2011年12月29日木曜日

露頭情報:No.400;岡山県英田郡作東町茅尾


岡山では枕状溶岩の露頭情報は中々探し出せなかった。此処はかなり古い地層であり、しかも年代記録はあるが露頭位置は旧測地系であまり詳しくないので、この付近らしい!程度の情報です。舞鶴層群下部層緑色岩類:278±10Ma
出典は「地調月報第30巻第12号」に掲載された「K-Ar年代測定結果-1」この680頁に掲載された資料:KANo.484: 278±10m.y.(角閃石)☆舞鶴帯の西端部に位置し,舞鶴層群下部層に相当する緑色岩類(・・枕状溶岩,ピローブレッチャ,ハイアロクラスタイト・・)が広く発達」とある。
大体の場所は下記だが探すのはかなり難しい。地質図を詳細に読むとヒントは出て来るかもしれない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345915&l=1341355
尚、参考文献としては地質学雑誌 第85巻 第7号(1979)に掲載された「中国地方の緑色岩類」。或いは連合大会(2010)での論旨「岡山県西部井原緑色岩類に産する微生物変質組織の岩石学的および地球化学的研究」等も
さて、やっと400/658件の紹介が終わった。と言っても途中幾つか欠番があるけれど・・・
もっともっと露頭を歩きたいが、時間とお金が無いのが残念!明日から数日間は伊豆半島を中心に静岡県内を歩く予定。少しは枕状溶岩の露頭にも行きたいが、車でアクセスの良い場所なら良いのだが、・・・従って数日間ブログの更新をお休みします。ブログの閲覧数も徐々に増えています。有り難うございます!

露頭情報:No.399;南蒲原郡田上町 護摩堂山周辺


出典は「護摩堂山でハイキング」と言うブログ記事。下記をご覧下さい。
http://cgi.tiny.jp/tt/archives/2008_4_27_419.html
この記事の「護摩堂山の裏側に在る露頭の玄武岩の枕状溶岩」が目的地。
この山のハイキングコース案内は下記に在るけれど露頭の事は書かれていない。
http://www.town.tagami.niigata.jp/living/ho/pdf/hiking.pdf
露頭はこんな場所かな?と思って居るが山頂下の石切場と書かれた文章が在るので或いはその下の位置かもしれない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=374248&l=1390527
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=139.09958333326&latitude=37.716655039141
何れにせよ、護摩堂山からそう遠くない場所に露頭が在るのは間違いない。新潟大学理学部地質学科に問い合わせれば正確な場所が判ると思うが・・・
尚、瑞浪市化石博物館の研究報告に「新潟県新津丘陵における金津層の珪藻化石と地質年代」(2009)が掲載されている。
この113頁の第2図「鉱井位置図および地質概略図」が掲載されている。これだと矢代田駅の東方になるのでかなり外れるが、“basalt”と書かれた地域が在るので、最悪はこの付近を歩けば当たるかも!凝灰岩層も広く分布している。
この付近の油田はもっぱら砂泥互層よりも、枕状溶岩に胎胚するらしい。

露頭情報:No398;本山町汗見川流域冬瀬下流


出典は「地質学雑誌第79巻11号」に掲載された「四国中央部三波川帯点紋苦鉄質火山性片岩中の枕状溶岩その他の原岩構造」
747頁にルートマップがあり、地点aが露頭位置らしい。かなり扁平に圧縮されているとの事。詳細は原文献をネットで閲覧できるので確認して下さい。
小生のブログでは下記にも汗見川の露頭が掲載されているが、この文献では「枕状溶岩の部分の層厚は約50cmに過ぎず・・」と書かれているので別の露頭と判断した。
http://akashi1945.blogspot.com/2011/09/no218.html
この露頭の位置は前記露頭から数百メートル下流。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=334847&l=1333327

2011年12月27日火曜日

露頭情報:No.397;京丹後市網野町塩江五色浜(間違い情報)


最初は露頭案内に枕状溶岩とされていたが、いつの間にかその頁はアクセス出来なくなった。現在確認出来る情報としては鉱物採集の方のブログに「枕状溶岩」として掲載されていますが、画像を見る限りでは枕状溶岩ではありません。そのブログは
http://unkonshi.exblog.jp/3351522
枕状溶岩が分離したものとして示された画像は、最初のものは堆積構造が明らかですし、二番目の割れ目がある岩石は放射状節理には全く成っていません。この様な割れ目は比較的寒冷な山岳地帯などの溶岩にも見る事の出来るものです。
現場を見ていないので何とも言えませんが、画像の雰囲気ではこの付近は凝灰岩の様です。枕状溶岩では無くとも小生も歩いてみたい場所です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=354055&l=1345840
下記は那須火山で見掛けた説明板

露頭情報:No.396;長野県松本市(旧四賀村)虚空蔵山


手元に詳細の地質資料が無いので確認出来ないのだが、「虚空蔵山」と言う山の名称に惹かれてリストアップ。
下記のブログにサラリと「四賀有機センターの所から入って少し行った所に登り口があり、そこに車を置いて登りだす。ここまで家から一時間ほどかかった。登山道はハイキングコースのようにしっかり整備されている。枕状溶岩があったり、南側が崖になっていたりして、楽しく登れる。しばらく登ると、展望も開ける。写真は御鷹山から入山の西側がよく見える場所。」
と書かれているが、それらしい画像が無い。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~js30/newpage165.htm
シームレス地質図では「後期中新世―鮮新世・非アルカリ苦鉄質火山岩類:約700万年前~170万年前に噴火した火山の岩石(安山岩・玄武岩類)と有るからまんざら可能性が無い訳では無いのだが、詳細は不明。山頂付近は眺望の良い草原のようだ。東西に長く伸びる尾根はこの方向に伸びる溶岩の為らしいがどのような露頭かは不明。取り敢えず山頂の座標は下記の通り
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=362205&l=1380043

露頭情報:No.395;高槻市本山寺参道


出典は「露頭紹介-西山,川久保渓谷中流に見られる緑色岩周辺」だが此処を歩いた時にはうっかり見落としていた。資料の3/7頁 図2 露頭観察ルートの概略図, 6/7頁 第6図模式図 第7図毘沙門本山寺参道沿いに見られる海底玄武岩溶岩露頭(枕状溶岩とピローブレッチャ)が記載されている。資料は同志社女子中学・高等学校の楠氏によるものだが、どのような経緯で公表されているものかは不明。本山寺周辺のルートマップが3頁に掲載されているので、参考にされると良い。

2011年12月26日月曜日

露頭情報:No.404;日向市 耳川水系 中尾部落の尾根


「尾根」と言うのが少々怪しい位置関係だが、出典は「九州耳川中流域における四万十帯緑色岩類の産状と岩石学的特徴」。地質学雑誌第85巻(1979)に掲載されている。449頁の 2)増谷岩体 増谷川の河床700mにわたって露出しており、中尾部落の尾根にも一連の岩体が存在する。」と書かれている。この尾根の露頭が目的地。大体こちらの尾根だと思うのだが、・・・南側に綴れ織りで繋がる方かもしれない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=322713&l=1312142

露頭情報:No.394;日向市耳川鳥ノ巣ダム直下


出典は前2項と同様「九州耳川中流域における四万十帯緑色岩類の産状と岩石学的特徴」地質学雑誌第85巻(1979)に掲載されている。この449頁に「3)鳥の巣岩体 鳥の巣ダム直下に好露出が見られその層厚は200mに達する。本岩体は枕状溶岩を主とし・・無斑晶玄武岩質枕状溶岩・・発泡構造は全く見られない。」と記載されている。また、450頁の「第5図:鳥の巣岩体の地質図・断面図」が記載されているので分布を確認の事。
鉱物組成,化学組成についても451頁以下を参照の事。露頭位置は下記付近のかなり広い範囲。大体ダム直下には進入路が在るものだが、1/25,000地形図では詳細不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=322942&l=1312217

露頭情報:No.393;日向市 耳川水系 増谷川河床


出典は前項と同様「九州耳川中流域における四万十帯緑色岩類の産状と岩石学的特徴」地質学雑誌第85巻(1979)に掲載。
論文には「449頁 2)増谷岩体 増谷川の河床700mにわたって露出しており、中尾部落の尾根にも一連の岩体が存在する。 第4図:地質図及び断面図」等が記載されている。
場所は私は下記と見たのだが、449頁の図4を見て判断して頂きたい。1/25,000地形図には記されていない「増谷」からの流れと増谷川の出合い付近に、図示例7と10の記号が記されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=322724&l=1312031

2011年12月25日日曜日

露頭情報:No.392;日向市耳川水系笹影ダム下流


出典は「九州耳川中流域における四万十帯緑色岩類の産状と岩石学的特徴」
地質学雑誌第85巻に掲載されているのでネットで閲覧可能。この447頁からに下記の記載が有ります。「1)笹陰岩体 ダム直下の耳川河床に良好な露出  448頁 第3図:笹陰岩体の地質図・断面図・柱状図」等。
四万十帯・笹陰岩体:耳川沿いの笹陰ダムサイトにはこの岩体(日陰山を構成する塩基性岩体)の北東端部が露出している。神門地域の地質調査報告書には「そこでは枕の大きさ短径20~30cm,長径100cmくらいのものが多く・・(16-17頁)」と記載されています。
尚、「写真で見る宮崎県の地学ガイド」第54(104頁)には露頭画像が4枚あります。
この書籍は素晴らしいですね。宮崎を歩く際には持参したいですね。著者は私より22歳年上の足立さん。宮崎の地質・地学系では現役の有名な人物の様です。
ISBN978-4-904186-15-2 宮日文化情報センターから出ているが、自費出版なのでしょう。足で稼ぐ地質学の達人ならではの豊富な画像が嬉しいお勧めの書籍です。

露頭情報:No.391; 国頭村大宣味村字与奈


出典は「琉球列島四万十帯中の現地性緑色岩の産状と化学組成」岩石鉱物科学 第33巻(2004)
詳細は本文献をご覧下さい。212頁にこの露頭の産状が記されています。
岩石鉱物科学は会員限定の認証制とは書かれていますが下記からDL可能です。
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/gkk/-char/ja/
209頁 第1図:関係地域概略地質図 
210頁 第2図:沖縄本島北部西岸および座間味島のルートマップ 
211頁 第3図:各露頭の状況写真 213頁 第1表:全岩化学組成
216頁 Ⅶ. 考察 1.産状から見た緑色岩の形成場
218頁 第9図:四万十帯の現地性緑色岩の分布と付加体形成年代
露頭の位置は新与奈トンネル手前の海岸と言う事で下記付近。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=264557&l=1281205

2011年12月24日土曜日

露頭情報:No.389; 国頭村大宣味(おおぎみ)村字塩屋


出典は「琉球列島四万十帯中の現地性緑色岩の産状と化学組成」岩石鉱物科学 第33巻(2004)
209頁 第1図:関係地域概略地質図 
210頁 第2図:沖縄本島北部西岸および座間味島のルートマップ 
211頁 第3図:各露頭の状況写真 
213頁 第1表:全岩化学組成
216頁 Ⅶ. 考察 1.産状から見た緑色岩の形成場
218頁 第9図:四万十帯の現地性緑色岩の分布と付加体形成年代
場所的には塩屋漁港北500m国道から海岸に下りた付近。地層は名護層の現地性緑色岩。下記よりもう少し北の道の駅手前で道路が海岸線に出たあたりが正しいかも?しれません。
下の画像は、図3の本露頭関係画像(f)では石灰岩(LS)と泥岩(BS:黒色粘板岩)が間に挟まれている状況が示されています。
 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=264045&l=1280605

露頭情報:No.387;京都市北区大森町


原資料には「京都市北区大森町北東約20km長谷(ながたに)川沿い林道」とあるのだが、果たして参考となる小さな地名から20kmも離れた場所を指定するのだろうか?と不審が先に立つ。
露頭のごく狭い範囲の地図が在るが、川の名前が特定できずに迷ったが、20kmの距離は余りに大きいので、2kmの誤記と考えるとこの地点付近が有力候補となる。20kmでは峠を越えてしまう。地質学雑誌なのに「査読無し」なのか? まゆつばものかもしれないけれど一応リストアップしておきました。出典は「丹波帯の枕状溶岩の K-Ar年代とその意義」。地質学雑誌 第90巻 第7号(1984) に掲載されているのでネットで入手可能です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350919&l=1354159

2011年12月23日金曜日

露頭情報:No.386;北秋田市阿仁 打当川支流早瀬沢(そうせ)


同じ「森吉山図幅」地域だが、此方は繋沢のかなり北の打当川支流の早瀬。此処も詳細は不明なのでゆっくり時間を掛けて露頭を佐明日しかなさそう。
確証は無いが早瀬川支流と記載されている「安全岩質変朽ち安山岩」の大又層中部が分布しているのはここから支流の長滝沢をかなり遡った場所だ。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=395360&l=1403126

露頭情報:No.385;仙北市西木町繋沢 国道105号


出典は産総研の「森吉山の地質」。古い資料だが何故かこれは手元に原本が在る。東北の山々を歩きながら行く機会に恵まれず、最近よくこの山の名前を聞く事が有るのでぜひ行きたい場所の一つ。
この地質図解説書に、「中新統 Ⅱ.5大又層(中新統) Ⅱ.5.1. 変朽安山岩質の部分(11頁):この部分は安山岩質,一部玄武岩質の溶岩および火山砕屑岩などからなり,熔岩には枕状熔岩とよばれるものがある。熔岩は変朽安山岩化し,火山砕屑岩はいわゆる緑色凝灰岩と呼ばれるような岩相を呈している。」とある。
幸い、繋沢は国道105号線が走っている。赤倉森の北側の繋沢付近はコンクリートの吹付が行われているのだろうか?
後何年露頭を歩けるか?少なくとも、この付近の露頭は歩きたいと言う思いが強い。
 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=395208&l=1403039

露頭情報:No.383;隠岐島後海苔田ノ鼻 鎧岩の放射状節理


枕状溶岩では無いのだが、フォッサマグナミュージアムの展示解説の様に、巨大ではあるが放射状節理を「世界一の枕状溶岩」等と解説する地質系(ジオパーク系?)展示施設もあるので、間違えて欲しくないので念の為「放射状節理」の露頭としてご紹介。
出典は、地質News 第454号6月号に掲載された「天然記念物特集・中国地方の天然記念物」
場所は此処。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=361935&l=1331908
島根大学のジオサイト情報に「海苔田の鼻」として掲載されています。
http://www.geo.shimane-u.ac.jp/geopark/noridanohana.html
此方が少し詳しいでしょうか?鎧岩の画像もあります。背後の松の木と比較して大変に大きな放射状節理だと言う事が理解できます。
http://www.geocities.jp/h2tvz/index31.html

いまだに「隠岐ジオパーク」のHPには残念ながらこの付近のガイド情報も掲載されていません。
http://www.oki-geopark.jp/modelcourse.htm
ジオパークの運動はまだまだ一部の推進者の方々の手に委ねられていて、幅広い地域の運動としては定着していないのでしょうね。
尚、下記から島根大学の地質学研究報告を中心に、例えば「隠岐島後西部におけるアルカリ火山岩類の層序:島根大学地質学研究報告(1985)」等の隠岐島後西部地域の水冷破砕岩を含む火山岩層序に関する文献は上記から閲覧できます。
http://www.oki-geopark.jp/document.htm
隠岐に関する文献を探すには面白いかもしれません。

2011年12月21日水曜日

露頭情報:No.382;佐伯市蒲江,愛宕山


出典は「蒲江地域の地質」この Ⅲ.3.2. 槙峰層の項に、「第21頁:(1)上下限を低角度の断層で境され,槙峰層の泥質岩層中に挟まれる大規模な塩基性岩で厚さ500m以上に達する.⇒第22頁:(1)のタイプの塩基性岩は主に枕状構造を持つ玄武岩溶岩と塊状の溶岩及びドレライトから構成される.
鏡山・森山・深島・津島畑山・愛宕山の各岩体が(1)のタイプに相当し,それぞれの山頂部を構成している.最大層厚は鏡山岩体で500m,森山岩体で450m程度と推定され,途中に頁岩や赤色頁岩を挟む。枕の重なり方から判断して,地層の逆転は認められない.走向方向に追跡すると,短距離で上下限を境する断層が接近するため塩基性岩も消滅する.」と記載されています。
詳細な露頭位置は判っていませんがこの山中に枕状溶岩を含む付加体の露頭が在る事は間違い無いでしょう。山頂の位置は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324805&l=1315439
地形図には登山道の記号は記載されていませんが、照葉樹林に挟まれた眺望の良くない登山道は在るようです。探すのは結構大変そうな山です

露頭情報:No_381;延岡市森山


露頭の位置は「森山:標高467.6m」付近とだけ判っているが詳細は不明。出典は地質図「蒲江地域の地質」この、Ⅲ.3.2. 槙峰層に、「第21頁:(1)上下限を低角度の断層で境され,槙峰層の泥質岩層中に挟まれる大規模な塩基性岩で厚さ500m以上に達する.⇒第22頁:(1)のタイプの塩基性岩は主に枕状構造を持つ玄武岩溶岩と塊状の溶岩及びドレライトから構成される.
鏡山・森山・深島・津島畑山・愛宕山の各岩体が(1)のタイプに相当し,それぞれの山頂部を構成している.最大層厚は鏡山岩体で500m,森山岩体で450m程度と推定され,途中に頁岩や赤色頁岩を挟む。枕の重なり方から判断して,地層の逆転は認められない.走向方向に追跡すると,短距離で上下限を境する断層が接近するため塩基性岩も消滅する.
と書かれているのみ。森山の位置は下記。登山道はしっかりしているので、この付近の地質図を見ながら歩けば・・・
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324220&l=1314754

2011年12月19日月曜日

露頭情報:No.380;西海町猪ノ首鼻


前2項と同様に地団研専報の論文が出典。勿論、この論文にはこれ以外の露頭情報も含まれて居て、「長崎、露頭情報」のラベルでご覧頂ければ幸い。
もし、このブログをご覧になって露頭に行かれた時は、写真でも送って頂ければ幸いなのだが、「行きます!」と言うコメントは在っても、行きましたと言うコメントは火山の仲間以外からは全くないのが、このブログの一方向性の欠点か?(それで良いのだけれど)場所はこの付近で間違いないでしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=330454&l=1294308

露頭情報:No_379;西海町横瀬西グランド


前項に引き続き、出典は入手が比較的困難な地団研専報第33号に掲載された「長崎県西彼杵半島北部~東彼杵地域における火山層序-特に枕状溶岩とハイアロクラスタイトについて-」これには  第一図:長崎県西彼杵半島北部~佐世保市南部~東彼杵地域の地質図および地質断面図, 枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造等が掲載されています。
場所は「グランド」の位置が確認出来ないのだが、地名はこの付近。この論文は枕状溶岩のスケッチがとても美しい(下の図はこの露頭のスケッチ)のだが、位置情報が少し足りないと思うのは読者の横暴?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=330505&l=1294209


露頭情報:No.378;西彼杵郡西海町銭亀


出典は少々入手し難い文献だが、「地団研専報第33号(1987)」に掲載された論文で「長崎県西彼杵半島北部~東彼杵地域における火山層序-特に枕状溶岩とハイアロクラスタイトについて-」 この  第一図:長崎県西彼杵半島北部~佐世保市南部~東彼杵地域の地質図および地質断面図,  Ⅲ枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造」等に記載が在る。
此処には「銭亀では,コブル大の赤褐色~黒褐色の玄武岩質火山角礫岩~岩滓凝灰岩の上に弱い板状節理を示す溶岩が発達している。58頁 松浦玄武岩類Ⅱ a横瀬玄武岩類。従って此処は水冷破砕岩だが、水冷破砕岩の付近には枕状溶岩が存在する事も多いので念の為リストアップした。
地名から言って場所はこの付近でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=330448&l=1294240

2011年12月18日日曜日

露頭情報:No.377;宮城県柴田郡川崎町本砂金(もといさご)川三方倉山南側


出典は、前の2項と同様に岩石鉱物科学 35,に掲載された論文「東北本州弧、磐司岩火山岩類の地質と岩石」。この58頁に磐司岩火山砕屑岩部層, 60頁:10数cm~数10cmの楕円体又は球状の同心円ピローと・・と記載されている。
岩質は複輝石安山岩質。地層は磐司岩火山岩類・Ⅱ噴出物・本砂金火山砕屑岩部層下部層に相当する。詳細は前項のに記載した「日本鉱物科学会」の
岩石鉱物科学誌掲載の論文を参照下さい。場所はこの付近でしょう。もう少し奥に入るかもしれませんネ。素人には難しそう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381531&l=1403305
尚、その後改めてこの論文を読み返して地図をチェックすると、この付近は他にも露頭があるので、437-439に再度追加分をリストアップしています。
年内に露頭情報の掲載を終える積りだったけれど、まだまだ数か月は掛かりそうですね。

露頭情報:No.376;仙台市太白区秋保温泉磐司岩大行沢


出典は、前項と同じ岩石鉱物科学 35,に掲載された「東北本州弧、磐司岩火山岩類の地質と岩石」。この58頁に磐司岩火山砕屑岩部層,60頁には10数cm~数10cmの楕円体又は球状の同心円ピローと・・ の記載が在る。62~64頁:全岩化学組成一覧表もあるので、詳細はネット検索で原文を入手してよく読んで下さい。場所はこの付近でしょうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381706&l=1403102
論文は下記から無償で閲覧できます。
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/gkk/35/2/_contents/-char/ja/

露頭情報:No.375;仙台市太白区秋保温泉奥磐司岩・穴戸沢


残念ながらこの露頭はシュードピローだと指摘されています。仙台市内にまくら状溶岩の候補地があるとは驚きですが、仙台の有名な奥座敷・温泉地である「秋保温泉」周辺には、有孔虫化石が残る凝灰岩「秋保石」が分布しており、更に川を遡ると「磐司岩」と呼ばれる場所が有り、この付近に
幾つか枕状溶岩があります。
出典は、岩石鉱物科学 35,に掲載された「東北本州弧、磐司岩火山岩類の地質と岩石」。この57頁に「穴戸沢火山砕屑岩部層 凝灰角礫岩は・・部分的にジグソー角礫を含むほか,径3mの偽ピローと・・・ 更に62~64頁:全岩化学組成一覧表」が掲載されています。
場所はこの付近。車が無いと此処まで入るのは無理でしょうね。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=381622&l=1403148

今週は今年最後の仙台出張があるので、帰りに少し時間を取って秋保温泉の手前に在る凝灰岩の石材を採掘している丁場を見学出来ないものか?思案していますが、仕事がまず優先ですから・・・ それで、出張前に磐司岩付近の露頭情報を片付けておこうと考えた次第。

露頭情報:No.374;下仁田町茂垣 稲含山-黒内山

2012年5月20日追記
最近入手した「下仁田自然学校文庫⑤下仁田町と周辺の地質」第31 稲含山の項には、
1.茂垣峠~大鳥居:稲含山の登山口になる茂垣峠や、峠から大鳥居までの林道・登山道には緑色の御荷鉾緑色岩類が顔を出しています。・・・峠の北西、茂垣の沢には緑色岩の中に枕状溶岩の露頭が見られます。と記載され画像もあります。この書籍は旧青倉小学校跡に解説された資料館で購入が可能です。(確か1200円だったと思います)

ここは興味深い岩石が分布していて、なんとか行ってみたいと考えて居るが実現しないまま月日が過ぎている。数年前は火山の友人たちとoff会を企画したが直前に腰痛の再発で中止してしまった。
最初に出会った文献は、日本地質学会第111学術大会講演 論旨:「関東山地下仁田地域ヒスイ輝石岩体の地質構造と岩石学」。此処に「蛇紋岩を伴わない。上下判定が可能な部分がある。」と書かれている。他にも興味深い文献が存在して関係文献を参加予定人員分用意までしていたんだが残念。当時調べた文献は下記 いずれも記述は簡略過ぎて露頭の正確な位置を示すものは無い。
関東山地跡倉ナップ,緑色岩メランジュ中の角閃岩塊のK-Ar年代
関東山地北縁部小川町~神泉村地域の緑色岩メランジェ
関東山地黒内山超塩基性岩体の自然鉄 論旨
関東山地三波川帯黒内山超苦鉄質岩体の跡倉ナップへの帰属 論旨
関東山地三波川帯西縁部より発見されたヒスイ輝石を含む岩石について 論旨
露頭はハッキリしないがこの付近を探すつもりだった。一人では無く5-6人もいれば結構面白いものが見られたのではないかと思って居る。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=361042&l=1384951
稲含山はこのやや南。名無しの1112mが黒内山。鞍部に在るらしい・・・

露頭情報:No.373;男鹿半島門前北方舞台島付近


出典は「火山 第2集,第32巻 第4号」に掲載された「男鹿半島の下部グリンタフ火山岩相と寒風火山」とは言え、この文献は口絵解説部分で、公表されているpdfファイルには画像が付属していないし、位置情報も明らかではない。舞台島の位置は下記
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=395217&l=1394424
英文だが、2008年の「大陸縁辺の後期更新世火山活動:東北日本男鹿半島,かぶき岩の火山岩層」や、此方は報文の地質学雑誌(2010)に掲載された「東北日本,男鹿半島西部の後期始新世―前期中新世平行岩脈群」が参考になりそう。
舞台島付近には長楽寺玄武岩も複雑に入り組んでいるが、アア溶岩と共に枕状溶岩が分布する事が後者の文献に記載されている。勿論、地質図も掲載されている。

2011年12月17日土曜日

露頭情報:No.372;五城目町と秋田市境界など

出典は地調月報第37巻第7号に掲載された「秋田県中部における中新世中期塩基性岩の海底火成活動」この文献には他にも多数の露頭情報が、正確な位置情報には欠けるが、355頁 第1図:調査地域の地質概略図,356頁 第2図:砂小渕層の柱状図,357頁 第3図:五城目町東部の砂小渕層岩相図,358頁 第5図:砂小渕層のシート状の熔岩,枕状熔岩及びこれに含まれる石灰岩質泥岩の産状(五城目町阿仁又沢中流)等として記載されている。
文献は地質調査所のHPで閲覧出来るので確認する事。この文献に準拠(と言うほどでもないが、頼った位置情報は大体この付近を探すしか無いだろう!程度と考えて頂きたい。柱状図に示された枕状溶岩の記号は見方によって大きく外れてしまう。)
358頁に 「3.塩基性火成岩の産状と岩石学的性質,、3.1.五城目町東部地区の砂子渕層玄武岩の産状」の項に、「砂小渕層は柱状図に示したように,主として玄武岩の塊状熔岩・枕状熔岩及びハイアロクラスタイトからなり、泥岩を挟み,・・・ 本玄武岩は五城目町東部の馬場目川上流付近で最も良く発達し典型的な産状を示している。」と記載されている。
下記にある柱状図を参照。真ん中が本露頭関係柱状図。
http://akashi1945.blogspot.com/2011/12/no303_15.html
359頁に大平山南麓地区の砂子渕層について「大平南麓地区の玄武岩噴出物は、模式地の砂子渕付近では基底部に火山弾やスコリアを含む。それ以外は火山礫凝灰岩・凝灰角礫岩を主とし、塊状溶岩を含み、海成の砂岩及び泥岩を含む。また小黒沢以西では、枕状溶岩やハイアロクラスタイトを主とする。」と記載されている。一応こんなところにマーキングしたがはっきりしないがこの付近に行けたら探してみるか!と言った程度の情報。文献をよく読めばもっとはっきりした情報が隠れているかもしれない・・・
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=394744&l=1401358

露頭情報:No.371;秋田市大平小黒沢


出典は地調月報第37巻第7号に掲載された「秋田県中部における中新世中期塩基性岩の海底火成活動」この文献には他にも多数の露頭情報が、正確な位置情報には欠けるが、355頁 第1図:調査地域の地質概略図,356頁 第2図:砂小渕層の柱状図,357頁 第3図:五城目町東部の砂小渕層岩相図,358頁 第5図:砂小渕層のシート状の熔岩,枕状熔岩及びこれに含まれる石灰岩質泥岩の産状(五城目町阿仁又沢中流)等として記載されている。
文献は地質調査所のHPで閲覧出来るので確認する事。この文献に準拠(と言うほどでもないが、頼った位置情報は大体この付近を探すしか無いだろう!程度と考えて頂きたい。柱状図に示された枕状溶岩の記号は見方によって大きく外れてしまう。)
358頁に 「3.塩基性火成岩の産状と岩石学的性質,、3.1.五城目町東部地区の砂子渕層玄武岩の産状」の項に、「砂小渕層は柱状図に示したように,主として玄武岩の塊状熔岩・枕状熔岩及びハイアロクラスタイトからなり、泥岩を挟み,・・・ 本玄武岩は五城目町東部の馬場目川上流付近で最も良く発達し典型的な産状を示している。」と記載されている。
下記にある柱状図を参照。右から4番目が本露頭関係柱状図。(原文献をDLした方が早いか!)
http://akashi1945.blogspot.com/2011/12/no303_15.html
359頁に大平山南麓地区の砂子渕層について「大平南麓地区の玄武岩噴出物は、模式地の砂子渕付近では基底部に火山弾やスコリアを含む。それ以外は火山礫凝灰岩・凝灰角礫岩を主とし、塊状溶岩を含み、海成の砂岩及び泥岩を含む。また小黒沢以西では、枕状溶岩やハイアロクラスタイトを主とする。」と記載されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=394544&l=1401528

2011年12月16日金曜日

露頭情報:No.369;五城目町馬場目川上流北ノ又沢

出典は地調月報第37巻第7号に掲載された「秋田県中部における中新世中期塩基性岩の海底火成活動」この文献には他にも多数の露頭情報が、正確な(詳細な)位置情報には欠けるが、355頁 第1図:調査地域の地質概略図,356頁 第2図:砂小渕層の柱状図,357頁 第3図:五城目町東部の砂小渕層岩相図,358頁 第5図:砂小渕層のシート状の熔岩,枕状熔岩及びこれに含まれる石灰岩質泥岩の産状(五城目町阿仁又沢中流)等として記載されている。
文献は地質調査所のHPで閲覧出来るので確認する事。この文献に準拠(と言うほどでもないが、頼った位置情報は大体この付近を探すしか無いだろう!程度と考えて頂きたい。柱状図に示された枕状溶岩の記号は見方によって大きく外れてしまう。)
358頁に 「3.塩基性火成岩の産状と岩石学的性質,、3.1.五城目町東部地区の砂子渕層玄武岩の産状」の項に、「砂小渕層は柱状図に示したように,主として玄武岩の塊状熔岩・枕状熔岩及びハイアロクラスタイトからなり、泥岩を挟み,・・・ 本玄武岩は五城目町東部の馬場目川上流付近で最も良く発達し典型的な産状を示している。」と記載されている。
No.303露頭情報に掲載した柱状図を参照。左から3番目が露頭関係。
本項の露頭情報については、358頁に「五城目町東部の砂子渕層は大倉又層を覆い最大層厚1000m以上に達し・・・中略・・・下部は多数の溶岩流から主として構成され、ハイアロクラスタイトを挟有する。蕪の中位付近には薄い黒色泥岩が挟有されており、臼内沢から北の又沢まで側方に連続している。溶岩流は1枚の厚さが数10m以下であり、その内部は塊状になっていることが多く、周辺部は枕状溶岩やハイアロクラスタイトへ移化する。・・・中略・・・枕状溶岩は多くの露頭で観察される。
露頭面で見られる枕の長径は通常数10cmで、時に1m以上に達している。・・・

露頭情報:No.370;秋田市大平矢櫃沢

出典は地調月報第37巻第7号に掲載された「秋田県中部における中新世中期塩基性岩の海底火成活動」この文献には他にも多数の露頭情報が、正確な位置情報には欠けるが、355頁 第1図:調査地域の地質概略図,356頁 第2図:砂小渕層の柱状図,357頁 第3図:五城目町東部の砂小渕層岩相図,358頁 第5図:砂小渕層のシート状の熔岩,枕状熔岩及びこれに含まれる石灰岩質泥岩の産状(五城目町阿仁又沢中流)等として記載されている。
文献は地質調査所のHPで閲覧出来るので確認する事。この文献に準拠(と言うほどでもないが、頼った位置情報は大体この付近を探すしか無いだろう!程度と考えて頂きたい。柱状図に示された枕状溶岩の記号は見方によって大きく外れてしまう。)
358頁に 「3.塩基性火成岩の産状と岩石学的性質,、3.1.五城目町東部地区の砂子渕層玄武岩の産状」の項に、「砂小渕層は柱状図に示したように,主として玄武岩の塊状熔岩・枕状熔岩及びハイアロクラスタイトからなり、泥岩を挟み,・・・ 本玄武岩は五城目町東部の馬場目川上流付近で最も良く発達し典型的な産状を示している。」と記載されている。
下記にある柱状図を参照。左から3番目が露頭関係。(何故か柱状図がクリックしても大きくならない!)原文献をDLした方が早いかな!
本項の露頭情報については、358頁に「五城目町東部の砂子渕層は大倉又層を覆い最大層厚1000m以上に達し・・・中略・・・下部は多数の溶岩流から主として構成され、ハイアロクラスタイトを挟有する。蕪の中位付近には薄い黒色泥岩が挟有されており、臼内沢から北の又沢まで側方に連続している。溶岩流は1枚の厚さが数10m以下であり、その内部は塊状になっていることが多く、周辺部は枕状溶岩やハイアロクラスタイトへ移化する。・・・中略・・・枕状溶岩は多くの露頭で観察される。
露頭面で見られる枕の長径は通常数10cmで、時に1m以上に達している。・・・
沢の中流と上流に露頭は位置していそうなので取り敢えず此処にマーキング。

2011年12月15日木曜日

露頭情報:No.368;五城目町馬場目川上流臼内沢

出典は地調月報第37巻第7号に掲載された「秋田県中部における中新世中期塩基性岩の海底火成活動」この文献には他にも多数の露頭情報が、正確な位置情報には欠けるが、355頁 第1図:調査地域の地質概略図,356頁 第2図:砂小渕層の柱状図,357頁 第3図:五城目町東部の砂小渕層岩相図,358頁 第5図:砂小渕層のシート状の熔岩,枕状熔岩及びこれに含まれる石灰岩質泥岩の産状(五城目町阿仁又沢中流)等として記載されている。
文献は地質調査所のHPで閲覧出来るので確認する事。この文献に準拠(と言うほどでもないが、頼った位置情報は大体この付近を探すしか無いだろう!程度と考えて頂きたい。柱状図に示された枕状溶岩の記号は見方によって大きく外れてしまう。)
358頁に 「3.塩基性火成岩の産状と岩石学的性質,、3.1.五城目町東部地区の砂子渕層玄武岩の産状」の項に、「砂小渕層は柱状図に示したように,主として玄武岩の塊状熔岩・枕状熔岩及びハイアロクラスタイトからなり、泥岩を挟み,・・・ 本玄武岩は五城目町東部の馬場目川上流付近で最も良く発達し典型的な産状を示している。」と記載されている。
No.303項に記載した柱状図の左から2番目が本項露頭に関わる柱状図。
本項の露頭情報については364頁左側に「玄武岩は臼沢付近では厚さ1000mを越える火山体を形成した。火山噴出活動の前半は主として枕状溶岩を噴出し、後半にはハイアロクラスタイトを形成した。噴出活動の末期にはスコリアを混じえた強発砲ハイアロクラスタイトを噴出し高まりを形成して噴出口付近の水深が浅くなった事を示している。臼内沢付近には最も溶岩が厚いところであり、この厚い溶岩の上位に強発砲ハイアロクラスタイトや岩脈が存在している。
噴出活動は、岩脈の形態及び配列から,北北東―南南西方向の割れ目噴火であったのかもしれない。」と書かれています。この後、おぼろ沢(No.303項)についての記述が続きます。

露頭情報:No.303;小阿仁村おぼろ沢(小阿仁川支流)

出典は地調月報第37巻第7号に掲載された「秋田県中部における中新世中期塩基性岩の海底火成活動」この文献には他にも多数の露頭情報が、正確な位置情報には欠けるが、355頁 第1図:調査地域の地質概略図,356頁 第2図:砂小渕層の柱状図,357頁 第3図:五城目町東部の砂小渕層岩相図,358頁 第5図:砂小渕層のシート状の熔岩,枕状熔岩及びこれに含まれる石灰岩質泥岩の産状(五城目町阿仁又沢中流)等として記載されている。
文献は地質調査所のHPで閲覧出来るので確認する事。この文献に準拠(と言うほどでもないが、頼った位置情報は大体この付近を探すしか無いだろう!程度と考えて頂きたい。柱状図に示された枕状溶岩の記号は見方によって大きく外れてしまう。)

358頁に 「3.塩基性火成岩の産状と岩石学的性質,3.1.五城目町東部地区の砂子渕層玄武岩の産状」の項に、「砂小渕層は柱状図に示したように,主として玄武岩の塊状熔岩・枕状熔岩及びハイアロクラスタイトからなり、泥岩を挟み,・・・ 本玄武岩は五城目町東部の馬場目川上流付近で最も良く発達し典型的な産状を示している。」と記載されている。下記柱状図の左端を参照。
位置的にはこんな場所を想定している。ここより下流側に存在する可能性が高い。柱状図ではかなり下流側に枕状溶岩の記号が在る。
尚、364頁の左側中程からに、この露頭の溶岩について「臼内沢北方のおぼろ沢の砂小渕層玄武岩は主として枕状溶岩からなるが、発砲したハイアロクラスタイト及び岩脈が少ない。おぼろ沢付近の玄武岩は火山体の高まりから離れた周辺部のものと推定される。」と記載されている。


2011年12月14日水曜日

露頭情報:No.367;北津軽郡中泊町(なかさと)大石沢(旧深沢)

新第三系・冬部層に相当し「5万分の1地質図幅説明書 金木」が出典。
8頁の図版2「冬部層の玄武岩溶岩(深沢)」の追加的説明として「玄武岩溶岩は一般に著しい変質作用を示し、暗緑色~黒色をなし、風化すると塊状に崩れ易くなる。柱状あるいは板状等の節理は発達していない。大部分が溶岩あるいは自破砕溶岩で、ところにより本質火山礫・火山岩塊を挟み、一部は枕状溶岩をなすところもある」と書かれている。
深沢の場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=405716&l=1402921
尚、深沢を 1/25000 地形図の大石沢と読み替えたのは解説書26頁 第8図 塩越層の重鉱物資料採取地点図に記載された河川情報から読み取った。

2011年12月13日火曜日

露頭情報:No.365;富士河口湖町本栖湖湖岸

富士火山の定観噴火の際の青木ヶ原溶岩が本栖湖に流入した際に形成されたもの。
出典は「火山 第2集 第13巻: 水中自破砕溶岩」。126頁 自破砕熔岩の生成機巧(構),富士山北西麓に広がる青木が原熔岩は安山岩質玄武岩でその表面はアア熔岩に特徴的な性状を示す。・・・ところがこの熔岩はその北西端で湖水中に流れ込んだ事が記録に残っており、・・・最近の数年間に湖面が1~2m低下したので熔岩が水中に流れ込んだ部分が現在の湖面近くに露出している。」と書かれている。
精進湖の枕状溶岩と同様、参考文献は、金沢大学の海野進教授による「富士火山巡検ガイド」に詳しい。
この枕状溶岩については久野久先生のフィールドノートにも記載されている。
尚、定観噴火と青木ヶ原溶岩については山梨県環境科学研究所の富士火山(2007)に掲載された「富士火山定観噴火と青木ヶ原溶岩」に詳しい。

露頭情報:No.357;柏崎市谷根(たんね)

出典は「岡野町地域の地質」。この「Ⅲ.新第三系-下部更新統 Ⅲ.5. 米山層」の項に、「第1表:岡野町図幅地域の地質系統総括図, 27頁 第15図 米山層の輝石安山岩の自破砕溶岩 谷根採石場跡, 第16図 米山層の柱状図;谷根から谷根川沿いに尾根まで,Ⅰ-Ⅴは火山活動のサイクル,・・」等と記載が在る。
勿論、「安山岩は,径最大50cmの火山岩塊を含むハイアロクラスタイトを主要な岩相とし、塊状溶岩も見られる。ハイアロクラスタイトに随伴して,急冷相を周囲に持ち楕円体に近い形態を示すピローと急冷相が不明瞭で不規則な形態を示す角礫とが産する」とも記載されています。
場所はこの採石場跡地と睨んでいます。

2011年12月12日月曜日

露頭情報:No.356;酒田市(旧平田町)田沢川支流小林川

此処の座標は全くの推定:新第三系 最下部 青沢層 いわゆる緑色凝灰岩。
出典は「清川地域の地質」。このⅢ.新第三系 Ⅲ.1. 青沢層 の項に「 7頁 第6図 清川図幅地域地質統括図, 15頁 第10図 清川図幅地域北西部の地表で見られる青沢層の柱状図, 16頁 第12図 平田町小林川沿いで見られる青沢層中の枕状溶岩:枕状溶岩は小規模ながら各地で見られ長径10cm以下の枕からなり、体積比で10-20%発泡している。火山角礫岩は・・ガラスの細片を基質とししばしば急冷縁をもったしずく状の礫を有し、水冷破砕によって・・ 」と記載されている。
小林川は小林温泉の上流だが何処まで道が在るのか?

露頭情報:No.355;酒田市日向川支流の鹿ノ俣川

まさか、鳥海山のこんな麓などに枕状溶岩が存在するとは!等と数年前までは、火山地域の地質図は殆ど見て居なかった(火山の事を調べる事があっても、その時に基盤岩の項まではチェックしなかった)のだが、偶々火山の事で調べている内に枕状溶岩の記述に出会って驚いて火山地域の地質図にも目を通し始めたものだ。此処は新第三系・青沢層が分布している。
出典は「鳥海山及び吹浦地域の地質」。この Ⅲ.新第三系 Ⅲ.3. 青沢層, 11頁 第10図 鳥海山及び吹浦地域の地質総括図, 16頁 第11図 青沢層の岩相柱状図, 第12図 青沢層の玄武岩角礫岩(八幡町,鹿ノ俣川下流)気泡に富み,急冷縁を持つ岩片を含む岩片は長径1mから数cm程度気泡に富み急冷縁を持ち,アメーバ状の形態を呈している事が在る。」と記載されている。
場所は下記付近らしい。基盤の青沢層が露出していると言う事になる。場所ははっきりしないのだが、基盤高度が何処まで上がっているのか?ネットで地質図を良く確認して訪ねて見て頂きたい。
鳥海山は数十回歩いているが、残念ながらこのコースも歩いていない。

2011年12月11日日曜日

露頭情報:No.354;秋田県雄勝郡羽後町軽井沢字蒲倉南1.5km

岩質は「畑村層・太倉(だいくら)玄武岩部層」のかんらん石玄武岩。出典は「浅舞地域の地質」。
此処には「Ⅳ.2. 畑村層 2)太倉玄武岩層,6頁 第2表 浅舞図幅地域の地質総括表,8頁 第2図 浅舞図幅地域の地質概略図,9頁 第3図 浅舞地域の地質構造,22頁 第8図 羽後町蒲倉南方1.5kmの地点附近でみられる枕状溶岩(化学組成有)」等が記載されている。
この付近から南側1.5km程度の範囲を捜索する事となる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=391127&l=1401549
下記は地質図解説書に掲載されたこの地域の枕状溶岩画像

露頭情報:No.353;由利本庄市鳥海町栗沢赤沼

岩質は青沢層と同時異相(?)の畑村層・太倉玄武岩部層。出典は「矢島地域の地質」。これに「Ⅳ.6. 畑村層 2)太倉玄武岩部層,8頁 第5図 矢島図幅地域の地質総括図,32頁 第17図 鳥海町赤沼附近で見られる畑村層の玄武岩枕状溶岩,33頁 第8表 太倉玄武岩層の溶岩の化学組成」等が記載されている。従って露頭の位置はこの付近を想定している。
尚、33頁の第8表 太倉玄武岩層の溶岩の化学組成 の脚注6番には「かんらん石玄武岩 溶岩 鳥海町赤沼北東0.5km と書かれているので北東に入った場所かもしれない。
下記は地質図に掲載された赤沼付近の枕状溶岩画像


露頭情報:No.352;秋田県大仙市(旧西仙北町)鬼頭

出典は「刈羽野地域の地質」この「Ⅲ.3. 砂子渕層 2)玄武岩,7頁 第4図 刈和野図幅地域附近の地質概略図, 8頁 第5図 刈和野図幅地域の地質統括図,玄武岩は酸性火砕岩と整合密接に重なり合い・・・」と記載されている。地名から考えるとこの付近だが

露頭情報:No.351;秋田市河辺町丸舞川上流北の又沢中流

出典は「太平山地域の地質」Ⅴ.4砂小渕層に、かんらん石玄武岩 枕状溶岩・火山砕屑岩も分布している。場所は大体この付近らしい。といっても「北の又沢」は広い!

2011年12月10日土曜日

露頭情報:No.350;神流町小平地区の河床

譲原地すべり資料館に小粒の枕状溶岩の断面を示す標本が展示されている。
この資料館には他にも附近の緑色岩のボーリング資料が保存されている。神流川を遡るには丁度良い休息場ともなるので、見学をお勧めする。膨大なボーリングサンプルを見るだけでも価値が
る。


資料館は、下記です。小生が見学した時期には、常駐職員が居られましたが、現在は予約をしないと見学出来ない様ですね。ご注意下さい!
露頭と目される場所は

露頭情報:No.349;久慈郡大子町袋田の滝周辺

水中自破砕溶岩が中心だが、茨城自然史博物館の展示(抽斗部)にこの様な説明があるのだが、露頭情報をご教示頂けたらとメールでお願いしたのだが確か回答を頂けなかったので、4月に招待券を頂いて居たので出掛けた時にその抽斗の展示品を撮影させて頂いた。
茨城の自然をたずねてには、直接的記述は無いが、「茨城の自然をたずねて: 184頁 21.海底火山の断面を見る(男体山)  185頁 第21-1図:西金・上小川・袋田周辺案内図  189頁 第21-3図:袋田の滝案内図 21-2.海底火山の断面を見る  191頁 3.なぜそこに海底火山があったのか」等の記事がある。ピロープレッチャは自然観察路を歩けば容易に出会える。
久野久先生のフィールドノートにも画像が貼られている。参考文献としては、地質ニュース第464号に「陸弧火山活動から島弧火山活動へ」が、ネットで入手可能。
このブログでは2010年1月6-16日に関連画像を掲載している。下の方にスクロールして「茨城、露頭画像」をクリックして下さい。
尚、招待券は隕石展に関連して、つくば隕石の目撃情報をお送りして頂いたもの。隕石落下当時は茨城県取手市に住んでいたのです。

露頭情報:No348;三次市作木町下作木

出典は産総研の地調月報第41巻第12号に掲載された「中国地方,江の川中流域に分布する羽須美層の石炭紀珊瑚化石と玄武岩」 この中に、ルートマップ:第5図A 赤名地域の地質: 3頁 第2図;山陰地方中部地域の地質概略図 4頁第3図;赤名図幅地域の地質総括図 5頁台4図;赤名図幅地域および周辺の地質概略図 9頁第5図;羽須美層および周辺地域の地質図 等が在るので参照の事。
農道天楽-高丸線に、玄武岩・石灰岩・チャート・頁岩等の露頭が存在する。地質時代は、石炭紀・羽須美層 (Ⅲ.古生界 Ⅲ.1.羽須美層   石炭系~二畳系)との事。
10頁に「玄武岩は溶岩と火砕岩からなり、いずれも灰色ないし濃緑色を呈する。玄武岩溶岩の大部分は塊状無構造である。玄武岩の一部は気泡に富み、まれには枕状の部分がある。」と書かれている。
場所は

露頭情報:No.347;雲南市大東中屋

出典は「松江地域の地質」。Ⅴ.2. 成相寺層および川合層、久利層。雲南市大東町中屋、赤川本流の北側の沢に入る林道脇 水冷火砕岩・ジグゾーパズル状クラックとあるので、枕状溶岩の露頭ではないが、水冷火砕岩があれば、枕状溶岩だって存在する可能性が無い訳では無い!などと念の為リストアップ。
場所はこの付近だろうか?もう少し奥かもしれない。

2011年12月9日金曜日

露頭情報:No.346;松江市白鹿山

出典は松江地域の地質。この「Ⅴ.2. 成相寺層および川合層、久利層」の項に、写真:36頁 第20図「成相寺層流紋岩ローブ 柱状節理に直行する板状節理の分布から右上隅に向かって突き出るローブ状の形態をうかがう事が出来る。露頭の高さは20m」とある。双眼鏡を持参する必要がありそうですね。座標は白鹿山山頂(150m)

露頭情報:No.345;松江市佐草町大沢

出典は「松江地域の地質」この55頁からに「Ⅴ.3.2. 大森層 56頁 第16表:大森層火山岩の化学組成 57頁 第37図:大森層のデイサイト熔岩とそれに重なる礫岩と安山岩熔岩」等が示されている。
松江市佐草町大沢から大庭町神魂(かもす)神社南方の道路脇。この付近は前回この付近を走破した際に取りこぼしてしまった残念な場所。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352514&l=1330454
図は松江地域の地質解説書に掲載されたこの地域の枕状溶岩露頭状況図

露頭情報:No.344;松江市東津田町:失われた露頭

出典は「松江地域の地質」。宅地造成中に現れた露頭を観察した記録だが、現在は工事により削剥されて見る事が出来ないらしいが参考用。
資料の66頁に「Ⅴ.5.松江層  第1表:松江地域の地質総括表  68頁 第22表:松江層アルカリ玄武岩及び粗面安山岩の化学組成 70頁 第42図:松江層の玄武岩水冷岩松江市西津田町の住宅団地 パークヒル西津田内(団地造成中の写真)」等。
松江市東津田町~西津田町付近となる。或いはもう少し広い地位に分布していて、別の工事などで露頭となる事も有るのだろうか? 場所は

2011年12月8日木曜日

露頭情報:No.343;大津市葛川坂下町足尾谷上流

出典は、北小松地域の地質。露頭近くにはチャートと石灰岩の互層となった地域が在った様です。
18頁には図8 枕状溶岩・砥石型珪質頁岩の岩相 があります。枕状溶岩は外周が余り円弧とは言えない状態ですが、発砲構造が発達している(佐々江コンプレックス)と書かれています。
場所的にはこの付近なのでしょうか?100頁の「北小松地域の露頭・放散虫化石産出地点の位置図」の真ん中より右下側辺りに 第8図a があります。
此処は特に参考資料が殆ど無い場所です。

露頭情報:No.342;二日市市吉和地区

出典は「津田地域の地質」.このⅡ.1.西部ブロックの吉和層群の項に、写真:14頁 第8図 中国地方の緑色岩類(下図)
 405頁:広島・山口・島根県境部の吉和地区でも緑色岩類は・・中部二畳系に属する事は明らか。等の記載が有ります。
吉和地区八郎川沿い林道三坂八郎線奥・小川線奥等が併せて記載されており、中にはシート状溶岩層も存在する様です。場所はこの付近を想定しています。
参考文献としては、地質学雑誌第85巻第7号401-412頁(1979)に「中国地方の緑色岩類」が掲載されています。これはネット検索で閲覧可能です。405頁の第7項に吉和(よしわ)地区の記載が有ります。

露頭情報:No.341;東近江市政所町

出典は「御在所岳地域の地質」。この16頁 Ⅲ.2.1.霊仙山層に「彦根東部の霊仙山石灰岩層を改称 6頁 第1表:御在所岳図幅地域の地質総括図  17頁 第11図:霊仙山層の枕状溶岩の産状(永源寺町藤川谷)枕の形態から正順位である事が判る。」等の記載が有ります。
東近江市政所町藤川谷付近:他に甲津畑南東・渋川上流など詳細不明。場所は沢登りの技術が要求されそう。
傍に少々不思議な「日本コバ」と言う名前の山(標高934m)が有ります。
この山の渓流屋さんの登山記録に興味深いものがありますが、画像が小さすぎて確認できません。例えば下記などを参照してみて下さい。
「日本コバ」は石灰岩の山なので、下部層に緑色岩・枕状溶岩が存在するのは実に自然の成り行きなのです。

2011年12月7日水曜日

露頭情報:No.340;多賀町犬上ダム下流

出典は「彦根東部地域の地質」。このⅢ.1. 二畳系 北鈴鹿層群 大君ヶ畑層 霊仙山石灰岩層に、「7頁 第2表:彦根東部地域の古生層の対比表 9頁 第3図:萱原附近で見られる枕状溶岩露頭 第4図:萱原附近で見られる塩基性凝灰岩中の砂岩岩塊。」等が記載されている。
場所はこの付近を想定。

露頭情報;No.339:福井県丹生郡越前町高佐付近

出典は「福井県の優れた自然DB」越前町の古期岩石を抜粋引用すると「南条山地には緑色岩が広く分布するが,その一部と思われるものが上記の地点のすぐ北側に露出している.枕状溶岩であり,低度の変成作用を受けている.嶺北最西端の緑色岩であり,南条山地,丹生山地,および甲楽城断層との関係を知る上で重要な露頭である.露頭では,薄緑ないし緑色の,棒状あるいは枕状の,岩石が集まったように見える.玄武岩ないし安山岩.地質年代ははっきりしないが,南条山地や丹波帯に発達する同様な岩石は石炭紀ないし二畳紀と考えられているので,この地点の枕状溶岩も同年代(2 ~3 億年前)であろう.」と記載されている。
福井県の優れた自然データベースの地形地質に関する情報(204件)の目次は
第125番目のこの地域の項目は
従って地形図ではこの付近だが、枕状溶岩の位置は少しずれていると思われる。これよりやや北側を探してみる事となる。以前この南側は走ったのだが、時間の都合で此処は飛ばしてしまった!今思うと残念でならないですね。露頭を歩く時は時間の余裕が必要ですね。

2011年12月6日火曜日

露頭情報:No.338;松江市北浦古浦ヶ鼻

鉱物採集系のHPで見付けたものなので、確度は?だが、鉱物の産状から言って間違いない様だし、地域的にも確率は高いと思われる。少なくとも凝灰角礫岩は在りそうなので一応ピックアップした。場所は

露頭情報:No.337;北海道中川郡豊頃町

出典は「忠類地域の地質」Ⅲ.1.豊頃層(先新第三系)の項。この解説書はネットで閲覧可能。
露頭位置は判然としないがこの付近を想定している。
中川郡豊頃町 牛首別川支流大川の上流地域。北の「小川」南の「生花苗川」に囲まれた地域。先新第三系・豊頃層  

露頭情報:No.336;いわき市入遠野 官沢

何度か通って探しあぐねて居たが、前項のうぐいす谷温泉の枕状溶岩を「砂岩のタマネギ状風化」と指摘した専門家が、この露頭をあっさり探し出して下さった。官沢バス停付近を歩き回っていたが、ほんの少しだけ南に下った場所から東側を見るとその露頭が在るらしい。
上記の場所から一つ小さな谷筋を気持ち入るか?「越台」と書かれた辺りらしい。何れ写真を撮りに行くぞ! 関連資料は結構沢山ある。
地質学雑誌第80巻第7号(1974)に掲載された「阿武隈山地太平洋側の中新世枕状溶岩」
地質ニュース第194号(1970)の所内第16回写真コンクール入選作
下記資料には直接的記述は無いけれど参考用。
地質ニュース464号(1993)「陸弧火山活動から島弧火山活動へ 東日本弧第三紀火山活動の時間変遷」
地質調査研究報告第56巻(2005)「常磐地域及びその周辺の第三系の地質と年代層序」 等がネットで入手出来る。
このブログでは、いわきの博物館の画像や、探しあぐねた時の記録を下記に置いています。

2011年12月5日月曜日

露頭情報:No.335;北茨城市磯原町鶯谷

出典はある旅の記録。場所は旅館の駐車場。ある地質の専門家からこれは「砂岩のタマネギ状風化」だと指摘を受けたが、その専門家殿と小生とは見た場所が異なるらしい。上の画像の部分をその専門家殿はご覧になっていないとの事。同一露頭ながら外側だけ観察して判断された方と、私有地なのでとてもハンマーを振るうわけにはいかないが、この様な断面を観察しての判断を同一レベルで議論出来ない。メールにて意見交換をさせて頂いたが、小生には頷けないのでこのまま登録を維持する。他にもこの露頭画像は在るので「茨城、露頭画像」からご覧頂ければ幸い。
湯長谷層群本谷(ほんや)層石森山凝灰角礫岩層と同時期か?
直接的な文献資料は無いが、下記を参考とした。
地質調査研究報告第56巻(2005)「常磐地域及びその周辺の第三系の地質と年代層序」
地質学雑誌第59巻(1952)「常磐炭田における炭層堆積状態の研究(その1) 茨城県磯原町附近」
地質ニュース第464号(1993)「陸弧火山活動から島弧火山活動へ 東日本弧第三紀火山活動の時間変遷」。

露頭情報:No.334;男鹿市北浦入道崎

出典は「日本応用地質学会東北支部」HP。2007年現地見学会報告。
下記 英文資料には熔岩の分布状況についての詳細図が掲載されているが進入経路については不明。かぶき岩については「みちなき道をやぶ漕ぎ20分!」と書かれたものもある。
「地質調査研究報告」2008年59巻5/6号の表紙画像はこの露頭のもので、下記二つの論文が掲載されています。
“Late Eocene shoreline volcanism along the continental margin: the volcanic succession at Kabuki Iwa, Oga Peninsula, NE Japan (大陸縁辺の後期始新世火山活動:東北日本男鹿半島,かぶき岩の火山岩相)”
東北日本,男鹿半島門前層層序の再検討。
表紙とその説明は
位置情報は上記文献を参照して下さい。
尚、関連情報として、「火山 第2集 第32巻(1987) 第4号には口絵写真解説ですが、「男鹿半島の下部グリンタフ火山岩層と寒風火山」の記事があります。

露頭情報:No.333;空知川に架かる平和橋北側

出典は地震調査研究推進本部HPにある、「富良野断層帯に関する調査成果報告書」或いは「東京大学北海道演習林地域に分布する中世界空知層群および蝦夷層群の層序と地質(後者はpdf DL可能)
山部東方空知川に掛かる平和橋の北側露頭:布部採石場で、岩相は玄武岩質枕状溶岩・ドレライトを主体とし稀に白色珪質泥岩、赤色泥岩層を含む」空知層群 小黒瀬層

2011年12月4日日曜日

露頭情報:No.332;八代市泉町下岳周辺林道

出典は地質調査研究報告第57巻第5/6号(2006)に掲載された「九州中部熊本県八代市和泉町の黒瀬川帯蛇紋岩メランジェ中の含ヒスイ輝石変斑レイ岩」
文献の「172頁 第2図:ルートマップ地点:C」が露頭位置。次頁写真:小田尾ユニットの玄武岩類と同じに見える(171頁)従って露頭位置は下記。173頁の図2Cでは明瞭な枕状溶岩の形状を示している。
地質調査研究報告は下記からバックナンバーを閲覧できます。

露頭情報:No.331;沙流郡日高町三岩四ノ沢南の林道

出典は「空知-エゾ帯の蛇紋岩に囲まれた”未分離日高累層群”」と言う2000年の論文と、中心的著者がほぼ同じ「神居古譚帯中の雁皮山コンプレックスは周辺地質帯と類縁性をもつか?」と言う論文。
「雁皮山コンプレックス」に所属する緑色岩の研究論文。前者の「図2岩内川上流域の地質図」に、当該緑色岩の位置が示されている。露頭位置は大体この付近だろうか?
論文はネットで検索して下さい。

露頭情報:No.329;室戸市佐喜浜町大山

出典は地質学雑誌に掲載された「室戸岬,菜生コンプレックスのメランジェと岩脈」第112巻 補遺(2004)
此処には「44頁 第3図:佐喜浜メランジェ(Stop 6),手結メランジェ (Stop 7)の見学地点位置図  49頁 Stop 6 採石場跡地の大露頭には,下位の厚さ10m以上あり逆転していない玄武岩枕状溶岩と上位の厚さ18mのチャートからなる巨大岩体がD2断層で切断されてはいるが,砂岩泥岩基質中に認められる。」と書かれている。採石場なので、現在も露頭が残存しているか、定かでは無い。
場所は下記と思われる。
地質学雑誌のこの論文は下記から閲覧できます。
他に年代不明だが地質学会論文集に「室戸半島火成活動帯に見いだされた海底火山下のマグマ溜まりの性質について」と言う論旨もある。

2011年12月3日土曜日

露頭情報:No.327;佐伯市米水津宮浦丸研ノ鼻西方

出典は「鶴御崎地域の地質」。ここに「槙峰層 塩基性岩には玄武岩溶岩,玄武岩質凝灰岩,ドレライト及び斑レイ岩が識別される。南西隣の蒲江地域におけるように規模と産状から次の3タイプが認められる。  (2)上位あるいは下位にもチャートや赤色頁岩,緑色凝灰岩を伴い数km連続するもの⇒丸研の鼻西方や鶴御崎の急崖に現れた巨大な露頭で確認出来る。500m以上にわたって連続している。」と記載されている。
丸研ノ鼻は1/25,000 地形図等では特定出来なかったが、環境庁自然保護局からの海域生物環境調査報告書(1994)の調査区域図に調査区番号217として示されていたので間違いないと思われる。
米水津は「よのうづ」と読む。場所はこの付近だが歩く事が出来るのか?

露頭情報:No.325;石垣市居原間トムル岬

出典は「石垣島東北部地域の地質」。この第三章八重山変成岩類 3.3. 伊原間ユニットには「5頁 第2.1図 石垣島東北部図幅地域の地質概略図、12頁 第3.9図 ピローブレッチャもしくはハイアロクラスタイトの原岩組織を残すトムル層塩基性片岩」等が記載されている。
地質ニュース第598号(2004)にこの地質図幅についての解説があるので参考になるかもしれない。場所はhttp://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=243154&l=1241831

露頭情報:No_324;瀬戸内町住用タカバチ山

出典は「湯湾地域の地質」。この「Ⅳ.3.3. 名瀬ユニット」の項目に、「36頁 第28図:名瀬ユニットの岩相を示すルートマップ(住用村タカバチ山周辺の林道の切り割り)、38頁 第31図:名瀬ユニットの玄武岩枕状溶岩(瀬戸内町嘉徳の東方約1kmの林道沿い)」等が記載されている。
場所は、第28図のルートマップに記載されているので下記で間違い無い様だ。
参考文献に1999年の地質学会講演論旨に「現地性緑色岩含有層に伴われる赤色頁岩の起源について:後期白亜紀牟岐累層を例として」がある。

2011年12月2日金曜日

露頭情報:No.323;東秩父村坂本槻川沿い

出典は「寄居地域の地質」。Ⅳ.3. 泥質混在岩ユニット [安戸地域]の項に、「45頁 ☆坂本の槻川沿いの玄武岩類は安戸地域では最も層厚で層厚10m以下の泥岩を2層挟む。一部に枕状溶岩がみられ・・・」とある。これもオンライン地質図と首っ引きで探すしかないですね。場所は大体下記でしょう。

露頭情報:No.322;日野沢川上流、小松

この付近はまだまだ歩けていない。出典は「寄居地域の地質」。Ⅳ.3. 泥質混在岩ユニットの項に下記の記載がある「45頁 第27図:泥質混在岩ユニットの玄武岩層のルートマップ(皆野町立沢,阿熊川沿い)、46頁 第28図:泥質混在岩ユニットの玄武岩質枕状溶岩 比較的発泡が良い(日野沢川上流,小松)」
不確かだけれど、オンライン地質図を参考にこの付近を探して見て頂きたい。第28図の様子だと枕状溶岩としては比較的整った形状なので判り易いかもしれない。

露頭情報:No.321;皆野町立沢

出典は「寄居地域の地質」。Ⅳ.3. 泥質混在岩ユニットの項に、「45頁 第27図:泥質混在岩ユニットの玄武岩層のルートマップ(皆野町立沢、阿熊川沿い)。第28図:泥質混在岩ユニットの玄武岩質枕状溶岩:比較的発泡が良い(日野沢川上流・小松)」等が記載されている。
場所はこの付近らしい。ここはひょっとしたら「日曜の地学」にも掲載されているかもしれない。第27図が頼りだ。やや上流に断層と石灰岩が分布している。ルートマップの雰囲気から川を歩かないと露頭は見えない雰囲気ですね。

露頭情報:No.320;五所川原市金木藤滝

出典は「油川地域の地質」。 Ⅲ.6.不動滝層 写真:18頁 第8図 に「不動滝層下部にみられる玄武岩枕状溶岩(藤滝)」とある。津軽半島にも枕状溶岩があるなんて、日本列島は本当に付加体だらけなのですね。場所はどうやらこの付近らしい。

2011年11月30日水曜日

露頭情報:No.318;板谷川流域空野山付近

出典は「尾鈴山地域の地質」。北部コンプレックス 泥岩ユニットの項目に「玄武岩は本地域北西部の空野山付近に2層準,東部の陥没地域内に1層準認められる。いずれも強く剪断を受け鱗片状フオフィエーションが発達した泥岩に挟在される。玄武岩は厚さ1-10mで,主に枕状構造をなす熔岩やハイアロクラスタイトからなり,赤色泥岩を伴う。」
と書かれている。板谷川上流空野(そらん)山:1126.8m付近。板谷川は空野山の東方。空野山の場所は

露頭情報:No.317;西海市高地グランド

出典は地団研専報 第33号の「長崎県西彼杵半島北部~東彼杵地域における火山層序-特に枕状溶岩とハイアロクラスタイトについて」この中に第一図:長崎県西彼杵半島北部~佐世保市南部~東彼杵地域の地質図および地質断面図、Ⅲ枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造等が記載されている。
Ⅲ 枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造 3.虚空蔵山粗粒玄武岩類の枕状溶岩類(64頁)に「第10図 西海町高地グランドの崖にみられた虚空蔵山粗粒玄武岩類の黄褐色ハイアロクラスタイト~ピローブレッチャ中の枕状溶岩」がある。第11図も参照。地層は「鮮新世 松浦玄武岩類(Ⅲ)」に属す。
西海市のHP等を調べても「高地グランド」の場所が判らない。高度的にはこの付近だと思うのだが、YAHOO地図等でも肝心な場所の写真が表示されないので判らないが、現地で聞けば判ると思うのだが・・・
地団研の資料は手に入れ難いとは思うがこの資料は興味深い。私は産総研・地質調査総合センターの3階図書室で閲覧した。尚、以前は雑草に覆われたこの露頭の画像があるhpに掲載されていたのだが、いつの間にかこの画像にはアクセス出来なくなってしまった。

露頭情報:No.315;福知山市報恩寺付近

出典は「福知山地域の地質」前項同様に Ⅲ.舞鶴帯 Ⅲ.2.夜久野コンプレックス Ⅲ.2.2.玄武岩・頁岩ユニット 玄武岩・頁岩ユニット下部層に相当する玄武岩層に枕状溶岩が存在するらしい。
詳細の露頭位置は不明なので、報恩寺付近の地質図を確認しながら歩いて下さい。地質記号は“Sb”。枕状溶岩である事は問題無い。

2011年11月29日火曜日

露頭情報:No.314;綾部市粟町北方

出典は福知山地域の地質。Ⅲ.舞鶴帯 Ⅲ.2.夜久野コンプレックス Ⅲ.2.2.玄武岩・頁岩ユニットの項目に「玄武岩・頁岩ユニット下部層:玄武岩とこれに挟有される頁岩は断層で境される事が多いが、しばしばすべり面を伴わず整合に重なっている」と書かれている。
このデータに関連したルートマップを残念な事に複写し忘れてしまっていて、そのままになっている。粟町は下記の場所だが・・・
尚、この付近では下記の付近に“Sb”玄武岩及びドレライトが分布している。他にもあるのでネットで地質図を確認して歩いて下さい。
報恩寺付近にも露頭が在るらしいので、この付近は玄武岩の露頭さえ見付ける事が出来れば可能性は高そう。

露頭情報:No.312;郡上八幡市入間大洞付近

出典は「下呂地域の地質」Ⅲ.ジュラ紀-最下部白亜系、Ⅲ.5. 舟伏山ユニット:ジュラ紀最下部白亜系:美濃帯堆積岩コンプレックスの項に、「7頁 第3図:下呂図幅地域の美濃帯堆積岩コンプレックスのユニット対応区分。21頁 第18図:舟伏山ユニットの枕状熔岩 八幡町大洞(下図)」が記載されている。
玄武岩は溶岩・凝灰岩・凝灰角礫岩からなり,暗緑色ないし赤褐色を呈する。八幡町入間大洞附近では枕状熔岩が観察されるとある。

この舟伏山ユニットに関しては位置情報を含まない文献が多数有ります。例えば
岐阜県舟伏山南方の後期ジュラ紀混在岩層 論旨
岐阜県舟伏山付近の地質といわゆる舟伏山クリッペに就いて 論旨
美濃帯,舟伏山ユニットの海山起源岩石の変形構造 論旨
美濃帯のHFSEに富むピクライトの成因 論旨
美濃帯舟伏山地域に産するHFSEに富む海洋島起源緑色岩 特にハイアロクラスタイトの産状と化学組成 論旨
美濃帯中部,船伏山ユニットのメランジェの変形様式と運動象 論旨 等
尚、下記の論文は岩石学的研究成果が公表されています。岩石鉱物科学2009年なのでネットで入手可能です。
美濃・丹波帯緑色岩の岩石学的研究 特に超苦鉄質火山岩について

露頭情報:No.311;出雲市坂浦町坂浦

出典は、「恵曇地域の地質」。7頁 第2表:境港地域の地質総括表。14頁には 第12図:坂浦周辺における火山岩類の分布図が示されている。また、第Ⅳ図版には、A;フイーダ岩脈の中心部に発達する放射状節理 B;右側がハイアロクラスタイト左側がそれを貫くフイーダー岩脈。岩脈の接触部には幅数10cmの急冷縁がある。更に、第Ⅴ図版:成相寺層安山岩ハイアロクラスタイト(溶岩流)に含まれる火山弾 坂浦附近)等が記載されている。
残念ながら枕状溶岩の記載はないので、発見されない可能性は高いがハイアロクラスタイトが在れば、可能性が無い訳でも無い!と考えリストアップした。
「坂浦周辺における火山岩類の分布図」を参考に歩いてみて頂きたい。場所はこの付近。
坂浦の西側に「赤浦」と言う場所があります。此処を歩いた方のブログの写真に僅かに枕状溶岩の様な「模様」が見えます。確かではありませんが期待したい処です。
尚、こんな文献もあります。「島根半島坂浦-赤浦に分布する前期-中期中新世の水底スパター堆積物」日本火山学会の2006年論旨集にあり、ネットでも読めます。

2011年11月28日月曜日

露頭情報:No.313;八峰町岩子東方

少々あやうい情報だが出典は「能代地域の地質」。Ⅲ.1. 新第三系 早口川層 一ノ又沢玄武岩層にこの様な試料がある。「6頁 第3表:中浜図幅地域の新生界の層序。 7頁 第4図:能代図幅地域の地質総括図。 8頁 第5図:能代図幅地域の地質略図.記載としては溶岩流。中浜地域の地質図では真瀬川上流で同一溶岩層が枕状溶岩を示しているので、念の為列挙した。場所は下記なのだが地形的に露頭が少ないかもしれない。

露頭情報:No.310;南魚沼市破間川支流しもやぎ沢(ダム下流)付近

出典は「須原地域の地質」。Ⅴ.3. 大白川コンプレックス  5.3.1. 緑色岩の項に「36頁 第5.10図:緑色岩の露頭写真に対する説明として(a) :塊状玄武岩(破間川の河床,北隣の守門岳図幅内) (b) :枕状熔岩と発泡構造(しもやぎ沢の河床,北隣の守門岳図幅内) (C) :火山角礫岩(しもやぎ沢の河床)」等の記載がある。
緑色岩は,玄武岩を主体とし,ドレライト・玄武岩火山砕屑岩・玄武岩凝灰岩からなる。・・・暗緑色-緑色を呈し,塊状熔岩または枕状溶岩として観察される。発泡構造が残されている事があり、その空隙には方解石が充填している。地形図で見る範囲としてはかなり近付き難い場所の様だ。渇水期以外にしもやぎ沢に入れるのだろうか?
地質学雑誌 第110巻 第6号に掲載された論文「新潟県黒又川周辺地域に分布する足尾帯ジュラ紀付加コンプレックス」の349頁に、第2図「黒又川周辺地域の地質図及び試料採取地点(A)と断面図(B)」の右上部分に破間川ダムと下流の「しもやぎ沢」付近の緑色岩或いは混在岩の分布が示されている。この図によれば緑色岩は破間川のダム下流右岸にも分布している。また、351頁右段には「大白川コンプレックス」の記載が在り、このコンプレックスにはまだまだ多くの枕状溶岩分布地域が存在する事を示唆している。この文献はネットでも無料で入手可能。

露頭情報:No.309;南魚沼市舞子-小松沢付近

出典は「越後湯沢地域の地質」。Ⅵ 中新統 Ⅳ.1. 城内層群(中新統・台島階)の項に「32頁 第18図:石打-湯沢-松川地域新第三系地質総合柱状図 玄武岩層(風化が進み砂岩様に見える)気孔を持つ。」と書かれている。玄武岩層の“Jo2”は、露頭情報のNo.304から続いているもの。31頁には「舞子―小松沢間の山麓地帯にやや広く分布する。溶岩様の部分と貫入岩からなる。玄武岩溶岩は一般に著しく風化しており砂岩様に見える。気孔を持ち一部枕状構造を呈する。」とある。
地質図でも“Jo2”の分布範囲が広くて特定出来ないが、「舞子ゴンドラ」の東側の山麓をじっくり探すしか方法は無さそう。このポイントは少し東に寄り過ぎている雰囲気で、西側の810m峰や690m峰方面が期待は高そうに思えます。

2011年11月27日日曜日

露頭情報:No.308;鬼石町秩父瀬

何度か歩いてみたが此処は探し出せなかった場所。最近は上流のダムの堆砂・礫をこの付近に積み上げて洪水時に下流に流す試みをしているので、余計に探すのが難しくなっています。
出典は「寄居地域の地質」。Ⅲ.4.象ヶ鼻-朝日根断層以東の三波川帯 Ⅲ.4.1御荷鉾ユニット の項に「27頁 苦鉄質片岩:稀に鬼石町秩父瀬で観察できるように、枕状溶岩に由来する。」と書かれている。
秩父瀬の右岸の公園部分の最上流部に相当するのだと思うが、屈曲部の攻撃面にあたるので、水位の低い時期を狙わないと探し出せない雰囲気ですね。
下流の親水公園はかなり古い時期に建設されたものだと思うが、標本として設置されている岩石につけられた名前が面白い。

露頭情報:No.307;都幾川町堂平山南東1km七重川沿い

出典は「寄居地域の地質」。Ⅲ.4.象ケ鼻-朝日根断層以東の三波川帯 Ⅲ.4.1. 御荷鉾ユニットには「23頁 第11図:三波川帯(御荷鉾緑色岩類)のルートマップ 26頁 第14図:御荷鉾緑色岩類の玄武岩質枕状溶岩 南隣「秩父」図幅地域」等が記載されています。所は恐らくこの付近だろうと思われます。確かこの付近は地質観察案内書にも書かれていた様な気がするのだけれど手元にないので残念。

露頭情報:No.306;都幾川町西平

出典は 1/50,000 地質図「寄居地域の地質」。Ⅲ.4.象ケ鼻-朝日根断層以東の三波川帯 Ⅲ.4.1. 御荷鉾ユニットには、「23頁 第11図:三波川帯(御荷鉾緑色岩類)のルートマップ 24頁中央:東秩父村西平では、都幾川沿いに熔岩(一部枕状熔岩)・ハイアロクラスタイトが分布し、その北方の尾根沿いには超苦鉄質岩が露出する。」と書かれている。地形図上の西平にはバス停があるが、実際の範囲はかなり広い。河原を眺めるが河に入る場所が無くて道路からの観察では無理!取り敢えず西平は下記
バス停から少し下流に歩いた橋の上から下流側左岸を観察すると枕状溶岩と思われる岩があるが渇水期に再チェックの予定がまだ行けていない!
2010年6月25-26日のこの橋の付近の画像を置いています。下記をご覧下さい。


2011年11月26日土曜日

露頭情報:No_305;八峰町八森間瀬川上流一ノ又沢

出典は 1/50,000 地質図の「中浜地域の地質」と「能代地域の地質」。Ⅳ.3.早川口層に「5頁 第3図:岩館及び中浜図幅地域の地質層序  8頁 第4図:中浜図幅地域の地質総括図 9頁 第5図:中浜図幅地域の地質略図 30頁 第13図:早口川層一ノ又沢玄武岩層の枕状溶岩(八森町真瀬川上流一ノ又沢上流)」がある。
更に、 玄武岩溶岩は暗青色-暗灰色,緻密,堅硬で,柱状節理を示す。自破砕熔岩及び枕状熔岩が見られる。枕状熔岩特有の放射状節理や急冷縁が見られ各枕状団塊の間を充填火山ガラス質が少ない。また、枕状熔岩にはハイアロクラスタイトが伴われ,水中を流れた事を示している。」とも書かれている。場所はこの付近を想定しているが歩くしかないよね!

露頭情報:No_304;南魚沼市金城山大月林道

出典は I/50,000 地質図「十日町地域の地質」 Ⅳ.1.大倉層 大倉山安山岩部層の項目。6頁 第8図;魚野川東方山地における統合地質柱状図 21頁 第16図;城内層群大倉層大倉安山岩部層中の玄武岩質枕状溶岩(大月東方の大月林道の露頭)とある。
金城山-坂戸山稜線西斜面~塩沢南方・座標は金城山山頂:1369m 露頭を訪ねる時はオンラインの地質図を参照して下さい。地質図記号は“Jo”
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=370104&l=1385530
坂戸山は南魚沼市六日町東方の633.7m。カタクリの花で有名な場所らしい。距離は結構ありますね。大月林道は登山記録を拝見しているとかなりきつい山の様ですね。

2011年11月22日火曜日

露頭情報:No_302;砥用矢山岳周辺

「砥用地域の地質」に書かれているのだが詳細な露頭情報は無い。地質図を頼りに矢山岳を歩くしかない。矢山岳は下記。

露頭情報:No_301;大磯町大磯丘陵


残念ながら2か所の露頭のうち一か所は採石場だったのだが、現在は老人介護施設が建設されていて壁面はコンクリートが張られている。画像は下記文献から引用。恐らくこの露頭のものと思われる。調査者は藤岡換太郎氏と思われる。
元々、在るにはあるのだけれど探すのは大変らしいから此処は辞めておいた方が良いと言われて長年足を踏み入れなかった場所なのだが数年前から何度かあるいてみて此処は周辺にも露頭は在るにはあるのだが小規模なのと足元が悪いのか、中々近寄れない(近づいても判断出来ない?)らしい。東側の山道でタマネギ状風化を見せる岩塊を採集して来たが残念ながら砂岩だった。文献は在る。
地質学雑誌第87巻 12号: 「神奈川県大磯丘陵で発見された枕状溶岩」には 837頁:第1図;枕状溶岩露頭位置 838頁:第2図;大磯丘陵東部の地質図 第3図;枕状溶岩露頭(Loc.1) 
「足柄・丹沢・大磯・三浦半島に分布する新生代火山活動のK-Ar年代」にはNo.19=7.89±0.51Maとある。Loc.2:一度現地に行ったが崖が苔むしていて探し出せなかったが可能性は有りそう:沢の水量は少ない。北大磯凝灰質頁岩層・万田火山岩質層(土沢礫岩層に被覆)こちらは狭い水路で冬季には水が枯れていて何とか歩いては入れたが、荒れていて雑木や竹が散乱していてかなり歩き難かった。両側の崖は苔むしていて余計に探しにくい場所です。
場所は、下記がLoc_2で高根側から水路に進入する。西側に老人介護施設の記号が在る場所がLoc_1.南側の電波鉄塔のやや西側二はグスグスに風化している砂岩があるので、砕石場時代にすっかり採掘されてしまったらしい。
尚、この付近は血洗川の源流に相当するが、河口付近の礫浜には緑色岩が存在する。ここの礫浜は興味深い.
序ながら下記の二つの「神奈川博調査研報」の1999年には「足柄・丹沢・大磯・三浦半島に分布する新生代火成活動のK-Ar年代」が、2002年には「神奈川県大磯丘陵に産する火山岩の岩石学特徴」が掲出されている。他にも露頭はあるらしい。

2011年11月20日日曜日

露頭情報:No_300;潮岬浪の浦西側

この露頭に辿り着くのに随分な時間が掛かってしまった。潮岬付近なら色々と文献が在る筈だと思ったのだが、潮岬に在ると書いていても範囲が広くて一体その何処に在るのかが全く判らなかった。
どうやらこの付近からしいのだが探してみて下さい。

露頭情報:No_299;香南市香我美こどもの森

出典は同様に「土佐の自然」第89巻の香我美町。「香我美町の地形と地質」に図2:香我美町の地質概略図 図3:月見山付近のルートマップ 7:玄武岩質枕状溶岩が記載されている。
「四万十帯 新荘川亜帯 月見山メランジェ」であると言う。場所はこの付近か?ルートマップと照合して下さい。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=333219&l=1334441

露頭情報:No_298;仁淀町大渡仁淀高校下河床

出典は「土佐の自然」第79巻の吾川村編。吾川村の地形と地質;大地の横すべり―中津山・吾川ナップ 7頁 図2:吾川村地域の地層区分  図3:吾川村の地質図 9頁 図4:仁淀高校付近の河原(ルートマップ) 写真:枕状溶岩(大渡、仁淀川原)とある。
更に「仁淀川ユニット;仁淀高校付近の仁淀川の河原(図4)には下流側から玄武岩塊→枕状溶岩→水中自破砕岩(ハイアロクラスタイト)→礫岩泥岩→泥質混在岩と言う変化が見られ、海溝付近で起こった現象が化石に記録されていて、野外観察には面白い場所」とも書かれているので観察には良さそうな雰囲気です。場所はhttp://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=333231&l=1330744

2011年11月19日土曜日

露頭情報:No_296_海部郡海陽町皆ノ瀬

出典は「四国内火成岩の岩石学的研究と教材化」。この論文には多くの関係露頭が記載されているが詳細な記述が無い事が多く露頭位置を特定出来ません。
この露頭は地名からと国道沿いに在るとの事から下記ではないかと見当を付けています。

露頭情報:No_295;五所川原市金木町鹿ノ子滝

出典は1/50,000 油川地域の地質。Ⅲ.6.不動滝層。15頁の第5図に柱状図の位置図と、次頁に柱状図が記載されている。
この15頁に「不動滝」層の記載の中に「玄武岩質火山岩礫凝灰岩及び凝灰角礫岩は,黒色―暗灰色を呈し,一般に,火山礫・角礫と基質との境は明瞭であり,両者の凝結度は良くない。小田川中流及び鹿ノ子滝東方では本岩中に枕状溶岩及び自破砕溶岩が発達している」と記載されている。
また、18頁 第8図には「不動滝層下部にみられる玄武岩枕状溶岩(藤滝)」が掲載されている。
ブログの設定がまた変化して上のアドレスをクリックすると直接飛べるようになりました。古いのはダメですが、この状態が継続するといいのですが・・・

2011年11月17日木曜日

露頭情報:No_292;奈半利村奈半利川最上流部

高知県の露頭情報はその殆どが「土佐の自然」から得ていると言っても過言ではないかもしれない。
第74号奈半利村の項に記載が在ります。場所はこの付近かな?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=334033&l=1340436
土佐の自然にはこの様に書かれています。「チャート・混在岩;地質(第2図参照)では奈半利川最上流域の西又谷に沿うルートなどには約1億2千万年前後に、赤道付近で噴出したりまた堆積した枕状溶岩(写真3)や微化石の放散虫遺骸の集積して出来たチャート(珪石)などを含む、メランジェ(混在岩)が露出している。これらの地質状況は本誌64号で記述した芸西村の岩相の連続であって貴重な露頭である。(No.147参照)」

露頭情報:No_293;桐生市萱野峠

桐生市には何度か通っているが此処はまだ歩いていない。
何れ、アカネコさんにご案内頂こうと呑気に考えていたのだが、詳細を確認する事が出来ないまま、お会い出来ない方となってしまった。
場所は、お聞きした内容から桐生市萱野峠入口付近。楚巒山楽会HPに萱野山或いは萱野峠の項が在る。 恐らく桐生市梅原にその昔あったと言う「きのこホテル」傍から萱野山(1/2500地形図では無名の568.3mからの登り口附近に露頭があると思われます。楚巒山楽会の萱野山についての頁は
http://akanekopn.web.fc2.com/yama/kayanoyama.html
地形図で行くと多分この付近ではないかと考えています。この地形図の中心から斜め右下に灰色の四角が見えますが、これが「きのこホテル」かな?と思って居ます。

2011年11月16日水曜日

露頭情報:No_291;中土佐町七子峠

高知県が発行していた土佐の自然第53号中土佐町編にこの様に掲載されています。
「久礼から急坂の国道56号を登りつめた所が七子峠である。その少し手前の最後のトンネルを出た最初の陸橋の山手側詰めに、(写真のような)赤色の堅硬な岩石が露出している。その大部分はチャートであるが、良く注意すると所々に丸みを帯びた岩石が見られる。これが枕状溶岩である。」
場所は此処でしょう。土佐の自然は検索でどうぞ!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=331844&l=1331055

昨日は少々飲み過ぎて遅い帰宅になりブログをUPする事が出来ませんでした!

露頭情報:No_290;石狩市厚田区安瀬(やそすけ)海岸

残念ながら情報を記載したHPにアクセス出来なくなってしまいました。
この付近は実は地すべり地帯として北海道地質百選検討グループから候補地に挙がっている場所です。
http://www.geosites-hokkaido.org/geosites/site0041.html
付近は火山角礫岩を主とする地質帯です。場所は下記付近を想定しています。急傾斜地なのでご注意を!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432512&l=1412542

露頭情報:No_289;鴨川市鴨川漁港

鴨川市青年の家に続く八岡(ようか)海岸と漁港の防波堤に繋がる幾つかの島々は枕状溶岩で出来ています。
この地域の露頭情報につていはネットでも沢山情報が入手可能です。
ネットでは現在東北大学に居られる平野直人さんのHPがお勧めです。
http://www.geo.titech.ac.jp/lab/takahashi/staff/nhirano2/mineoka/
印刷物としてはネットでは入手出来ないかもしれませんが色々とあります。
代表的なものは日本地質学会見学旅行案内書(2004)でしょうか?
この付近は見所が沢山在りますので、行かれる場合はゆっくりと時間に余裕をもって計画して下さい。
このブログでは、2010年8月15日からの部分に関係画像があります。八岡海岸のものを加えるとなんと延々と10月7日までの38回!

2011年11月14日月曜日

露頭情報:No_653-9;桐生市黒保根町水沼

この露頭の最後の画像はチャートです。キャンプ場らしい一角の崖に露頭があります。勿論対岸にも、更に一つ上流の橋の付近にも同様に垂直に切り立ったチャートの露頭を川が横切っています。
明日からは、画像が余りない露頭情報が続きます。

露頭情報:No_288_小笠原父島野羊山

前項同様海野進氏の「小笠原諸島の地質ガイド」を参照して下さい。
場所は http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=270422&l=1421059

露頭情報:No_287_小笠原父島象鼻崎

小笠原の枕状溶岩を含む地質情報はやはり海野進氏の情報が最も詳しいのではないかと思います。下記の「小笠原諸島の地質ガイド」を参照する事をお勧めします。
http://earth.s.kanazawa-u.ac.jp/~umino/Bonin/Bonin_Field_Guide.html
場所は、次の項目の直ぐ傍の下記です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=270406&l=1421122

2011年11月13日日曜日

露頭情報:No_653-8;桐生市黒保根町水沼

この場所の転石は、典型的な枕状溶岩ばかりでは無い。この様に枕状溶岩の破片から構成されている部分、アイアロクラスタイト・砕屑岩からなる部分も数多く存在します。上の画像には枕状溶岩の中が抜けた様に見えるものもあるけれどなんとなく泥に見える部分も多いですね。泥に見える部分は念の為に叩いて確認すべきだったと反省しています。

露頭情報:No_286;八代市横手部落から釈迦院へ

この露頭は1/50,000 砥用地域の地質に記載されていますが、正確な露頭位置は判っていません。この辺かな?と思って居るのは下記です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=323348&l=1305026
産総研のオンライン地質図で見ると釈迦院に近い大行寺山(957.4m)のかなり高い位置に山の形状に沿った北東から南西に流れる緑の帯があるので、この程度の高度の林道で露頭を探す事になりそうです。

露頭情報:No_285;焼津市小浜海岸 竹の子岩

出典は静岡地学第89号:中部支部巡検会の報告「大崩の枕状溶岩」
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345332&l=1382036
残念ながら海岸の浸食が進んで居る為に、この岩には取り付けない。
県道沿いにある喫茶店の駐車場付近から望遠レンズで撮影するか、双眼鏡で観察すると枕状溶岩である事が判ります。この岩だけが枕状溶岩と言う訳では無く周辺の岩体も同じような岩質の筈ですが、崖が切り立っていて観察する場所がありません。このブログでは、2010年12月26日からの数枚に画像が在ります。虚空蔵山の海岸で時間があれば立ち寄るのも良いでしょう。

露頭情報:No_284;静岡市石部石部踏切先

参考資料は静岡地学第92号「枕状溶岩の調査」場所は新幹線のトンネル上とあるので、この付近なのでしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345442&l=1382104

露頭情報:No_283;綾部市安国寺町

出典は「綾部地域の地質」超丹波帯斑レイ岩帯の南の玄武岩ユニットとして記載されている。安国寺町の位置は此処。詳細な露頭位置は不明なのです。地質図片手に露頭を探さなければならない場所です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352017&l=1351817
何故かこの露頭情報はのデータ類が欠落していますね。残念!

2011年11月12日土曜日

露頭情報:No_282_延岡市熊野江町鏡山

出典は「熊田地域の地質」と「蒲江地域の地質」の両方。山の場所は此処。牧場内らしい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324202&l=1314527
17頁 Ⅲ.3.2.槙峰層  第21頁 (1)上下限を低角度の断層で境され,槙峰層の泥質岩層中に挟まれる大規模な塩基性岩で厚さ500m以上に達する.
⇒ 第22頁:(1)のタイプの塩基性岩は主に枕状構造を持つ玄武岩溶岩と塊状の溶岩及びドレライトから構成される.鏡山・森山・深島・津島畑山・愛宕山の各岩体が(1)のタイプに相当し,それぞれの山頂部を構成している.
最大層厚は鏡山岩体で500m,森山岩体で450m程度と推定され,途中に頁岩や赤色頁岩を挟む。枕の重なり方から判断して,地層の逆転は認められない.走向方向に追跡すると,短距離で上下限を境する断層が接近するため塩基性岩も消滅する.」と書かれています。
前項同様に産総研のネットで閲覧できる地質図を参照して露頭位置を確認して下さい。
鏡山・丸野山の山頂から稜線付近は“b”玄武岩系列の岩石が覆っている様ですね。
尚、この付近の地質については鹿児島大学理学部紀要1984年「宮崎県延岡市北東部の四万十累層群の層序および地質構造」と言う文献がネットで入手出来るので参考になると思います。

露頭情報:No_279-281;延岡市北川水系・下赤・宗太郎・下塚

地名だけは判っているが詳細の露頭位置についての情報が無いので、地質図を見ながら探すしかない露頭が北川水系の表記に三か所在るようです。
出典は1/50,000 地質図の「熊田地域の地質」23頁。
「Ⅳ.2.1.槙峰層 塩基性火山岩;塩基性火山岩としたものには,玄武岩溶岩,玄武岩凝灰岩,ドレライトが識別され,赤色泥岩及びチャートに近接して産することが多い,
規模の小さいものはほぼ全域の槙峰層中で見られるが,規模の大きいものは,北川沿いの下赤南方,宗太郎,から下塚,鏡山から続く山地及び飛石北東方に見られる。
大規模のものでは枕状溶岩(第21図:27頁)が観察出来る。」とあります。
産総研の地質図はネットで閲覧できるようになっていますので、よく確認してお出掛け下さい。私はもう此処まで足を伸ばす事は出来そうにありません。
1/25,000 地形図で夫々の地名の場所は下記となります。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324454&l=1313742
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324706&l=1314223
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324604&l=1314504

露頭情報:No_278:佐伯市横島北部

残念ながら詳細な露頭の位置は示されていないが、大きな島では無いので渡りさえする事が出来れば、露頭は簡単に調べる事が出来るでしょう。
「日豊海岸地域の地質」の30頁にはこの様に書かれています。「10.横島・沖黒島・屋形島・深島の地質構造 (1)横島 色利構造線より北方にあり、浦代帯に属する。・・塩基性の火成岩類は変輝緑岩と変玄武岩である。横島で特筆すべき事は。みごとな枕状溶岩があることである。島の北側にあり、直径が30~50cmの枕状溶岩が多数露出している。約30度の傾斜を持ってチャートと境を接している。・・・  32頁:採集岩石の特徴 参照 33頁 図4:横島北西部の枕状溶岩写真」
「島」なので、対岸の米水津あたりから漁師さんにお願いして船を出して頂かなければ渡れない雰囲気です。
島の場所はhttp://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=325508&l=1320245 
久し振りに「露頭情報」を再開出来ます。頑張って出来る限り早い時期にこのブログを終える様にします。

2011年11月4日金曜日

露頭情報:No_653-6;桐生市黒保根町水沼

中央部に此処から分岐したのか、気泡が飛び出したかと言った雰囲気の形状が見えます。その左斜め下付近に10円銅貨のスケールが在ります。この部分を拡大したのが下記の画像です。石灰岩が張り付いている様子も見えます。

2011年11月3日木曜日

露頭情報:No_653-5;桐生市黒保根町水沼

画像内の人物の大きさから枕状溶岩転石の大きさを想定してみて下さい。かなりの大きさだとお分かり頂けると思います。こんなのがゴロゴロしていますから、これらの転石が上流からのものでは無く、荒神山の斜面の何処かにかなり広い範囲に渡って露頭が広がって居る事は間違いないと思います。下の画像は低い部分を拡大したものです。

2011年11月2日水曜日

露頭情報:No_653-4;桐生市黒保根町水沼

これが、この枕状溶岩に巻き込まれた石灰岩の表面です。少し変わった雰囲気です。足尾帯は様々な文献で海山起源の付加体と指摘されている様です。
佐野付近の石灰岩の基底部分には玄武岩が存在します。桐生市付近では玄武岩とチャートが卓越していますが、小平の鍾乳洞や桐生川上流の高仁田橋付近にも石灰岩が在り、更に上流では石灰岩を採掘し足尾に運んでいたという記録も有り、石灰岩は珍しくは無い様です。でも、この産状は少々珍しい様に思います。少し古いですが宇都宮地域の5万地質図をご覧になって下さい。20万のシームレスでも同様の事は判ると思います。

2011年11月1日火曜日

露頭情報:No_653-3;桐生市黒保根町水沼

枕状溶岩の断面の一部を拡大してみました。表面がかなりつやつやとしています。多少、珪化している様に思えますが、詳細は薄片を作ってからご報告したいと考えます。桐生市内の吾妻山のトンビ岩や、村松沢で見られる枕状溶岩等に比べると遥かに硬い気がします。(トンビ岩からサンプルを採集した訳ではありません。ハンマーで軽く叩いてみての感触です)こんなに断面の表面が輝いているのは、やはり珪化だと思うのですが・・・
尚、この枕状溶岩には石灰岩が挟み込まれています。(酸で確認しました)石灰岩の産状が興味深いので、明日はその画像もご案内しましょう。

従来、毎月1日の項目に、ブログのインデックスを置いていましたが、露頭情報・露頭画像を地域別に分類し、画面下部にスクロールする事によりラベルをチェック出来る様に改めましたので参照頂ければ幸いです

2011年10月31日月曜日

露頭情報:No_653-2;桐生市黒保根町水沼

露頭情報の整理番号を間違えていましたので訂正しました。
転石であるが故に、この様に枕状溶岩の下側から形状を観察する事が出来る事もあります。勿論、堆積して来た溶岩の流れ方向などは勿論判りませんが、この様な形状を見ておけば崖の露頭を見た時に反転しているとか、横倒しになっているとか判断する目を養う事が出来ます。
渡良瀬川の水沼の上流で小黒川の分岐点付近から下流の本宿付近までは両岸に緑色岩:ジュラ紀;足尾帯の堆積岩コンプレックス中の玄武岩及び火山性砕屑物(1/50,000 宇都宮地質図 1991)が分布している様なので、他にも露頭が沢山あるのではないかと思われます。尚、この荒神山中腹のかなり高い位置に泥流堆積物も分布している様ですね。(記号“T”)これも赤城や皇海・庚申山との関連を考える上で興味深い観察対象と思えます。この転石露頭の付近の1/25,000 地形図をよく見ると荒神山の登山道を横切る細い(形状的に淡い)谷筋が見えます。この線上の何処か(左岸側の県道よりは高い位置に)に露頭が在るのでしょう。遠望した状況では樹林に阻まれて露頭は見えません。

2011年10月30日日曜日

露頭情報:No_653;桐生市黒保根町水沼

29日と30日の二日間に千葉県立中央博物館の県外岩石観察会 5 「足尾銅山と周辺の岩石」に参加させて頂き、2日間に亘って渡良瀬川水系の様々な地質を観察する機会があり、観察の第一ポイントがこの露頭でした。近くまでは良く行っていたのですが、少々入り難い場所なので入っていない場所でした。枕状溶岩の巨大な転石が渡良瀬川左岸の特定の場所にゴロゴロしていますので、この山の上の方に露頭が在るものと思われますが、露頭そのものを確認出来た訳ではありません。山に登る道は現在通行禁止なのです。数枚の画像をご案内したいと思います。
今日の画像はチョット面白い形状の枕状溶岩です。垂れ下がった溶岩がお判りですね!大きな気泡の傍に10円銅貨を置いています。
露頭情報の整理番号を間違えていましたので訂正しました。

2011年10月21日金曜日

枕状溶岩 二題

今日は枕状溶岩の標本2個を見る機会がありました。最初の枕状溶岩は、博物館での地学の勉強仲間が持ち込んで、どんな石か聞かれたもので上の画像のもの。上側が外側の表面でこれに直角に冷却節理が伸びている。珪質化しておりかなり緻密になったもので、鮮やかなチャートのようになっているのが嬉しい。気泡は方解石か沸石が埋めているのだが、これも変質している。残念ながら薄片を作らないとその鉱物は判定出来ないがうらやましい標本でした。但し、現在は個人の所蔵品だが30年目に植木屋での「購入品」なので産地は不明。折角、冷却節理面がきれいに構成されているので、薄片用サンプルを切り出すのも・・・
もう一つの枕状溶岩は14日にご案内したガードレールに引っ掛かった枕状溶岩の破断片。こちらは緑が実に美しい。 足尾帯の枕状溶岩。気泡は既に変質した鉱物で塞がれておりその境目も判らぬほどに変質が進んでいる。画像ではその気泡を埋めた鉱物が観難いのが残念。こちらは薄片を作成する事になりそう。

2011年10月15日土曜日

露頭情報:No_277;屋久島大川の滝(転石)

転石なので露頭情報とは言えないが、地質調査報告に掲載されているので、付近に露頭が有るのは間違いないだろう。内陸側は花崗岩なのだから存在場所は限られている筈だ。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=301759&l=1302450

露頭情報:No_276;屋久島熊毛郡屋久町船井行海岸

出典は鹿児島地学会の名著「地球からのメッセージ 鹿児島」(1997)。その第2章 新生代古第三紀の地層 第23図にカラー画像が掲載されている。「屋久島船行海岸の熊毛層群に見られる枕状溶岩でその時の噴火にともなって堆積した赤紫色の凝灰岩なども挟まれています。」と書かれている。
この書籍は私の大切な宝物。場所はこの付近らしい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=301958&l=1303949

尚、No_272-275は全て偽枕状溶岩の情報なので此処では取り上げない。

2011年10月14日金曜日

まぼろしの枕状溶岩転石;水沼


群馬県桐生市黒保根水沼の渡良瀬川右岸の道路で撮影された2枚の画像。私が枕状溶岩の露頭を歩いている事を知る方からつい最近頂いたものです。10月末に撮影された場所を歩く予定なので、その時にこの場所の地形を確認し、いずれ近いうちに崖の上を探してみようと思って居たのだが、なんと先週にはこの場所から撤去されてしまい跡形もないとの再情報を頂いた。排水溝を塞いでいたらしいので撤去されて当然!場所さえ判れば調査には支障ないが、やはり自分の目で見る事が出来なかった転石は惜しい。桐生黒保根コンプレックスは枕状溶岩の多い場所です。但し、河原で転石を見付ける事は多いが露頭は中々見付かりません。台風などの時に崖の上から渓流に落下して来るらしいのだが道が無い場所が多いので中々大変です。

2011年10月13日木曜日

露頭情報:No_271;焼津市用宗大崩海岸

これは狭い範囲の大崩海岸と言うか、県道416号線:用宗街道が海上橋となっている部分。参考文献は少し古いが静岡大学地学研究報告 第3号第1巻(1972)に掲載された「大崩海岸地位の地質」と言ってもこれをネットで入手出来たのは2011年9月。それまでは静岡地学第41号に掲載された「大崩海岸の枕状溶岩」や岩鉱第54巻第1号(1965)に掲載の「静岡県高草山のアルカリ岩について」だが、あまり詳しい情報が無くて何度か通う羽目になった。場所はこんな場所だが、危険すぎて立ち入る事が出来ないので、高倍率の双眼鏡を持参する事。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=345429&l=1382111
海上橋南側のトンネル出口に狭い駐車スペースが或る。2011年3月7-11日にこの露頭の画像があります。
尚、この大崩海岸の大崩壊の状況については同様に静岡大学地学研究報告第3巻1号(1972)に「静岡市石部大崩海岸道路の大崩壊の実態・要因および防災上の問題」が同様にネットで入手可能。

露頭情報:No_269;むつ市寄浪海岸

出典は「脇野沢地域の地質」(1976)。2頁以降の「新第三紀中新世 Ⅲ.2. 小沢層」を中心に、5頁に第2図「下北半島東部の地質および地質構造」図が掲載され、小沢層については8頁。9頁の第5図には「寄浪付近に分布する小沢層の枕状溶岩:1個の枕状ブロックは長径が1m以上のものがあり、ブロックの円辺部には沸石で埋められた杏仁状球顆が密集している」と書かれた画像が掲載されている。
露頭はこの付近か?或いは湾の反対側の神社記号付近と西側の蛸田の東側山麓付近と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=410748&l=1404831

2011年10月12日水曜日

露頭情報:NO_268;南牧町磐戸橋下流

偶然に露頭情報を手に入れる幸運に恵まれる事が有る。火山性陥没地とされる群馬県の「本宿」陥没地の地質図等の資料を産総研・地質調査総合センターの図書室で閲覧した。頼りない知識と情報で「日本火山の会」で、一緒に露頭を探して巡りませんか?と呼びかけて手探りの「変成岩」巡検を開始した時に、下仁田でお会いした方に、南牧村教育委員会が発行したリーフレットのかすかなコピーを頂いた。事の顛末は日本火山の会のOff会の記録に記載している。題して「三波川・御荷鉾・変成岩を観察する会」と大きく出た。その3回目がこの「第二回下仁田・本宿OFF会」
http://kazan-net.jp/off/0804shimonitaoff2/0804shimonitaoff2.html
此処は2度も通過していながら気付かなかった。露頭を探すときはめぼしい場所を歩くべし!である。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=361004&l=1384339
現在は左岸の細い道も通じたようだ。橋の下流側は両岸共に枕状溶岩があるので、両方を見ると岩相が様々で興味深いと思う。このブログでは2009年9月13日から18日に画像が掲示されています。
この付近には他にも塩之沢他に露頭が有るようなのだが、その後の調査は及んでいない。参考文献は“Geology of the Nanmoku area”残念ながらネットでは手に入らないと思います。

2011年10月11日火曜日

露頭情報:No_267;関市旧七宗町木和谷

出典は「金山地域の地質」。この「Ⅲ.3 古生界(異地性岩体) Ⅲ.3.4. 緑色岩」の項目に「加茂郡郡七宗町の木和谷では、長径約0.5mの枕状溶岩からなる緑色岩の小岩体が見られる」と記載されている。
また、地調月報:第28巻 第8号「本邦古生界地向斜玄武岩の希土類元素存在度とその地質学的意義」が掲載されており、532頁に“F39”として岐阜県加茂郡七宗町本郷の枕状溶岩中心部が定義され、534頁にこのサンプルのの希土類元素分析結果が示されている。木和谷の場所は下記
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353249&l=1370630

露頭情報:No_265;五泉市村松旧採石場

新潟大学理学部地学科HPにこの露頭の情報がありました。それが下記「付加体中の緑色岩観察会」
http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~miyashit/muramatsu/
この地域の緑色岩の年代については「フィッショントラックニュースレター」第20号に「新潟市新津丘陵に分布する凝灰岩及び火山岩のFT年代」が公表されています。新潟大学理学部の巡検記録には詳細な場所が記載されていませんが、場所は「五泉市村松旧採石場」と書かれているので、石油の里ある丘陵の裏側にあるこの付近でしょうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=374316&l=1390749
写真地図でチェックするとこの採石場は雑草で覆われて居る様に見えます。古い採石場は地権者や周辺住民との関係で立ち入りが難しい事が有るようですね。道路側には人家も多い様です。斜面も崩壊し易くなっている事が多いので注意が必要ですね。少し南に「大沢鍾乳洞」がありますね。
この地域のやや東南側になりましょうか?早出川周辺については地質学雑誌 第116巻 第5号 270-282頁に「新潟県五泉市早出川周辺の足尾帯緑色岩の岩石学的研究」(2010)が公表されています。
更に東側の五頭温泉郷に関しても「五頭西麓の放射能温泉と“新発田-村松構造線”について」と言う報文が新潟応用地質研究会誌 第72号(2009)に掲載されていて興味深い内容です。

2011年10月10日月曜日

露頭情報:No_358;佐野市十二沢

桐生の露頭情報を記した序にと言ってはなんだが・・・隣県の栃木県に属するが山歩きとしては群馬県の方がコースを辿りやすい「十二沢」を念の為に此処で触れておきたい。整理番号が飛び過ぎるが栃木県は今の処他には探し出していない。何れ出流や佐野付近で探し出したいが・・・
場所は、 http://akanekopn.web.fc2.com/juniyama.html
桐生と周辺の山の楚巒山楽会(そらんさんらくかい)のHPです。
ひらがなでキーワードを入力しても引っ掛かってくれます。この中に「膨大な索引へ」と言うメニューが一番下にあるので、これをクリックすると「やまだらけのまち 桐生」が表示されます。この右上側の②が十二山です。露頭はこの山に発する「十二沢」の途中に在るようです。アクセスは佐野市田沼から梅田湖に入る方法もあるが、桐生市からの方が道路環境は良さそうである。但し、現在は田沼に高速道路のICも出来たのでどうだろうか?桐生に行くのに試に走ってみたが混雑する関越道を走るより快適。
沢の大きな転石の画像は2010年4月5日の項にご案内している。楚巒山楽会のあかねこさんに頂いた画像。場所は、いずれ御一緒出来ると考えていたので、正確な場所を確認していませんでしたが下記付近でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=363253&l=1392724
桐生・黒保根コンプレックス:付加体はコノドント化石の産出や放散虫でも有名ですね。
桐生周辺の石材屋さんには庭石用としてこの様な枕状溶岩の大きな岩体がしばしば展示されている。勿論、市内の至る所に、庭石や樹木の根元の囲い石等に枕状溶岩が使われている。そうそう、渡良瀬川は石垣などに使われる玉石の主要産地らしく、川沿いの石材屋には良く玉石が積み上げられている。

桐生・黒保根あたり

久し振りに桐生を歩きました。「あかねこ」さんとの出会いと言ってもメールのお付き合いでしたが、それ以来、仕事をサボっては何度か背広姿で、当時の勤務先の作業服姿で吾妻山周辺を歩いていました。桐生川や山田川、渡良瀬川には枕状溶岩の断片を思わせる緑色岩が沢山在るので上流には必ず枕状溶岩の露頭が有ると思いながら転石累々たる河床を歩くのですが、中々見付かるものでは無い様です。これは渡良瀬川の水沼付近の河床で見たもの。水の中にまで岩体が続いているので転石とも思い難い存在です。ほんの少し上流に歩くとチャートがドカンと存在しています。石材加工屋の崖下では沢入御影の加工断片が沢山落ちています。斜長石の数cmの巨晶が観察出来て面白い場所でもあります。
行きたいと思いながらまだ歩いていないのが栃木県佐野市との境に在る「十二山」です。此処の沢には「あかねこ」さんから頂いた写真で枕状溶岩が転がっています。

露頭情報:No_266;桐生市村松沢

桐生市内のアクセスが良い露頭です。詳しくはNo.264を参照して下さい。場所は下記付近です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=362611&l=1392017
但し、殆ど足元にしか見えないので、落ち葉を掻き分ける雰囲気で探さねばなりません。
トンビ岩から吾妻山に登り、尾根を歩いてこの沢に下るコースが良いと思いますが、尾根に下る道標を見落とさないようにご注意を!急な沢を下ってやや傾斜が緩くなった辺りを探してください。

露頭情報:No_264;桐生市吾妻山トンビ岩

桐生市の山大好き人間さん達の山情報HP「楚巒山楽会:そらんさんらくかい」地質の話(2)からご教示を頂いた。「一緒に桐生の山を歩きましょう!露頭をご案内しますよ!」と仰って頂き、幾つかの露頭画像も頂いたのだが残念な事に山で急死された事を後日HPで拝見した。2010年3月9日からにこの付近の露頭画像を置いています。3月29日からの村松沢は少々判り難い露頭だが、トンビ岩に行かれたなら序に足を伸ばして村松沢から下ると良い。尾根道から急な坂を下りた沢の合流点付近の足元を探す事。露頭場所はこの付近。以前は小型の枕状溶岩が道に沿って多く観られた様だが中々出会えなかった。チャートと溶岩が興味深い場所です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=362541&l=1391955
トンビ岩から吾妻山までのコースは登山者と言うより散歩の達人たちが多い。近郊から車で来られて丁度良い駐車場が在る事が幸いしている様です。岩を調べていると次から次へと上り下りする皆さんが質問されるので、その御説明に手間が掛かるかもしれませんがそれもまた楽しいものです。岩の外側の表面を見るとこの岩が枕状溶岩に分化していく蛇口の様な部分だと理解出来ます。チョット遠回りの女道にも大きな岩が有ります。
楚巒山楽会の「あかねこ」さん、「極楽とんぼ」さんとお会いしたかったが叶わぬ夢となった

露頭情報:No_263;右京区京北町上黒田

出典は「四ツ谷地域の地質」。18頁 第11図 京都府京北町上黒田附近のルートマップ, 19頁 第2表 Ⅰ型地層群に産する緑色岩の化学組成,20頁 第12図 緑色岩とその上位に重なる層状チャートの産状を示す露頭写真;basalt:玄武岩枕状溶岩等が記載されている。「海洋島玄武岩 石灰岩・チャートが重なる + Ⅰ型地層群 由良川コンプレックス 上黒田セクション」だとか。雑草が生い茂っていて良く観ないとうっかり見落とすかもしれない。私は河床に下り易い右岸を歩いていたが露頭は左岸。
但し、それらしいものは右岸にもある。場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351220&l=1354432
2009年9月23日と24日にこの露頭の画像を置いています。地質図の画像は23日の画像を上流側から捉えたものです。http://akashi1945.blogspot.com/2009/09/blog-post_23.html

2011年10月9日日曜日

露頭情報:No_262;佐井村原田海岸

弘前大学教育学部自然地理学教室のHPに「2005年地学巡検(下北半島)」の記録が有り(2005年8月16~18日 地学研究室の巡検に同行)、「佐井村(下北半島)原田海岸:佐井村原田海岸にて。ここではピローローブの断面が観察できます。」と書かれている。下部がハイアロクラスタイト,上部が枕状溶岩と言う層序関係だそうです。従って露頭場所はこの付近か?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=412724&l=1405242
前記HPは下記をコピペで
http://siva.cc.hirosaki-u.ac.jp/usr/koiwa/geolo-excu.htm
弘前大学教育学部自然地理学教室のHPは下記です。
http://siva.cc.hirosaki-u.ac.jp/usr/koiwa/

露頭情報:No_261;西予市中山 国道56号切通し

出典は地質学雑誌 第82巻 第9号に掲載された「四国西部 三波川帯における枕状溶岩流中の構造」607頁 第1図 愛媛県中山町南方国道56号沿いのルートマップ,第2図枕状溶岩のスケッチ,第3図 ピローの断面と顕微鏡写真」が夫々掲載されている。
場所ははっきりしているのだが国道沿いなので、モルタルを吹き付けられていないと良いのだが・・・
 http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu2.html?b=333725&l=1324149

2011年10月8日土曜日

露頭情報:No_252-3/3;高槻 本山寺


高槻市の本山寺周辺の枕状溶岩画像はこの6枚が私が撮影した大体代表的なもの。駐車場から奥の道沿いにも露頭が存在している様だったが、時間配分の都合で渓流を下る道を選択した。うっかり勘違いして本山寺への参道を最初に渓流沿いにしなかったのが失敗。バス停傍の道標につい道を間違えた。(お寺には行けるけれど)

2011年10月7日金曜日

露頭情報:No_252-2/3;高槻 本山寺

別のタイミングでご紹介する程枚数が億無いのでこの際本山寺で見た枕状溶岩の露頭画像をご紹介させて頂きましょう。変成されているのでやや観難いのですが、参道の渓流側には方々に枕状溶岩を見る事が出来ます。

2011年10月6日木曜日

露頭情報:No_258;宮崎市田野鰐塚山

残念ながら発見場所は朝陣野(83.9.m)中腹の土砂崩壊跡地で転石が見られただけでそれ以外の情報は無い。従って再発見される可能性は低いが、この付近は四万十層群上部の主として砂岩・頁岩の互層部分だが同じ田野の宮崎大学演習林には大きな露頭があるので、可能性が無い訳でも無い。情報不足!

露頭情報:No_259;南丹市日吉町佐々江

基本的な資料は「四ツ谷地域の地質」だが、この付近には「日吉ダム」と言う有名なダムが在る。水を貯めた時に群発地震が発生している。この地域は「 丹波帯 Ⅰ型地層群 Ⅲ.3.2. 佐々江コンプレックス」に属している。露頭位置はこの付近を想定しているが詳細不明。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351146&l=1353418
群発地震については例えば「京都府・日吉ダム周辺の地震活動と湛水前後の活動の変化」がある。

2011年10月5日水曜日

露頭情報:No_257;美山町河内谷川

出典は 1/50,000 地質図「四ツ谷地域の地質」。「丹波帯 Ⅰ型地層群 Ⅲ.3.3. 由良川コンプレックス」の項目に触れられている他、「地調月報」第44巻12号の 「727-743頁 美濃帯-丹波帯の縞状珪質粘土岩とそれに随伴する緑色岩の産状,731頁 第3図 京都府美山町河内谷川沿いのルートマップ」を参照。
露頭位置は、京都府美山町河内谷川付近らしい。15頁の第6図から見るとこんな雰囲気かな?このやや上流にも、河内谷川との合流点のほんの少し下流側にも両岸に跨って存在する。
この地質図幅範囲内には「佐々江コンプレックス:No_259」も存在する。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351640&l=1353805

露頭情報:No_256;若狭町熊川・上中町南部

出典は「熊川地域の地質」。 この解説書に「丹波帯 Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ.3.3. 河内コンプレックス,12頁 第1表 コンプレックスの岩相と産状と堆積年代の関係,16頁 第10図 河内コンプレックスのルートマップ,33頁 第18図 コンプレックスの岩相」が記載されている。
具体的な露頭位置は「若狭町熊川・上中町南部の河内川-寒風川流域」。岩質は「玄武岩質:暗赤色-暗褐色を呈し塊状ないし枕状の熔岩として見られる。発泡構造有り」,丹波帯・河内コンプレックス 石炭紀・二畳紀の石灰岩を伴いジュラ紀混在岩層に包有。
場所は少々心もとないが、寒風川をじっくりと遡る事。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352524&l=1355459

2011年10月4日火曜日

焼津市虚空蔵:No.037-42

焼津虚空蔵の画像もそろそろ終わりに近づいています。後、4-5枚はチェック済の画像が在ります。
昨年秋からこの1年間は、何度も観察旅行のスケジュールが豪雨や震災の影響で中止するしかなく、殆ど新しい露頭を歩く事が出来ないでいます。この為画像のストックがいよいよ少なくなってきました。これまでにご案内した画像は465枚くらいでしょうか?
これまでにご案内した画像に取りこぼしが無かったか?チェックしてあればこれをご案内しますが、暫くは画像の無い露頭情報が続くかもしれません。
今の処、今月末には足尾の渡良瀬川沿いで1ヶ所、これは大きな転石(落石)が在る事が判っているので、これを見る事が出来そうです。出来ればその前にこの付近を探索したいと思って居ますが、この処仕事がきつくて・・・年齢を重ねる事はさびしい事です。

露頭情報:NO_255;小浜市下根来

下根来は「しもねごり」と読むらしい。1/50,000 地質図「熊川地域の地質」から3件の露頭情報中2件目。
「丹波帯 Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ3.2. 下根来コンプレックス,12頁 第1表 コンプレックスの岩相と産状,14頁 第9図 多田コンプレックスと下根来コンプレックスのルートマップ,33頁 第18図 コンプレックスの岩相」等。
場所は「小浜市南東部の多田川-遠敷川流域」,岩質は「玄武岩質:暗赤色-暗褐色を呈し塊状ないし枕状の熔岩として見られる 発泡構造あり」,「丹波帯・下根来コンプレックスは石炭紀・二畳紀の石灰岩を伴いジュラ紀混在岩層に包有」とある。場所はこの付近?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352618&l=1354708
地質図幅の解説が地質ニュース533号(1999)に掲載されています。
http://www.gsj.jp/Pub/News/pdf/1999/01/99_01_04.pdf

露頭情報:No_254;小浜市遠敷(おにゅう

出典は 1/50,000 地質図の「熊川地域の地質」。この「丹波帯 Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ.3.1. 多田コンプレックス」に、12頁 第1表 コンプレックスの岩相と産状,14頁 第9図 多田コンプレックスと下根来コンプレックスのルートマップ,33頁 第18図 コンプレックスの岩相」等が書かれている。
この露頭に関しては14頁にルートマップがあるので、位置情報は比較的問題無さそう。「小浜市南東部の多田川-遠敷川流域,玄武岩質:暗赤色-暗褐色を呈し塊状ないし枕状の熔岩として見られる。発泡構造」等が書かれている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352812&l=1354611
但し、此処だけではないので、ルートマップを参照する事をお勧めする。
尚、福井市自然史博物館研究報告第51号(2004)に福井県における放散虫化石産地ノート その8 おにゅう峠がある。枕状溶岩の事には触れていないが、この付近の地質年代を検討するには参考になりそう。
その他のパートは福井市自然史博物館の「出版物」⇒「研究報告」を開けば目次一覧からpdfファイルで無償DL出来ると書かれています。
http://www.nature.museum.city.fukui.fukui.jp/shuppan/kenpou/kenpou.html
研究論文の無償DLはバックアップ組織を持たないアマチュアにとっては神様みたいな存在。マー大したことはやってないけれど・・・
つくばの産総研・地質調査総合センターに此処柏から行くと往復2,160円の交通費が必要です。勿論、TXつくばから産総研までは無料の連絡バスを使っての話。年金だけでは到底出来ない「道楽」をやらせて頂いとります!

露頭情報:No_253;小浜市阿納(あの)

出典は 1/50,000 地質図の「西津地域の地質」。この中の「丹波テーレン・Ⅲ.3.3. 世久見コンプレックス」に、20頁 第17図;世久見コンプレックスと超丹波テレーンの産状(ルートマップ),22頁 第19図:緑色岩の露頭 (a) 枕状溶岩(小浜市阿納) (b) 斜長石巨晶を含む玄武岩」の記載が在る。
市的には「小浜市阿納(あの)露頭位置は推定。福井県のDBには海岸部に緑色岩在りとされている。玄武岩:赤色珪質泥岩と玄武岩石灰岩礫岩有:海洋島玄武岩と海嶺玄武岩の中間的組成とされ、丹波帯・世久見コンプレックス(世久見層群・宮川層群・河内層群)に属しているらしい。
14頁の第10図「西津地域における丹波テレーンの地質概略図からこの付近で探すしかないか!思ったのがこの付近。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353138&l=1354651
20頁 第16図「模式地における世久見コンプレックスのルートマップ」に記載された緑色岩の分布は下記付近だが、22頁第19図の緑色岩の露頭写真(a)は小浜市阿納と書かれているので正直露頭位置は良く判らない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=135.858083&latitude=35.572668
 現地に行かれる場合は地質図も良く参照して下さい。

2011年10月3日月曜日

露頭情報:No_252-1/3;高槻市本山寺参道

出典は 1/50,000 地質図「京都西南部の地質」。この、「第4章 丹波帯 4.3. Ⅱ型地層群 4.3.1. 本山寺コンプレックス」を参照して下さい。この22頁 第4.2図本山寺コンプレックス模式地ルートマップ,23頁 第4.5図 B:本山寺コンプレックス最上部の玄武岩溶岩露頭」が記載されている。高槻市本山寺の参道。この露頭は2009年8月8日に歩いているが、画像を紹介し忘れていましたね。何れ機会が在れば残りもご紹介しましょう。かなり変成を受けた扁平なものが多いが下の画像のもののように、周辺の冷却節理が残った岩体も観察される。
早朝の始発バスに乗る為に、高槻市駅近くのビジネスホテルに宿泊し、夕方から駅近くの繁華街を居酒屋を探して歩いたが結局宿泊したホテル1階に入っている不思議な居酒屋に入ってしまった。常連ばかりの固定客らしく席を譲り合ってカウンターで飲んだがつまみが全く出ないので参ったというのは脱線話。
更に北に行くと「ぽんぽん山」があり、この付近も付加体。午後は奈良の「どんずる峰」に回る予定でゆっくりは回れなかったがもう少し時間が欲しかった。
参考資料に「露頭紹介 西山,川久保渓谷中流に見られる緑色岩周辺」がネットで入手可能。ルートマップが在る。
また、地質学雑誌第112号第6号390-406頁(2006)に「京都西山地域の上部ペルム系高槻層,中部三畳系島本層及び三畳紀堆積複合岩体」が掲載されている。時代背景を見るには参考となると思う。この地域については論文も多数発表されているが、ネットで無償公開されているものはこの程度でしょう。露頭は分散しているので、前述の露頭紹介を参照して下さい。
大体この付近。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345444&l=1353706
10月7日にこの地域の画像を2枚UPしました。引き続き後2-3枚をUPします。

露頭情報:No_251;十日市市清津川角間-西田尻間

出典は 1/50,000 地質図「苗場山地域の地質」。この「Ⅲ.7. 西田尻層(上・中部層)上部層は本図幅内では瀬戸峡谷から芝倉沢にのみ分布」に、21頁 第11図 西田尻層上部層中の枕状溶岩,55頁 第2表 西田尻層中の火山岩類の化学組成」が記載されている。場所的には、十日町市角間清津川流域角間西田尻間:清津川下流と書かれているが、詳細位置不明。清津川と言えば壮大な柱状節理群の「清津峡」が有名なのだが、こんな場所にもあるものですね。岩質は「安山岩:中部層は玄武岩ないし安山岩溶岩・同火山砕屑岩・玄武岩の枕状溶岩およびそれらを貫く安山岩岩脈からなる」とのこと。中新統 西田尻層に属している。場所は、角間と西田尻の間との事なので、清津峡トンネルの付近らしい。今夏、此処をスケジュールに入れていたのだが豪雨の為に中止してしまった。有名な柱状節理の下部にでもあるのだろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=365937&l=1384408

2011年10月2日日曜日

露頭情報:No_250;黒石市虹の湖南岸

恐らく、これも現在は見られない露頭だろうと思うのだが、念の為にご案内する。出典は No_248, 249 同様に「黒石地域の地質」。 この中で、「Ⅳ.5. 中新世貫入岩類 Ⅳ.5.2. 浅瀬石川玄武岩」に関する記述の中に、「38頁 第27図 浅瀬石川玄武岩の intrusive pillow lava (虹の湖南縁の319.6mピーク附近)が掲載されている。ここで興味深いのは、第27図にその画像と模式図が描かれているのだが、貫入岩の先端部が枕状溶岩となっている事です。その画像と模式図を此処に引用させて頂きますが、画像の背景から考えて整地されているので恐らく現在は無いのでしょう。
前項と同じ採石場を想定しています。

露頭情報:No_249;黒石市虹の湖温泉付近の採石場

この露頭は既に無くなっている可能性が高い採石場で観察された貫入岩の先端部に形成された大型の枕状溶岩。
出典は 1/50,000 「黒石地域の地質」図。この Ⅳ.3. 板留層 Ⅳ.3.1. 板留層下部層に、15頁 第12図 黒石図幅地域の地質総括図, 27頁 第19図 梨木沢凝灰岩部層中の枕状溶岩, 第20図 枕状溶岩中の杏仁状孔隙の最大粒径分布, 第19図中央の枕状溶岩について水平方向に計測」等の資料が在る。
この中で特に興味を惹かれたのは虹の湖南縁の319.6mピーク付近に現れた横幅約4.38mの枕状溶岩の「枕状溶岩中の杏仁状孔隙の最大径分布」図。中心部の直径1mの範囲において孔隙の径が最大7cmまで急激に大きくなっている事。
もう無いのだろうなと思いながら見てみたい場所ですね。この露頭情報を見るまで実は火山地帯の地質図は殆ど飛ばしていたのだが、現在は火山が在っても基盤には古い地質が在るのは当然だと気付いて、火山地帯の地質図もチェックするようになりました。
多分個の採石場に在ったのではないかと思っています。

露頭情報:No_248;黒石市浅瀬川沿い板留-下川

出典は1/50,000 地質図「黒石地域の地質」まさかこの様な火山地帯に枕状溶岩が在るとは思わなかったけれど、基盤岩は古いのだから何が在っても不思議は無い。
この「 Ⅳ.3. 板留層 Ⅳ.3.1. 板留層下部層。15頁 第12図 黒石図幅地域の地質総括図,26頁 第17図 板留層下部の枕状溶岩,第18図 板留層下部の elingate pillow,28頁 第3表 中新世火山岩類の化学組成」等が記載されている。
黒石市板留~下川間 浅瀬石川河床にあり、安山岩熔岩が卓越 ・浅瀬石川玄武岩岩脈に貫かれる。板留層下部層に相当。場所はこの付近だろうと思っています。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=403610&l=1404104

2011年10月1日土曜日

露頭情報:No_246;神流町東御荷鉾山~投石峠・林道沿

最初に知ったのは、どんな資料か判らなくなってしまったけれど、場所は御荷鉾変成岩で有名な東西御荷鉾山。神流川沿いの万場高校付近の露頭と比較観察するには良い現場。但し、堆積面が垂直に向いているので判別し難い。
日本火山の会のOff会の記録をご覧下さい。
http://kazan-net.jp/off/0708mikabooff/0708mikabooff.html
神流町のHPにも簡単な記載があります。県の調査で東南東へ1.5kmに及ぶ範囲の山側の法面がこの場所。
http://www.town.kanna.gunma.jp/home/local/bunkazai/19.html
私のブログでは2009年10月20日から万場高校付近を、30日からこの露頭をご案内しています。火山の会のOff会の折に撮影したものです。場所はこの付近、カーブの場所なので車に注意が必要。誰もいないと思ってか結構な速度で走ってくる。他にも露頭は多くあるようなのでこの林道や登山道を歩く時はぜひどうぞ!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=360851&l=1385549

露頭情報:No_247;片品村戸倉

崖の斜面が急すぎて危険なのでお勧め出来ないけれど一応ご案内。上流のダム付近からボートで下る事が出来れば観察には良いだろうが、アマチュアには無理でしょう。
出典は「片品帯、戸倉オフィオライト岩体」。この「134頁:第1図;戸倉オフィオライト岩体地質図,137頁:第3図;片品川 戸倉-戸倉ダムルートマップ」が記載されてる。この附近の森林・渓谷に入域する場合は尾瀬林業との関係に注意!類似文献に「上越帯,戸倉オフィオライトの変形構造-特に玄武岩質岩と泥質岩の混在様式について」もあります。最初の文献はネットでは入手出来なかったので、地質調査総合センターの3階図書室で閲覧した。もう一つはネットで入手可能です。鳩待峠へのバス乗換場所付近にも在る筈なのだが、河床に下る道は立ち入り禁止だったので民家にお願いして河床まで下ってみた。場所はこの付近から更に上流側。ルートマップを参照下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=365013&l=1391447
2009年11月5日から数枚の画像があります。

露頭情報:No_245;石垣島吹通川

出典は 1/50,000 地質図「石垣島東北部地域の地質」。この「5頁 第2.1図 石垣島東北部図幅地域の地質概略図,6頁 第2.2図 石垣島東北部図幅地域の地質統括図,35頁 第4.12図 吹通川流域の野底層ルートマップ」などが記載されている。
2004年の地質ニュース598号の68-71頁に、この「5万分の1地質図幅「石垣島東北部」の解説が掲載されています。この中にも枕状溶岩の情報が記載されていますのでご参照ください。地質ニュースの検索方法は前にもこのブログの何処かで書いていますが、この記事は「石垣島東北部地質」をキーワードにして検索すれば先頭で出て来る筈です。場所はこの付近でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=242903&l=1241414

この頁のインデックスは消去しました。情報はトップ頁で県別にチェックできる様整備中です。

2011年9月30日金曜日

露頭情報:No_243;綾部市梅迫東方中谷池付近

出典は 1/50,000 「綾部地域の地質」。此処に「夜久野コンプレックス 斑レイ岩ユニット南側の玄武岩・頁岩ユニット,14頁 第8図 玄武岩・頁岩ユニットのルートマップ(玄武岩溶岩・玄武岩火山性砕屑岩の記載)斑レイ岩ユニットとの境界露頭は欠如している」と記載されている。露頭位置は下記。駅からの距離は近いが露頭条件はどうだろうか?雑草が無ければルートマップが在るので捜索はやりやすい雰囲気。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352046&l=1351937

露頭情報:No_244;京丹波町仏主(ほどす)

出典は 1/50,000 地質図の「綾部地域の地質」。此処に「Ⅴ.4.1. Ⅰ型地層群 55頁 第48図:和知コンプレックス広瀬砂岩スラブのルートマップ(和知町仏主北方,ルート22);同ルートでは見掛けの下位から、枕状構造が発達する玄武岩溶岩,高角北傾斜の断層で境されてその上に層状チャート」と記載。「和知コンプレックス」は、緑色岩スラブ:知和町の上和知川から三和町の川合を経て三和町菟原まで本図幅全域に追跡できる。主に玄武岩溶岩からなるが三和町大身から菟原に掛けては玄武岩火山砕屑岩が卓越」するらしい。
第48図を参照すれば十分露頭にアクセス出来そう。場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352003&l=1352754

露頭情報:No_242;枕状溶岩ではない「亀甲石」上野村堂所

全く成因が異なる「亀甲石」なのだが、時々「枕状溶岩」を「亀甲石」と呼ぶケースがあるので、念の為リスト入りさせた。石灰質ののジュールである。現地では乱掘されて殆ど見る事も出来ないらしい。群馬県立自然史博物館には実物が展示されている。
産地は異なるが(確か屋久島産)深田地質研究所の講堂手前のロビーに展示されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=360521&l=1384331

2011年9月29日木曜日

焼津市虚空蔵:No.037-41

多分別の放射状節理だと思うのだが・・・
これは、ハンマー付近の斑晶の流れから見て、枕状溶岩とは言えない様ですね。
今日の画像をUPしていたら、久し振りに編集中にコメントが出て、この無料のブログ(もう一つの岩と土を含めて)の許容されている容量は1024MBなのだが、これまでに497MB(48%)を使用しているらしい。後1年程度は金を掛けずに発信を続ける事が出来そうです。
下記のもう一つのブログでは現在岡山県の代表的花崗岩石材の「万成石」の特集を継続中です。

露頭情報No_241;福知山市夜久野千原西谷川

出典は1/50,000 地質図「福知山地域の地質」此処は近くまで行ったのだが、この日のタイムスケジュールをミスっているのに気づき、午後の知人との約束を守るために残念ながら通過した。地質図には「Ⅲ.舞鶴帯 Ⅲ.2. 夜久野コンプレックス,Ⅲ2.2.玄武岩・頁岩ユニット,13頁 第1表 夜久野コンプレックス構成鉱物の化学組成,16頁 第9図 玄武岩・頁岩ユニットのルートマップA」などが記載されている。地形図では「西谷川」が特定出来なかった!第9図のルートマップの川の流れ方向と橋の渡河方向からこの位置を推定した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351821&l=1350102

露頭情報:No_240;福知山市猪崎泉谷(さぶだに)

出典は 1/50,000 地質図「福知山地域の地質」。此処に「Ⅲ.舞鶴帯 Ⅲ.2. 夜久野コンプレックス Ⅲ.2.2.玄武岩・頁岩ユニット 13頁 第1表 夜久野コンプレックス構成鉱物の化学組成,17頁 第11図 玄武岩・頁岩ユニットを構成する枕状溶岩(福知山市泉谷から東に入る谷沿い),第12図 玄武岩と頁岩の接触部の露頭写真」等が記載されている。場所は「福知山市字猪崎泉谷(さぶたに)東に入る谷沿い」岩質は「玄武岩(Sb:玄武岩及びドレライト),古生代二畳紀夜久野南帯:夜久野コンプレックス玄武岩ユニット」
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351821&l=1350102