2009年10月7日水曜日

千葉県鴨川青年の家(9)

前の画像よりも少し大きな枕状溶岩の先端部分です。ハンマーは一般的な E3-22P 、柄の長さは33cm。
表面の構造がかなり異なり、アルマジロの皮革の様な雰囲気です。
表面の亀裂は冷却による放射状節理を反映したものですが、枕状溶岩の冷却節理は一般的な柱状節理の様に六角形にはならない様です。冷却速度に関係するのか?熔岩が全体的には流れながら速度が変動し膨張と収縮が繰り返すので冷却節理が単純に冷却条件だけでは構成されないのか?小型だからなのか?
塩原などの小型柱状節理の場合は必ずしも六角形にはなっていない様なので、いくつか画像例を探してみましょう。
先端部分が少し剥がれて居る事から冷却節理が放射状に内部に入っただけでなく、岩脈に見られる様に表面附近では表面に平行に板状冷却節理が入った事が判ります。
ハンマーの右側では少し膨らんだ形状となって居るので、一端停止した後で内部の圧力が増加し横にはみ出した様です。膨らんだ断面の冷却節理の部分から、3回程度膨張で広がってから停止した事が判ります。この熔岩が手前に流れて来て停止した時に、内部は未だ充分な流動性を保持して居た事が想像出来ます。恐らく放射状節理は中心部まで届いていないでしょう。
左側には半分くらいの直径の小さな断面が見えています。この断面と熔岩の右手で膨らんだ部分の断面形状を比較して見て下さい。違いが判るでしょうか?
熔岩の下の面は見えませんが、その下の熔岩との間に別の層が在る様です。下部が割れたのではなくこの下の面を境界として上の岩体が滑ったのかもしれません。残念ながらこの下の部分は写真を取り損なっています。 

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