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2010年12月25日土曜日

下田市板見漁港(28)崖側露頭


崖側露頭の2枚目の画像の下の方に見えている凝灰岩質砂層の中の一部分です。シャッターを切った時は、斜交層理の一部分が一部分取り残されたのだろうと思っていたのですが、良く見ると違うようです。淡青色に着色されている中央部に少し粗い礫層が見られます。その礫層が淡青色の着色部の右側の外の部分まで自然に繋がっています。着色部が周辺部よりやや侵食に強い程度には硬いのか?少し浮き上がって居る様に見えます。
どうやら中心部の少し粗い粒子の部分の透水性が高く淡青色の成分を持った地下水が流れてこの様な模様を作ったのでしょう(と教えて頂きました)。
眼の形の様な紡錘形の低い方が色合いが濃くなって居る事。傍の割れ目の附近にもやはり濃い目の部分が有るのがその推定理由です。そう言えば近くの三穂ヶ崎で観察出来る「蜂の巣状風化」の低い部分も同じ様な色合いに染まっています。

ここ板見漁港の参照した文献に記された露頭は素人には判断に困る露頭でしたが、どう見ても「枕状溶岩」でも「偽枕状溶岩」でも無い様に思えてなりません。もう一度(20)でご覧頂いた崖の部分を抽出してみても、画面右手からぐずぐずと崩れ落ちてきた溶岩と思えてなりません。次回もう一度此処を観察する機会が在れば是非少しだけハンマーを振るってみたいと思います。でもまだ600箇所近く歩いてみたい露頭が在るのでどうなる事やら?

2010年12月24日金曜日

下田市板見漁港(27)崖側露頭

スケールも無くて申し訳有りませんが、凝灰岩質砂岩の一部を拡大してみた残念ながらピンボケ画像です。でも、赤く焼けたものが多い事とキチント級化成層している事はお判り頂けると思います。この地域の画像ももう一枚で次の露頭に移動しましょう。

2010年12月23日木曜日

下田市板見漁港(26)崖側露頭

更にその右側の部分です。凝灰岩層がタフォニーになっています。タフォニーと蜂の巣状風化とどちらも興味深いテーマです。この後は、崖に見られる小さな地質景観を数箇所見て頂いて次の枕状溶岩の露頭に移動します。

2010年12月22日水曜日

下田市板見漁港(25)崖側露頭

念の為、堤防附近から見た白浜側に続く崖の様子をご紹介して置きましょう。成層した凝灰岩質砂岩層の一部は偽礫化しています。

2010年12月21日火曜日

下田市板見漁港(24)崖側露頭

ガラス質の皮膜は風化で簡単に無くなってしまうから良いとしても、表層に近い部分は緻密かつ硬質なガラス質安山岩の様に硬くて残っていても良さそうな気がしますが、逆に急冷に拠る細かいひび割れが多くて先に無くなってしまうものなのでしょうか?
でも、風化されながらもやや放射状節理的な構造が見える様な気がするのは欲眼でしょうか?それにしても右隣とも随分岩相が異なる様ですね。風化の程度が余りにも異なるものが並ぶと本当に判断に迷いますね。
この附近の「蜂の巣状風化」についてはもう一つのブログ「岩石と土の表情」をご覧頂けると幸いです。この附近の「三穂ヶ崎」の様々な風化の様子をご案内しています。

2010年12月20日月曜日

下田市板見漁港(23)崖側露頭

前の画像のスベリ面の部分とその上の枕状溶岩かも知れないと疑った部分を、基の画像データからトリミングしてみました。画像データが中途半端なのはその為です。この画面でも上の「枕状溶岩」みたいな岩塊の詳細は判り難いのですが、幸い拡大画像が在りましたので、次にご紹介します。凝灰質砂岩のベッドの上に乗っかっている左から二つ目の岩塊です。

2010年12月18日土曜日

下田市板見漁港(21)崖側露頭

下部の比較的細粒の部分と、比較的大きなブロックが重なっている部分との境目附近で、間に「静岡地学」91号の「東海支部巡検会報告」の45頁に「図4.板見漁港(Stop4)の凝灰質砂岩層とブレッチャー、凝灰質砂岩層には、スコリア質の粒子が多い」と書かれた部分が挟まっています。と書かれているのはこの部分の事を示しているのだと思います。

二つの地学系素人画像的ブログに掲載した画像が788枚、283MBに達しました。このペースなら後2年は広告も無しで小生の経済的負担の無い無料のママ充分やっていけそうです。画像は古いものを覗いて1280x800サイズを出来るだけ守る様に選択編集しています。DLは御自由にどうぞ!

2010年12月17日金曜日

下田市板見漁港(20)崖側露頭

崖側露頭のほぼ全景です。海側露頭の確か一番高い場所に立って撮影したものです。少し崖に近付き過ぎたので見え難い部分も在るので、もう一枚似た様な画像ですがやや堤防よりの位置から撮影した画像も見て頂きましょう。
この画像では下部の成層した部分の構造が前の画像と違って良く判って頂けると思います。下部はかなり成層した静かな堆積層の雰囲気が在りますが、この中にも随分と不思議な構造が含まれています。幾つかの小生が気づいた部分については細部の画像で補足します。少なくともこの画像の範囲では枕状溶岩とは言い難い、崖の大部分を占めるのは敢えて言えば「擬似枕状溶岩」の岩相としたい雰囲気です。しかし、別の角度から見たものの中には、特に上部には枕状溶岩が在る様な雰囲気があります。放射状節理に見える部分も有り、下部の比較的平らな成層部分の上は土石流のような堆積で、不整合なのではないでしょうか?枕状溶岩を含むまだ固結していなかった溶岩流がずるずる滑ってきたのかな?と私は勝手な想像を巡らしています。

2010年12月16日木曜日

下田市板見漁港(19)海側露頭

緑泥石らしきものは見て頂きましたが、それに比べると此方は緑ではなく明るい青色です。どちらかと言うと銅の酸化物である「緑青」(水酸化炭酸銅)の様にも見えますが、もっと明るい青「明青色」と言えそうです。
明日からは「崖側」露頭の画像をご案内します。
以前、これと良く似たものを、国立科学博物館のつくば実験植物園の入口(浜松産の球状橄欖岩の傍です)にある岩石で観た事があり、どんな鉱物なのか?問合せをしたら「何故其処にあるのか判らない!」から「どんな岩石・鉱物か判らない」と言った雰囲気の回答が在りました。次に実験植物園に見学に行った時にもう一度キチント写真を撮ろうと思ったら、モルタルか何かでその明青色の物質が覆われており、およそ「国立科学博物館」らしからぬ対応にがっかりした事があります。

2010年12月15日水曜日

下田市板見漁港(18)海側露頭

海側露頭の向って右手の砂地の部分の拡大画像です。発泡したスコリアが沢山見えますね。残念ながら右下側はかなりピンボケですが全体に赤い色合いのものも混ざっているので陸上火山のスコリアかもしれません。白浜層群は浅い海の層だと聞きましたので、或いは水面近くでの噴火の際のスコリアが流れ込んで堆積したものでしょうか?

2010年12月13日月曜日

下田市板見漁港(16)海側露頭

前の画像と似たような雰囲気ですが、この場合は明らかに割れ目がその外の領域まで伸びています。小さな気泡群の様な部分も有ります。画面右側の附近では少しボケたような輪郭が有り、その右側は別の構造の様な雰囲気があります。

2010年12月12日日曜日

下田市板見漁港(15)海側露頭

これも枕状溶岩の長手方向断面と言っても通りそうな画像ですが、「岩体」と「岩体」の間に在るものは(14)で示したものと同様な沸石か方解石膜の様です。この部分は実に微妙なカーブを描いていますが、少なくともこの画像からは水冷時の急冷縁は見えません。光っているのはスケール代わりの1円硬貨です。周辺の岩石の風化面・浸食面は一様ではありません。
表面が潮風で風化してくると実にその構造を読み難いものですね。所々で10mm以下の小さな豆の様にポコンと表面から飛び出しているものは一体何だろうかと他の画像を探してみましたが、残念ながらその辺を詳細に撮影した画像は見付かりませんでした。前の画像と同じ様な気泡を埋めたメノウなのかもしれません。機会が在ったら取り出してみたいと思っています。

2010年12月11日土曜日

下田市板見漁港(14)海側露頭

前の画像のスケールに置いた1円硬貨の部分に近付いてみました。枕と枕の間を隔てているのは沸石か方解石でしょう。夫々が枕状溶岩の個体であれば、硬貨の下側にある緩い円弧上の縞模様は二つの溶岩にまたがって綺麗に連続する事は無い筈です。
勿論、中には何処を切っても桃太郎の顔が出てくる飴の様に、枕状溶岩が自然の力でスライスされる事も有りますが(2009年9月28日の項。埼玉県横瀬町曽沢川二の瀬橋上流等)、これは違うようです。

2010年12月10日金曜日

下田市板見漁港(13)海側露頭

今度は露頭の上の面を観察して見ましょう。とても「枕状溶岩的」に細長い岩体が密に並んでいます。しかもその岩体の間には細い沸石らしい脈が通っています。「枕状溶岩」と判断するにはとても良さそうな画像です。私も最初は随分綺麗に枕状溶岩が平行に並んでいるな!と驚いたものです。実はこの画像でもこの部分が枕状溶岩ではない事が判断出来るのですが、画像の真ん中よりも少し右手の上方向にスケール代わりの1円硬貨を置いています。次にこの硬貨の附近の拡大画像を見て頂きます。

2010年12月9日木曜日

下田市板見漁港(12)海側露頭

少し離れた画像ばかりでしたので、今度はグッと近付いた画像を見て頂きましょう。丸く光っているのは1円硬貨です。前の画像の黒い手帳の直ぐ上の附近の接写・拡大画像です。岩質はやはり溶岩なのでしょう。気泡の多い部分とそうでない部分が左右に繋がっています。手前が露頭面です。白いのは長石の斑晶でしょうか?気泡はこの部分では沸石やメノウ等によって塞がれて居ない様ですね。表面を見ていると砂岩かと思うばかりにざらざらしていますが、気泡の列が多いのでやはり溶岩でしょう。海水や風雨に長期間晒されているので、チョット見ただけでは判り難くなっています。

2010年12月8日水曜日

下田市板見漁港(11)海側露頭

少々クドイぞ!と言われそうですが、この手帳の右上側を見ると、露頭平面と平行な構造が良く判ります。他の部分も割れ目(節理ではない)を超えて構造が繋がって居るのが良く判ると想います。白浜層群が浅いながらも海底の地層だと言う概念が頭に入っているからこの露頭を見た時に、枕状溶岩と決め付けたのでしょうが、手前に見える「断面」を見ても表面に直角に「放射状節理」が発達しているとはとても言えない事が判ります。

2010年12月7日火曜日

下田市板見漁港(10)海側露頭

この画像では中央よりやや右の下の方に注目して下さい。縦に色が他とは異なる部分が幾つかの岩の割れ目を通して繋がって居るのが判ります。
しかも、こちら側に見えているのが枕状溶岩の断面だと仮に仮定すると、枕状溶岩の構造が手前から奥へと繋がっていなければならないのに、手帳の部分でも判断出来る様に構造が此方に向いている面と平行になっています。どちらも枕状溶岩では有り得ない構造です。

2010年12月6日月曜日

下田市板見漁港(9)海側露頭

ピローブレッチャーが積み重なっている図と見えない事も無いかもしれませんが、右側から左側に向うに連れて斜めに上がる全体の構造が見えると思います。黒いフィールドノートの高さで中央から右側を見ていただくと、この部分が一番判り易いのですが、ピローブレッチャが並んでいるのでは無く溶岩の構造が斜めに繋がって居るのが見えます。残念ながらハンマーで叩いていませんので岩質が「溶岩」なのか「凝灰質砂岩」なのかイマイチハッキリしないのですが、何れにせよ偽でも真でもなく「枕状溶岩」を構成している様な急冷縁も無く、ひび割れの部分で構造がブツッと断ち切られて隣に繋がっています。
二枚目の画像はその部分をトリミングしたものです。
尚、私のもう一つの地質系画像主体のブログである「岩石と土の表情」をご覧頂くと、この板見漁港の三穂ヶ崎地区の不思議な侵食模様をご覧頂けます。風雨や波の力を受けて現れる岩石表面がと枕状溶岩の表面が見せる表情とを理解するには面白い露頭画像だと思っております。ご覧頂ければ幸いです。

2010年12月5日日曜日

下田市板見漁港(8)海側露頭

露頭と対面して一番左側の部分です。砂層に溶岩が乗り上げたと言うような雰囲気ですね。念の為この附近の画像もご案内しておきます。
「底痕」と呼んでも良いのでしょうか?砂層の部分が溶岩に焼きついたのか滑らかな形状が特徴です。本来ならば溶岩の凹凸が現れても良さそうな雰囲気ですが何故でしょう?

2010年12月4日土曜日

下田市板見漁港(7)海側露頭

スケールは有りませんが前の画像の主要部分を拡大して撮影したものです。「偽枕状溶岩」の定義が「誰かが騙されたら、誤認したら枕状溶岩と呼ぶ」のか、阿蘇カルデラの本塚・北塚・灰塚に見られる偽枕状溶岩の様に「水中を前進中の粘性の高い溶岩に湾曲した割れ目が入り、これに沿って進入した水で急冷され、分離したものである」と言う定義に限定されるのか?「湾曲した割れ目」がメインなのか?それとも「表面に垂直な柱状節理を生じている」或いは「外形は元の流理構造を明瞭に切っている」のがメインなのか? 論文に掲載された図5と6では周辺に急冷層が認められるので、これだって大きなポイントだろうから、どれか一つだけOK!ではなくて全てが揃っていなければ「偽枕状溶岩」と言えないとしたら、多分これは「偽枕状溶岩」でもない事になりそう。マア、素人の言って居る事なので、判断はこの画像を見る方が御自由になされた方が良い。まだまだ、より詳細な画像は続きます。