2009年10月11日日曜日

群馬県川原湯久森トンネル(2)

久森トンネルの外側に見える枕状溶岩の構造です。歩道から身を乗り出しての撮影です。トンネルとしてこの熔岩を通過するよりも、開削にした方が道路を作り易い様なトンネルですが、工事の企画者がこの熔岩の重要性を気付いておられたのか?トンネルの川に面した側面の厚みホンの少ししかありません。川が少し濁っていましたので、川面より下の岩石の様子を伺うことは出来ませんでしたが、転石にもそれらしいものが、又、下流側にも同色の岩体が在りましたので、これも同様に枕状溶岩だと思われます。
数少ないこの地方の地質文献の中で、群馬県知事を被告とする八ッ場ダムに対する「公金支出差止等請求住民訴訟事件」の原告最終準備書面(4)(ダムサイトの危険性)(2009年1月23日)に第2章ダムサイトの基礎岩盤の概要 第1 ダムサイト周辺の地層の概要 4.周辺地域での火山活動の影響の項にこのような記載がある。
「八ッ場ダムのダムサイト周辺地域は、第三紀中新世ころから火山活動の影響を受け続けてきている。八ッ場ダムのダムサイトから約16km東南には榛名山、約24km西南には浅間山、約20km西北には草津白根山がある。それらは何れも活火山であり、現在も活動を続けている。
第三紀中新世以降、特にダムサイトよりも上流側で、久森岩体、尾坂岩体等の貫入が見られた。第四紀更新世(第四紀とは、第三紀鮮新世に続く地質時代であり、約180万年前~1万年前を更新世、それ以降現在までを完新世という)に至っても、不動沢岩体、白岩沢岩体等の貫入が見られた(甲D5の1・19p)。 特に久森岩体、不動沢岩体、白岩沢岩体、等はkm単位の大きさの巨大な岩体であり、貫入した地層に亀裂や断層をいくつも発生させることになる。」
この「久森岩体」がこの枕状溶岩かもしれないと考えています。

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