2011年9月16日金曜日

焼津市虚空蔵:No.037-38

似たような位置の画像が続いてしまいましたね。一応選び抜いた積りでしたが、ダブっていました。この海蝕洞の付近の枕状溶岩の重なり方が興味深いので撮影枚数が飛びぬけて多かった為かもしいれません。残り枚数もかなり減って来ました。

露頭情報:No_212;小笠原村向島,平島,姪島

「小笠原諸島母島島嶼に分布する高Mg玄武岩類のSr・Nd同位体組成の多様性について」と言う論旨に枕状溶岩とは書かれていないのだが玄武岩溶岩やハイアロクラスタイトについて書かれているので念の為記載した。
下記には含まれていないのだが参考になるかもしれない「小笠原諸島の特徴的な地質を観察できる場所」(海野進氏監修)
http://ogasawara-info.jp/pdf/isan/tokuchoutekinabasho.pdf

露頭情報:No_213_父島・天の鼻

詳細は不明だが下記にその画像が在る。

「小笠原諸島の特徴的な地質を観察できる場所」(海野進氏監修)も参考資料。
http://ogasawara-info.jp/pdf/isan/tokuchoutekinabasho.pdf

露頭情報:No_211:小笠原村金石浜

下記の海野進氏による「小笠原諸島の地質ガイド」に記載されている。「父島と兄島の観察ポイント」を参照して下さい。「父島南西端の南崎のすぐ東にある谷を下ると,灰青色や黄色の粘土が大小のレキがゴロゴロした浜に出ているのが見られます。・・・谷を挟んで両側の海食崖には枕状溶岩が出ています。谷に向かって右手奥を見ると,枕状溶岩に貫入する厚い岩脈が何枚も海からそそり立っています。このあたりは噴火中心の一つであったので,活発な熱水活動によって鉱床が形成されたのです。」
http://earth.s.kanazawa-u.ac.jp/~umino/Bonin/Bonin_Field_Guide.html
「岩石鉱物科学 第30巻 2001年217-236頁に掲載された「小笠原群島父島に産する高Caおよび低Caボニナイト」も参考資料。下記からDL出来ます。
http://www.jstage.jst.go.jp/article/gkk/30/5/217/_pdf/-char/ja/

2011年9月15日木曜日

焼津市虚空蔵:No.037-37

おやおや同じ場所の少し狭い範囲の画像がありましたね。前の画像で垂れ下がっていた枕状溶岩の画像をオリジナルから探しています。いろんな場所を均等に撮影している積りでも、後でこの部分をもう少し詳しく観たいなと思っても丁度その部分が抜けているなんて事が結構あってがっかりします。

露頭情報:No_214;佐伯市鶴見汐吹鼻

5万分の一地質図「鶴御崎地域の地質」の「四万十累層 槙峰層」の項に「 第16図:槙峰層の塩基性岩とチャートからなる海岸の急崖 第17図:槙峰層の塩基性岩とその上位に重なる層状チャート(第16図のクローズアップ)枕状構造を持つ玄武岩溶岩の上に整合にチャートと赤色頁岩が重なる。」と書かれている。露頭位置はこの付近と思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=325606&l=1320350

露頭情報:No_210;臼杵市野津町水地付近

「犬飼地域の地質」に「27頁 Ⅶ.2.鎮南山層:備後尾東方から清水原を経て蕨野南方まで北東-南西方向に分布。泥質基質のメランジェからなり塩基性火山岩類・砂岩・チャート・石灰岩・珪質泥岩の大小さまざまな礫・岩塊・岩体を含む。・・塩基性火山岩類は枕状溶岩(第15図)・ピローブレッチャ・塊状熔岩・ハイアロクラスタイトからなる。塩基性火山岩類からなる最大の岩体は,幅150m,長さ2.5kmに達する。」と書かれています。想定露頭位置は「水地」南方とされていたので下記を想定した。
産総研からネットで公開されている地質図から追っていくと、もう少し南の「清水原:そうずはる」に近い、この付近の方が確立が高いかもしれない。この付近は「鎮南山層:Cn」が分布している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=131.717111&latitude=33.014683
露頭を探される場合は、少なくともネットで公開の地質図を良く参照して出掛けて下さい。

枕状溶岩:No_206;指宿市竹山

この情報は、残念ながら「枕状溶岩」では無く「放射状節理」です。放射状節理を枕状溶岩の冷却節理と勘違いしてしまっているケースが多いので、これは念の為に収録した露頭。
枕状溶岩には放射状の冷却節理が在るケースが多いが、必ずしも内部までその放射状の節理が続いている訳ではないのです。花咲海岸の車石やフォッサマグナミュージアム等で枕状溶岩と騒ぐものだから、そう思い込んで居られる方が多いのです。
ここの露頭は5万分の一地質図「開聞岳地域の地質」の「5.6.4.竹山溶岩」に「放射状節理」として33頁に画像も掲載されている。この付近は高校時代に歩いたが興味深い地質構造が海岸線に沿って色々と見る事が出来ます。

2011年9月14日水曜日

露頭情報:No_208;日向市東郷町ツヅラ内

5万分の一地質図「尾鈴山地域の地質」にこの露頭の解説が在る。「22頁 第16図:枕状構造が発達する玄武岩溶岩(東郷町ツヅラ内)上限不明,厚さ8mの岩体で、個々の枕状団塊は20°写真左方へ傾斜している。⇒ 北部コンプレックス 泥岩ユニット」
125頁にルートマップが記載されています。場所は 

露頭情報:No_209;延岡市北川飛石

「熊田地域の地質」には、「7頁 第1表:熊田地域の地質総括表 23頁 Ⅳ.2.1. 槙峰層 塩基性火山岩(b) 塩基性火山岩としたものには、玄武岩溶岩、玄武岩凝灰岩、ドレライトが識別され赤色泥岩及びチャートに接して産することが多い。規模の小さいものは全域の槙峰層中で見られるが、規模の大きいものは、北川沿いの下赤南方、宗太郎から下塚、鏡山から続く山地及び飛石北東方に見られる。大規模のものでは枕状溶岩(第21図:27頁)が観察出来る。」と書かれている。
場所はこの付近と思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=324000&l=1314227
尚、この地質図には、詳細の露頭位置が確定出来ないけれど、「下赤」,「宗太郎越」,「下塚」,「鏡山」などにも枕状溶岩が分布している事が記されている。(23頁)

2011年9月13日火曜日

露頭情報:No205;出雲市乙立町田代

5万分の1地質図「石見大田地域の地質」には「6頁 第3図:山陰地方中部の地質図 7頁 第1表:石見太田及び大浦地域の地質総括図 ⇒ 50頁 第22図:大森層安山岩-デイサイト火山礫凝灰岩-凝灰岩の産状;堆積物は様々な程度に発泡した岩片からなり,表面に直交する割れ目(放射状割れ目)が明瞭なガラス質安山岩岩塊が点在している事がある。写真の中で色の薄い岩片ほど発泡している。」と書かれている。
場所はこの付近を想定したが夏に訪れたので全く捜索不能!でした。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351714&l=1324320
「立久恵峡」と言うこの付近の名所に近いのだが、急な崖に作られた国道184号線が、崖の付近では一方通行の単線なので、とても駐停車して状況を探るどころではないので、細い道をものともせずに走り抜け、対向車が来たら迅速に曲がりくねった道をバックで迅速に退避出来る運転技量を持っていないとこの付近は辛い。
参考までにこの「立久恵峡」の景観を2枚ご案内します。
尚、立久恵峡については「出雲地方のジオサイト」として島根大学のHPに簡単な紹介があります。下記をコピペでそうぞ!
http://www.geo.shimane-u.ac.jp/geopark/tachikuekyo.pdf

露頭情報:No_204;東彼杵郡波佐見町二ッ岳東部山麓標高300m付近

この露頭もNo_203 の露頭情報と同一文献からの情報。「Ⅲ 枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造 ⇒ 4 弘法岳玄武岩類の枕状溶岩類(65頁),65頁 第12図:東彼杵郡波佐見町二ッ岳周辺の弘法岳玄武岩類に発達する枕状溶岩の産状,66頁 第13図:弘法岳玄武岩類枕状溶岩の断面」地質時代は、鮮新世~更新世 弘法岳火山岩類。露頭位置はこの付近だろう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=330605&l=1295052

露頭情報:No_203;西海市大田原

文献は「地団研専報第33号」に掲載された「長崎県西彼杵半島北部~東彼杵地域における火山層序-特に枕状溶岩とハイアロクラスタイトについて-」これは地団研の他の論文同様無償公開はされていないので、私は産総研の図書室で閲覧した。論文中には「 第一図:長崎県西彼杵半島北部~佐世保市南部~東彼杵地域の地質図および地質断面図, Ⅲ枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造,」等が章立てされており、この露頭「西海市太田原 標高100m付近」については, Ⅲ 枕状溶岩とハイアロクラスタイトの産状と構造 ⇒ 3.虚空蔵山粗粒玄武岩類の枕状溶岩類(64頁) ⇒  第9図:西海町大田原にみられる虚空蔵山粗粒玄武岩類の細長い枕状溶岩(64頁)⇒ 65頁 第10図:西海町高地グランドの崖に見られた虚空蔵山粗粒玄武岩類の黄褐色ハイアロクラスタイト~ピローブレチャ中の枕状溶岩」などが記載されている。地質時代は「鮮新世 松浦玄武岩類」とされている。場所は確信が無いがこの付近を想定している。 
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=330249&l=1294301

焼津市虚空蔵:No.037-36

前の画像のやや右手。この画像の左上にチョット興味を引く部分が在ります。隅を斜めに切る亀裂の左側に先端部分は枕状溶岩の特徴を見せているがその上の部分には夫々の枕状溶岩に対応していないで一体に見えます。丁度この部分が枕状溶岩に分化し始めた位置かもしれません。
比較的下の方に緩やかなカーブを描いた白い線が入っています。方解石か沸石が作り出した曲線だと思いますが、此処にもすべり面があるのでしょう。

露頭情報:No_202;梅ヶ島温泉下流

此処は行ってみたいと思いながらまだ一度も機会が無い。
「地調月報第46巻第4号」に掲載の「赤石山地の瀬戸川帯北部の地質と瀬戸川付加体の形成過程」に記載が在る。「182頁 図a:雨畑川と早川に囲まれた瀬戸川帯の地質図 183頁 図4b:安部川上流の瀬戸川帯地質図 186頁 3.3層序及び岩石記載 (1)雨畑川向斜西翼部:玄武岩は主として溶岩とハイアロクラスタイトから構成され・・・早川流域では熔岩が優勢,(2)雨畑川向斜東翼部:最下位の玄武岩は主として枕状及び塊状の熔岩と火山砕屑岩から,187頁 図6:瀬戸川帯の柱状図,194頁 7.瀬戸川帯に分布する玄武岩類,7.2.微量元素組成に基づく玄武岩の起源」。「月刊地球1985年第7巻第11号」にも関連文献有(有償):665頁 図2:安部川上流の地質図 667頁 図5:瀬戸川帯中の緑色岩塊を供給した海山の海溝での様子を示す想像図等が掲載されている。この付近らしい事をお聞きしたのだが・・・ もう少し下流の橋の下付近だととの話もある。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351821&l=1382015

露頭情報:No_201;焼津市坂本林嫂禅院上の林道

情報は「静岡地学 第91号」に掲載の「静岡県中部に分布する枕状溶岩」 場所的にはこの付近でしょうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345342&l=1381905

露頭情報:No_200;春野町大札山中腹

情報源は「静岡地学 第92号」に掲載された「枕状溶岩の調査」場所はどうやらこの付近らしい。 
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350645&l=1380253
この露頭については「飯田美術博物館」のHPに掲載の「南アルプスの山旅-地形・地質観察の旅-」に詳しい。改めてHPを確認したら、これは2001年に出版されている様ですね。知りませんでした。
この博物館には行った事が在るのだがその時は気が付かなった!飯田市美術博物館のHPアドレスは下記。
http://www.iida-museum.org/home.shtml
南アルプスの山旅は下記に目次が在ります。
http://www.iida-museum.org/user/nature/s-alps.htm
この付近の露頭については下記を参照して下さい。
http://www.iida-museum.org/user/nature/pics/sobatubu.htm

2011年9月12日月曜日

焼津市虚空蔵:No.037-35

前の画像と一部ダブってしまうが海蝕洞の部分を取り上げた。亀裂でバッサリと切られた状況に注目。溶岩といえども冷却節理が陸上溶岩よりはるかに多いので切られ方もシャープになってしまうようだ。

露頭情報:No_199;津南町結束付近

5万分の1地質図「苗場山の地質」に「Ⅲ.中新統 Ⅲ.1.結束層  硫黄川小赤沢には暗緑色の玄武岩枕状溶岩及びハイアロクラスタイトが分布するが、玄武岩は安山岩の上位と思われる」と記載が在り、前出の「秋山郷の地質案内」にも同様の記載が在る。枕状溶岩との確証は無いが、ハイアロクラスタイトが在れば枕状溶岩の存在を否定しきれないのでリストアップ。場所は下記付近を想定。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=365133&l=1383856

2011年9月11日日曜日

焼津市虚空蔵:No.037-34

海蝕洞の部分は幾つかの大きな亀裂が出来ていてそれが弱線となって海蝕洞が抉られたようですね。円弧状の亀裂面にもしっかりと枕状溶岩の断面が見えていますので、噴火の輪廻で出来た表面ではなく後から出来た亀裂の様です。
枕状溶岩を形作る様な緩やかな噴火が何度も何度も繰り返して積み重なってきたのが理解できます。

露頭情報:№_197;身延町大磯小磯

この露頭情報も「地学のガイド 山梨県」170-176頁には「地学のガイド 山梨県 図18-1:四尾連湖・六郷付近の案内図(C) 図18-4:三沢川沿いの案内図 図18-5:まくら状熔岩(写真)」が掲載されている。
場所はこの付近と思われます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352937&l=1383155
地層は御坂層群高萩累層。岩質は多孔質玄武岩だそうです。この付近一帯が玄武岩とその砕屑岩で、北側からの小さな渓流に少し入った場所に枕状溶岩が在るようです。この一帯は枕状溶岩が多い地域ですね。
この付近は「南部フォッサマグナにおける海洋性島弧多重衝突テクトニクスの地質学的検証」なども参考資料になるでしょうか。

露頭情報:No_198;中富町峡南橋付近

資料は「地学のガイド 山梨県」だが詳細は中々判らない。現地に足を運んだがそれらしい露頭が見えないのでその後も参考資料を探していたら、鉱物収集の記録から露頭位置が少しずれていたらしい事に気付いたが、その後機会が無く残念ながら確認出来て居ない。
修正した位置は下記。但し、両側を川に挟まれているので私有地を通らずに行けるか?どうかな?鱗硅石やセラドン石が取れるらしい。と言う事はメノウなども採集できるでしょうね。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352900&l=1382718

露頭情報:No_196;三つ峠・達磨石

「地学のガイド 山梨県」に掲載されていた情報ですが詳細は不明です。此処には「達磨石の石碑付近から地形が急に険しくなっています。地質に関心の有る人なら誰でも「断層でもあるのかな」と思うほど大きく変化しています。此処から上は川口累層で、三つ峠山頂まで続きます。安山岩~玄武岩質の角礫凝灰岩が主で所々で角礫は大きくなり、噴火の激しさを物語っています。又、地層の厚さが700m以上もあり、登山する事によりその火成活動のエネルギーの大きさが実感として判ります。この地層には、枕状溶岩流や、ガラス質のきれいな緑色凝灰岩もみられます。」と書かれています。
従って、達磨石付近に枕状溶岩が在ると判断した次第で、達磨石そのものが枕状溶岩か否か?は不明です。場所は下記を参照下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353222&l=1384916
尚、この付近の地質と枕状溶岩の存在についての資料を他には入手していないが、山梨県環境科学研究所の2007年の研究報告に含まれる「富士山の基盤の地質と地史」には、三ツ峠付近の地質に触れています。この資料はネットで入手可能です。この山の山行記録が沢山あるので、その中の画像を調べてみたが、一枚にそれらしき画像が在るが画像が小さすぎて判定出来ない。少なくとも「達磨石」は枕状溶岩ではなさそうです。