2011年2月26日土曜日

十谷温泉大柳渓流公園(2)

此処には、この様な水中で破砕されたピローブレッチャやハイアロクラスタイトの岩石が数種類存在します。河原の大きな転石は殆ど火砕岩と言っても言い過ぎではないような印象でした。残念ながらキチント成層した枕状溶岩は見付ける事が出来ませんでしたが、興味深いものは幾つか在りましたので来た甲斐はありました。順次ご覧頂きましょう。

2011年2月25日金曜日

十谷温泉大柳渓流公園(1)

南アルプス市の南の富士川町、大柳川の上流域に十谷温泉が存在する。DB No_639.
静岡大学地球科学研究報告10に「山梨県西部・巨摩産地南部の地質」と言う論文が掲載されています。この論文の中に露頭位置がハッキリしないのだが、36頁に「高下(たかおり)ブロック・十谷火山角礫岩」として模式地が「鰍沢町十谷東方の大柳川支流」と記載されている。この附近には枕状溶岩が多く産出するので、「火山角礫岩」なら、何処かにピローブレッチャくらい在るだろうと思って、十谷温泉まで走ってみた。温泉上流の「梨木沢」にある「五段の滝」がひょっとして!!!と思ったのだが途中が崖崩れで入れそうに無いので諦めて、温泉下流の大柳川渓流公園に下ってみたら、この様な岩石がゴロゴロしていた次第。

2011年2月24日木曜日

富士川水系御勅使川駒場(12)

この地域の画像の最後もピローブレッチャです。残念ながら、典型的枕状溶岩の堆積状態を見付ける事は出来ませんでした。

2011年2月23日水曜日

富士川水系御勅使川駒場(11)

この画像も前の溶岩と同様に気泡が沸石か方解石で埋められています。色がかなり半透明なものも在りますが、サンプリングはしていないので気泡の後を埋めた鉱物の種類は判りません。

2011年2月22日火曜日

富士川水系御勅使川駒場(10)

7番目の画像と較べると白い部分の形状が全く異なり、この画像では殆ど丸か、緩やかな曲線で包まれている事がわかります。白い部分が溶岩に噴出時から含まれていた斑晶ではなく、溶岩として海底等に噴出後に熱水活動を受けて沸石等が気泡を埋めたものです。中にはメノウが埋めているケースも有ります。勿論、富士川の支流でもそのようなものは見付かります。

2011年2月21日月曜日

富士川水系御勅使川駒場(9)

所々に溶岩片が入った緑色凝灰岩でしょう。前の画像と異なるのは溶岩の気泡を沸石か方解石らしきものが満たしている事です。ハンマーの柄の部分にある溶岩片を次の画像で拡大してご覧頂きましょう。

2011年2月20日日曜日

富士川水系御勅使川駒場(8)

蛇足ではありますが、この附近で見掛けた「偽礫」の画像です。6番目の画像(中央上)に泥岩らしきものが見えたので枕状溶岩とは関係有りませんが、この地域には圧縮変形された泥層由来の「偽礫」を含む事が在る様なので敢えて触れました。10円硬貨のスケールが乗っている面は普通に黒色の泥岩礫が含まれているように見えます。これはこの面と直角の方向に圧縮されていて、横から見ると結晶片岩や溶結凝灰岩にみられる黒色レンズ部の様に、側面から観るとペチャンコです。平面形状を観なければ溶結凝灰岩のレンズと見間違うかも。僅かに画面左下にその雰囲気の部分が見えています。
黒色部分の縁辺を詳細に観察すると、これが泥岩礫が混入したのではなく、未固結の泥片が混入後に固結して偽礫となった事が良く判ります。