2009年11月14日土曜日

群馬県渋川市小野上岩井堂(4)

もう幾つか大きな岩体の様相をご覧頂きましょう。
これは上側の形状から見ると大きな岩体に斜めの亀裂が出来て少しずれてしまったとも見えますが、近付いて詳細に検討出来なかったので少々無責任かもしれませんが、此方を向いている面の斜めの線の上下の岩の状態から左側が流れた後に、右側の枕状溶岩が乗っかっていると判断しました。他にも似たような画像がを幾つかご紹介します。
典型的なと言われる周辺に急冷ガラス質層を持ち、程よい大きさの枕状溶岩ではない限り、枕状溶岩を観察するには兎に角数を沢山見ていくしか方法は無いようです。

2009年11月13日金曜日

群馬県渋川市小野上岩井堂(3)

前の画像では枕状溶岩が孤立した状態で存在していましたが、この部分では大きな枕状溶岩が沢山積み重なって居ます。でも、表面のガサガサした雰囲気は変わりませんね。これまでにご紹介した枕状溶岩の中では外側がこんなにガサガサした「礫岩」の様な雰囲気の処は珍しいのですが、こんな雰囲気の枕状溶岩は私の歩いた範囲では神奈川県の山北と言う場所にもあります。
この画像もスケールが無くて大きさを実感し難いと思いますが、背後の緑の部分は谷地柳だと思いますがススキらしい枯葉色の部分も含めて、上流側でこの露頭になんとか辿り着こうと「やぶこぎ」をやった時は視界を塞いでいましたから柳やススキの高さは優に2mは有ったと思います。実に大きな岩体でした。

2009年11月12日木曜日

群馬県渋川市小野上岩井堂(2)

ここの枕状溶岩は一つ一つが非常に大きい。
対岸からの撮影なのでスケールを入れる事が出来ないが、「岩井堂(1)」を参照して頂きたい。表面が非常にゴツゴツしていて礫岩の様な雰囲気にまるでレンガを適当に貼り付けたかの様な雰囲気。この下流にはガイドブックによると小型のものが在るらしいのだが(ガイドブックに写真有)残念ながら観察出来なかった。

2009年11月11日水曜日

群馬県渋川市小野上岩井堂(1)

データNo.015 
群馬県渋川市岩井堂付近。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=363337&l=1385347
この露頭については「日曜の地学 群馬の自然をたずねて」に詳しい。98頁からの「18.小野上の河原(岩井堂)」を参照。200万年前に東西30km,南北15kmの巨大な陥没が起こり火山活動がも始まったらしい。同じ群馬県で下仁田の「本宿」と同様の現象が起こったようだ。「本宿」については「日本油田・ガス田図 本宿 1969年」にを参照。陥没から現在に至る経過が図表で表現されている。陥没地に湖が形成され、そこに熔岩が流れ込ん、或いは、水底から熔岩が噴出して枕状溶岩が形成されたもの。
前記案内書「群馬の自然をたずねて」にはドライブインに駐車してその中を抜けてと記載してあるが混雑でそれも出来ず、吾妻川の上流から左岸を下ってみたが露頭の手前で支流に往く手を阻まれた。対岸に公園があるのでそこから観察。後に地形図をチェックした範囲で現場を踏んでいないが、下流側の農産物直売所附近から線路を越える事が出来れば、そこから川岸に出て遡上する事が出来そうな雰囲気が有る。
かなり繊細な構造の放射状節理と同心円構造を持った岩体の画像が、前記案内書には掲載されているがそれは見る事が出来なかった。最初の画像は全体の大きさを見て頂く為に国道353号線を走るライトバンを入れている。
次の画像でこの中央の画像を拡大してご覧頂く。
ここの岩体は一つ一つがかなり大きいのと、枕状溶岩の表面がブロック状に破砕されている事が特徴の様だ。

2009年11月10日火曜日

群馬県片品村戸倉片品川河床(6)

これは枕状溶岩ではなさそうだが・・
小さな転石だから、この附近に分布するのか?もっと上流なのか?不明だが、面白い岩相を見せる小岩片。
スケールの硬貨は22mm。黒系の恐らく粘板岩だろうと思われる部分の境界を見ていると「剪断」を受けたものがそのまま固着しているように思える。残念ながら、素人の悲しさと言うより勉強不足でこのような時に夫々の岩質が見分けられない。上流には黒色頁岩が分布して居る事が文献にも記載されている。
この附近の地層がこれほどに剪断と高圧を受けて居る事の証。小生はあまり見た事が無い岩相なので掲載。
戸倉附近の画像はこれで終わり。さて次は何処の露頭に行きましょうか?やはり群馬県を歩きますか!

2009年11月9日月曜日

群馬県片品村戸倉片品川河床(5)

前の画像と同様にピローブレッチャと思われる。放射状節理の残骸とも思える節理が認められる。スケールの硬貨は22mm。
片品川河床での私が歩いた付近ではこのような岩相のものが大変多かった。但し、転石状のものが多く、大きな岩体としては少々判り難い状態でした。比較的大きなものでも、直ぐ隣が又別の状態なので、場所柄としてどうしても転石が中心だと思われる。上流のダム附近まで行こうかと考えたがダムの堰堤附近には下れないと聞いたので諦めて、金精峠を越えて日光の東大植物園経由で帰宅。

2009年11月8日日曜日

群馬県片品村戸倉片品川河床(4)

小型の枕状溶岩と言うよりはピローブレッチャというべきか。小型のこのような岩体が緑色岩化した火山灰様の物質に包まれた状態は、いろんな場所でも比較的良く観察出来る。このケースでは恐らく枕状溶岩そのものでは無くて、冷却過程かその後の移動状態で破砕されたピローブレッチャが細かい砕屑物に囲まれているのだろうが、何故この様に岩の部分だけが緑色岩化しないのか?不思議でならない。緑色岩化する際に外部から何らかの物質がもたらされてその物資との反応が必要なら想像も出来るが、そのような雰囲気でもない。しかも、包み込んでいる緑色部は大体流理構造に似た「流線」を持っている。三波川で見られる「片岩」とも異なる。
スケールを置かなかったが、横幅が10cm程度。表面が濡れているので反射で細部が見難いのが残念。