2012年10月28日日曜日

黒生漁港の古銅輝石安山岩

地質学会関東支部主催、関東地質調査業協会共催の「東西日本の境界を歩く」銚子巡検に参加させて頂いた。講師は産総研・地質調査総合センターの高橋雅紀氏と首都大学東京の鈴木毅彦氏。27-28の両日銚子市と旭市等で開催された。素人に何処までついていけるか?少々不安もあったが、何とか楽しく二日間を終える事が出来た。
この画像は黒生(くろばえ)漁港の巨大な防波堤群の中に取り込まれた古銅輝石安山岩。この付近は高神礫岩が分布する中にほんの少しだけこの安山岩が分布する不思議な場所。
陸上溶岩ではあるが千葉県では数少ない溶岩なので、例外としてご案内する。

2012年9月15日土曜日

下田・逢が浜の放射状節理 3/3

放射状節理の向かって左側弓ヶ浜の側ですが、放射状節理に沿って岩脈が貫入しています。これはその岩脈部分が浸食された洞穴の内部。右側の壁は放射状節理の岩体。岩脈との間にハイアロクラスタイトの部分が有ります。厚い岩脈が在り左側にやや薄い冷却節理を持った部分があるので、放射状節理の部分が貫入して、未だ冷め切らない内に個の岩脈が貫入して来たであろう事が想定できます。

2012年9月14日金曜日

下田・逢が浜の放射状節理 2/3

放射状節理の上の方。貫入岩体と地山との境目を狙ってみました。放射状節理が細かな板状節理に変化し地山に接しています。板状節理は地山に並行に出来る場合と、この様に、接触面に直角に生成される場合があります。

2012年9月13日木曜日

下田・逢が浜の放射状節理 1/3

南伊豆の海岸には沢山の岩脈が入っています。田牛の海岸でも同様に見る事が出来ますが、ここでは岩脈の先端部が放射状節理を構成しています。放射状節理は「枕状溶岩」と同義語ではありません。何処かのジオパークでは放射状節理を「枕状溶岩」と書いていますが、伊豆ジオパークではそんな事はありません。枕状溶岩に「放射状節理」が存在し易いのですが、大型の枕状溶岩では内部まで放射状節理が届く事は実に稀です。
この放射状節理の場合は周辺に細片化した節理の部分がありますので、恐らく堆積したハイアロクラスタイトの中に貫入したのでしょう。
この放射状節理の上部と側面の別の岩脈を見て頂きます。

2012年9月12日水曜日

伊豆ジオパーク 逢が浜の急冷縁を持つ岩塊

逢が浜の岬に在る見事な放射状節理を観察した際に近くの凝灰岩の中に見つけた岩塊です。
緻密で堅固な急冷縁が在り、その内側で、タマネギ状風化なのか層状に割れ目が入って居る様に見えます。急冷縁の厚みは画面右側の辺りで25-30mm。他にも数個ある。
風化部は無理にしても、周辺部と中心部の薄片を造って組織を観察してみたい誘惑に駆られるが、此処は大切なジオパークである。

2012年9月11日火曜日

南伊豆ジオパーク 田牛の急冷縁を持つ岩塊


東京地学会主催の下田海底火山の痕跡巡検に参加させて頂きました。(私はその会員ではありませんが)下田市内の海底スランプ地層や凝灰岩層、放射状節理など様々な地層を拝見する事が出来て大変勉強になりました。
画像は、田牛(とうじ)海岸で見掛けた周辺に急冷縁を持つ岩石です。スケールの10円硬貨を置いた辺りが細かい冷却節理で刻まれています。ここに(まだ海底だったのでしょうが)定置された時には熱かった証拠と思えます。但し、火山弾の様に空冷された岩片だったかもしれません。
熱量が小さいので周辺に熱変質を与える程の事は出来無いでしょうから判断は難しいですが、この浜や近くの逢が浜の岬付近にはこれよりももっと大きなものがありますので、水冷かな?と思って居ます。

2012年8月26日日曜日

露頭情報:No.579:美郷町耳川水系尾迫川大斗(おせり)の滝

これは実は重複したデータ。下記の画像と併せてみて下さい。参照論文が別なのでうっかりしたらしい!データを整理していて何かしっくりこないのでチェックして見付けました。No.136と7同一。

不思議なもので、枕状溶岩の露頭分布を調べていると幾つかの地名は、枕状溶岩の分布確度が高い様に思える事が有る。虚空蔵や日陰山と言う地名がその例。
宮崎の日陰山は全山、緑色岩で出来ている様な山なのだが、この北側にある「大斗の滝」は滝の部分が枕状溶岩で出来ているらしい。
産総研・地質調査総合センターから2001年まで発行されていた(現在は地質調査研究報告に)「地調月報」の第31巻(1980)第2号に「九州における四万十帯中の含硫化鉄鉱床,特にその胚胎層準について」と言う論文が掲載されている。
この83頁には第9図:宮崎県神門地区地質図が掲載されており、大斗の滝(此処では尾迫の滝)を含む日陰山一帯が緑色岩で占められている事を示しています。
また、4.2.2.地質概説の 4)項(83頁)には「緑色岩類」の記載が在り、ここには「緑色岩類は当地区では諸塚層群八戸層,神門層群荒谷層中にみられる。特に荒谷層中では大規模な岩体として地区東部の日陰山を構成し、(中略)緑色岩は外観上、濃緑色時に暗赤色部をまじえ、緻密で、玄武岩質のものと、淡緑色ときに桃赤色部をまじえ千枚状の片理を有する凝灰岩質のものと2型が区分され、前者ではいわゆる蛇紋岩化が著しい。一部には玄武岩熔岩質のものはレンズ状岩体をなし、時に枕状構造を示し、凝灰岩質のものは層状をなす事が多い。枕状構造は笹影ダム右岸やその南方の尾迫滝,さらに、その西方延長上の「中崎」および小丸川上流の「阿切」の河床で観察され、楕円形-円形をなし、人頭大から大きいものは長径100cm,短形(短径の誤記と思われる)40cmにおよぶものがある。上記各地の枕状構造をもつ緑色岩類は荒谷層に属する。緑色岩類の地区内における特徴的な産状について述べる。(以下略)。
勿論、この文献もネット上で公開されています。下記から閲覧して下さい。
実は、この「尾斗の滝」は文献を読んでから暫くの間謎に包まれていて、或る日やっと「尾迫川」の「大斗の滝」が正解だった事が判った次第。
この滝については下記のネット情報が有益かと考えます。通常の観光コースでは枕状溶岩は見る事が出来ないかもしれません。でも危険な事は辞めて下さい。

2012年8月23日木曜日

露頭情報:No.578;慶良間諸島座間味島北東海岸

出典は前項同様「岩石鉱物科学」第33巻(2004)に掲載された「琉球列島四万十帯中の現地性緑色岩の産状と化学組成」。この論文には沖縄県内の多くの露頭が示されていて、このデータベースでも既に数回引用している。
この露頭は210頁の図2b に記載された“ZA-1,ZA-2”の地点である。引用文献には、209頁 第1図:関係地域概略地質図,210頁 第2図:沖縄本島北部西岸および座間味島のルートマップ,211頁 第3図:各露頭の状況写真,213頁 第1表:全岩化学組成
216頁 Ⅶ. 考察 1.産状から見た緑色岩の形成場,218頁 第9図:四万十帯の現地性緑色岩の分布と付加体形成年代等が記載されています。
尚、この露頭の岩石については、212頁「Ⅲ緑色岩の産状」中、右下の「2.慶良間層中の緑色岩」を参照の事。前頁の図3(h)を見るとシルとも色調が同じで見分けが簡単に出来るか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=261443&l=1271915

露頭情報:No.577;名瀬市源河

出典は「岩石鉱物科学」第33巻(2004)に掲載された「琉球列島四万十帯中の現地性緑色岩の産状と化学組成」。この論文には沖縄県内の多くの露頭が示されていて、このデータベースでも既に数回引用している。
この露頭は210頁の図2a に記載された“FIG.3g”の地点である。引用文献には、209頁 第1図:関係地域概略地質図,210頁 第2図:沖縄本島北部西岸および座間味島のルートマップ,211頁 第3図:各露頭の状況写真,213頁 第1表:全岩化学組成
216頁 Ⅶ. 考察 1.産状から見た緑色岩の形成場,218頁 第9図:四万十帯の現地性緑色岩の分布と付加体形成年代等が記載されています。
尚、この露頭の緑色岩については「源河から名護市東江に緑色岩体が存在:伊差川層に相当。主部はハイアロクラスタイト・塊状熔岩・枕状溶岩と思われる緑色岩類であるが、片状あるいは千枚岩状に変形し源岩を識別するのは困難である」とも書かれている。(212頁 左中)
座標はこの付近と思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=263858&l=1280504

露頭情報:No.576;積丹岬 野塚海岸

出典は「余別および積丹岬地域の地質」。この「新第三系 V.2.:尾根内層 V.2.1 :硬質頁岩凝灰岩互層」の項。16-19頁を参照下さい。 第17図:俵状節理の発達する流紋岩熔岩(野塚)」の記載が在る。図は残念ながら暗すぎて補正しても俵状構造を判別出来ない。。
「野塚海岸の流紋岩は灰白色~淡緑灰色で塊状あるいは角礫状を呈する。塊状の部分は柱状或いは俵状節理が良く発達し(第17図)流理構造が認められる。附近の海岸野塚から南方向の海岸沿いに流紋岩が続いている。」
著者は、当時北海道立地下資源調査所技術吏員であった山岸宏光氏。 1979年の発行である。地質図も公表されているので閲覧して下さい。赤色の「パーライト質流紋岩溶岩:Pr(記号は残念ながら読み取れない)」
尚、24頁にはキナウシ岬の尾根内層火砕岩部層の水冷破砕岩中の巨大な“にせピロー”の画像が車両の一部をスケールに取り込んで掲載され(第21図)、付近のスケッチらしいものも添付されている。座標はパーライト質流紋岩溶岩が海岸沿いに分布している中央部付近の岩礁地帯。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432018&l=1402658

2012年8月22日水曜日

露頭情報:No.575;住用町城(ぐすく)東方

露頭情報:No.574と同一著者による別論文が出典。殆ど同じ地域の100m程度離れた現地性枕状溶岩露頭の論文。露頭位置図は全く同一だが、露頭位置が異なる。
出典名は「奄美大島名瀬層中の in-situ 緑色岩」。月刊地球 第16巻(1994年) 第8号。459頁 第一図:奄美大島の地質概略図,460頁 第2図:城(ぐすく)東方の海岸部のルートマップ;御崎西側のC点(図内に枕状溶岩の露頭状況説明図有),462頁 第4図: in-situ 緑色岩包含層の年代-距離は中央構造線に投影した相対的な位置を示す。(奄美大島-九州-四国-紀伊半島-赤石山地)。前記露頭情報同様に本論文は無償公開されていない
1/25000では表現出来ない微地形が便りなので、論文のルートマップを参照して下さい。取り敢えず座標は城(ぐすく)東方の小岬に置いた。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=281748&l=1292746

2012年8月21日火曜日

露頭情報:No.574;奄美大島 住用町城(ぐすく)東方

論文に掲載の露頭位置図(1/2000) と 1/25000地形図の縮尺が余りにも異なるがので、描かれた微地形が合わないのだが、場所的には間違い無さそう。次項の露頭とは150m離れている。詳細を記載した論文が異なるので別項とした。参照する地形図は同一座標である
名瀬層 MORBだが砂岩や黒色泥(頁)岩などの陸源性砕屑岩の堆積場で噴出したとされている。
出典は「奄美大島の四万十帯名瀬層中の現地性玄武岩-玄武岩の産状と珪化頁岩の化学組成」。地質学論集,第52号139-150頁,1999年に掲載されている。140頁 第1図:奄美大島の地質概略図,141頁 第2図:城(ぐすく)東方の海岸部のルートマップ;地点1,第3図:枕状溶岩の露頭写真,142頁 第4図:地点1の詳細図,知念他によるAM-1に相当 本論分は無償公開されていないので、私も産総研で複写させて頂いた。
場所は恐らく此処だと思いますが、1/25000地形図と、141頁の“Fig2”とは、前記の通り少々符合しない。原論文を良く見て下さい。

2012年8月20日月曜日

露頭情報:No.573;網走市東網走西八線 採石場

出典は雑誌「火山」に掲載された英文の論文で“Trachyandesite Pillow lava from the Abashiri Area, Northeast Hokkaido, Japan”
第36巻の177頁 第2図:採石場での露頭状況スケッチ,178頁 図3:枕状溶岩の産状を示す写真 a) 断面形状 b) 表面の皺形状 c) 表面のコルゲーション d) 縄状の表面模様等が掲載されている。178頁の画像をご紹介しようと思ったが暗すぎてスキャン後のデータを補正しても旨くいかないので残念。
火山に掲載された論文としては珍しく“CiNii”でオープンアクセス。表題をコピペで探し出せるのでどうぞ!場所は恐らくこの採石場だろうと思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=435731&l=1441506

露頭情報:No.572;萩市旧須佐町高山岬

出典は「岩鉱山」92巻に掲載された「山陰西部 山島火山岩の性状とK-Ar年代」。此処には「山口県北東部の須佐地域には高山の山麓および沖合いの小さな島々に時代未詳の玄武岩質安山岩および同質火砕岩が小規模に分布している」と記載されている。304頁 第2図:須佐地域の地質図,305頁 第3図:露頭写真,307頁 第4図:産状のスケッチ,308頁 表1:年代分析結果 :13.4±0.4Ma, 14.2±0.5Ma.
論文はネットで公開されている。岩鉱のデータベースで探して下さい。第92巻 302-315頁 1997年です。高山岬灯台までは道路が在る様だが標高120m付近を通っているので海岸に下れるものか?灯台も標高80m付近である。この半島は色々と地質学的に興味深いものがありますね。取り敢えず座標は高山(こうやま)岬に置きます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343959&l=1313646

露頭情報:No.571;日高町(旧三石町)三石川支流(ダム下流)ビラシュケ川沿い

詳細の露頭位置は不明だが下記ブログの記事からデータベースに掲載させて頂いた。
http://strati.sci.hokudai.ac.jp/cgi-bin/blom.exe?mkawa+sl+7e402fe3624fd119b795c8914a59c15894bf4e56
画像はクリックで大きくなります。記事として「.これは『蒼いピロー』です.三石町の“神居古潭帯”で撮ったもので,弘前大の植田さんに案内してもらったときのショットです.ほぼ非変形で,ピローが原型そのままにアルカリ角閃石(おそらくリーベック閃石)の晶出で青くなっています.ピローだけが青くなっているのは,Fe3+ のバルクコントロールだと思われます,たぶん.」
と書かれています。これも実は前項の川村信人氏のブログです。
座標は取り敢えず川の中流に置きました。文献を探しましたが見付ける事は出来ませんでした。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=422360&l=1423944

露頭情報:No.570;美瑛町神居ダム上流

美瑛町神居ダム上流(旭川市?)・オイチャヌンペ川中流部~丸子山間
少々古い情報かもしれないが、川村信人氏のHPに掲載されている。
そのまま関係部分を引用すると「オイチャヌンペ川中流部-丸子山で pillow basaltを見学.ここではpillowの上下判定に話題が集中し,逆転!(渡辺)という意見が出る.しばし,ロート状のpillow形態に目が奪われる.そうであれば変成度の逆転現象とも話が会うわけだが,そういう判断が可能なような露頭ではない(宮下)という声で不完全燃焼のまま,林道を降りる.」とある。
1991年の記録であるらしい。詳細な場所は不明なので丸子沢と丸子山の間に座標を置いてみた。林道沿いなのか?渓流沿いなのかも不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=433436&l=1421737

2012年8月16日木曜日

露頭情報:No.569;南アルプス市芦安芦倉 鷲ノ住山周辺

出典は「赤石山地北部四万十帯、鷲住山周辺の枕状溶岩の産状」日本地質学会(1976)論旨。
露頭位置に関する詳細な記述やルートマップは含まれて居ない。
「主として枕状溶岩とこれに関係した火山性物質を含んだ堆積物を原岩とし・・地層は非対称で軸部に断層が発達した背斜構造をとり・・・西翼側は層厚90m、東翼側は約600mであって、それぞれ8枚と39枚の枕状溶岩が識別できる。 前進する枕状溶岩によって下位の地層が引き摺られ褶曲している例も在る・・供給源は東翼側からであろう」と掛かれている。
取り敢えず座標は鷲ノ住山(1534m)の山頂に置いたが、「野呂川」沿いに塩基性岩が露出しているので川沿いに露頭が在る可能性が高い。詳細情報が発行されても良さそうな講演者が並んでいるが、詳報らしい論文には残念ながら出会えていない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353850&l=1381818

露頭情報:No.565;中新川郡立山町 塔倉山南西側

出典は地質学雑誌 第107巻 第12号729-748頁に掲載された「富山県東部に分布する中新世火山岩-火山砕屑岩の層序と構造発達史」。734-5頁に跨る「図4;地質図」に記載された「岩稲層」に分布する安山岩熔岩と安山岩岩脈。736頁 図5 ルートマップ対応柱状図と塔倉山山麓のルートマップ(737頁 第9図;ルートマップ:5)を参照。塔倉山火山角礫岩部層に相当するようだ。738頁のこの地層についての記述を抜粋引用すると、「北部では、良く発泡した安山岩熔岩と同一の単源火山角礫岩からなる。溶岩部では赤色化した久リンカーが随所で認められる。分布域の中央部に多数の岩脈が発達するが岩質は溶岩と同質である。分布域の南部では、安山岩質火山角礫岩が発達するが、岩相の上方および側方変化が著しく、安山岩熔岩、火山角礫凝灰岩、凝灰質砂岩、火山円礫岩、及び溶結凝灰岩等も挟在する。火山角礫岩はしばしば長径30~150cmの安山岩質同心円状ピロー(concentric pillow)と同質の角礫からなる単源火山角礫岩である。」
また、71頁には貝類化石を元に噴出当時の水深を想定して「塔倉山火山礫岩部層 (g),(h) は、生息水深0-200mの混在群集で構成されているとしている。」と記載されている。
模式地は別河川の「虫谷川」を指定しておられて「岩室の滝」付近の林道沿いらしいが、ルートマップは塔倉山南側のこの付近と思われる。赤色久リンカーを含むので、偽枕状熔岩への注意が必要と思われます。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=363650&l=1372327

露頭情報:No.564;山崎町土万 志文川支流 小矢野川

出典は「兵庫県立人と自然博物館 研究紀要」(英文)に掲載された「兵庫県山崎西部、土万産ベルム紀前期(シスウラリアン)有孔虫化石-兵庫県産古生代後期~中生代前期有孔虫化石、その6」。基本的には有孔虫化石に関する文献なのだが、62頁 第1図:露頭位置図,63頁を参照願いたい。枕状溶岩井挟まれて再結晶化作用を受けた石灰岩の中に比較的熱的影響を受けずに有孔虫化石が残っていた部分があるようだ。
ルートマップを参照し、この付近がサンプルを採集した場所らしい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350326&l=1342719

露頭情報:No.563;芦別市滝里町パンケテシマナイ川

芦別市滝里町 滝里湖 国道38号 秋紅橋パンケテシマナイ沢上流数箇所に枕状溶岩露頭が広く存在する様だ。出典は「北海道大学理学部紀要Series 4,岩石鉱物分野」に掲載された”Basalt and Dolerites in the Sorachi-Yezo Belt, Central Hokkaido, Japan”(英文).

304頁第2図:パンケテシマナイ川(沢)ルートマップ;
312頁 ”Pillow lavas of the lower Sorachi Group”,315頁 第4表:玄武岩質枕状溶岩の成分組成による分類表等が掲載されている。
同様に北海道立地質研究所公開地質図解説(下富良野;04-007)44頁~:枕状溶岩の項、本図幅内で枕状構造の良く見られるところとして「ルベシベ支流の上流,パンケテシマ,ペンケテシマ両沢の一部」が記載されている。
露頭の位置は文献304頁のルートマップを参照して下さい。パンケテシマナイ川と秋紅橋の位置は下記。アクセスの難易度は判らない。
地質学雑誌,第93巻(1987),第1号,に「北海道神居古潭帯における緑色岩と砕屑性堆積岩の関係(21-35)にも、この付近の地質に関する記載が在る。26頁にはこの河川流域のルートマップが、27頁には画像が在る。

さて、夏休みも残り少なく成って来たのに、目標は全く進んで居ない!

2012年8月15日水曜日

八岡海岸の枕状溶岩:同心円の形成の謎

さて、この画像をどう観るでしょうか?単純に考えると、色の濃い部分は急冷部分。それがどうしてこのように同心円状になるのでしょうか?
JAMSTECから発行されている広報紙に“Blue Earth”が在りますがご覧になっていますか?
この2000年11/12月号に「深海底に眠る大自然のオブジェ」(22頁)と言う記事があります。副題は「海中で噴出した、溶岩流の造形美」となっています。是非、ご覧になって、この画像の溶岩に見られる同心円形状の謎解きのヒントにして考えて見ませんか?成因は異なるのでしょうが、面白そうです。
そう言えば私の枕状溶岩の露頭画像にも、望遠レンズで撮影した中にこんなのもありましたね。
一番有りそうなのは、溶岩のドレンバックかな?

この画像で、今回の鴨川での枕状溶岩の画像を終わります。67歳と言う年齢と体力の衰えで新しい枕状溶岩の露頭を歩く事が殆ど出来なくなっています。
最近はもう一つのブログ「岩石と土の表情」で多く発信している様に、凝灰質石材に力点を移しています。取り敢えずまだまだ歩ける範囲に房州石を中心とする凝灰岩質石材が存在するからです。とは言えかなり体力の衰えは隠しきれず行動範囲が狭まっています。
集めた枕状溶岩の露頭情報だけでも発信しておきたいと考えて居ます。

2012年8月14日火曜日

八岡海岸の岩礁の列


青年の家の裏側の崖から眺めた構造岩塊の直線状配列。画像中の大きな島は弁天島。
画面には入りきれなかったがこの左手には雀島がある。直線状配列は八岡海岸のバス停付近から眺めると良く判る。小さな画像だが、下記にバス停から少し離れて撮影した画像が置かれている。見比べて頂ければ直線状配列が良くお判り頂けると思います。
http://akashi1945.blogspot.jp/2010/10/38_07.html

2012年8月13日月曜日

鴨川漁港 荒島(こうじま)


荒島と書いて「こうじま」と読む。防波堤の先端部分の島で凝灰岩の島である。手前右手の岩は勿論枕状溶岩。この岩塊の画像はラベル「千葉、露頭画像」に含まれて居る。航路標識の下は海蝕洞では無さそう。この棚の部分の上下で砂質の粒度が異なっているのが風化の程度の差となったのかもしれない。下記に殆ど同じ画像が在り、この前にあります。ラベルと更新日付欄を旨く使うと関連画像に上手く繋がります。
http://akashi1945.blogspot.jp/2010/09/19.html

2012年8月12日日曜日

鴨川漁港堰堤の屏風島


千葉県では珍しい変成岩。鴨川漁港の防波堤に囲まれた屏風島のもの。角閃岩相。
貴重な地質資料なので大切にして欲しいものだ。今回は子供達にはハンマーは使わずに、破片が集積している場所から結晶の美しいものを1個だけ持ち帰ろうね。とお話しして納得してもらった。男の子が、一人一人が小さなものでも持ち帰ったらだんだん無くなるね!
と言ってくれたのが心に残る。夏休みの宿題として活用してくれると嬉しい。
今年の子供たちには歩く時にはハンマーの柄を持たずに、ハンマーの“T”字部分を握る様に持つと、周りの人にぶつけて怪我をさせる事が無いからね!と話すと素直にみんながそうしてくれた。

詳しい解説は先日ご案内した平野さんの巡検ガイドをご覧頂ければ幸いです。


2012年8月11日土曜日

八岡海岸の斑れい岩


斑れい岩は良く見るが、嶺岡ではこの様に巨晶部分と微細結晶部分が混在して存在する事が良く見られる。これが当たり前なのか、珍しい事かは残念ながら知らない。この海岸ではないけれど嶺岡山中には巨晶の斑れい岩と微晶の斑れい岩が混じり合った礫岩も存在する。
斜長石も私の拳程度の大きさの奴が転がって居たりして、どのような条件下で、この様に巨晶と微細な結晶が分化するのか?考えは進まないけれど、何面白い文献は無いかと探すのも楽しい。
初めてこの様な巨晶斑れい岩を嶺岡林道で見た時は驚いた。あれから既に10年ほどの月日が経過してしまっただろうか?
今日の午前中は、房州石の探索。古い宿場町に房州石を使った建物や、基礎が残っていないか?の調査だ。午後は世田谷に移動して、日本火山の会のoff会に久し振りに参加。大石さんの案内で、等々力渓谷の地形と地質・テフラを観察させて頂く。午後は雨らしいが“O”君が参加するから当然かな!

2012年8月10日金曜日

弁天島の細長い水路


弁天島のドレライト岩脈が浸食されて出来たらしい直線的な水路となった凹み。この水路と平行に沢山の岩脈が走っている。恐らく、貫入したドレライトが浸食されて出来たと解釈して間違いはないだろう。 観察会の参加者はスケール代わりに画面に入れさせて頂いた。
この付近の見学案内書としては日本地質学会2004年見学旅行案内書、第J版「嶺岡山地の地滑りと火成岩類」に詳しい。HPでは、現東北大学の平野さんが作成された下記に詳しい。この頁には青年の家の代表的枕状溶岩の外観と断面図の画像も含まれて居る。
http://www.geo.titech.ac.jp/lab/takahashi/staff/nhirano2/mineoka/isomura.html
嶺岡の巡検ガイドは下記に在ります。
http://www.geo.titech.ac.jp/lab/takahashi/staff/nhirano2/mineoka/
日本火山の会の「火山の無い千葉で火山に思いを馳せる会」を開き、平野さんと共にこの付近を歩いたのが2005年。もう7年前の事になってしまった、

未だ夜中なのに目が冴えてしまったので、起き出してパソコンの前に座ってしまいました。
11日に、等々力渓谷で開かれる火山の会のoff会の事を考えて居たら、我が人生に大きな影響を下さったこの付近に住んでおられた方々の事を思い出し、目が冴えたらしい。11日は少し早く出掛けて少し歩くか!

2012年8月9日木曜日

鴨川漁港・弁天島:枕状溶岩とドレライト


弁天島への橋がかけ替えられて立派になった。暫く立ち入り禁止だったので、それでも恐る恐る一人で橋を渡っていたがこれで安心!
これは屏風島付近からの遠望。一見褶曲の様に見えるのは観察用通路の階段部分。
丁度この部分にドレライトの貫入岩が直線的に配列されているので余程波が荒い場合は別として此処まで観察に入る事をお勧めする。枕状溶岩の赤褐色部分とドレライトの灰色部分の対比が面白い。
画像左手のコンクリート堰堤は幅が狭く危険だからこの上は歩かない事。
海蝕洞の付近の枕状溶岩は、人為的な破壊によるものか、風化によるものか判らないが年々削られていく。色々と興味深い形状が多いのだが残念な事だ。

2012年8月8日水曜日

八岡海岸の角礫凝灰岩


海岸に広がる角礫凝灰岩。スケール代わりのハンマーはもう少し画面の端に寄せる積りだったが、ハレーションで綺麗な画像の部分を切り取れたのはこの部分でした。
火山性の砕屑物ばかりでは無く、海岸にも大きな岩塊が転がっている綺麗に成層した砂岩の岩片なども含まれて居る。基本的には緑色岩が多い。
この角礫凝灰岩は、数日前の画像で示した海岸の枕状溶岩と距離はいくらも離れてはいないけれど、全く性質の異なるものなので、注意して良く観察して下さい。

2012年8月7日火曜日

鴨川青年の家の枕状溶岩


枕状溶岩は同じ場所に行けば何時も同じ顔を見る事が出来るとは限らない。青年の家の裏側の円形の建物を取り囲む枕状溶岩の道では、比較的枕状溶岩がしっかりしているので壊れて行く事は少なく、今年も代表的な外観と断面の組み合わせを見る事が出来た。
これは今までも気付いていたのかどうかはっきりしないけれど、ハンマーの柄の少し上に細長い溶岩の垂れ下がりが見える。冷却節理で水平方向にブチ切れている様だがこの場所でこの様に細い溶岩を見る事は珍しい様に思った。
これまでに見た枕状溶岩の最も細くて小さいものはやはりこの八岡海岸で見たもので直径数ミリだ。下記にセラドン石に囲まれたその画像があります。
http://akashi1945.blogspot.jp/2010/09/30.html

2012年8月6日月曜日

鴨川:青年の家の枕状溶岩

青年の家はもともと採石場の跡地に建設されたので、各所に露頭も有りますし、壁等には枕状溶岩が使われていますので、この様に枕状溶岩の特徴である放射状節理を示し、外側の形状を残した(右側面を観て下さい)ものもあります。小型の枕状溶岩では放射状節理は中心部まで届いていますが、大きくなると中心部までは届いて居ません。
この付近の露頭画像はこのブログで数多くご案内していますので、「千葉、露頭画像」でご覧ください。

2012年8月5日日曜日

鴨川・八岡海岸の枕状溶岩

実に久し振りの枕状溶岩の画像です。千葉県立中央博物館の夏休み企画「石ころをひろおう」にお手伝いで参加しました。鴨川青年の家の北側にある八岡海岸は千葉県内では比較的少ない岩石海岸です。此処には峰岡帯の様々な岩石が在ります。博物館では隔年の開催で、此処と上総湊で「石ころをひろおう」を開催しています。
この枕状溶岩の画像は、八岡海岸の砂浜の雰囲気の中から顔を出していたものです、ハンマーの先端側は一応急冷縁を持った枕ですが、その周囲には水冷破砕岩が重なっています。チョット面白いので撮影しました。この枕状溶岩も良く見ると水冷破砕岩の塊のような雰囲気ですが、旨く固まったものの様です。この北側には角礫を大量に含む凝灰岩が分布しています。
南側は枕状溶岩が沢山見えます。
50枚程度様々な岩石の画像を撮って来ましたので、10枚程度をご案内しようと思います。

2012年7月22日日曜日

露頭情報:No.563;芦別市滝里町 滝里湖

国道38号 秋紅橋パンケテシマナイ沢上流数箇所に枕状溶岩露頭があるようだ。出典は、「北海道大学理学部紀要Series 4,岩石鉱物分野」に掲載された論文”basalt and Dolerites in the Sorachi-Yezo Belt, Central Hokkaido, Japan”(英文)と言っても露頭情報だけなら図表だけでも大丈夫。薄片を造ろうなどと思うのなら頑張って読みましょう。 この「303頁 第1図:北海道中軸帯地質図,304頁第2図:パンケテシマナイ川(沢)ルートマップ;枕状溶岩露頭情報在,312頁 ”Pillow lavas of the lower Sorachi Group”,315頁 第4表:玄武岩質枕状溶岩の成分組成による分類表等が掲載されている。
北海道立地質研究所公開地質図解説には、(下富良野;04-007)44頁~:枕状溶岩の項、本図幅内で枕状構造の良く見られるところ「ルベシベ支流の上流,パンケテシマ,ペンケテシマ両沢の一部」と書かれているので参照する事。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432644&l=1421959

露頭情報:No562;鴨川市石原採石場跡地:殆ど残っていないらしい!

鴨川地域の地質: Ⅳ.新第三系・Ⅳ.2.安房層群・Ⅳ2.2.1.古房層・2)鴨川玄武岩,9頁 第2図:鴨川図幅地域地質総括図,61頁 第44図:嶺岡山地稜線部に枕状溶岩として産する鴨川玄武岩;嶺岡山地中央部高さ315mの三角点付近
62頁 第45図枕状溶岩として産する鴨川玄武岩等の画像があるが、61頁の鴨川玄武岩の項目に「それぞれ東西に伸びた3列」の分布の内、3番目の「嶺岡産地南側で,新屋敷から曽呂川に沿って西に向かい点々と分布するもの」の一つ。
数年前に通り掛かったので入りかけたが雑草が茂り過ぎていて諦めた。季節を選ばないとね!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350517&l=1400417

露頭情報:No.561;鴨川市吉尾平塚

恥ずかしながらこんな場所に在るのに私はまだ此処を確認していない。
文献ではあまり取り上げられていないと思うが、自衛隊の愛宕基地(年に1回公開される)の北側にある360m峰から東側にある神社方向に下り、道半ばで二股に分かれる道に挟まれた高まりがその露頭の位置。雑草で見えにくいかもしれない。岩体は二つ、更に分岐南側の道を注意深く下れば小岩体の露頭に出会えるかも!蛇紋岩もあります!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350712&l=1395933

露頭情報:No.560;飯能市白子地区:チャートの崖を見間違えた場所

枕状溶岩を探し始めた頃には、なんでも枕状溶岩を疑わせる構造が在る様に見えて、日本中が枕状溶岩で出来ている様な妄想に駆られる事も無かったが、電車から眺めた風景の中には少々気になる風景がある。
此処のチャートの露頭は、電車からチラリと見えて、しかもこの高麗川の河床には方々に枕状溶岩があるので、一瞬、枕状溶岩の崖だ!と思った。
機会が無く暫く放置していたが気になって行ってみたら、河川敷には明らかに枕状溶岩の破片が在るのだが、崖はチャートだった。他に間違える人もいないだろうが自戒の念を込めてご案内しておきたい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=355320&l=1391632
この近くの本物の枕状溶岩露頭は東吾野駅付近が良いだろう。下記を参照下さい!
http://akashi1945.blogspot.jp/2010/05/1_11.html

2012年7月20日金曜日

露頭情報:No.559;渡島半島西部 せたな町:真駒内川矢渕付近~

出典は前の露頭情報と同じ、「原歌および狩場山の地質」で、「Ⅴ新第三系中新統 Ⅴ.4 真駒内川火砕岩層」。12頁に真駒内川火砕岩層の一部(真駒内川下流矢渕付近)の柱状図が示されている。更に次頁にはその表面構造の詳細なスケッチが示されている。
また、14頁、「第10図:玄武岩質安山岩枕状溶岩の断面構造(真駒内川火砕岩層;馬場川上流岩ヒバの沢付近)」には古いピローローブの先端が破れて新しいピローローブが顔を出した事を示す図が掲示されている。
どうも地形図と地質図を見比べているとこの付近が正しい様な気がする。「矢渕」がハッキリしない。地質図には“Mb”と紫色の色彩で区分されているので分布は多い様だ。但し、マッシブ溶岩も含まれて居る。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=139.92280555597&latitude=42.506559287862

露頭情報:No.558;渡島半島北西部 島牧村 国道229号線 栄浜~白糸 海岸

出典は「原歌および狩場山の地質」。この「Ⅴ新第三系中新統 Ⅴ.6 オコツナイ層」。5頁にこの付近の模式柱状図が示されている。「オッコナイ層」だけでなく、前後の地層に水冷破砕岩が多く分布している。面白そうな地域。
次の露頭情報で述べる「真駒内川火砕岩層」の柱状図や枕状溶岩のスケッチが素晴らしい。流石、北海道立地下資源調査所勤務時代の山岸宏光氏と黒沢邦彦氏の調査報告書!
19頁の第14図「玄武岩質枕状溶岩,輝石安山岩質および角閃石安山岩質-石英安山岩質水冷破砕岩(オコツナイ層),礫岩(榮浜層)およびかんらん石玄武岩溶岩(穴床前熔岩)のルートマップ(榮浜トンネル~白糸トンネル間)」が記載されている。
白糸トンネルの位置がやや異なる様なので現地では注意が必要か?下記で図示した場所から西側の海岸線。 次の露頭情報や、出典の26頁の「賀老の滝」付近のスケッチも参照下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424009&l=1395244

露頭情報:No.557;厚岸 初田牛附近の海岸線

出典は「厚床・落合岬の地質」。この「Ⅲ.3火成岩類 Ⅲ.3.1. かんらん石粗面粗粒玄武岩」の項目。16-20頁を参照。 17頁のスケッチ「第7.8.図 岩床状貫入岩体と下盤地層の関係」と、18頁の「第9図:かんらん石粗面粗粒玄武岩の枕状構造」、「第10図かんらん石粗面粗粒玄武岩」を参照して下さい。
分布についてはは「おもに、根室累層中に併入している(併の文字が違うが・・・)。恵茶人からガッカラ浜の東方に至る間の海岸、および東梅付近の国道沿いの地域に大規模に発達している。そのほか、南流する小沢中にも小岩体として分布している。
形状に関する記述は「柱状節理が発達するほか、枕状節理、放射状節理示すものも認められる“車石”と呼ばれる特徴的な構造は、根室半島のものほど・・・」
位置情報はガッカラ浜の西方「初田牛川」の河口に設定したが、これは恵茶人(えさしと)とガッカラ浜が東西に離れているので迷った次第。恵茶人(えさしと)地域の方が地質図上には広範囲に図示されている。アクセス上も此方が有利か
もっと西寄りの国道沿いの段丘面が露頭らしい。



露頭情報:No.556;詳細露頭位置不明トマム川流域

唯でさえ、正確なピンポイントの露頭位置が判明していない事が多いのに、表題からして「詳細露頭位置不明 トマム川流域」なんて書かれたら、なんじゃこりゃ!と思われるのは必至!
でもね、そんな情報も多いのですよ。地質図や地質研究者の論文は!
出典は「落合地域の地質」。この「Ⅳ 先白亜系 Ⅳ.2.空知層群 Ⅳ.2.1.山部層 1トマム輝緑岩質岩層(9頁)」にこんな記述があります。「(山部層)この地層は図幅の西端部に空知川からトマム川南方にかけて南北に細長く発達している。輝緑岩質岩の厚い複合体・・
トマム輝緑岩質岩層の項には「この岩層は、輝緑岩、スピライト、スピライト質ひん岩、凝灰質岩など、いろいろの輝緑岩質岩類からなる複合体である。しかしその大部分は暗緑灰色を呈し、典型的なオフィティック構造をもった細粒~中粒の輝緑岩から構成されている。
トマム川流域では、一部に枕状の構造をしめす枕状溶岩がみとめられる。
古い北海道の地質図を拡大して現在の「うおっ地図」と比較していると、「トマム川」って、何処までがトマム川で何処から名前が変化するのか?判り難いものです。
1/25000電子地図では以前と異なり地形図の範囲が示されないので、「図幅の西端部」なんてのは本当に判り難いものです。なんて言い訳ばかりですみません!
今の地形図では「鵡川」と表記されていますが、現トマム川(狭い範囲の)付近にはこの地層が分布していない様なので参考座標は下記としました。北海道の地質図は公開されているのでよく吟味して露頭を探して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430239&l=1423125

2012年7月9日月曜日

露頭情報:No.554;南高麗群早川町新倉:広河原付近の内河内川河床

出典は地質学雑誌,第96巻,第3号,に掲載された「瀬戸川帯北部の変成ピクライト玄武岩類」181-192頁(1990)。182頁に掲載の第1図:瀬戸川帯北部新倉附近の地質図。また184頁:第2図「塊状,非変成の変成ピクライト玄武岩の露頭スケッチ」或いは186頁:第1表:ピクライト玄武岩類および玄武岩類の全岩化学組成,192頁の第Ⅰ図版 b) ピローブレッチャの産状 等を参照下さい。「広河原」下流の「第一図」の“X”地点河床。座標地点よりやや下流の地点かもしれない。川と林道は玄武岩層と斜交している。地質学雑誌は全て無償で公開されているので必ず読んで下さい
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352910&l=1381808

露頭情報:No.553;枝幸郡枝幸町乙忠部 ペセトコマナイ沢


出典は「乙忠部地域の地質」公開されているので原本を参照して下さい。この「Ⅳ 基盤岩類,Ⅳ.1.変成岩類,Ⅳ.1.2. 変輝緑岩 a)正規輝緑岩相」の項。8頁に「写真3;枕状溶岩の産状をみせる変輝緑岩・変輝緑岩はホルンフェルス地域のほぼ中央部地域や乙忠部川の中下流地域からフーレップ川の中流地域にかけて岩床あるいは岩脈上に多数見られる」と記載されている。
詳細な露頭位置は不明だが地質図では濃い緑色で表示されている部分なのだが、かなり細かく地層が切られている。まあ「ペセトコマナイ川」の河口の位置を表示するので、ゆっくりと時間を掛けて調査して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=444606&l=1424347

2012年6月24日日曜日

露頭情報:No.551;旭川市東旭川町ペーパン川


旭川と言えば近年動物園が有名だが、その動物園の裏側付近に枕状溶岩の露頭が在るらしい。
出典は「当麻地域の地質」。この「Ⅳ.先白亜系 Ⅳ.2.当麻層 正規スピライト」の項目に、「正規スピライトは主に西側の地域に発達している。・・・(大曲附近)には長径約1m,短径約70cmの回転楕円体を積み重ねたような枕状構造を示す露出がみられる」と記されている。
地質図との照合ではこの付近だろうか?地質図の左上方向で月形山と、旭山の東隣の362m峰を目印にしたのだが・・・
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=434520&l=1423010

2012年6月18日月曜日

露頭情報:No.550;訓子府町ポンケトナイ川中流


出典は「小利別地域の地質」。この5頁からの「Ⅲ.2.1.ジュラ系 Ⅲ.2.1.1.小利別層」。6頁からの「輝緑岩質凝灰岩類」に「典型的なスピライト」の項が8頁に在る。顕微鏡が走破少々暗すぎてスキャンしても殆ど用をなさないが、8頁 第6図:枕状構造を示すスピライト(スケッチ)が存在する。「この種の岩石のソーダ含量は6%内外のかなり高い値を示すようであるが・・・」
この情報をUPする為に改めて地質図と地形図を見比べてみたが、どうやらこれまでは勘違いが在って場所を特定出来なかった様だ。
改めて、チェックするとどうやら下記付近に道路とポンケトナイ川に直角に交わる様に輝緑凝灰岩の存在が地質図に表示されている。




露頭情報:No.549;士別市朝日町岩尾内湖左岸・ダム堰堤の南


奥士別地域の地質説明書に拠れば:第7章 深成岩 Ⅰ 輝緑岩質斑レイ岩体として「似峡北方の岩尾内附近で、天塩川が西へ曲がる辺りに緑色細粒の輝緑岩様の非常に硬い岩石が露出している。これは大平安によって輝緑岩および・・・」の記載がある。
下川オフイオライト N-MORB 論文153頁 第2図によれば北方にも枕状溶岩が分布。宮下研究室HPによれば 美しい露頭らしい!
出典は地質学論集第5号(1999)に掲載された「日高帯現地性緑色岩(N-MORB)における異常な発砲現象の成因」
ここには「152頁 第1図:北海道中央部の簡略化した地質構造図 153頁 第2図:下川オフィオライトの地質図 154頁 第3図:岩石顕微鏡写真  155頁 第4図:岩尾内湖のルートマップ 156頁 第5図:露頭写真 157頁 第7図:異常な発泡を示す玄武岩の露頭写真 第8図:発泡度比較データ」等が記載されている。13頁の地質図で露頭の概要は判断出来るが、1/25,000地質図では湖の右岸側には道路が在るが、肝心な左岸側には道路が書かれていない。渇水期には入れるのか、研究者用の道が密かに作られているのか・・・
此処は出来れば行ってみたい露頭である。発泡現象にも興味が湧く場所である。論文はネット上で入手可能なので参照下さい。
露頭位置は下記付近http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=440638&l=1424229

地質学雑誌第112巻第11号639-653頁に記載された「日高変成帯主帯に分布する高変成度角閃岩類の原岩推定および北部日高帯緑色岩類との比較」や宮下研究室のHPも参考に!宮下氏も今年で退職ですか!同じような世代だったのですね。
http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~miyashit/index.html

露頭情報:No.548;積丹半島神恵内 盃川中流


出典は前項と同じく「神恵内地域の地質」。同様に「Ⅳ 新第三紀の地層 Ⅳ.2.泊累層 Ⅳ.2.2.カブト火砕岩層」の「下部層」に相当する。
ここには「火山角礫岩は径10数cmの角礫またはピローと同質のガラス質凝灰岩を基質とするもので淘汰が悪く層理は目立たない」と記載されている。
積丹半島全体が確か水冷破砕岩の塊のような場所では無かっただろうか?露頭は「盃川中流:南の照岸川・カブト川をへて盃川中・茂岩川上流にかけて」広がっている様だ。岩質は「変質石英含有角閃石安山岩質火山角礫岩」
露頭位置は詳細不明の為、盃川の中流域を示した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430612&l=1402846

露頭情報:No.547;積丹半島神恵内 茂岩海岸


この露頭情報の出典は、旧北海道立地質研究所による「神恵内地域の地質」。この「Ⅳ 新第三紀の地層 Ⅳ.2.泊累層 Ⅳ.2.2.カブト火砕岩層 中部層」の項目に記載が在る。
「12頁 第8図:紫蘇輝石普通輝石安山岩質の水冷破砕岩。同心円状節理を示すピローが濃集している。」添付されている画像は黒すぎてスキャンしても修正が難しい状態なので此処では引用しないが、画像内のハンマーから想定してかなり大量のピローブレッチャ―が集まる崖らしい。
更に解説書には「火山角礫岩は径10数cmのピローや角礫と同質の凝灰質物質からなり・・何れも水冷破砕岩で・・・」とある。13頁の第9図には「紫蘇輝石普通安山岩質の水冷破砕岩。不規則な節理を示す角礫岩片と、同岩質の凝灰岩の基地からなる」と書かれている。また、第10図には
こわれた偽ピローのスケッチも掲載されている。
カブト火砕岩層の命名者はその後新潟大学に移動し、枕状溶岩の権威者となった山岸宏光氏と積丹団研グループ(1979).
地質関係者には有名な場所らしい。この付近なのだろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430650&l=1402653

露頭情報:No.546;日高町 岡春部川上流


北海道は地質調査がかなり早い時期に一斉に実施されていて殆どの場所の地質図が公表されている。勿論、地質図幅そのものはかなり縮尺の粗いものなので、詳細はネット上では掴み難いが、解説書は全文ネットで公開されている。
そんな訳で、北海道の枕状溶岩の露頭のリストは数が桁外れに多いのだが土地勘が全くないのでアクセスが良いのか悪いのか全く判断が出来ない。
北海道は、札幌の地下鉄、NTTのシールドトンネル、石狩川の下水トンネルぐらいしか歩いていない。しかも冬の季節で、露頭を歩くどころの状況では無かった。
この露頭情報は当時の北海道立地質研究所の「日高地方の地質」。この「 Ⅳ 日高類層群 Ⅳ.3.沙流川層 B層」の項には「岡春部沢には本層を構成するスピライト質枕状溶岩の見事な露出が見られる。・・暗赤紫色の不規則な管状体が積み重なった・・短径約35cm,長径約85cmほどの扁平な楕円形」と記載されている。
場所は、岡春部川の上流と思われるがどちらが記載された沢か不明なので、沢の出会い地点を示しています。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424943&l=1422916

2012年6月14日木曜日

露頭情報:No.544;南富良野町 落合岳山頂に登る道路沿いの露頭


出典は、静岡大学地球科学研究報告。「北海道,落合地域の日高帯の地質と変成作用」。この 7頁 4.全岩化学組成 (2)塩基性岩の項には「Nos.1~3は,アクチノ閃石-斜長石岩で、一部に枕状構造が保存されているものである。比較的アルカリに富んでいる」と有る。
露頭位置は複数ある様で、6頁の右側には「アクチノ閃石一斜長石岩は,本地域の中~西部に分布し,落合岳やトマム山の稜線を形づくっている.落合岳山頂へ登る道路沿いの露頭,国道38号線沿いの露頭,金の沢の露頭で,枕状構造が観察された.
青灰色~灰緑色,細粒,徹密塊状の岩石で,片理をもたない.」と記載されている。露頭位置は正確ではないが落合岳山頂付近を例示した。1981年の文献なので現状はかなり変わって居る可能性が在るが詳細不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430600&l=1423655

露頭情報:No.543;新日高町 春別川・春別ダム上流・崩沢川


出典は地質学雑誌,第10巻,第10号に掲載された「中蝦夷地変の再検討と北海道の白亜紀テクトニクス」この714頁 図3 1/25000地形図抜粋,722頁 図10 A;崩れ沢川ルートマップ詳細,B;柱状図,C;露頭スケッチ;KZ1層。が在る。
720頁の 5)イドンナップ地域の項には、「KZ1ユニット:主に玄武岩質の枕状溶岩や塊状溶岩からなり,ハイアロクラスタイトを伴う。枕状溶岩は直径20㎝~1mのピローローブからなり,それらが密に積み重なる closed-packed pillow の形態をなしている。」と記載されている。
下図は図10の引用である。尚、この“KZ1”層は空知層群の緑色岩と723頁に記載されている。この文献はネットで無償入手可能。露頭位置は図10のルートマップから下記。少し位置がずれてしまって、ルートマップをチェックするともう少し上流の川の屈曲点の上流のようだ!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=423328&l=1423437

2012年6月2日土曜日

露頭情報:No.542;大社町鷺浦西方の鷹取山北方の海岸


陸上からのアクセスは困難と思われる露頭。しかし、流紋岩質の枕状溶岩となるとこれは珍しい例なので観たかった!
出典は1/50,000地質図の「大社地域の地質」。この「 Ⅲ.2. 成相寺層  流紋岩」の項に、第9図 日御碕およびその東方海岸付近の成相寺層流紋岩の産状を示す地質図」が有り、更に「14頁 第11図 成相寺層流紋岩のローブ状浅所貫入岩,流理が閉じた外形に平行。」とある。
「流紋岩および安山岩の熔岩には径1mm以下の気孔が多数あり、また、ジグソーパズル様に破砕された部分が認められる」とあるので、山陰を回った時に何とか行ってみたいと思ったのだが、諸般の事情で断念!場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352650&l=1324035
地質図のからの引用図

露頭情報:No.541;芦別川北支流


出典は前項同様に「北海道夕張-芦別地域に分布する空知層群・蝦夷層群の層序と堆積環境」。この「 1. 空知層群,(1)極楽平層(新称)」に記載されたルートマップ「芦別川北支流 ルート”5”」の柱状図を参照。 ピクライトないしピクライト質玄武岩の枕状溶岩・ハイアロクラスタイトを主体。としているらしい。
同一文献を出典とする537-540の露頭と同様奥深い山中なので、素人向きでは無い様な気がする。現地に入る場合は慎重に!露頭位置は下記付近を想定
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=431419&l=1421526

露頭情報:No.540;芦別市惣芦別川上流


出典は露頭情報の537-539と同じく「北海道夕張-芦別地域に分布する空知層群・蝦夷層群の層序と堆積環境」。この「 1. 空知層群,(1)極楽平層(新称),で、惣芦別川上流 365頁のルート図d「ルート”4”」ピクライトないしピクライト質玄武岩の枕状溶岩・ハイアロクラスタイトを主体」の部分。
前項の南側の沢になる。御茶々岳西方の沢。前項は極楽平の西方の沢。恐らく同じ岩体が沢で顔を出しているのだろう。大体この付近を想定している。詳細は柱状図をよく検討して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=431602&l=1421645

2012年5月28日月曜日

露頭情報:No539;極楽平(1248m)西方 惣芦別川 北支流


出典はNo.537,538同様「北海道夕張-芦別地域に分布する空知層群・蝦夷層群の層序と堆積環境」
同様に「 1. 空知層群,(1)極楽平層(新称)」の中の「惣芦別川北支流 ルート”3”」。同様に「ピクライトないしピクライト質玄武岩の枕状溶岩・ハイアロクラスタイトを主体」
惣芦別川 北支流 文献365頁の「ルート 3」。座標は最上流部を示したが、芦別川層との接触部、下流側に6箇所の枕状溶岩露頭あり柱状図参照。
座標は取り敢えず最上流部に置いた。添付図は引用文献の362頁のこの地域の層序説明図。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=431652&l=1421614

尚、著者には佐野晋一氏との共著の「きりぎし山の石灰岩が教えてくれること」(きりぎしは漢字!)
と言う興味深い論文も有りこれも公開されている。石灰岩と枕状溶岩は一対をなすものですから、是非ご一読を!

露頭情報:No.538;芦別市布部岳(1338m)西麓、尻岸馬内川上流


出典はNo.537同様「北海道夕張-芦別地域に分布する空知層群・蝦夷層群の層序と堆積環境」
この「 1. 空知層群,(1)極楽平層(新称) 尻岸馬内川(しりきしうまないかわ)ルート”1”,ピクライトないしピクライト質玄武岩の枕状溶岩・ハイアロクラスタイトを主体。」
と書かれた部分。柱状図(364頁)を参照すると、図示したポイントまでの途中に4箇所の枕状溶岩露頭あり。座標は取り敢えず沢の最上流部と思われる地点。かなり上流まで林道がありますね。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=431718&l=1421710

露頭情報:No.537;芦別市・富良野市境界 極楽平1248m 周辺


露頭情報で「周辺」等と書くのは、詳細が判らない場合と広大に分布している場合だが、本件は前者。論文を熟読すれば見えて来るでしょう!
出典は、「北海道夕張-芦別地域に分布する空知層群・蝦夷層群の層序と堆積環境」。地質学雑誌,第107巻,第6号,359-378頁,2001年。この文献はネットで閲覧可能。
高嶋礼詩氏が筆頭著者。この、360頁「 1. 空知層群,(1)極楽平層(新称):惣芦別川北支流上流の極楽平(151m)附近:芦別岳輝力凝灰岩層に相当,ピクライトないしピクライト質玄武岩の枕状溶岩・ハイアロクラスタイトを主体」と記載されている。
本件に関連しては同様に高嶋礼詩氏による「東京大学北海道演習林地域に分布する中世界空知層群および蝦夷層群の層序と地質」がある。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=431643&l=1421709

露頭情報:No.534;南丹市日吉町殿田東方の大堰川(桂川)河床

西向流れ部分(?)。日吉ダムの建設時期と図幅地域調査時期との関係から日吉ダムの下流と思われる。出典は「京都西北地域の地質」。この「Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ.3.2. 灰屋ユニット」に関連記載が在る。16頁 第9図 灰屋ユニット緑色岩類の熔岩層頂部のスケッチ:大関川(桂川)の西向き流れ部分,16, 17頁 第2表 灰屋ユニット緑色岩類の化学組成。
尚、文献では「大堰川」(おおいかわ)とされているが、地形図は桂川である。第8図灰屋ユニットの緑色岩類の産状スケッチと第9図灰屋ユニットの緑色岩類の溶岩層頂部のスケッチを示す。

2012年5月21日月曜日

露頭情報:No.533;都殿田東方の大関川(桂川)河床:失われた露頭?


南丹市日吉町都殿田東方の大関川(桂川)河床 北向流れ部分とあるが、日吉ダムの建設時期と図幅地域調査時期との関係から日吉ダムの下流と思われるが、該当する地域は公園化されており河床整備の為に露頭が失われている可能性が高い。
出典は「京都西北地域の地質」。この「Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ.3.2. 灰屋ユニット,16頁 第8図 灰屋ユニットの緑色岩類の産状スケッチ:大関川 (桂川)の北向き流れ部分,16, 17頁 第2表 灰屋ユニット緑色岩類の化学組成,等が記載されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350909&l=1353058

露頭情報:No.532;知床半島遠音別川の河口


「マグマ水蒸気爆発で出来た水中火砕岩  マグマの一部は溶岩流として流出しハイアロクラスタイトを形成しています。ラバー(熔岩)ローブやハイアロクラスタイトには多数の空隙が見られる事から比較的浅い海底面下の火山活動」
と書かれている出典は「道東の自然を歩く」。:Ⅳ 知床半島 4.斜里~知床峠~羅臼<半島横断の見学ポイント> ③泥岩の中の海底熔岩,観光船基地のゴジラ岩もハイアロクラスタイト,④ オシンコシンの滝は六角形の放射状横臥柱状節理が発達し俵石と呼ばれる。」
河口と言ってもどの付近か?この辺でしょうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=440047&l=1445523

露頭情報:No.531;知床岬のハイアロクラスタイト


出典は「道東の自然を歩く」。このⅣ.知床半島の項目にこの様に書かれている「2.海からの展望,⑦知床岬,図16:ハイアロクラスタイトと岩脈,図17:知床岬層のできかた(解説図,知床岬に近付くとハイアロクラスタイトの地層が拡がってきます。幅1~2mの岩石の垂直の壁が多数見受けられます。」
詳細は不明ですがこの付近でしょう。ウトロ港からの観光船:3時間45分の知床岬コース利用すれば良さそうです。ウトロ港の「ゴジラ石」もハイアロクラスタイトだそうです。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=442039&l=1451948

2012年5月20日日曜日

露頭情報:No.529;津南町赤沢反里(偽枕状溶岩?)


出典は「苗場山地域の地質」。このⅣ.2.2.上郷累層 上部反里火砕岩部に「31頁 第19図 魚沼層群上郷累層,泥流堆積物中の無斑晶質安山岩の偽枕状の礫(反里,信濃川左岸)」と記載されている。
「信濃川左岸」とあるのでこの付近の河原だろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=365954&l=1383650

露頭情報:No.526;大仙市:水沢支流の林道沿い


水沢から繋川支流諏訪山川上流 諏訪山西方から土川に抜ける林道沿い
出典は「刈羽野地域の地質」。この第三章「Ⅲ.3. 砂子渕層」にこの様に記載されている。「4)諏訪山デイサイト,7頁 第4図 刈和野図幅地域附近の地質概略図,8頁 第5図 刈和野図幅地域の地質統括図,21頁 第15図 諏訪山山頂西方の新林道沿いにおける砂子渕層のルートマップ。」
露頭位置はこの付近だろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=393531&l=1402651

露頭情報:No.525;大仙市(旧協和町)稲沢南東


出典は「刈羽野地域の地質」。この第三章「砂子渕層」の項目に「2)玄武岩,7頁 第4図 刈和野図幅地域附近の地質概略図,8頁 第5図 刈和野図幅地域の地質統括図,協和町稲沢南東などでは発泡した枕状の岩片を含み,他の地域でも水冷破砕された・・・」との記載が在る。
露頭位置は正確には判明していない。下記は「稲沢」の南東側に伸びる沢を示している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=393656&l=1402727

2012年4月28日土曜日

露頭情報:No.524;酒田市早瀬立川林道沿い


出典はやはり「鳥海山及び吹浦地域の地質」。この「Ⅲ.新第三系 Ⅲ.9.百宅火山岩」この火山岩類は「火山角礫岩および熔岩を主体とする部層」で、「玉田渓谷東方の泥岩からは後期中新世の珪藻化石,熔岩からK-Ar年代;3.4~7.1Ma・・・・更に、30頁 第9表 百宅火山岩の化学組成」等が記載されている。枕状溶岩では無く、「水冷破砕された火山角礫岩」が主体。
早瀬立川の場所は、 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=390258&l=1400737
28頁に露頭の画像が在る(第17図)

露頭情報:No.522;最上郡真室川町大沢川上流明神沢中流


同じ山形県だが此処は「鳥海山及び吹浦地域の地質」が出典。但し、ここはハイアロクラスタイトだけかもしれない。
この「Ⅲ.新第三系 Ⅲ.4.大川層」の項に「18頁 第13図 大川層の岩相柱状図,大川層中の泥岩は石灰質有孔虫を産する」とあり、急冷縁を伴い水冷破砕された・・・(17-18頁)と記載されている。
鳥海山やその他の火山も、その御膝元にも枕状溶岩や水中破砕を示す溶岩が存在する事は、枕状溶岩を探し始めた頃には思いも浮かばなかった。まあ、地質素人全開なのです。
明神沢はこんな処にあります。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=390122&l=1401108

露頭情報;No.521:最上郡戸沢村,最上川支流角川支流中沢川上流部


この情報の出典も「清川地域の地質」この「Ⅲ.新第三系 Ⅲ.1. 青沢層」に「7頁 第6図 清川図幅地域地質統括図,15頁 第11図 清川図幅地域北西部の地表で見られる青沢層の柱状図,」等が記載されているので、中沢川の項を参照願いたい。
川の場所は http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=384023&l=1400514

露頭情報;No.520:最上郡戸沢村三ッ沢川上流部


出典は「清川地域の地質」。この「Ⅲ.新第三系 Ⅲ.1. 青沢層」の項。7頁 第6図 清川図幅地域地質統括図,15頁 第11図 清川図幅地域南西部の地表で見られる青沢層の柱状図,を参照下さい。
場所は一応こんな場所を想定。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=384140&l=1400402
最上郡戸沢村 最上川支流 角川支流 三ッ沢川上流部。一応川沿いの林道らしきものは地形図に示されている。 

露頭情報:No519:酒田市田沢川滝無沢


出典は清川地域の地質。この図幅地域内にはこの他にも数か所露頭の存在が考えられる。
解説書の中の「Ⅲ.新第三系 Ⅲ.1. 青沢層」には「7頁 第6図 清川図幅地域地質統括図,15頁 第10図 清川図幅地域南西部の地表で見られる青沢層の柱状図」が在る。この「田沢川南支流」
がどの支流を示すのか不明だがここでは下記のポイントを想定してみた。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=384948&l=1400406
他にも地形図に描かれた支流は在るし、描かれていない支流も在る筈なので、後は地質図を見ながら沢を上り下りするしかない。この川の北側には与蔵峠がある。この付近には青沢層が広がっているので、在るのは間違いないのだ!等と言っても始まらないか!

2012年4月19日木曜日

露頭情報:No.518;岩内郡共和町本村国富トンネル旧国道沿いの崖


出典は「日本地質学会北海道支部:北海道地質百選」国道5号千国富トンネルの粗粒玄武岩,地図・露頭状況写真有;下部に柱状節理有。
地質百選のアドレスは 
http://www.geosites-hokkaido.org/geosites/site0378.html
4枚目の画像に枕状溶岩が掲載されている。クリックで拡大できます。地質百選のTOP頁は
http://www.geosites-hokkaido.org/index.html

露頭情報:No.517;静岡市葵区高山


静岡市「葵区」は実に広い!出典は前項同様「清水地域の地質」。此処は瀬戸川層群。 この「Ⅳ.瀬戸川層群 Ⅳ.2.高山衝上体」の項に、17頁:第8図;瀬戸川帯南部の地質図,18頁:第9図;「清水」地域の瀬戸川帯地質図,22頁:最下位の玄武岩溶岩は高山付近にのみ分布し、一部に枕状溶岩を伴う。」と記載有。
これも高山の山頂付近の座標を示すので、地質図を頼りに調査するしかないですね。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350304&l=1381904
尚、この地域における玄武岩については古い文献だが静岡大学から公開されている「瀬戸川累層群中の超塩基性岩 (II) : 静岡市美和高山のピクライト玄武岩」がある。基は「地学しずはた. 21, p. 15-17」。16頁に分布図が在り高山の東側斜面から南側斜面に掛けて分布している事が記されている。
この露頭部分はかなり傾斜がきつい部分なので調査は厳しそう。南側の林道がぎりぎり分布地域に接しているかもしれない。

露頭情報:No.516;静岡市葵区大岳~天狗岳間


出典は清水地域の地質。この「Ⅳ.瀬戸川層群 Ⅳ.1.大岳衝上体」のこ項に、17頁:第8図;瀬戸川帯南部の地質図,18頁:第9図;「清水」地域の瀬戸川帯地質図,19頁;(3)超塩基性-塩基性岩類,20頁:塩基性岩は主として玄武岩からなり、一部に枕状溶岩を伴う。鏡下での観察によると斜長石を含む無斑晶玄武岩を主とし、少量の単斜輝石斑晶やガラスを含む事がある。斜長石はしばしば針状や骸晶等の急冷構造を示す。」と記載されている。
大岳(1108.7m)から天狗岳(大岳の南:1026m)に掛けて分布する玄武岩で長径10m~1.5kmの岩体として存在するようだ。
場所は詳細不明の為取り敢えず大岳の座標を記す。地図上では南の天狗岳に向かう登山道は記されていないが・・・http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350906&l=1381643

2012年4月14日土曜日

露頭情報:No.515;平塚市万田 大磯丘陵


現在は採石場跡地に老人介護施設が建設されており、露頭が見られた崖はコンクリートの吹付で確認出来ない。裏側の電波塔付近や血洗川に続く小さな痩せ沢付近も探してみたがタマネギ状風化をなす砂岩らしいものしか見つからない。
出典は、地質学雑誌第87巻 12号: 神奈川県大磯丘陵で発見された枕状溶岩。837頁:第1図;枕状溶岩露頭位置。838頁:第2図;大磯丘陵東部の地質図 第3図;枕状溶岩露頭(Loc.1)等が記載されている。場所は http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351925&l=1391810
尚、血洗川の注ぐ大磯の海岸には枕状溶岩を構成していたと思われる緑色岩礫が多く分布する。
下の画像は血洗い海岸で撮影したものだが、肝心な緑色岩が写っていない、変だな?と思ったのだが、それはポケットに入れて居た事を思い出した。写って無くて残念。


露頭情報:No.514;上北山村ナメコ沢


出典は「山上ヶ岳地域の地質」。この「Ⅳ.4 天川亜層群,36頁;Ⅳ.4.2.九尾累層」の項に、34頁 第17図 天川亜層群九尾累層の玄武岩質枕状溶岩(上北山村ナメゴ沢),40頁;第6表 天川亜層群の緑色岩類の化学組成。等の記載が在る。
結構長い沢なので露頭位置が不明だが取り敢えず座標はナメコ沢の上流部に置きます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=341108&l=1355743

露頭情報:No.513;十津川村松柱付近


出典は「竜神地域の地質」。この32頁からの「Ⅲ.7 緑色岩類」の項に、「34頁:竜神累層R3層では,緑色岩類は中央部の小又川(No.443)附近と東部の松柱付近に分布する。」と記載されている。
傾斜が急で少々探し出すのに苦労がありそうですね。十津川村には他にも有名な露頭があります。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335727&l=1354253

露頭情報:No.512;海部郡牟岐町水落


出典は岩石鉱物科学第29巻。掲載論文に「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆」があり、この中に露頭情報が記載されている。
176頁:溶岩流基底部で枕状溶岩のインターピローを黒色頁岩が埋めて・・,177頁:図2 地質図,180~181頁:表1;全岩化学組成。等
玄武岩は現地性と考えられているおり、四万十帯北帯南縁部・牟岐累層・泥質岩中に挟在しているとされる。露頭位置はこの付近か?海岸に下る道は付近で探すしかないか!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=334049&l=1342756
他に参考になりそうな文献に、ネット検索で入手可能なものを列挙すれば

◎現地性緑色岩含有層に伴われる赤色頁岩の起源について:後期白亜紀牟岐累層を例として 論旨
◎四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関す示唆
◎徳島県南東部の四万十帯北帯に分布する沈み込み帯型緑色岩
◎MORBか沈み込み火成活動か 浅木・吉田論文への討論
◎MORBか沈み込み火成活動か 宮下・松尾への回答
◎上部白亜系牟岐累層(四国東部)中のin-situ緑色岩類の産状とその意義
◎四万十帯北帯に文鵜する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆

2012年4月9日月曜日

露頭情報:No.511;偽枕状溶岩;秋保温泉磐司岩付近


この付近には本物の枕状溶岩も有るが偽物(と言うのは言葉が良くないと思うが)シュードピローがある。出典は岩石鉱物科学第35巻の表題は「東北本州弧,磐司岩火山岩類の地質と岩石」この55頁に「KtL近傍のKtVは丸みを帯びた火山岩塊とジグゾー角礫を含む塊状の凝灰角礫岩からなる。・・水冷収縮破砕によって形成された偽ピローと判断 58頁:第5図偽枕状溶岩を含む北太郎川熔岩露頭」と記載されている。残念ながら記載された地質図と説明では露頭位置を特定出来ない。掲載された地質図と画像を参考用に引用する。勿論、この文献は無償DL可能である。
まずは地質図。原本はA4の3/4頁を占めている。
次はシュードピロー画像。明るさを補正している。
最後はスケッチと枕状溶岩の画像、これも補正済。

露頭情報:No.510;島牧村大平山南麓ガロ澤川


出典は北海道地質研究所の「大平山(おおびらやま)地域の地質 1993」。これもNo.509の情報同様に、北海道地質研究所HPで公開されている。
札幌地域の47番。この「Ⅳ.1.泊川層群 Ⅳ1.1.金山川層 Ⅳ.1.2.ガロ沢川層」。15頁 第7図ガロ沢川層 露頭写真。「B部層はガロ沢川中下流部に分布しハイアロクラスタイトや玄武岩質枕状溶岩などの緑色岩類,赤色および緑色層状チャートを主とし,石灰岩と少量の頁岩,砂岩を伴う.
大平川支流のヒヤミズ沢川にはこの地層の北方延長部が分布する.」と記載されている。17頁の第10図「ハイアロクラスタイト(ピローブレッチャ)ヒヤミズ澤川の転石」画像が在る。
露頭位置ははっきりしないがこの付近を想定した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=423703&l=1400737

露頭情報:No.509;滝上町サクルー川上流石見橋付近


出典は「滝上地域の地質」。これは北海道地質研究所のHPで公開されており、網走地域の14番。2002年と公開されている資料の中では比較的新しいものです。
http://www.gsh.pref.hokkaido.jp/geology_map/index.html
この「Ⅳ.中生界~古第三系 Ⅳ.1.日高累層群 Ⅳ.1.1.上興部層」。第7頁 第4図 石見橋上流の上興部層ルートマップに「玄武岩は枕状溶岩から成り赤色泥岩の下位に伴われる。枕と枕の間にはミクライト質石灰岩が充填されている」と記載されている。
5頁がその露頭スケッチ“pillow basalt”,“inter-and intra-pillow”の文字が見える。
露頭位置は13頁の第7図 放散虫化石産出位置図と前述の露頭スケッチから想定してこの付近だろう。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=441227&l=1430101

2012年4月8日日曜日

露頭情報:No.508;由利本荘市鳥海町 笹子川流域羽後町石沢川流域


範囲を絞り切れていないのだが、「湯沢地域の地質」には「4新第三系。4.6.畑村層:大仙山層と同時異相」として、24頁 第6図 南沢川上流でみられる大仙山層中の玄武岩の枕状溶岩。が掲載されている。26頁 畑村層主部岩層解説が記載されている。
頁の中程に「玄武岩溶岩は暗青色―暗灰色,緻密,堅硬であって,自破砕溶岩となる。枕状溶岩特有の放射状の節理や,各団塊間に火山ガラス(palagonite)がみられる。また,ハイアロクラスタイトが認められる。」と記載されている。
従って、座標は記載出来ない。残念!

露頭情報:No.507;相模原市緑区早戸川上流大滝付近


これは静岡大学地球科学研究報告第12巻に掲載された「丹沢山地東部の地質」に掲載されている。勿論、ネットで閲覧が可能。
165頁の「B-2 大滝火山礫凝灰岩」の項。「本層は,塊状の火山礫凝灰岩を主体とし,層理の発達した粗粒から細粒の凝灰岩を挟在する.分布地域南部では,枕状溶岩,玄武岩溶岩,塊状の凝灰角礫岩を挟在する.」
「大滝」は「大滝火山礫凝灰岩」の模式地なので、この下流に存在すると言う事です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352917&l=1390938
なるほど、現在は相模原市緑区なのですね。論文が書かれた当時は津久井郡津久井町でした。

露頭情報:No.506;葉山町唐木作 水源地橋上流側


この露頭については既に画像をUPしている。
出典は「横須賀地域の地質」このⅢ.葉山層群 Ⅲ.6.葉山層群に伴われる火成岩類 Ⅲ.6.2.火山岩類の項に「c)安山岩質玄武岩:一部に径40cm前後の枕状岩を数個含有する。」と記載。橋の上流右岸河床に小さな露頭。橋のたもとにタラップ有。水中部分は藻が繁茂して観察出来ない。ゴミも多くあまりきれいな露頭ではないがしっかりと護岸工事が施された場所にぽっかりと顔を出している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351551&l=1393607
このブログの下記から4枚の画像があるので、クリックで開いて、後は「次の画像」で移動すればご覧頂ける。
http://akashi1945.blogspot.jp/2009/12/1_24.html                   
或いは、ラベル「神奈川、露頭画像」をクリックすれば一挙に開かれる。
尚、この画像の説明の中に表面の凸凹を「気泡」と書いてしまったが、「あれはピクライト質なので橄欖石が抜け落ちた跡」とご教示を頂いた。
尚、この露頭については江藤哲人氏の文献が“Cinii”でオープンアクセス:公開されているので、素人には大助かり!!論文表題「三浦半島鷹取山周辺の層序ならびに地質構造」で検索を!
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006150391
ちなみに、この鷹取山は最近力を入れている「凝灰岩石材」の産地の1つなので、もう一度この付近を歩きたいと思って居る。

露頭情報:No.505;湯沢町大仙山山頂東方



出典は湯沢地域の地質。この23頁からの「4.5 大仙山層」の項。「24頁 第6図 南沢川上流でみられる大仙山層中の玄武岩の枕状溶岩」。「25頁:化学組成」が記載されている。
24頁第6図には「南沢川上流でみられる大仙山層中の玄武岩の枕状溶岩」画像が掲載されている。岩質は「橄欖石普通輝石玄武岩」場所はざっとこの付近だろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=390245&l=1402121

久し振りに時間の余裕が作れたので今日は整理しながらデータをUPしたいと思って居ます。

2012年3月25日日曜日

露頭情報:No.504;七ヶ浜町黒崎付近:枕状溶岩では無いが!


塩釜地域の地質の「41頁:韮山デイサイト部層 43頁:第36図;韮山デイサイト部層のデイサイト熔岩の露頭 44頁:第37図;韮山デイサイト部層のデイサイト自破砕熔岩の露頭」等の記載が有り、「枕状溶岩ではないが周辺急冷層を持つ水中火山の自破砕熔岩」と書かれている。
此処は出張で良く行く多賀城から目と鼻の先なので、一度訪ねてみたい場所ではあるが昨年の震災で被害を受けた場所。しかもこの「黒崎」がどうやら私有地を通らないと行けないらしい。
場所は http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381651&l=1410323
引き潮時を狙ってこの付近の海岸線を歩くしか無さそう。

露頭情報:No.503;伊那市戸台川北岸(幕岩の西方)


出典は同様に「市野瀬地域の地質」。この「Ⅳ. 西南日本外帯 Ⅳ.1.2. 御荷鉾帯秩父帯 中部層」の項に、「34頁・26図 チャート層中の枕状構造を持つ緑色岩(幕岩西方の戸台川北岸)」と記載がされている。場所は大雑把な推定だがこの付近を探すしかないか!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=354638&l=1380860

露頭情報:No.502;伊那市戸台川上流赤河原


出典は市野瀬地域の地質。この「Ⅳ西南日本外帯 Ⅳ.3. 四万十帯 Ⅳ.3.1. 仙丈岳帯」の項に、「38頁・第29図:仙丈岳帯緑色岩の枕状構造(赤河原の転石 戸台川上流赤河原で枕状溶岩の転石ブロックが見られる・・この帯の緑色岩の原岩には枕状構造を持つ・・事は確実」と記載されている。従って、露頭の位置は不明。
別に「戸台川上流 丹渓山荘~甲斐駒ヶ岳 六合目小屋途中 赤川原に転石有り」との情報も有る。西南日本外帯・四万十帯・仙丈岳帯緑色岩。場所はこんなあたりでしょうか?登山路よりは渓谷に露頭があるのでしょう。此処は確かめには行けそうにない!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=354535&l=1381252

露頭情報:No.501;都幾川町・岩脈の見間違い?


地団研ハイクの記録を拝見して、八高線明覚駅から都幾川沿いに三波石渓谷まで歩いてみました。地団研の記録は部外者には判り難く、中々露頭に辿り着けない事が多いのですが(お前の知識と見識が足りないのだ!なんて怒られるかも!)此処も同様で、或いは此処を枕状溶岩と言っておられるのかな?と思うのですが、これは緑色岩の岩脈ですよね。直ぐ傍のお宅にお住まいの方が、「台風の後等に水が澄むととても綺麗な青い色が見えますよ。」と仰っていました。
地団研ハイクの記録には「八高線明覚駅の西から都幾川を上流に向かい、三波石渓谷までのコースを歩きました。岩石は御荷鉾緑色岩の、凝灰岩・溶岩・凝灰角礫岩・枕状溶岩などいろいろなタイプのものがみられました。」と書かれています。
三波石渓谷のやや上流の橋の近くには近づけなくて残念だけど枕状溶岩が丁度水際に顔を出しています。駅より下流にも少し怪しい緑色岩が顔を出していますが、丁度春の竹の子の季節に歩いたので、此処には「李下に冠を正せず」でしたっけ?足を踏み入れる具は犯しませんでしたが、
私も最初はこの付近に差し掛かった時にこれは枕状溶岩だと思い込んだほど風景は似ています。此処じゃなかったらゴメンナサイ!三波石渓谷に枕状溶岩が在ったと言う事なのか?途中に有ったと言う事なのか?判断に困って歩いた結果です。尚、上流の三波石渓谷には勿論 枕状溶岩が存在はしています。川沿いは路程標のある歩道が結構整備されています。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=360017&l=1391544
この付近の画像が下記日付付近にあります。
http://akashi1945.blogspot.jp/2010/06/7_28.html

2012年3月17日土曜日

露頭情報:No.500;日の出町 養沢鍾乳洞の沢


出典は五日市地域の地質。この「Ⅲ.秩父累帯の中・古生層 Ⅲ.2.秩父累帯中帯 Ⅲ.2.4.川井層」に属する。更に「16頁 第9図:川井層中にごくまれに見られる枕状溶岩(養沢鍾乳洞の沢), 14頁:本層中にはわずかに塩基性火山岩が挟まれるが、枕状熔岩は養沢川支流養沢鍾乳洞の沢で見られるのみで,本地域では極めて稀である。・・・塩基性火山岩を基質とする石灰角礫岩が,宝沢,養沢上流,肝要付近及び玉の内(467参照)北方に分布し・・  」
と記載されている。以前、この付近の地質の事を伺った地質調査総合センターのある方から「あの辺は結構チョコチョコ露頭がありましたよ。只記載する程の大きさの露頭じゃないけれど」とお聞きした様な・・・。 但し、以前この鍾乳洞は閉鎖されていると聞いているので、行かれる場合は念の為確認して下さい。中に入る訳じゃないけどネ。場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=354620&l=1391023

これで500件。といっても、古い資料が見付からない奴が在ったりでかなり飛ばしたから480件くらい。これに、ご紹介した露頭画像が550枚程度かな?
エクセルに整理した露頭情報は、後150件程あります。他に未確認情報も有るので公開出来るのは全部で600件程度かもしれない。元気な内に頑張ってやり抜くぞ!
尚、最近、枕状溶岩と一緒に、凝灰岩質石材の調査もやってます。 
これについては「岩石と土の表情」ブログを参照下さい。
検索で出て来ます。

露頭情報:No.499;福島県二本松市三雄山:偽枕状溶岩・詳細位置不明


出典は二本松地域の地質。この「Ⅴ.2.高玉層,高玉カルデラ,後カルデラ期流紋岩の偽枕状溶岩。」と記載が在る。「26頁 第20図:高玉層後カルデラ期の流紋岩の露頭写真;スケール右側に pseudo-pillow 構造が見える。また、大きな節理に対して垂直に細かい冷却節理が入っている。(二本松市三雄山)」の記載。露頭の位置は詳細不明。取り敢えず「三雄山」は下記。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=373413&l=1402145

露頭情報:No.498;五所川原市小田川ダム管理棟横


出典は農林水産省HP。ホーム > 組織・政策 > 農村振興 > 水土里電子博物館 > 農村の貴重な地質遺産-農業農村の整備を通じて- > 3.枕状溶岩:青森県五所川原市。アドレスは
http://www.maff.go.jp/j/nousin/noukan/tisitu/t_makura/index.html
この頁は<全景>,<地質平面図>,<岩石の特徴とその形成過程>,<農業農村整備事業と地質遺産>,<位置図>,<所在地・アクセス>から構成されている。
引用された地質図には中新世の玄武岩と追記されている。露頭位置は敢えて記載する事も無いが念の為下記。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=405315&l=1403222
但し、参考に示されているものはモルタル吹付の崖面に顔を出している縦3mx横2.5mの放射状節理部分。
HPによるとこのダムはロックフィルダムで、「ダムサイトは硬固な玄武岩を基礎としており、堤体の材料となる岩石も近傍に分布する玄武岩が使用されました。そのため、ダムの表面を保護するリップラップ材には、丸い形状をした枕状溶岩が数多く見られます。またダム左岸側の管理棟付近には、この部分だけモルタル吹付けされずに窓が明けられていますので、現在でも菊の花を思わせるような放射状節理を観察することができます」
と書かれています。
ちなみにこのダムについては下記を参照下さい。
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0203

露頭情報:No.497;静岡市葵区 安部川水系足久保川足久保奥組附近


参照した論文は化石系なので、これはもし時間が在ったら(人生スケールで)もう少し調べてみようと思った場所。
出典は“A MOLLUSCAN ASSEMBLAGE OF THE SETOGAWA GROUP”邦題「瀬戸川層群さんの貝化石群」か?これは表記の露頭で瀬戸川層群中部の滝沢層下底にある玄武岩溶岩の直上から貝化石を採集したと言う論文。瀬戸川層群の玄武岩溶岩なら、海底で噴出した溶岩かも知れないと思ったのであって、論文には“PILLOW LAVA”とは記載されていない。場所は、
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350346&l=1381924

2012年3月16日金曜日

露頭情報:No496:;柏崎市米山町聖ヶ鼻


出典は柏崎市教育センター・柏崎市青少年育成センターから発行の“GALILEI”の2006年8月号に掲載されたプロジェクトK(科学技術教育班だより)。
13頁に「米山小 地質巡検」と題して「聖ヶ鼻~胞姫神社裏~田塚鼻の地層の成り立ちと土地の変化に関する考えをもたせるための素材巡検」を内容として、・米山層(西山層相当)の観察:① 聖ヶ鼻先端の溶岩の貫入と柱状節理の観察 ② 露頭上部,転石中に見られる含カンラン石複輝石安山岩の観察 ③ 水中自破砕溶岩,枕状溶岩,パン皮状火山弾,溶岩の流理構造 ④ 胞姫神社裏手の砕石場に見られる貫入溶岩と柱状節理
等が記載されています。
http://kedu.kenet.ed.jp/hp/kec/H1808.pdf
また、同じく7月号には12頁に、同じ場所だと思われますが、ワンポイント研修会「柏崎・刈羽の地質」が取り上げられています。
http://kedu.kenet.ed.jp/hp/kec/H1807.pdf
場所はこの「聖ヶ鼻」周辺だと思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=371923&l=1382614
尚、この付近は2007年の新潟県中越沖地震の被災地であり、下記の現地調査報告書も産総研により公表されている。
http://cais.gsi.go.jp/Research/geoinfo/field_Chuetsu-oki.pdf
長岡技術科学大学による現地調査報告書
http://coastal.nagaokaut.ac.jp/~jisin/chuetuoki/final/3.pdf
応用地質学会による報告書。地団研の地質図が引用されている。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jseg/r_new/news/2007/chuetsuoki-rep.pdf

露頭情報:No.495:市川町下牛尾


ここの露頭は実は長い事勘違いしていて、もう思い込みで山梨県の市川三郷市を目を皿の様にして!「永通寺」を探していた。或る日、偶々姫路からの「播但線」のルートをチェックしていて、ハッと気付き、やっと兵庫県の市川町である事に気付いた次第。偶々、山梨を走りながら次々と枕状溶岩の露頭を観る事が出来て居た時期なので視野狭窄状態だったらしい。
従って、この露頭はまだ観ていないのだが、下記のウエブサイトを参照して頂きたい。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~HASSHI/simousiopillow.html
「兵庫の山々 山頂の岩石」と言うサイトで、中学校の教諭を務められた(現職?)地学のプロであるらしい。露頭の詳細はウエブサイトに譲るとして、露頭はこの付近の様です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=134.81313888569&latitude=35.006976489564

2012年3月11日日曜日

露頭情報:No.494;市川三郷町 四尾連湖


出典は千葉大学教育学部研究紀要に掲載された論文「閉塞湖の存在条件に関する研究」この論文中に、「確定した訳では無いが近くには枕状溶岩の分布が有る」との記載有
甲府地域の地質13頁に「四尾連凝灰角礫岩層:四尾連湖周辺に発達し、両輝石玄武岩・・稀に枕状溶岩を形成」とあるので、間違いないらしいが少なくとも湖の周囲にはそれらしい露頭は見られない。少々甘く見てこの湖の観察時間に余裕を持たなかったので湖の周囲をさっと回っただけなのだが、見付けられなかったので、再訪するしか無さそう。「峠に岩壁が在った様な気がする」とは、出会った人に聞いた情報。崩壊地形に形成された湖だと考えれば、湖の周囲と南側尾根を歩いたのは失敗で、四尾連峠から大畠山方面を歩くべきだったかもしれない。
湖の直ぐ傍までは車で行けるが駐車場は有料。市川三郷には枕状溶岩が広く分布している。崖を見たら要観察である。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353147&l=1383102
下の図は、南側尾根に在る崩壊寸前の神社付近に在った凝灰角礫岩。他にも斜長石の斑晶が目立つ岩石露頭が在ったが、形状は枕状を示していない。

露頭情報:No.493;松江市島根町加賀


加賀の潜戸への観光船の乗り場から東側を望むと何やら新しい施設が海岸に作られている。その北側に枕状溶岩の露頭が在る。施設内に入れないだろうから露頭には近寄れない可能性が高い。
これも、出雲地方のジオパークの案内書に記載されている。表題は「桂島」ポイント4です。
No.492のデータから移動して下さい。ジオサイトの位置情報にもその公共施設らしい建物は書かれていません。私は観光船の岸壁に三脚を置いて望遠レンズで撮影しました。
ラベル「島根、露頭情報」から入って頂ければこの露頭の画像が4枚あります。波打ち際の枕が小さいですね。左側の色の濃い部分にも小さな枕が見えます。

露頭情報:No.492;松江市美保関町惣津(玉結湾)


ジオパークへの関心が高まって来て、この様な資料が続々と出て来ると露頭情報の調査も楽になりますね。「出雲地方のジオサイト」と「惣津」をキーワードに検索して、頂ければ即座にこの露頭の説明がpdfファイルで表示されます。ついでに、出雲地方のジオサイト情報は此処に在ります。見所は多いですね。この露頭の位置情報は、上記のガイドを参照下さい。
http://www.geo.shimane-u.ac.jp/geopark/geosite.html#izumo

露頭情報:No.491;津軽半島尾別川水系馬坂沢


出典は地調月報 第46巻 第7号に掲載された「青森県津軽半島中西部の新第三系の層序と放散虫・珪藻化石」
論文の長根層南部の記述(345頁右半)に「(2)南部:大部分が黒色の塊状堅硬緻密な玄武岩であり,しばしば柱状節理が発達する.一枚の溶岩の周縁部ではしばしば自破砕状であったり,発泡していることもある.岩石中の気泡には白色の二次鉱物が充填していることがある.尾別川上流の馬坂沢では枕状溶岩が認められた.そこでは断面の長径が約1mの枕状溶岩が積み重なってできた厚さ約2mの層と,厚さ約2mのスコリア層が交互に累重している。」
と記載されている。長いこの沢のどの付近に在るかは不明なので、沢の位置を示す。但し、342頁に示された「25」ルートマップと次頁の柱状図から判断して、この付近の可能性は高そう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=405907&l=1402834

露頭情報:No.484;静岡市葵区有東木沢上流


有東木は「うとうぎ」と読むらしい。出典は東海大学紀要海洋学部「海-自然と文化」第1巻 第1号。「竜爪層群真富士山累層の火山岩の岩石学的特徴」その60頁:A.地蔵峠流紋岩層:熔岩は塊状のものが多いがラバーローブと思われる径2~6mの楕円形の産状を・・・この楕円の周縁部はガラス質で・・」と記載されている。残念ながら画像は論文に含まれて居ない。
竜爪層群・真富士山累層・地蔵峠流紋岩層。露頭位置ははっきりしないので、地蔵峠の座標を示す。
地形図では地蔵峠の西側から南西側の有東木沢に下る林道が書かれているが、頂上からは杣道 or 登山道が続いている様だ。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351326&l=1382330

2012年3月9日金曜日

露頭情報:No.479;南伊豆町下小野


出典は「地調月報」 第38巻 第7号:伊豆半島南西部の新第三系の層序と地質構造。
第Ⅲ図版5図;水冷破砕火山角礫凝灰岩 下小野 無斑晶質安山岩の小角礫および同質の細粒岩片よりなるハイアロクラスチックな火山礫凝灰岩。一部パラゴナイト化して黄褐色になっている。 359頁:第2図;サンプル・写真等位置図(603)
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=344017&l=1385033

露頭情報:No.478;椎葉村大河内本郷断層沿い


出典は九州大学演報 69: 九州四万十帯日向大河内地域の地質(抄録) 4.3.大河内ユニット
椎葉村大河内の本郷断層沿いの緑色岩には枕の内部が石灰質泥岩によって充填されているものが存在。緑色岩類は主に玄武岩質岩石(熔岩・火砕岩)が原岩である場合が多い。露頭では自破砕構造や枕状溶岩構造が識別される。とある。
44頁:第9図;日向大河内地域の地質構造図   46頁:第11図;本郷断層の露頭位置図が在る。この付近か?  http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=322236&l=1310837

露頭情報:No.477;揖斐川郡蕎麦粒山北側


これは少々位置情報が不確実な情報。
横山地域の地質: Ⅲ.6舟伏山ユニット:対比;敦賀図幅;菅並コンプレックスに連続。熊川図幅では丹波帯・河内コンプレックス
更に「地調月報」の28-8合の534頁に希土類元素分析結果が記載されている。
岐阜県揖斐川町(旧藤橋村)門入(かどにゅう)南方、蕎麦粒(そむぎ)山北側。玄武岩溶岩は枕状のところがあると言う記載。Ⅱ型地層群・舟伏山ユニット。  座標は暫定:蕎麦粒山山頂;1296.7m 
 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353854&l=1362410

2012年3月3日土曜日

露頭情報:No.476;米水津村小浦南海岸


出典は「鹿児島大学理学部研究紀要」に掲載された「大分県佐伯地域に分布する四万十層群の海底地すべり堆積物」(1986)
114頁 第2図に地質図。113頁 地質各論、(1)正常堆積層 色利層:塩基性熔岩は色利北方,小浦南方,鶴御崎に分布するが,小浦南方では400m以上の厚さを有する。」と記載されている。
露頭はこの付近を想定。現在は佐伯市に入るらしい。「米水津」は「よのうづ」と読む。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=325505&l=1315940

露頭情報:No.475;白馬村白馬頂上宿舎の西(2)


村営頂上宿舎から杓子岳への稜線の最低鞍部から西に延びる沢、標高2570m附近の左岸が露頭
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=364440&l=1374505
前の露頭情報と同じ出典であり、同一岩体の別の露頭に当たるのだろう。
白馬地域の地質 Ⅲ.古生界 Ⅲ.6 白馬岳層。17頁 第14図;D:ピローブレッチャ。
露頭そのものは長野県では無く富山県と思われるがアクセスの関係で長野県としておきます。

露頭情報:No.474;長野県白馬村白馬頂上宿舎の西


次の露頭情報No.475も大体似たような場所に在る。
村営頂上宿舎の西方で旭岳南の沢、標高2450m付近「黒部図幅地域」に入るらしい。白馬地域の地質図では「Ⅲ.古生界 Ⅲ.6 白馬岳層 16頁 地質柱状図 17頁 第14図C;枕状玄武岩溶岩;村営頂上宿舎の西方で旭岳南の沢、標高2450m付近」とある。「E:Dのピローブレッチャ中の角礫の偏光顕微鏡写真(単ポーラ)では多数の杏仁状組織が認められ角礫周辺部では変形している」18頁 第15図 ルートマップ が記載されている。
従って露頭位置はこの付近と思われる。ルートが在るのだろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=364448&l=1374433

露頭情報:No.472;吉野郡天川村九尾(つづらお)ダム上流約300m


出典は1/50,000地質図「山上ヶ岳地域の地質」この「Ⅳ.4 天川亜層群」の項目に資料が有り、「36頁;Ⅳ.4.2.九尾累層 40頁;第6表 天川亜層群の緑色岩類の化学組成が掲載され、91頁の「付図 A-15 No.62 地点」が露頭です。従って、この付近でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=341254&l=1355012

久し振りに露頭情報をUPしました。この1週間は多分毎日作業が出来ると思います。

2012年2月23日木曜日

露頭情報:No.471;和歌山市和歌の浦


出典は1/50,000地質図の「和歌山・尾崎地域の地質」。この「Ⅲ.三波川結晶片岩」に以下の記述が含まれて居る。「12頁:第6図;三波川結晶片岩類のルートマップ 14頁:第8図;三波川結晶片岩類の苦鉄質片岩 A;和歌山市雑賀崎南方の海岸沿い 一部に枕状溶岩を含んでいる。海岸沿いの遊歩道が在りそう。」場所は、この付近から探すしかないと思う。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=341116&l=1350857

2012年2月19日日曜日

露頭情報:No.470;磯部町国道167号線恵利原:現存しない


道路工事中に現れた露頭であるが工事完了後は見えない状態と言う。
出典は地質学雑誌 第91巻 第3号に掲載された「志摩半島中央部,磯部町における仏像構造線の露頭」(1985)正確には「緑色岩」の記載であって本論は「仏像構造線」の位置を巡る議論。なので参考用情報。
236頁には「BTLに接して北側には緑色岩,さらにその北側にはチャートが露出する。破砕と風化のため,緑色岩の岩相の詳細は不明であるが,比較的新鮮な部分は玄武岩質である。また,稀に径1mm±のK方が密に発達する事から溶岩であると考えられる。全体として塊状で,形状不規則な層状チャートのブロック(最大径約50cm)を散点的に含み,稀に長径10数cm程度の結晶質石灰岩塊を含む。」とある。筆頭著者は坂幸恭氏。工事中に露頭が現れた位置は下記
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=342302&l=1364741

露頭情報:No.469;西予市城川町遊子谷(ゆすだに)


露頭位置は正確には判っていない。出典は地質学雑誌 第104巻 第9号に掲載された「付加体地質の観点に立った秩父累帯のユニット区分と四国西部の地質」(1998)。66頁にこの地域の地質区分図がある。露頭は北部秩父帯の遊子川ユニットに所属し、このユニットの塩基性火山岩類については638頁にこの様に記載されている。
「基性火山岩類に関しては,沢谷ユニットのものと同様のよく発泡した枕状溶岩であることが多く,数百m~数km大の大規模な岩体が含まれることもある.
また一部では,沢谷ユニットに由来すると考えられるペルム紀砕屑岩が,単独で小規模なブロックないし礫として,あるいは塩基性火山岩類に伴われて巨大なブロックの一部として,含まれていることがある.」 また 「本ユニットは,上吉田・住居附両ユニットに比して,チャートに乏しく,混在岩を主体とすることで特徴づけられる.遊子川ユニットは,北部秩父帯中の南半部に分布し,後述するように上吉田ユニットおよび住居附ユニットとは側方に漸移する関係にある.Yamakita(1988),山北(1989)のコンプレックスから既述の沢谷ユニットを除いた部分がこれにあたる.」
座標は城川町遊子谷とした。詳細不明!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=332518&l=1324508

2012年2月12日日曜日

露頭情報:No.468;山形市隔間場(かくまば)の採石場



枕状溶岩は見当たらない可能性が高いが水中溶岩の露頭で地元では有名な観察露頭らしい。
画像的には流石にこの方のHPでは見逃していない!凄い人です。暫くお会いしていませんね!
http://www.geocities.jp/qvolcanoes/kakuma.htm
下記にはこの露頭に関して「流理構造の明瞭な流紋岩・流紋岩質水中溶岩の岩体」とある。教科書出版社による教科指導書。
http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/tm/rika/extra/touhoku/yamagata.pdf
場所は下記を参照
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381154&l=1401536
2012年2月14日。高畠の凝灰岩石材を見た後に山形の霞城公園で石垣を観察。山形県立博物館が在ったのでお邪魔して岩石資料を見学した後、学芸員の方々に色々とご教示を頂いた。この露頭についても話題に上り、是非この露頭を歩きたいと改めて感じた。

露頭情報:No.467;日の出町大久野


出典は「青梅地域の地質」この3.4水の口(みのくち)ユニットの項に、「22頁・第3.6図水口ユニットの露頭写真   岩相:玄武岩溶岩及び火山砕屑岩.石灰岩の岩体・岩塊や黒瀬川古期岩類を含む蛇紋岩メランジェを岩体・岩塊として含む混在岩からなる。」と記載されている。
採石場跡地は現在は工場の敷地となって居て入れないが、地質調査所のある方にお聞きすると、頼めば簡単に入れてくれるよ!と仰るが、「地質調査所のものですが!」の一言が言えるかどうかで相手の態度は変わりますからね!
その先のカーブの露頭を様々な角度から眺めてみるのも良いのではないかと思います。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=354519&l=1391439
西側の急坂の舗装道路を昇りつめて不思議なモニュメント(見れば判ると思う!)の先の崖には蛇紋岩があり、その反対側の崖には枕状溶岩の様な形状の岩が在るが、手が届かないので疑問のまま! 東側の道路のカーブ付近の露頭はこんな雰囲気。
http://akashi1945.blogspot.com/2011/03/10_30.html
尚、他にも現在閉鎖されている鍾乳洞の付近にも「沢山出ているよ!」らしいが、確認していない。

2012年2月8日水曜日

露頭情報:No.466;天草市牛深町下倉砂月浦


かなり確度が低い情報だが、地元の一部の方々が「枕状溶岩」と呼んでいる場所があるので、念の為登録。御所浦白亜紀資料館 「熊本県下須島の地質学的研究(古第三系について)」では、貫入岩とされている。但し、貫入岩についても枕状溶岩となる実例は黒石等で実例有り!可能性は零ではないと考えた。外観的には丸みを帯びているが詳細な画像では確認していない。場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=320925&l=1300248

露頭情報:No.465;茨城郡城里町下古内


茨城県自然博物館収蔵資料に「INM-3-000859:アルカリ玄武岩(枕状溶岩)」とある。残念ながら画像は無い。採集地は茨城県東茨城郡城里町古内,岩体・産状;八溝層群」。
玄武岩で検索すると同じ採集地で5個の資料が在る事が確認出来る。その内の“INM-3-001593”は画像が在り、その説明には「枕状構造の上半部,急冷周縁部あり。研磨面」とある。
採集場所の詳細は記されていないがこの付近には採石場があるので、此処ではないかと狙っている。一度この付近を走ったつもりだったが道を間違えてとんでもない方向に走ってしまって辿り着けなかった。採石場は下記。藤井川の竜譚淵も怪しい!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=362644&l=1401933

露頭情報:No.464;身延町(旧中富町)後山川(早川水系)流域:砂防公園


2010年7月にこの付近を歩いた時に、この砂防公園を探したのだけれど残念ながら判らなかった!
出典は、「後山川における土石流対策及び砂防公園建設について」と言う文章。「平成11年6月29日から30日の大雨により,南巨摩郡中富町に位置する1級河川後山川の上流部で高さ100m幅60m,堆積土砂量11万m3の大規模な土砂崩落が発生した・・・発生源附近では貴重資源である火山ガラス、柱状節理、溶岩流、自破砕熔岩が発見された。」とある。
資料には概略地図が添付して有り、駐車スペースも有る様に計画図が描かれているのだが、この方面の道路が細くてこその先に在るとも思えず撤退した。
「遅沢化石公園(砂防教育公園):火山ガラス・海底溶岩流:崩落現場の烏森山凝灰角礫層には、自破砕熔岩「緑色凝灰岩(グリーンタフ)が存在し、当時県内では初めての「火山ガラス」が・・・」と書かれており興味深かったのだが残念。
想定している場所は下記だが曙川から北北東に分岐している後山川をもう少し遡った場所らしい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352623&l=1382460

露頭情報:No.463;津野町高野 大規模林道


出典は地質News 1979年10月号に掲載された「高知県西部の三宝山層群の新観察」この25頁に「第3図;ルートマップ(写真撮影位置情報有),26頁:大規模林道ルート解説,27頁:写真2;玄武岩の枕状溶岩;たれさがりが良く認められる・上部に赤色石灰岩」とある。
露頭位置は下記でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=332406&l=1325803

露頭情報:No.462;可児郡川辺町西栃井飛騨川河床


水中自破砕溶岩の露頭。出典は岐阜大学地学のHPにある「岐阜県の地学」⇒「可茂地区」⇒「6.加茂郡川辺町」⇒「蜂屋火山噴出物」を見て頂きたい。
http://www.crdc.gifu-u.ac.jp/mmdb/tigaku/kawabe/index.html
岐阜県の地学は下記
http://www.crdc.gifu-u.ac.jp/mmdb/tigaku/index.html
露頭位置は示されていないが、表示から考えて川辺ダム下流のこの付近でしょうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352841&l=1370353
尚、可児市春里の戸走橋の下の通称「鬼が島」付近の凝灰角礫岩も同じ蜂屋累層だし、美濃加茂市蜂屋付近が模式地らしい。

露頭情報:No461;玖珠町町田牧場への林道沿い


ここは水中自破砕溶岩と偽枕状溶岩の露頭。
出典は鹿児島大学理学部紀要に掲載された「大分県玖珠盆地南東部の地質」この59頁:第3図;玖珠盆地の地質図。 62頁の第7図に「宝泉寺層と小園熔岩層(偽枕状溶岩)の関係;宝泉寺層を整合で覆い、ASO-4 火砕流堆積物に不整合で覆われる。数箇所で水中自破砕の産状を示す。」と記載されている。
豊後中村から久住山へ向かう道のやや西側。万年山(はねやま)や湧蓋山に近い。昔は随分とこの付近を歩いたものだが、当時は全く知りませんでしたね!場所はこの付近の林道沿いの様です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=331128&l=1311143

2012年2月6日月曜日

露頭情報:No.460;大磯町西小磯海岸:血洗川~葛川間


ここは参考!礫の露頭である。
出典は「神奈川県西小磯海岸の大磯層の礫について 論旨」此処には「2001年9月台風15号通過後現れた露頭付近の礫」とし「玄武岩や安山岩は発泡が充填されていないものもあり非常に新鮮である。枕状溶岩の一部を構成していたと考えられる玄武岩質安山岩もあるが・・」と記載。
詳細は札幌学院大学の小出良幸氏のHPを参照して下さい。
http://terra.sgu.ac.jp/sgu/index.html
詳しくは下記を
http://terra.sgu.ac.jp/sgu/Achieve/GeoResearch2/res2_01.html
その後公表された論文「神奈川県西小磯海岸に分布する新第三系大磯層に含まれる火山岩礫の起源とそのテクトニクス(2005)」は下記にて閲覧・印刷が可能です。
http://terra.sgu.ac.jp/sgu/Achieve/AP4Yama.pdf
尚、この論文は神奈川県立生命の星地球博物館でも公開されている。( 此方はDL可能 )
http://nh.kanagawa-museum.jp/kenkyu/bulletin/34/bul34-3.pdf
尚、この海岸では比較的容易に緑色岩礫を採集する事が出来る。
残念ながら一番肝心なの(私の手元に置いてある)が写っていないが、これは2010年に大磯丘陵を歩いた後で、この海岸で観察した礫の一部。表面が良く磨かれているので色と内部の構造が判り易い。ご覧の通り火山岩礫も多い。

露頭情報:No.459;たつの市新宮西北方・小犬丸


資料の出典は「兵庫の貴重な自然 兵庫県版レッドリスト 2011版」から「上郡帯のオフィオライト(枕状溶岩を含む)、超丹波帯のリボン岩および 針鉄鉱(銅牙石)」を参照。
http://www.pref.hyogo.jp/JPN/apr/hyogoshizen/reddata2011/4-8/ts62.pdf
詳細位置は下記を参照.と言っても広すぎて何処に露頭が在るのやら・・・・・?
http://www.pref.hyogo.jp/JPN/apr/hyogoshizen/reddata2011/4-9/ts62.pdf
取り敢えずこのデータでは「小犬丸」付近にポイントを置きますが、まずはこの範囲内に、車池から流れ出した古子川の左岸に在るある採石場辺りが候補でしょうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345141&l=1342857


露頭情報:No.457;北海道中川町パンケ山(632m)山頂付近


情報元は中川町 森学!太古の海を推理する―地質調査を体験する―
ここに「パンケ山山頂付近を構成する中生代白亜紀の空知層群中の枕状溶岩:パンケ原生保存林(森学2004秋)として露頭の画像が紹介されている。付近には蛇紋岩露頭(崩壊地)も存在し画像も掲載されている。
これは中川町エコミュージアムセンター“エコールなかがわ”(自然誌博物館・宿泊型研修体験複合施設)のHPの様です。)
http://city.hokkai.or.jp/~kubinaga/morinogakko/morigakufossil&geolphotos.html
HPのトップアドレスはこれでしょうか?
http://city.hokkai.or.jp/~kubinaga/

露頭情報:No.456;那賀郡木沢村大用知


出典は「2004年台風10号による豪雨で発生した徳島県南部那賀川流域の斜面崩壊」論旨
此処には「もっとも大規模な崩壊で,土砂の流下距離2km,比高500m,崩壊幅300m 程度である.崩壊深は数m と薄い.地質はほぼ緑色岩からなる.滑落崖が2 つ認められ,東側の滑落崖は高角の節理に沿ったくさび状崩壊,西側の滑落崖は枕状溶岩の角礫化した風化部が剥落したと推定される.今回の崩壊堆積物の下位には,マトリックスが褐色化した古い崩壊堆積物が認められる.この堆積物中に含まれるチャートや石灰岩の岩塊(径3~5m)は,今回の崩壊の対岸の尾根起源と推定される.これらの石灰岩・チャートの岩塊の一部は,今回の崩壊土砂に巻き込まれて流下した.ここでは2 名の方が犠牲となった。」と記されている。また「緑色岩分布域で発生した斜面崩壊は,もともと自破砕状を呈する枕状溶岩が風化によりブロック化・角礫化していたため,強度の低下と透水性の増加を招いたことが地質的素因と推定される.」と結ばれている。
尚、本件については2005年に徳島大学総合科学部自然科学研究 第19巻49-61頁に「2004年台風10号に伴う豪雨により徳島県那賀川流域で発生した斜面崩壊の地質・地形的特徴」が公表されており、51頁に「第1図 坂州木頭川周辺(旧木沢村)における斜面崩壊の分布」図が示されている。木沢村では枕状溶岩の存在は既に記載されている。
当初、露頭位置(崩壊位置)を論旨に掲載された「大用知」から下記としたが、論文記載の詳細図ではこの地点と「六郎山:標高1287.3m」との中間の渓谷が正しいと思われる。但し、論文に添付された画像から崩壊地の傾斜は急でありアクセスは容易では無いと思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335024&l=1341646

久し振りに露頭情報をUPする事が出来た。データは3個のエクセルファイルに主要部分とネットで入手可能な文献リストとネット情報のアドレスに別けて保存しているので、これをテキストファイルに書き換えるだけなのだが、念の為最新情報を確認しながらなので、結構手間が掛かるのです。
これまで公表したデータも全く読まれていないものも多いのだが、なんとか全部のデータを公表しておきたいと考えて居ます。ゆるりと御付き合い下さい!

露頭情報:No.455;南さつま市野間池附近


鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学)に掲載された論文「鹿児島県久多島の地質,リン鉱床および構造的位置」(1985:鹿児島大学リポジトリにて公開有)の引用文献として50頁に「鹿島(1976)は野間池累層下部層中に枕状溶岩などの玄武岩類の存在を明らかにし・・・」の記載がある。
「鹿島(1976)」は鹿島愛彦氏による「琉球弧における佛像構造線について、琉球列島の地質学的研究」(地質学論集)については、“CiNii”が定額アクセスである為に未だ閲覧していない。産総研の図書室で閲覧したいと思ってはいるのだがつい忘れてしまっている。
野間池は野間半島の起点に在る断層線の走る小漁港(入江)。露頭位置の詳細は不明だが野間池の座標を示す。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=312454&l=1300802

2012年1月25日水曜日

露頭情報:No.454;高知市鏡 鏡川水系鏡ダム北


出典は、露頭情報No.451と同じく「伊野地域の地質」40頁からの「第9章 ジュラ紀付加コンプレックス(秩父累帯北帯)」を参照。9.3土佐山ユニット(42頁~ )に所属する。 42頁の露頭付近のルートマップが余りに狭い範囲なので位置を特定出来ない。 43頁:第9.3図;土佐山ユニットの主な岩相,(c)枕状溶岩(高知市鏡ダム北方)」。露頭位置の詳細は不明だが一応この付近にポイントを置く。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=333634&l=1332830
ルートマップに高知市鏡白岩西方尾根の上とあるので、或いはこの付近かも知れない。ルートマップに方位も無いので判り難い!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=133.45330555474&latitude=33.615633225794

露頭情報:No.451;吾川郡いの町槙 土居の谷


出典は地質図「伊野地域の地質」。この40頁からの「第9章 ジュラ紀付加コンプレックス(秩父累帯北帯)」中に記載が在る。
48頁から始まる「9.6勝賀瀬ユニット,49頁:ルートマップ,」が記載されている。50頁には「玄武岩は暗緑色ないし暗赤褐色を示し、枕状構造を有する玄武岩溶岩、火山砕屑岩及び凝灰角礫岩有」
林道の雰囲気からこの場所だろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=333355&l=1332554

露頭情報:No.453;海草郡紀美町(旧 美里町)高城 高城谷


出典は地質図「粉河地域の地質」この18頁から「3.5.美里ユニット(三波川結晶片岩),20頁:第3.9図;美里ユニットの柱状図,21頁:第3.10図美里ユニットの岩相,E:枕状溶岩の構造を示す苦鉄質片岩.美里町高城谷,23頁:美里ユニット泥質片岩中の白雲母のK-Ar年代:72.1-80.0Ma」等の記載が在る。
20頁には「美里町高城谷では枕状溶岩の産状を呈する玄武岩溶岩や長径30cm以下の溶岩片を含む火山性角礫岩も認められる。」とある。
下図は21頁の第3.10図E「枕状溶岩の構造を示す苦鉄質片岩。横幅約80cm。美里町高城谷」

露頭情報:No.452;野郡天川村不動滝


出典は、地質図「山上ヶ岳地域の地質」。この32頁以降の「Ⅳ.4. 天川亜層群」の中の「Ⅳ.4.1.山西累層」について「37頁;天川亜層群の岩石記載,91頁 付図 A-15 No.76 地点,40頁;第6表 天川亜層群の緑色岩類の化学組成」等がある。
34頁の第17図は「天川亜層群九尾累層の玄武岩質枕状溶岩(上北山村ナメゴ谷)」が掲出されているが、ナメゴ谷を確認出来ない。
地点76は道路と反対側右岸であり露頭にアクセスできるか?疑問!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=341215&l=1354639

2012年1月22日日曜日

露頭情報:No.449;八戸市(旧 南郷村)島森地区 新井田川流域左岸


出典は岩石鉱物科学,第30巻1-16頁に掲載の「北部北上帯,島守層に産する海洋島ソレアイト起源緑色岩の岩石学(2001)」
この3頁に「第1図:ルートマップ」,4頁「第2図:露頭写真」,6頁 「表1 全岩化学組成」等が記載されている。P-MORB;海洋島型ソレアイト玄武岩に類似しているとの事。
Ⅲ.緑色岩の産状と記載の項目には「玄武岩は枕状溶岩・塊状溶岩・岩脈として産する。枕状溶岩は調査地域北部の新井田川沿いの露頭,および南部の採石場の露頭に見られる。
新井田川沿いの露頭は露出が悪く連続的に観察出来ないため,他の玄武岩との層位学的な相互関係は不明である。
採石場の露頭では、枕状溶岩に無斑晶質の玄武岩岩脈が貫入するのが見られ、枕状溶岩は,露頭表面ではその西側には断層を挟んでドレライトが見られる。枕状溶岩は、露頭表面では灰緑色を呈し、その新鮮な断面は暗灰色である。長さ約40-50cm,直径約20-30cm程度のぴろーローブが露頭の東側から西側に向けて累重する構造が観察出来る。この枕状構造の配列は,西側が層序学的に上位に相当する事を示している。」と記載されている。下図は4頁に掲載の図2.


2012年1月21日土曜日

露頭情報:No.448;日高川町竜神鉱床


出典は産総研の地質調査研究報告,第58巻,第11/12号,389-410頁に掲載された「紀伊半島西部、四万十帯北帯におけるアンバーとマンガン鉱床の堆積環境と希土類資源」
他に、岩石鉱物科学,第29巻,175-190頁に掲載の「「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆(2000)」や産総研の「竜神地域の地質」も同時に参照されるよう推奨する。
この露頭については前記資料の395頁から396頁に記載が在る。
「竜神鉱床については小又川に沿う国道425号線の切割り,河床及び旧坑付近の露頭などを主に調査した(第6図)。マンガン鉱床は枕状構造を示す玄武岩の上位に生じており・・・」と記載されている。
395頁の第6図「竜神鉱床付近のルートマップ及び柱状図」にはかなり広い範囲に玄武岩の露頭が広がっている事が示されている。
竜神鉱床の位置はルートマップとウオッちずの表示とやや異なり場所が特定出来ないので、取り敢えず小又川の分岐ポイント付近に仮設。或いはこの付近かもしれない!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335705&l=1353344

露頭情報:No.447;日高川町護摩壇山山麓小森谷地区


出典は産総研の地質調査研究報告,第58巻,第11/12号,389-410頁に掲載された「紀伊半島西部、四万十帯北帯におけるアンバーとマンガン鉱床の堆積環境と希土類資源」
他に、岩石鉱物科学,第29巻,175-190頁に掲載の「「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆(2000)」や産総研の「竜神地域の地質」も同時に参照されるよう推奨する。
この露頭については、最初に挙げた地質調査研究報告掲載の論文の395頁にほんの少し記載が在る。此処には「枕状構造」の文字が無いが玄武岩の存在は記載されているので一応記載しておきたい。ルートマップも無いが「竜神から西へ大きく遡る日高川から分岐して護摩壇山(1,382m)に至る小森谷の林道に露出しており,美山層の玄武岩と赤色チャートからなる。」と書かれているので、下記の点を取り敢えず抑えたが此処に達する前に在るかもしれない!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=340331&l=1353322

露頭情報:No.446;日高川町臼ヶ岡山山麓


出典は産総研の地質調査研究報告,第58巻,第11/12号,389-410頁に掲載された「紀伊半島西部、四万十帯北帯におけるアンバーとマンガン鉱床の堆積環境と希土類資源」
他に、岩石鉱物科学,第29巻,175-190頁に掲載の「「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆(2000)」や産総研の「竜神地域の地質」も同時に参照されるよう推奨する。
この露頭については、最初に挙げた地質調査研究報告掲載の論文の394-395頁に記載が在る。
「この露頭は美山層に属するもので,竜神からゆるやかに西へ遡る日高川の最上流域の臼ヶ岡山(1,162m)の南からその東を通って,高野-竜神スカイライン(国道)へ至る林道の切割りで見出された。  この露頭では下位から上位に向かって赤鉄鉱の鉱染した枕状構造を呈す玄武岩(5m以上),アンバー堆積物・・・」と記載されています。
他の露頭と異なりルートマップが示されていないのですがこの林道を歩けばなんとかなりそうです。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=340113&l=1352855

露頭情報:No.445;日高川町三十井川地区(みそいがわ)


出典は産総研の地質調査研究報告,第58巻,第11/12号,389-410頁に掲載された「紀伊半島西部、四万十帯北帯におけるアンバーとマンガン鉱床の堆積環境と希土類資源」
他に、岩石鉱物科学,第29巻,175-190頁に掲載の「「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆(2000)」や産総研の「竜神地域の地質」も同時に参照されるよう推奨する。
この露頭については、最初に挙げた地質調査研究報告掲載の論文では、本露頭に関しては392-394頁を参照の事。393頁にルートマップが掲載されています。
「三十井川の左岸に沿って約2.5km北上した道路の切割に露出している。その切割では約40mにわたって玄武岩,赤色チャート(アンバー様堆積物),赤色頁岩,及び黒色頁岩が観察され・・・・下部赤色頁岩層の下磐側には枕状構造を持つ厚い玄武岩が現れる。」とある。
露頭位置は393頁の第4図に示されたルートマップから下記と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335935&l=1351934

露頭情報:No.444;日高川町伊藤川(いとごう)


出典は産総研の地質調査研究報告,第58巻,第11/12号,389-410頁に掲載された「紀伊半島西部、四万十帯北帯におけるアンバーとマンガン鉱床の堆積環境と希土類資源」
他に、岩石鉱物科学,第29巻,175-190頁に掲載の「「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆(2000)」や産総研の「竜神地域の地質」も同時に参照されるよう推奨する。
この露頭については、最初に挙げた地質調査研究報告掲載の論文では、本露頭に関しては390-392頁の「3.1 伊藤川地区」に詳細の記述が存在する。
一部を引用すると「玄武岩は暗緑色の変質かんらん石玄武岩で、上部と下部の岩体から構成され,その多くは枕状構造を示し,しばしば方解石やドロマイトの細脈を伴う。・・・枕状構造を呈す上部玄武岩岩体は黒色頁岩層に被覆される。この西側露頭から更に西へ延びる玄武岩帯は道路切り割で観察できたものの・・・」 392頁には、露頭位置の詳細と“basalt with pillow structure”と書き込まれた露頭画像が掲載されている。
地形図の縮尺が異なるが道路の曲り状態からこの地点がその露頭と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335527&l=1351530

2012年1月19日木曜日

露頭情報:No441;球磨郡蔀上流小口:球磨川(左岸)河床


出典は地質学雑誌 第110巻 第4号に掲載された「九州・四国の三宝山付加コンプレックスの玄武岩類の起源」
他にも、225頁:地質図; Fig.3C,226頁;写真4C  27頁:玄武岩礫・サンゴ・石灰海綿などの存在が阿いられている。
出典の地質学雑誌はネットで閲覧できるので、必ず225頁の露頭状況を示す図3を参照の事。[C]図が本項の露頭に相当する。
此処には、この他に小生のデータベースの023,129,440項の露頭情報と露頭画像が含まれて居る。直ぐ上流には「蔀」の露頭が在り現地の状況は判らないが殆ど接しているかもしれない。
下図は表記文献の225-226頁から引用した露頭分布図と露頭状況の画像。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=321731&l=1303610


露頭情報:No.440;磨村大瀬:球磨川河床


出典は地質学雑誌第110巻第4号に掲載された「九州・四国の三宝山付加コンプレックスの玄武岩類の起源」。この224頁に「枕状溶岩や塊状熔岩の多くは良く発泡・・方解石・・杏仁構造・・・」と書かれている。
更に、225頁:地質図;Fig.3E,226頁:写真4D;石灰岩を含む玄武岩溶岩等を参照下さい。
露頭位置は恐らくこの付近でしょう。すぐ下流に付近では有名な鍾乳洞があります。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=321645&l=1303636

2012年1月16日月曜日

露頭情報:No.439;仙台市太白区秋保温泉奥磐司岩仙人沢


出典は岩石鉱物科学35に掲載された「東北本州弧、磐司岩火山岩類の地質と岩石(2006)」。この60頁に「仙人沢火山砕屑岩部層 60頁:層厚20m以上の・・火山角礫・同心円ピロー・熔岩ローブの破片 62~64頁:全岩化学組成一覧表」が記載されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381437&l=1402846

露頭情報:No.438;仙台市太白区秋保温泉奥磐司岩鳴虫沢


出典は岩石鉱物科学35に掲載された「東北本州弧、磐司岩火山岩類の地質と岩石(2006)」。この58頁に「磐司岩火山砕屑岩部層 58頁:第6図 a)三方倉山西方の沢において火道断面が観察出来る 58頁:b) 同心円ピローを含む凝灰角礫岩」と書かれている。
場所は姉滝付近からはいったこの沢らしい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381613&l=1403145

露頭情報:No.437;仙台市太白区秋保温泉奥磐司岩雨滝


出典は岩石鉱物科学35に掲載された「東北本州弧、磐司岩火山岩類の地質と岩石(2006)」。この58頁に「磐司岩火山砕屑岩部層 58頁:第6図 c) 雨滝附近の楕円帯又は球状小型ローブ。62~64頁:全岩化学組成一覧表」が記載されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381655&l=1403120

露頭情報:No.436;吉野郡川上村新子


出典は地調月報第47巻第4号(1996)に掲載された「紀伊半島三波川帯・秩父帯・四万十帯の地質」。この中の「奈良県吉野地方及び三重県櫛田川地域」に記述が在る。
場所は吉野郡川上村「玄武岩類は凝灰岩や溶岩で,本層の構造的下位には比較的大きな岩塊が含まれる。枕状溶岩は新子(あたらし)東方の高見川河床,柳瀬付近に分布する(226頁)。」と記載されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=342311&l=1355648

2012年1月15日日曜日

露頭情報:No.435;延岡市北浦古江


出典は前の情報と同じく鹿児島大学理学部研究紀要に掲載された「宮崎県延岡市北東部の四万十累層群の層序および地質構造」。此処には「84頁 C:四万十地向斜の堆積場について:鏡山付近から古江・直海付近に掛けて,比較的連続性の良い塩基性岩類がある。その塩基性岩類は,最も厚いところで250m以上に及び、側方変化している。ほとんど枕状溶岩とハイアロクラスタイトからなる。」と書かれている。露頭位置は恐らくこの付近で確認すれば判りそう!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324218&l=1314924

露頭情報:No.433;南伊豆市富戸の浜南


出典は静岡大学地球科学研究報告 第8巻(1983)に掲載された「安山岩質海底火山の浅部構造 伊豆半島南端部の新第三系白浜層群にみられる例」
11頁には図1 伊豆半島南端部の地質図が掲載され、12頁には図2 模式柱状図として吉田安山岩層と石廊崎安山岩層に「枕状溶岩」が書かれている。
17頁には図5 吉田安山岩層 A:水中自破砕溶岩(入間の南),B:枕状溶岩(?)(富戸ノ浜)が掲載されている。露頭位置は恐らく下記付近と思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343754&l=1384738

露頭情報:No.432;那賀郡那賀町沢谷


出典は地質学雑誌第82巻第3号に掲載された「四国東部秩父帯中の沢谷緑色岩コンプレックスの化学的性質」。この183頁には「熔岩にはしばしば枕状構造が観察される。その枕内の気泡の濃集位置,枕の垂れ下がり方,火砕岩中の級化層理・・逆転していない。」とある。
露頭位置は大体下記だと考えて居る。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335203&l=1341625

露頭情報:No.434;延岡市北浦町直海


出典は鹿児島大学理学部研究紀要17(1984)に掲載された「宮崎県延岡市北東部の四万十累層群の層序および地質構造」。この84頁 Cに「四万十地向斜の堆積場について:鏡山付近から古江・直海付近に掛けて,比較的連続性の良い塩基性岩類がある。その塩基性岩類は,最も厚いところで250m以上に及び、側方変化している。ほとんど枕状溶岩とハイアロクラスタイトからなる。」と書かれている。 露頭位置はこの付近と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324316&l=1315119

2012年1月14日土曜日

露頭情報:No.431;京都市右京区京北町井戸 飯文字釜


出典は「京都西北地域の地質」。「Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ3.6.緑色岩類 A 灰屋ユニット」に「枝分かれする伸びた枕状溶岩」とされている。」。京北井戸町南の井戸祖父谷から石仏峠に抜ける道筋と思われる。「鞍馬および井戸地域ではハイアロクラスタイトやピローブレッチャの中に石灰岩の大小の岩体が在り・・」と記されている。露頭位置は下記を
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351048&l=1354304

露頭情報:No.430;南丹市日吉町八榮(やさか


此処は、丹波帯・Ⅱ型地層群・新水戸ユニット。岩相は「発泡の顕著な枕状溶岩:緑色を呈する事が多いが、暗赤紫色を示す部分も在る」と出典の「園部地域地質(1/50,000)」に記載されている。
詳しくは「園部地域の地質:  Ⅳ.丹波帯 Ⅳ.2. Ⅱ型地層群  Ⅳ.2.2.新水戸ユニット」の項目を参照下さい。「14, 15頁 第3表 新水戸ユニット緑色岩の化学組成  西山型は爆発的噴火を示し,殿田型は塊状熔岩,枕状溶岩を主とし静穏な噴出と推定 」露頭位置は下記を想定。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350910&l=1352856

露頭情報:No.429;邑南町(おおなんまち)八戸川流域桜江コールドロン南縁


ここも「安山岩質水冷自破砕熔岩」の露頭であり、枕状溶岩の露頭では無い。桜江層群・中野層・川戸凝灰岩部層・安山岩溶岩層である。
出典は「島根大学地球資源環境学研究報告 23(2004)」に掲載された「古第三紀桜江コールドロン南縁部の地質構造」。此処には「熔岩は一部で自破砕をしており、角礫周縁にはガラス質皮膜がみられる」と記載されている。
露頭位置は下記付近と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345212&l=1321937

2012年1月9日月曜日

露頭情報:No.427;下部町甲斐常葉


出典は「静岡大学地球科学研究報告 4(1979)」に掲載された「山梨県下部周辺地域の新第三系の地質,特に剪断褶曲について」
或いは山梨県環境科学研究所の富士山研究 第2巻(2008)所収の「富士山の基盤としての西八代層群の火山岩類の岩石科学」
下部町甲斐常葉 栃代川河床(「下部町の自然環境」によれば「左岸」常葉玄武岩層)に分布する「橄欖石玄武岩 帯緑暗紫色」で、「新第三系・西八代層群・古関川塩基性火山岩層」に属する。
後者の文献では2-3頁に関連記載が多い。露頭位置はこの付近を想定している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352708&l=1382916

露頭情報:No.426;高浜町小泊・風島


枕状溶岩ではなくて水中火砕岩とされているので参考用露頭情報です。
出典は「福井県の優れた自然DB」。関係部分を抜粋引用すると、「水中火砕岩の上位には火砕岩と一連のものと考えられる薄い凝灰質砂岩が重なり,さらにその上位の泥岩からは,浅海下部から半深海(水深100 ~400m )に生息していたと思われる貝化石を産出する.これらのことから本火砕岩がほぼ浅海下部に噴出し,西黒沢海進と呼ばれる中新世の海水準の上昇に伴い,深度が急に増したものと考えられる.本露頭は水中火山活動の産物である水中火砕岩を観察するには好適地である.」
秋田では水中火砕岩は新潟県では石油の貯留層であり、ボーリングデータから枕状溶岩とハイアロクラスタイトの詳細な分布状況を考察した論文も存在する。
例えば、このブログの露頭情報 No.080を参照下さい。
http://akashi1945.blogspot.com/2011/06/no080.html
露頭の位置は下記
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353206&l=1353100

2012年1月8日日曜日

露頭情報:No.425;萩市(旧 田万川町)上小川東分(参考)


田万川コールドロン内の、伊良尾山火山溶岩がコールドロンに流れ込んだ水中火砕岩であり、「枕状溶岩」とは記載されていないが参考用にリストアップした。
「旧田万川町の南部、上小川東分の農道脇にあり、約33万年前に噴出した黒っぽい火山岩の玄武岩が、礫(れき)層と砂層をおおっている。この玄武岩は田万川本流と原中川にはさまれた標高100~110mの平坦な溶岩台地をつくり、ほぼ南北に細長く連なる。」と記載されている。
出典は「山口県の文化財HP」。此処には次のように書かれている。「田万川町の柱状節理と水中自破砕溶岩。①基盤となる安山岩、②礫の層、③「水中自破砕溶岩」の層、④玄武岩の「柱状節理」の層が見られ、これは、柱状節理の形成過程の順をあらわしている。かつて、基盤となる安山岩を浸食して川が流れており、礫の層ができた。その川底に、火山活動による高温の玄武岩溶岩が流出し、水蒸気爆発を起こし、破砕して、水中自破砕溶岩の層を形成した。破砕片は川の流路を変え、この地域は乾陸化した。そこに、さらに溶岩が噴出し、乾陸上で冷却したため体積収縮によって、断面の径0.4~1.0mの六角形あるいは五角形の柱状の「柱状節理」が生成された。」
場所は下記を想定している。数年目に此処を目指したが道を間違えたのかたどり着けなかった。
道路も狭く少し歩いて観ようとしたが、道路脇にマムシの死骸を二つ見付けて退散した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343411&l=1314040
この付近は阿武単成火山群の露頭なども有り興味深い地域です。

露頭情報:No.422;函館市亀田半島 川汲(かっくみ)峠の北旧道沿い


出典は「北海道亀田半島川汲ドレライト岩体と枕状溶岩」(1977)北海道立地質研究所から発行された「東海地域の地質」に拠れば「新第三紀層 Ⅴ.1.汐泊川層 緑色岩部層」に相当し、「東海市街の北西と川汲山道で玄武岩質の集塊凝灰岩相中に見事な枕状構造を示す玄武岩溶岩がほぼ水平に介在している。この熔岩は火山角礫岩,集塊凝灰岩へと次第に推移している。」と記載されている。
6頁には大きな露頭画像が在るが暗すぎてスキャンしても適正な露出でご覧頂けないようなので省略する。露頭位置はこの付近と想定する。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=415245&l=1405726

2012年1月7日土曜日

露頭情報:No.421;鰍沢町十谷(じゅっこく)山王東方


出典は静岡大学地球科学研究報告,10: 山梨県西部・巨摩山地南部の地質(1984)。この36頁に記載の「Ⅰ.高下ブロック I-1.十谷火山角礫岩 37頁 表2;地質年代比較表」等がある。
中期中新世・高下ブロック・十谷火山角礫岩について此処では「本層は安山岩の角礫岩を主体とし,凝灰岩,玄武岩溶岩,安山岩熔岩を挟在する。・・・玄武岩溶岩は本層の下部に挟在し,無斑晶で気泡を持つ,鰍沢町山王東方には枕状熔岩が露出する。」と記載されている。
「山王東方」は地域として広すぎて特定出来ないが、地質図等から下記付近と想定した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352942&l=1382450
尚、場所は異なるがアクセスが比較的良いと思われた十谷温泉の「大柳渓流公園」を探索した折の記録を下記などに置いているので参照下さい。ラベルの「山梨、露頭画像」から入ってください。
http://akashi1945.blogspot.com/2011/03/9.html
尚、この地域の水中火山岩類については英文の論文だが、「南部フォッサマグナ巨摩山地に分布する中新世水中火山砕屑岩類の堆積層」が地質学会誌1999年552-573頁に掲載されている。ネットで閲覧可能。

露頭情報:No.420;小豆島町寒霞渓東方清滝寺付近


実体は小規模な水冷破砕熔岩であり、「礫径の大きなものには放射状節理が認められる場合も・・」との記載が在り参考用に記載した。
出典は「小豆島の火山地質-瀬戸内火山岩類の噴出環境」 地質学雑誌第89巻第12号。この695頁の第2図:小豆島の地形と露頭地点。 696頁 第3図:小豆島の地質図と三都半島の拡大地質図或いは神懸山火砕岩類;698頁を参照。想定した露頭位置は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343037&l=1341851

露頭情報:No.419;浜松市天竜区 松間川上流


松間川上流(松間~長沢間)とされるが、砂防ダム付近とそのやや下流が露頭位置と思われるものの、詳細露頭位置は不明であり、参考位置を表示している。四万十帯白亜系・光明層群。
出典は静岡大学地球科学研究報告に記載された「光明層群-赤石山地最南部の四万十帯白亜系」(1984)。61頁 第5図松間川沿いのルートマップを参照。「厚さ15mの枕状溶岩・・・この緑色岩には inter-pillow limestone(石灰岩)が・・・」等と記載されている。
想定した露頭位置は下記だが、参照文献はネットで公表されており閲覧可能なので文献を良く読んで判断願いたい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345614&l=1375148

2012年1月6日金曜日

露頭情報:No.416;丹沢山塊中津川布川出合付近 林道沿い


出典は静岡大学地球科学研究報告 12に掲載された「丹沢山地東部の地質」(1986)。B-4項「布川火山角礫岩」166頁の記載を参照の事。
本文献にはこの露頭以外に大滝火山礫凝灰岩系の露頭が6か所と、布川火山角礫岩系統の露頭が2か所含まれて居る。
但し、この中の布川火山角礫岩の2か所については沢或いは出合名称が特定出来ないので露頭位置を示す事が出来ない。
尚、参考文献として山梨県環境科学研究所から公表された「富士山の基盤:丹沢山地の地質 衝突付加した古海洋性島弧」(2007)が挙げられる。
両文献共にpdfファイルで公表されておりネットで閲覧可能。
前者に於いては、155-156頁の表1「研究地域における研究史比較表Ⅰ,Ⅱ」および159頁の図3「各地域の対比と模式柱状図」が地域の総括的な地史を。
後者に於いては、62頁の図4「丹沢の地質図」或いは63頁の図5「地域区分図」と64頁の図6「層序対比表」が総括的資料として参照される。
また、後者の66頁には図8「堆積相解析に基づいた水中火山の復元図」が掲載されており興味深い。
中新世中期秋山層唐沢川層下部布川火山角礫岩層。金沢キャンプ場のやや上流部。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352904&l=1391244

露頭情報:No.415;丹沢山塊中津川水系塩水川上流


出典は静岡大学地球科学研究報告 12に掲載された「丹沢山地東部の地質」(1986)。B-2項「大滝火山礫凝灰岩」165頁の記載を参照の事。
本文献にはこの露頭以外に大滝火山礫凝灰岩系の露頭が5か所と、布川火山角礫岩系統の露頭が3か所含まれて居る。
但し、この中の大滝火山礫凝灰岩系の2か所と布川角礫凝灰岩系の2か所については沢或いは出合名称が特定出来ないので露頭位置を示す事が出来ない。
尚、参考文献として山梨県環境科学研究所から公表された「富士山の基盤:丹沢山地の地質 衝突付加した古海洋性島弧」(2007)が挙げられる。
両文献共にpdfファイルで公表されておりネットで閲覧可能。
前者に於いては、155-156頁の表1「研究地域における研究史比較表Ⅰ,Ⅱ」および159頁の図3「各地域の対比と模式柱状図」が地域の総括的な地史を。
後者に於いては、62頁の図4「丹沢の地質図」或いは63頁の図5「地域区分図」と64頁の図6「層序対比表」が総括的資料として参照される。
また、後者の66頁には図8「堆積相解析に基づいた水中火山の復元図」が掲載されており興味深い。
詳細露頭位置が不明の為、塩水川最上流部に至る林道の河川記号の上流部を参考に示している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352853&l=1391057

2012年1月5日木曜日

露頭情報:No.412;丹沢山塊早戸川上流カヤノ沢出合


出典は静岡大学地球科学研究報告 12に掲載された「丹沢山地東部の地質」(1986)。B-2項「大滝火山礫凝灰岩」165頁の記載を参照の事。
本文献にはこの露頭以外に大滝火山礫凝灰岩系の露頭が5か所と、布川火山角礫岩系統の露頭が3か所含まれて居る。
但し、この中の夫々2か所については沢或いは出合名称が特定出来ないので露頭位置を示す事が出来ない。前記の通りNo.410-43は接近しており同一岩体の可能性が高い。
尚、参考文献として山梨県環境科学研究所から公表された「富士山の基盤:丹沢山地の地質 衝突付加した古海洋性島弧」(2007)が挙げられる。
両文献共にpdfファイルで公表されておりネットで閲覧可能。
前者に於いては、155-156頁の表1「研究地域における研究史比較表Ⅰ,Ⅱ」および159頁の図3「各地域の対比と模式柱状図」が地域の総括的な地史を。
後者に於いては、62頁の図4「丹沢の地質図」或いは63頁の図5「地域区分図」と64頁の図6「層序対比表」が総括的資料として参照される。
また、後者の66頁には図8「堆積相解析に基づいた水中火山の復元図」が掲載されており興味深い。
沢の位置は「山と高原地図28丹沢:(昭文社)」に依拠した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352953&l=1390901

露頭情報:No.411;丹沢山塊早戸川上流カヤノ沢上流


出典は静岡大学地球科学研究報告 12に掲載された「丹沢山地東部の地質」(1986)。B-2項「大滝火山礫凝灰岩」165頁の記載を参照の事。
本文献にはこの露頭以外に大滝火山礫凝灰岩系の露頭が5か所と、布川火山角礫岩系統の露頭が3か所含まれて居る。
但し、この中の夫々2か所については沢或いは出合名称が特定出来ないので露頭位置を示す事が出来ない。整理番号No.410 と本項及びNo.412は近接しており同一岩体の可能性が高い。
尚、参考文献として山梨県環境科学研究所から公表された「富士山の基盤:丹沢山地の地質 衝突付加した古海洋性島弧」(2007)が挙げられる。
両文献共にpdfファイルで公表されておりネットで閲覧可能。
前者に於いては、155-156頁の表1「研究地域における研究史比較表Ⅰ,Ⅱ」および159頁の図3「各地域の対比と模式柱状図」が地域の総括的な地史を。
後者に於いては、62頁の図4「丹沢の地質図」或いは63頁の図5「地域区分図」と64頁の図6「層序対比表」が総括的資料として参照される。
また、後者の66頁には図8「堆積相解析に基づいた水中火山の復元図」が掲載されており興味深い。
想定露頭位置は、1/25,000地形図のカヤノ沢の河川記号最上流部とした。また、沢の位置は「山と高原地図28丹沢:(昭文社)」に依拠した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353005&l=1390842

露頭情報:No.410;丹沢山塊早戸川上流原小屋沢上流


出典は静岡大学地球科学研究報告 12に掲載された「丹沢山地東部の地質」(1986)。B-2項「大滝火山礫凝灰岩」165頁の記載を参照の事。
本文献にはこの露頭以外に大滝火山礫凝灰岩系の露頭が5か所と、布川火山角礫岩系統の露頭が3か所含まれて居る。
但し、この中の夫々2所については沢或いは出合名称が特定出来ないので露頭位置を示す事が出来ない。本項露頭と次の2件の露頭位置は接近しており同一岩体の可能性が高い。
尚、参考文献として山梨県環境科学研究所から公表された「富士山の基盤:丹沢山地の地質 衝突付加した古海洋性島弧」(2007)が挙げられる。
両文献共にpdfファイルで公表されておりネットで閲覧可能。
前者に於いては、155-156頁の表1「研究地域における研究史比較表Ⅰ,Ⅱ」および159頁の図3「各地域の対比と模式柱状図」が地域の総括的な地史を。
後者に於いては、62頁の図4「丹沢の地質図」或いは63頁の図5「地域区分図」と64頁の図6「層序対比表」が総括的資料として参照される。
また、後者の66頁には図8「堆積相解析に基づいた水中火山の復元図」が掲載されており興味深い。
想定露頭位置は、1/25,000地形図の原小屋沢の河川記号最上流部とした。また、沢の位置は「山と高原地図28丹沢:(昭文社)」に依拠した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352949&l=1390834

2012年1月4日水曜日

露頭情報:No.409;下田市須崎


出典は日曜の地学「静岡の自然をたずねて」。この10頁からの「2 爪木崎~須崎 白浜層群の海底火山活動」の項の、⑦と⑧がこの情報に当たる。
⑥の熱水鉱床採掘跡や⑨の海蝕台のポットホールは気付いたが間が判らなかった。遊歩道のこの付近を整備中であったので、或いは整備工事の時に失われたかもしれない。
但し、⑧の露頭は、小生の勘違いでこの前のNo.408で取り上げた露頭かも知れない。詳細はガイドブックを見て判断して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343928&l=1385849

露頭情報:No.407;爪木崎-須崎間遊歩道


場所は下記付近か、この少し北のい小さな入り江付近の階段の手前。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343918&l=1385845
ラベル「静岡、爪木崎、露頭画像」を参照して下さい。
http://akashi1945.blogspot.com/2010/11/10_21.html
下記の画像は爪木崎の裏側の柱状節理群の上の灯台に続く道の付近から撮影したこの露頭付近のもの。画面に遊歩道が写っているが画面右側の大きな岩塊群がその露頭。
尚、須崎までの遊歩道は結構な時間を要するので、須崎から先のバスの便を調べておくか、須崎漁港から最後の坂を上登り、爪木崎から下田に向かうバス道路までたどり着くか?考えておいた方が良い!漁港からのバス便はかなり少なかった。
尚、須崎漁港からの時間に余裕がある場合は、須崎漁港の西側に在る「恵比寿島」を歩かれるようお勧めする。一周する遊歩道は壊れたままだったが白浜層群の火砕流堆積物の見事な露頭にも出会える。

露頭情報:No.407;下田市須崎爪木崎灯台下


出典は地学雑誌 第91巻 第1号(1985) 「伊豆半島南部下田周辺の地質の再検討―堆積盆の変遷、火成活動と熱水変質作用― 」この57頁:表1;岩石の化学組成が記載されている。
比較的接近して二箇所にあるが干潮時のみ観察可能。白浜層群須崎層。
場所は下記付近。干潮時を見計らって観察に行くようお勧めする。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343933&l=1385914
このブログでは画面右側にラベルを表示しています。「静岡、爪木崎、露頭画像」をクリックすればこの付近の露頭画像が表示されます。
http://akashi1945.blogspot.com/2010/11/15.html
これは2012年1月1日にこの付近を歩いた時の灯台横からの画像。

2012年1月3日火曜日

露頭情報:No.406;小豆島町坂手


出典は「小豆島の火山地質-瀬戸内火山岩類の噴出環境」(1983)。地質学雑誌第89巻第12号に掲載されているのでネットで閲覧可能な文献。この695頁に第2図:小豆島の地形と露頭地点。696頁 第3図:小豆島の地質図と三都半島の拡大地質図。697頁:瀬戸内火砕岩類が湖生層である事を示唆する。内部にはやや間隔の広い節理が外面に垂直(放射状に)に発達している。と記載されている。
小豆島町坂手:“U-6”ポイント。瀬戸火砕岩類:淡水環境に噴出した水冷破砕岩;水冷破砕構造を有する黒雲母デイサイト礫が見出される。それらには幅1cm以下の急冷縁が認められ・・ とある。
露頭位置は、この付近と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=342659&l=1341929

露頭情報:No.405;北郷町加江田渓谷


出典は鹿児島大学理学研究紀要26に掲載された「上部新第三系宮崎層群宮崎相と青島相の層位的・地質構造的関係」(1993)。この72頁からに「第4図:研究領域の地質図。 73頁 第5図:研究領域の岩相分布図が掲載されており、枕状溶岩については「玄武岩質枕状溶岩が1ヶ所であるが認められる」と記載されている。原岩は岩脈なのだろうか?
上部新第三系宮崎層群青島相に出現する。場所は下記付近と考えられる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=314853&l=1312350

2012年1月2日月曜日

露頭情報:No.403;大野市柿ヶ崎


露頭場所は九頭竜川と旅塚川合流点に近い竜仙橋付近河床。玄武岩・安山岩溶岩と同質火砕岩からなる荒島岳コールドロン内の噴出か?
出典は地質学雑誌第106巻第5号に掲載された「福井県大野市,前期中新世荒島岳コールドロンの地質と岩石」。この315頁に「荒島岳火山岩類;コールドロン北西部の勝原西方柿ヶ島附近の九頭竜川河床(第2図B地点)では,水域への流出を示す枕状溶岩およびハイアロクラスタイトが認められる」と記載されている。また、317頁:第17表:K-Ar年代 318頁:第2表:全岩化学組成 等の記載も有る。露頭はこの付近と想定
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=355832&l=1363354
荒島岳コールドロンについては石渡明氏が金沢大学教授時代(現在は東北大学)のHPにこの様な記載も有り、枕状溶岩の画像も含まれて居る。
http://earth.s.kanazawa-u.ac.jp/ishiwata/arashima/arashima.htm

露頭情報:No.401;井原市野上町大末


これも前項同様に捜索は難しいかもしれないがこの付近に分布するのは確実。
出典は同様に「地調月報第30巻第12号」これに掲載された「K-Ar年代測定結果-1」。681頁:資料:KANo.388:  270±m.y.(角閃石)。
輝緑岩はは変成岩とみなされる緑色岩類(塊状-枕状溶岩,ハイアロクラスタイト)との区別が困難なものが多い。と記載されている。
大雑把な場所は恐らくこの付近でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343813&l=1332859
尚、参考文献としては地質学雑誌 第85巻 第7号(1979)に掲載された「中国地方の緑色岩類」。
或いは連合大会(2010)での論旨「岡山県西部井原緑色岩類に産する微生物変質組織の岩石学的および地球化学的研究」等も