2009年10月12日月曜日

群馬県川原湯久森トンネル附近の岩脈

これは久森トンネルの近くに有る昇竜岩脈の右岸の岩相です。同じ岩脈も不思議に右岸と左岸で全く雰囲気が異なります。岩脈の幅はおよぞ5m。と言っても測定した訳では在りません。3mと5mの二つの記述があるので、5mが近いだろうという程度の数字です。久森トンネルには解説板はありませんが、この岩脈には有ります。
ここの岩脈を取上げたのは、どちらも元はマグマの貫入によるもので、偶々地表に出てそれが水中或いは未固結の湿潤な地層だった場合には枕状溶岩になり、地表まで到達しなかったものは岩脈として周囲が侵食除去されてから岩脈として姿を現しているだけの違いだからです。
ここ川原湯では同じ河床レベルに岩脈と枕状溶岩があるので、明らかに噴出年代が異なる事が判断できます。
貫入岩から枕状溶岩が構成された例としては、青森県の黒石図幅地域の1/5万地質図,36-38頁には「Ⅳ.5 中新世貫入岩類」項,「Ⅳ.5.2. 浅瀬石川玄武岩」として第26図に厚さ6mの岩脈写真が、第27図に「貫入性枕状溶岩」の例が写真と模式図と共に紹介されています。ここは未だ観察に行く機会が無いのですが、この附近では玄武岩岩床中に「級化成層:第28図」も観られる様で興味深い地域です。

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