高濃度汚染水の汚染水が海に流れ出したのを辛くも止めた「水ガラス」。この原料は実はオーストラリアから来ています。数十年前に公開された「渚にて」と言う核戦争で地球が放射能に汚染され、最後に潜水艦がオーストラリアに辿り着き生存者と廻りあう様な、細かい事は忘れてしまったが妙に印象に残る主題歌が今でも忘れる事が無いのです。先日、止水が成功した事を聞いて、フットその主題歌が口笛で出て来てしまった。
今回、止水に使われた「水ガラス」は、オーストラリア産の珪砂と塩(海水からの塩)と、秋吉台近くの石灰岩から出来ている化学製品なのです。
このブログは、「枕状溶岩」と言う地質学的にも極めてマニアックなテーマを扱うのがメインなので、今回活躍した「水ガラス」を、その生産現場の側に居る人間として地質学的に話題に取り上げさせて頂く。「水ガラス」の主原料は「珪砂」。日本でも伊豆半島の宇久須鉱山が国内最大の産地としてガラスの製造を下支えしたものだ。珪砂は水晶と同じものなので、トローリとした粘性の「水ガラス」に仕上げるには、高温で溶融するだけでは駄目です。
下記は㈱トクヤマ(旧:徳山曹達)殿のHPでその製造工程を示します。
http://www.tokuyama.co.jp/company/business/transform/soda.html
「ソーダ・塩カル製造フロー図」の右端の黄色の2番目に「珪酸ソーダ」とあります。これが水ガラスの元の固形物。珪砂とソーダ灰を高温で反応させる為、鉄の精錬を行う「平炉」の様な設備で確か1000-1200℃程度の温度で溶解・反応させます。これを、炉から細い溶岩流の様に静かに流しだしながら高温に耐える金属製のコンベアで、取扱いしやすい大きさに整形し冷却します。出来上がった半製品を「カレット」といいます。この工程は通常は見学が出来ませんので、当然写真を撮影する事も出来ないので残念ながら画像はありません。
「カレット」はこんな形状です。一つ一つは50x35x30mm程度の大きさです。
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