地名を誤記していました。小森⇒久森トンネルです。上流から眺めた画像を追加しました。川沿いの遠くに小さく見えるのがこのトンネル。手前は巨大岩脈。
八ッ場ダムが完成したらすっかり水没してしまう所だったが、幸いにもダム建設は殆ど中止の方向なので、残る可能性が高いが、ダムの完成を見越してインフラ整備のためにダム完成時の湖面より高い位置に道路を整備したので、この露頭へのアクセスは悪くなる可能性は高い。
この地域では、「昇竜・臥竜」岩脈が有名なのだけれど、其処からやや下流にこの小さな露頭がある。国道の短い小さなトンネルが枕状溶岩の岩体を貫いているので、のその外側に枕状溶岩の構造が見えるがかなり観察は難しい。
日曜の地学シリーズ・群馬の自然をたずねて: 20.吾妻渓谷(102頁)の107頁からに吾妻渓谷の説明の最後尾において触れられている。
文献は、例えば「八ッ場ダム訴訟関係資料」:第三紀中新世以降、特にダムサイトよりも上流側で、久森岩体、尾坂岩体等の貫入が見られた。第四紀更新世(第四紀とは、第三紀鮮新世に続く地質時代であり、約180万年前~1万年前を更新世、それ以降現在までを完新世という)に至っても、不動沢岩体、白岩沢岩体等の貫入が見られた(甲D5の1・19p)。特に久森岩体、不動沢岩体、白岩沢岩体、等はkm単位の大きさの巨大な岩体であり、貫入した地層に亀裂や断層をいくつも発生させることになる。
この記述から想像の羽根を広げると水中に噴出した岩脈が枕状溶岩になったらしい。勿論、貫入岩脈が枕状溶岩を作る事は珍しい事では無い。
1/25000 地形図ではここ。「久森トンネル」がその岩体。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=363255&l=1384146
2009年10月10日から15日までに4枚の画像と1枚の巨大な岩脈の画像を紹介しています。
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