南方にかけて南北に細長く発達している。輝緑岩質岩の厚い複合体・・
トマム輝緑岩質岩層の項には「この岩層は、輝緑岩、スピライト、スピライト質ひん岩、凝灰質岩など、いろいろの輝緑岩質岩類からなる複合体である。しかしその大部分は暗緑灰色を呈し、典型的なオフィティック構造をもった細粒~中粒の輝緑岩から構成されている。
トマム川流域では、一部に枕状の構造をしめす枕状溶岩がみとめられる。
古い北海道の地質図を拡大して現在の「うおっ地図」と比較していると、「トマム川」って、何処までがトマム川で何処から名前が変化するのか?判り難いものです。
1/25000電子地図では以前と異なり地形図の範囲が示されないので、「図幅の西端部」なんてのは本当に判り難いものです。なんて言い訳ばかりですみません!
今の地形図では「鵡川」と表記されていますが、現トマム川(狭い範囲の)付近にはこの地層が分布していない様なので参考座標は下記としました。北海道の地質図は公開されているのでよく吟味して露頭を探して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430239&l=1423125
でもね、そんな情報も多いのですよ。地質図や地質研究者の論文は!
出典は「落合地域の地質」。この「Ⅳ 先白亜系 Ⅳ.2.空知層群 Ⅳ.2.1.山部層 1トマム輝緑岩質岩層(9頁)」にこんな記述があります。「(山部層)この地層は図幅の西端部に空知川からトマム川南方にかけて南北に細長く発達している。輝緑岩質岩の厚い複合体・・
トマム輝緑岩質岩層の項には「この岩層は、輝緑岩、スピライト、スピライト質ひん岩、凝灰質岩など、いろいろの輝緑岩質岩類からなる複合体である。しかしその大部分は暗緑灰色を呈し、典型的なオフィティック構造をもった細粒~中粒の輝緑岩から構成されている。
トマム川流域では、一部に枕状の構造をしめす枕状溶岩がみとめられる。
古い北海道の地質図を拡大して現在の「うおっ地図」と比較していると、「トマム川」って、何処までがトマム川で何処から名前が変化するのか?判り難いものです。
1/25000電子地図では以前と異なり地形図の範囲が示されないので、「図幅の西端部」なんてのは本当に判り難いものです。なんて言い訳ばかりですみません!
今の地形図では「鵡川」と表記されていますが、現トマム川(狭い範囲の)付近にはこの地層が分布していない様なので参考座標は下記としました。北海道の地質図は公開されているのでよく吟味して露頭を探して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430239&l=1423125
2012年7月9日月曜日
露頭情報:No.553;枝幸郡枝幸町乙忠部 ペセトコマナイ沢
出典は「乙忠部地域の地質」公開されているので原本を参照して下さい。この「Ⅳ 基盤岩類,Ⅳ.1.変成岩類,Ⅳ.1.2. 変輝緑岩 a)正規輝緑岩相」の項。8頁に「写真3;枕状溶岩の産状をみせる変輝緑岩・変輝緑岩はホルンフェルス地域のほぼ中央部地域や乙忠部川の中下流地域からフーレップ川の中流地域にかけて岩床あるいは岩脈上に多数見られる」と記載されている。
詳細な露頭位置は不明だが地質図では濃い緑色で表示されている部分なのだが、かなり細かく地層が切られている。まあ「ペセトコマナイ川」の河口の位置を表示するので、ゆっくりと時間を掛けて調査して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=444606&l=1424347
2012年6月24日日曜日
露頭情報:No.551;旭川市東旭川町ペーパン川
旭川と言えば近年動物園が有名だが、その動物園の裏側付近に枕状溶岩の露頭が在るらしい。
出典は「当麻地域の地質」。この「Ⅳ.先白亜系 Ⅳ.2.当麻層 正規スピライト」の項目に、「正規スピライトは主に西側の地域に発達している。・・・(大曲附近)には長径約1m,短径約70cmの回転楕円体を積み重ねたような枕状構造を示す露出がみられる」と記されている。
地質図との照合ではこの付近だろうか?地質図の左上方向で月形山と、旭山の東隣の362m峰を目印にしたのだが・・・
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=434520&l=1423010
2012年6月18日月曜日
露頭情報:No.550;訓子府町ポンケトナイ川中流
出典は「小利別地域の地質」。この5頁からの「Ⅲ.2.1.ジュラ系 Ⅲ.2.1.1.小利別層」。6頁からの「輝緑岩質凝灰岩類」に「典型的なスピライト」の項が8頁に在る。顕微鏡が走破少々暗すぎてスキャンしても殆ど用をなさないが、8頁 第6図:枕状構造を示すスピライト(スケッチ)が存在する。「この種の岩石のソーダ含量は6%内外のかなり高い値を示すようであるが・・・」
この情報をUPする為に改めて地質図と地形図を見比べてみたが、どうやらこれまでは勘違いが在って場所を特定出来なかった様だ。
改めて、チェックするとどうやら下記付近に道路とポンケトナイ川に直角に交わる様に輝緑凝灰岩の存在が地質図に表示されている。
露頭情報:No.549;士別市朝日町岩尾内湖左岸・ダム堰堤の南
奥士別地域の地質説明書に拠れば:第7章 深成岩 Ⅰ 輝緑岩質斑レイ岩体として「似峡北方の岩尾内附近で、天塩川が西へ曲がる辺りに緑色細粒の輝緑岩様の非常に硬い岩石が露出している。これは大平安によって輝緑岩および・・・」の記載がある。
下川オフイオライト N-MORB 論文153頁 第2図によれば北方にも枕状溶岩が分布。宮下研究室HPによれば 美しい露頭らしい!
出典は地質学論集第5号(1999)に掲載された「日高帯現地性緑色岩(N-MORB)における異常な発砲現象の成因」
ここには「152頁 第1図:北海道中央部の簡略化した地質構造図 153頁 第2図:下川オフィオライトの地質図 154頁 第3図:岩石顕微鏡写真 155頁 第4図:岩尾内湖のルートマップ 156頁 第5図:露頭写真 157頁 第7図:異常な発泡を示す玄武岩の露頭写真 第8図:発泡度比較データ」等が記載されている。13頁の地質図で露頭の概要は判断出来るが、1/25,000地質図では湖の右岸側には道路が在るが、肝心な左岸側には道路が書かれていない。渇水期には入れるのか、研究者用の道が密かに作られているのか・・・
此処は出来れば行ってみたい露頭である。発泡現象にも興味が湧く場所である。論文はネット上で入手可能なので参照下さい。
露頭位置は下記付近http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=440638&l=1424229
地質学雑誌第112巻第11号639-653頁に記載された「日高変成帯主帯に分布する高変成度角閃岩類の原岩推定および北部日高帯緑色岩類との比較」や宮下研究室のHPも参考に!宮下氏も今年で退職ですか!同じような世代だったのですね。
http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~miyashit/index.html
露頭情報:No.548;積丹半島神恵内 盃川中流
出典は前項と同じく「神恵内地域の地質」。同様に「Ⅳ 新第三紀の地層 Ⅳ.2.泊累層 Ⅳ.2.2.カブト火砕岩層」の「下部層」に相当する。
ここには「火山角礫岩は径10数cmの角礫またはピローと同質のガラス質凝灰岩を基質とするもので淘汰が悪く層理は目立たない」と記載されている。
積丹半島全体が確か水冷破砕岩の塊のような場所では無かっただろうか?露頭は「盃川中流:南の照岸川・カブト川をへて盃川中・茂岩川上流にかけて」広がっている様だ。岩質は「変質石英含有角閃石安山岩質火山角礫岩」
露頭位置は詳細不明の為、盃川の中流域を示した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430612&l=1402846
露頭情報:No.547;積丹半島神恵内 茂岩海岸
この露頭情報の出典は、旧北海道立地質研究所による「神恵内地域の地質」。この「Ⅳ 新第三紀の地層 Ⅳ.2.泊累層 Ⅳ.2.2.カブト火砕岩層 中部層」の項目に記載が在る。
「12頁 第8図:紫蘇輝石普通輝石安山岩質の水冷破砕岩。同心円状節理を示すピローが濃集している。」添付されている画像は黒すぎてスキャンしても修正が難しい状態なので此処では引用しないが、画像内のハンマーから想定してかなり大量のピローブレッチャ―が集まる崖らしい。
更に解説書には「火山角礫岩は径10数cmのピローや角礫と同質の凝灰質物質からなり・・何れも水冷破砕岩で・・・」とある。13頁の第9図には「紫蘇輝石普通安山岩質の水冷破砕岩。不規則な節理を示す角礫岩片と、同岩質の凝灰岩の基地からなる」と書かれている。また、第10図には
こわれた偽ピローのスケッチも掲載されている。
カブト火砕岩層の命名者はその後新潟大学に移動し、枕状溶岩の権威者となった山岸宏光氏と積丹団研グループ(1979).
地質関係者には有名な場所らしい。この付近なのだろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430650&l=1402653
露頭情報:No.546;日高町 岡春部川上流
北海道は地質調査がかなり早い時期に一斉に実施されていて殆どの場所の地質図が公表されている。勿論、地質図幅そのものはかなり縮尺の粗いものなので、詳細はネット上では掴み難いが、解説書は全文ネットで公開されている。
そんな訳で、北海道の枕状溶岩の露頭のリストは数が桁外れに多いのだが土地勘が全くないのでアクセスが良いのか悪いのか全く判断が出来ない。
北海道は、札幌の地下鉄、NTTのシールドトンネル、石狩川の下水トンネルぐらいしか歩いていない。しかも冬の季節で、露頭を歩くどころの状況では無かった。
この露頭情報は当時の北海道立地質研究所の「日高地方の地質」。この「 Ⅳ 日高類層群 Ⅳ.3.沙流川層 B層」の項には「岡春部沢には本層を構成するスピライト質枕状溶岩の見事な露出が見られる。・・暗赤紫色の不規則な管状体が積み重なった・・短径約35cm,長径約85cmほどの扁平な楕円形」と記載されている。
場所は、岡春部川の上流と思われるがどちらが記載された沢か不明なので、沢の出会い地点を示しています。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424943&l=1422916
2012年6月14日木曜日
露頭情報:No.544;南富良野町 落合岳山頂に登る道路沿いの露頭
出典は、静岡大学地球科学研究報告。「北海道,落合地域の日高帯の地質と変成作用」。この 7頁 4.全岩化学組成 (2)塩基性岩の項には「Nos.1~3は,アクチノ閃石-斜長石岩で、一部に枕状構造が保存されているものである。比較的アルカリに富んでいる」と有る。
露頭位置は複数ある様で、6頁の右側には「アクチノ閃石一斜長石岩は,本地域の中~西部に分布し,落合岳やトマム山の稜線を形づくっている.落合岳山頂へ登る道路沿いの露頭,国道38号線沿いの露頭,金の沢の露頭で,枕状構造が観察された.
青灰色~灰緑色,細粒,徹密塊状の岩石で,片理をもたない.」と記載されている。露頭位置は正確ではないが落合岳山頂付近を例示した。1981年の文献なので現状はかなり変わって居る可能性が在るが詳細不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430600&l=1423655
露頭情報:No.543;新日高町 春別川・春別ダム上流・崩沢川
出典は地質学雑誌,第10巻,第10号に掲載された「中蝦夷地変の再検討と北海道の白亜紀テクトニクス」この714頁 図3 1/25000地形図抜粋,722頁 図10 A;崩れ沢川ルートマップ詳細,B;柱状図,C;露頭スケッチ;KZ1層。が在る。
720頁の 5)イドンナップ地域の項には、「KZ1ユニット:主に玄武岩質の枕状溶岩や塊状溶岩からなり,ハイアロクラスタイトを伴う。枕状溶岩は直径20㎝~1mのピローローブからなり,それらが密に積み重なる closed-packed pillow の形態をなしている。」と記載されている。
下図は図10の引用である。尚、この“KZ1”層は空知層群の緑色岩と723頁に記載されている。この文献はネットで無償入手可能。露頭位置は図10のルートマップから下記。少し位置がずれてしまって、ルートマップをチェックするともう少し上流の川の屈曲点の上流のようだ!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=423328&l=1423437
2012年6月2日土曜日
露頭情報:No.541;芦別川北支流
出典は前項同様に「北海道夕張-芦別地域に分布する空知層群・蝦夷層群の層序と堆積環境」。この「 1. 空知層群,(1)極楽平層(新称)」に記載されたルートマップ「芦別川北支流 ルート”5”」の柱状図を参照。 ピクライトないしピクライト質玄武岩の枕状溶岩・ハイアロクラスタイトを主体。としているらしい。
同一文献を出典とする537-540の露頭と同様奥深い山中なので、素人向きでは無い様な気がする。現地に入る場合は慎重に!露頭位置は下記付近を想定
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=431419&l=1421526
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