2011年10月1日土曜日

露頭情報:No_246;神流町東御荷鉾山~投石峠・林道沿

最初に知ったのは、どんな資料か判らなくなってしまったけれど、場所は御荷鉾変成岩で有名な東西御荷鉾山。神流川沿いの万場高校付近の露頭と比較観察するには良い現場。但し、堆積面が垂直に向いているので判別し難い。
日本火山の会のOff会の記録をご覧下さい。
http://kazan-net.jp/off/0708mikabooff/0708mikabooff.html
神流町のHPにも簡単な記載があります。県の調査で東南東へ1.5kmに及ぶ範囲の山側の法面がこの場所。
http://www.town.kanna.gunma.jp/home/local/bunkazai/19.html
私のブログでは2009年10月20日から万場高校付近を、30日からこの露頭をご案内しています。火山の会のOff会の折に撮影したものです。場所はこの付近、カーブの場所なので車に注意が必要。誰もいないと思ってか結構な速度で走ってくる。他にも露頭は多くあるようなのでこの林道や登山道を歩く時はぜひどうぞ!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=360851&l=1385549

露頭情報:No_247;片品村戸倉

崖の斜面が急すぎて危険なのでお勧め出来ないけれど一応ご案内。上流のダム付近からボートで下る事が出来れば観察には良いだろうが、アマチュアには無理でしょう。
出典は「片品帯、戸倉オフィオライト岩体」。この「134頁:第1図;戸倉オフィオライト岩体地質図,137頁:第3図;片品川 戸倉-戸倉ダムルートマップ」が記載されてる。この附近の森林・渓谷に入域する場合は尾瀬林業との関係に注意!類似文献に「上越帯,戸倉オフィオライトの変形構造-特に玄武岩質岩と泥質岩の混在様式について」もあります。最初の文献はネットでは入手出来なかったので、地質調査総合センターの3階図書室で閲覧した。もう一つはネットで入手可能です。鳩待峠へのバス乗換場所付近にも在る筈なのだが、河床に下る道は立ち入り禁止だったので民家にお願いして河床まで下ってみた。場所はこの付近から更に上流側。ルートマップを参照下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=365013&l=1391447
2009年11月5日から数枚の画像があります。

露頭情報:No_245;石垣島吹通川

出典は 1/50,000 地質図「石垣島東北部地域の地質」。この「5頁 第2.1図 石垣島東北部図幅地域の地質概略図,6頁 第2.2図 石垣島東北部図幅地域の地質統括図,35頁 第4.12図 吹通川流域の野底層ルートマップ」などが記載されている。
2004年の地質ニュース598号の68-71頁に、この「5万分の1地質図幅「石垣島東北部」の解説が掲載されています。この中にも枕状溶岩の情報が記載されていますのでご参照ください。地質ニュースの検索方法は前にもこのブログの何処かで書いていますが、この記事は「石垣島東北部地質」をキーワードにして検索すれば先頭で出て来る筈です。場所はこの付近でしょう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=242903&l=1241414

この頁のインデックスは消去しました。情報はトップ頁で県別にチェックできる様整備中です。

2011年9月30日金曜日

露頭情報:No_243;綾部市梅迫東方中谷池付近

出典は 1/50,000 「綾部地域の地質」。此処に「夜久野コンプレックス 斑レイ岩ユニット南側の玄武岩・頁岩ユニット,14頁 第8図 玄武岩・頁岩ユニットのルートマップ(玄武岩溶岩・玄武岩火山性砕屑岩の記載)斑レイ岩ユニットとの境界露頭は欠如している」と記載されている。露頭位置は下記。駅からの距離は近いが露頭条件はどうだろうか?雑草が無ければルートマップが在るので捜索はやりやすい雰囲気。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352046&l=1351937

露頭情報:No_244;京丹波町仏主(ほどす)

出典は 1/50,000 地質図の「綾部地域の地質」。此処に「Ⅴ.4.1. Ⅰ型地層群 55頁 第48図:和知コンプレックス広瀬砂岩スラブのルートマップ(和知町仏主北方,ルート22);同ルートでは見掛けの下位から、枕状構造が発達する玄武岩溶岩,高角北傾斜の断層で境されてその上に層状チャート」と記載。「和知コンプレックス」は、緑色岩スラブ:知和町の上和知川から三和町の川合を経て三和町菟原まで本図幅全域に追跡できる。主に玄武岩溶岩からなるが三和町大身から菟原に掛けては玄武岩火山砕屑岩が卓越」するらしい。
第48図を参照すれば十分露頭にアクセス出来そう。場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352003&l=1352754

露頭情報:No_242;枕状溶岩ではない「亀甲石」上野村堂所

全く成因が異なる「亀甲石」なのだが、時々「枕状溶岩」を「亀甲石」と呼ぶケースがあるので、念の為リスト入りさせた。石灰質ののジュールである。現地では乱掘されて殆ど見る事も出来ないらしい。群馬県立自然史博物館には実物が展示されている。
産地は異なるが(確か屋久島産)深田地質研究所の講堂手前のロビーに展示されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=360521&l=1384331

2011年9月29日木曜日

焼津市虚空蔵:No.037-41

多分別の放射状節理だと思うのだが・・・
これは、ハンマー付近の斑晶の流れから見て、枕状溶岩とは言えない様ですね。
今日の画像をUPしていたら、久し振りに編集中にコメントが出て、この無料のブログ(もう一つの岩と土を含めて)の許容されている容量は1024MBなのだが、これまでに497MB(48%)を使用しているらしい。後1年程度は金を掛けずに発信を続ける事が出来そうです。
下記のもう一つのブログでは現在岡山県の代表的花崗岩石材の「万成石」の特集を継続中です。

露頭情報No_241;福知山市夜久野千原西谷川

出典は1/50,000 地質図「福知山地域の地質」此処は近くまで行ったのだが、この日のタイムスケジュールをミスっているのに気づき、午後の知人との約束を守るために残念ながら通過した。地質図には「Ⅲ.舞鶴帯 Ⅲ.2. 夜久野コンプレックス,Ⅲ2.2.玄武岩・頁岩ユニット,13頁 第1表 夜久野コンプレックス構成鉱物の化学組成,16頁 第9図 玄武岩・頁岩ユニットのルートマップA」などが記載されている。地形図では「西谷川」が特定出来なかった!第9図のルートマップの川の流れ方向と橋の渡河方向からこの位置を推定した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351821&l=1350102

露頭情報:No_240;福知山市猪崎泉谷(さぶだに)

出典は 1/50,000 地質図「福知山地域の地質」。此処に「Ⅲ.舞鶴帯 Ⅲ.2. 夜久野コンプレックス Ⅲ.2.2.玄武岩・頁岩ユニット 13頁 第1表 夜久野コンプレックス構成鉱物の化学組成,17頁 第11図 玄武岩・頁岩ユニットを構成する枕状溶岩(福知山市泉谷から東に入る谷沿い),第12図 玄武岩と頁岩の接触部の露頭写真」等が記載されている。場所は「福知山市字猪崎泉谷(さぶたに)東に入る谷沿い」岩質は「玄武岩(Sb:玄武岩及びドレライト),古生代二畳紀夜久野南帯:夜久野コンプレックス玄武岩ユニット」
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351821&l=1350102

露頭情報:No_239;京北芹生町灰屋川河床

出典は 1/50,000 地質図「京都西北部の地質」。此処に「Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ.3.2. 灰屋ユニット,14頁 第7図 灰屋ユニットの緑色岩類中の枕状溶岩の産状矢印は上方への岩相変化を示す溶岩流の1ユニットを示す」とある。第6図「灰屋ユニットと雲ヶ畑ユニットの緑色岩類の分布」から露頭位置を推定。「枕状団塊の径が下位から上位に向かって小さくなり最上位にハイアロクラスタイトが来ると言うセッションを持つ」推定露頭位置は下記。この府道は通過したが河床は見る事が出来なかった。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350959&l=1354429
尚、第7図は「灰屋ユニットの緑色岩類中の枕状溶岩の産状」を示すスケッチです。1/25,000 地形図は図郭の境界線が示されなくなってチョット不便になりましたね。同じ地質図に示されている第8図は「灰屋ユニットの緑色岩類の産状スケッチ」,第9図は「灰屋ユニットの緑色岩類の溶岩層頂部のスケッチ」であり、その位置は第6図に示されています。何れも桂川水系の大堰川。これについては別の整理番号で触れています。

露頭情報:No_238;篠山町安口(はだかす)

兵庫県立人と自然の博物館HPに此処で採集されたと思われる枕状溶岩の画像が在ったのですが、現在は見る事が出来なくなってしまいました。参考資料は 1/50,000地質図「園部地域の地質」の10-19頁,第7図は「Ⅱ型地層群ユニット未対比層中の枕状溶岩(篠山町安口)」です。地質学雑誌第99巻第1号29-38頁(1993)には「兵庫県篠山地域の下部白亜系篠山層群の層序と構造」が掲載されています。残念ながら位置情報は無いので下記付近を中心として広い範囲を捜索するしかなさそうです。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350421&l=1352135

2011年9月28日水曜日

焼津市虚空蔵:No.037-40

枕状溶岩の堆積の中に、時たま見掛けられる放射状の冷却節理が広がっている例。大部分の枕状溶岩では放射状節理は外側の一定の範囲に留まっていて中心部まではつながらない。外側の「殻」の部分が固まってしまうと放熱量が減少し、内部はまだ流動性を保っているケースも想定されるので、冷却節理が中心部まで伸びる事が出来ないのだろうと思う。

露頭情報:No_237;滑川市東福寺早月川右岸

現時点では唯一の富山県内の露頭情報。「北陸の自然をたずねて」の199-203頁に、①入会橋のハイアロクラスタイト,②箕輪の放射状節理,⑦火山弾・水中火砕流(角川ダムそばの採石場)などが記載されている。
枕状溶岩の堆積は観察出来ない可能性が高い。場所は入会橋が 

露頭情報:No_235;寿都町山中海岸

出典は北海道立地質研究所から公開されている「寿都地域の地質」。Ⅴ 新第三系 Ⅴ.3.寿都層, 11頁 第1図:ピローブレッチャ 第2図:ピローブレッチャ中のピローの破片,12頁 第3図:ガラス質火山礫凝灰岩,13頁 第4図:水中火山岩類(模式図),18頁 第5図:ハイアロクラスタイト中の”にせピロー”(永豊層安山岩質火砕岩層,寿都半島弁慶岬附近)等の記載がる。
場所的には「寿都郡寿都(すっつ)町山中海岸・滝ノ潤川河口附近(西?)、弁慶岬から樽岸にかけての寿都半島東部地域に広く分布」とあり、地層は「寿都層下部安山岩質火砕岩層 or 空知-エゾ帯・未分離日高層」
北海道立地質研究所から発行され現在ネットでも閲覧可能な地質図は調査年代が古いので、現在もそのままに露頭が残っているとは限らないが貴重な資料です。
下記で閲覧出来ます。
http://www.gsh.pref.hokkaido.jp/geology_map/index.html
露頭位置は下記付近を想定。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424828&l=1401232
参考文献としては地質学雑誌第90巻第6号の「西南北海道寿都半島における新第三系と火山活動」と同じく第92巻第2号に掲載された「西南北海道寿都半島の第三紀火山岩類」同一の著者である。
関係HPとしては「渡島半島の自然を訪ねて」から寿都町を見て頂ければメニュー「海底火山の大噴火」が在ります。北海道大学のHPに在ったのだが独立したようですね。
http://nature.blue.coocan.jp/suttuindex.htm

2011年9月27日火曜日

露頭情報:No_234;四万十町志和

高知県のHPにある「土佐の自然 No_86 窪川町」に記載が在る。「土佐の自然」のアドレスは http://www.pref.kochi.lg.jp/~junkan/tosa/
「窪川町の地形と地質」は下記にあります。
http://www.pref.kochi.lg.jp/~junkan/tosa/frame0300.htm
最後の頁に「④興津メランジェ」として「興津峠付近を通る小鶴津断層より南側には、興津メランジェとよばれる特異な岩層が分布している。メランジェとは、多様な岩石が混じり合った岩体をさす用語である。台所で使うメレンゲのことで、「混じり合う」の意味のフランス語に由来している。細かく砕けた泥岩層の中に、岩石種も大きさも雑多な岩片、例えばチャートや玄武岩・石灰岩・凝灰岩などが含まれていて、その中の化石の時代を比べるとチャート・石灰岩などのほうが、周りの泥岩層よりも古いという共通した特徴がある。 このことは、メランジェのできかたを物語るもので、海洋底をつくるプレートが、海溝に沈み込むときに、遠洋性の細粒堆積物質と陸源性粗粒砕屑物質とが混じりあってできるのではと考えられている。」と書かれている。具体的な枕状溶岩についての記述は無いが、「興津メランジェ」には枕状溶岩の露頭が有るので、念の為この場所も記録に入れた。
興津峠は下記
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=133.190639&latitude=33.187058
興津海岸はこの付近が有名
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=331317&l=1331449
文献としては日本地質学会(1999)での論旨「現地性緑色岩含有層に伴われる赤色頁岩の起源について:後期白亜紀牟岐累層を例として」がある。

露頭情報:No_233;芸西村手結海岸


高知県から発行されていた「土佐の自然」に掲載されている露頭。これは「土佐の自然」を検索し、バックナンバーをチェックしてご覧下さい。No_64が芸西村。下記のHPで閲覧を!
http://www.pref.kochi.lg.jp/~junkan/tosa/
表紙に掲載された画像が「芸西村西分漁港周辺」と「堤防眼下の枕状溶岩と琴ヶ浜の遠望」。更に、2-4頁に甲藤次郎氏が『「手結住吉県立自然公園」礼賛-特に芸西村の“住吉海岸”の地質から』を寄稿しておられる。
地質学雑誌 第112巻 補遺 41-53頁(2006)に、「室戸岬,菜生コンプレックスのメランジェと岩脈」と題する見学案内書が掲載されているので御利用下さい。オプション設定だが“Stop 7”がこの露頭。勿論、ネットで入手可能です。

画像は“F”氏に提供頂いた。近くには、佐喜浜のNo_329露頭や、芸西村老人ホーム附近海岸露頭 No_147等もある。

2011年9月26日月曜日

焼津市虚空蔵:No.037-39

同じ海蝕洞の風景も防波堤の先端付近から撮影した場合と、防波堤の根元の付近から撮影した場合では見えて来るものがかなり違います。

露頭情報:No_232;中富良野奈江採石場

出典は同様に「空知の自然を歩く」。このⅤ.空知中部・東部 5.富良野-狩勝峠 <空知川をさかのぼる> この174-177頁を参照。
①奈江砕石場の項に「富良野市街地から国道38号線を滝川方向へ進みます。3.7KMで富良野大橋を渡り、更に6LM行くと右側に小さな谷、奈江川が見えてきます。奈江砕石場を見学するときには必ず現地事務所の許可を受けて下さい。この砕石場の大きな露頭は、上流側から順に、輝緑岩と凝灰岩を主体とする岩体であって、枕状溶岩や粘板岩を伴うもの、塊状の輝緑岩の岩体、緑色チャートを主体とする地層などが分布しています。全体が75°前後下流に傾斜していますから上流の岩石が古い事になります。これらの岩石はジュラ紀後半~白亜紀前半の空知層群の地層です。」と書かれています。操業中の採石場なので、現場にあらかじめ連絡して許可を頂く必要があります。場所は下記。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=432508&l=1422144
尚、北理研地学部会の頁にこの露頭の案内が在った筈だが、何故か文字化けして読めないので現状が判らない。下記を参照してみてく下さい。
http://www.geocities.jp/hokurikenchigaku/

露頭情報:No_231;富良野町金山ダム

出典は前の露頭情報と同様「空知の自然を歩く」。Ⅳ.空知中部・東部 5.富良野-狩勝峠⑤ 夕張山地が見える金山ダムの項にこの露頭について書かれている。178-11頁。5.富良野-狩勝峠(空知川をさかのぼる) ⑤夕張山地が見える金山ダム
金山市街地から国道237号線を離れ,空知川の上流方向へ進むと,2kmほどで金山ダムのえん堤が見えてきます。さらにゆるやかな登り坂を進むと,右側に金山ダムの展望台入口があります。
入口から200mほど入ると,眼下に金山ダムの全容を見ることができます。金山ダムは中空重力式のコンクリートダムで,空知川流域の総合開発のために昭和42年(1967)に建設されました(p.49参照)。えん堤付近の岩盤は,空知層群下部のトマム輝緑凝灰岩層とよばれる風化・侵食に強い岩石で,この岩石が分布するところでは,空知川が深い峡谷をつくります。谷幅が狭く,硬い岩石でできている場所が,ダムを築造するための好条件といえます。ダムを見おろすこの高台をさらに進むと,左側に大きな露頭があります。この露頭は,輝緑岩を主体とする岩石からできていて,部分的に石英や方解石の細脈と薄い粘板岩や凝灰質岩をはさんでいます。輝緑岩は破砕岩片の集合体(火砕岩)で,一部に,放射状の節理が発達した枕状溶岩も見られます。ダム展望台から,西の方向をながめてみましょう。夕張岳・鉢盛山・芦別岳などタ張山地の主峰と,それらを連ねる稜線が明瞭に観察できます。図36は夕張山地の概形を示す断面図(帯状平行投影断面図)です。夕張山地を東側上空からながめた図と考えれぱよいでしょう。
従って露頭位置は下記と考えて良さそうです。枕状溶岩が多い場所は、台風15号やその前の集中豪雨で大きな被害を受けた奈良県の十津川村や高知県の佐那河内の様に地すべりや山崩れが起こり易い地質と思っていましたが、結構頑丈な地質もあるのですね。

露頭情報:No_230;旭川市江丹別峠付近

「空知の自然を歩く」から露頭情報を3か所。最初は江丹別峠。この書籍の10-19頁を参照して下さい。11頁に露頭付近のスケッチがあります。東西が間隔的に逆に書かれているのが難点。露頭場所は地点⑧だが、解説としては地点⑦と⑧が継続しているので全文を引用すると「⑦縁色片岩と黒色片岩:峠からくだりのルート(江丹別への道)は,露頭が比較的連続し,さまざまの地質現象が見られます。⑦地点では緑色や淡緑色,黒色の剥離性に富む片岩類が見られます。峠から1kmあたりからは,それが互層したり,褶曲したりしているのがよくわかります。緑色のものは緑色片岩といい,緑泥石や角閃石を主とした片岩で,塩基性(珪酸分の少ない)の凝灰岩を原岩としてできた変成岩です。黒色のものは黒色片岩(または千枚岩)といい,絹雲母や石英・斜長石を主とし,泥岩を原岩としてできた変成岩です。淡縁色の岩石は緑色片岩で,凝灰岩と泥岩の入り混じった岩質を原岩とした片岩です。緑色片岩や黒色片岩が互層していることは,復原してみると,泥質岩が堆積する浅海の環境で,海底火山活動がくり返しくり返しおこなわれていたことを示しています。この道路沿いに,白色や赤色のチャート(珪岩)・枕状溶岩・火山角礫岩などの弱い変成作用をうけた岩石が見られます。これらも海底火山活動の一つの証拠です。
⑧海底火山活動の証拠:もう少し道路をさがってみましょう。峠から3.4kmの⑧地点では,⑦地点の片岩とまったく異なり,片状や剥離性のほとんど見られない,塊状の火山岩が露出しています。表面に赤褐色の褐鉄鉱ができているので,枕状の形態がわかります。また,ところどころに直径数十cm~1mのものもあり,よく見ると発泡組織があります。これは枕状溶岩といい,海底火山活動があったことを示す証拠となります。岩質は輝緑岩質です。なおよく観察すると,図15のように,この塊状の溶岩が部分的に片状化し,しだいに縁色片岩に移り変わっていくようすを見ることができます。場所はこの付近を想定したが如何だろうか?何れにせよこの露頭と以下の231,232 の露頭情報は「空知の自然を歩く」をじっくり参照して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=435449&l=1421209

2011年9月25日日曜日

露頭情報:No_228:貴船神社鼓ヶ岩:転石

場所柄、枕状溶岩が存在してもおかしくは無いのだけれど、本物かどうか判らない転石。以前、「ドライブ関西」と言うこれはパンフレットだったろうか?その中の「地学の旅 国道1号線 13頁 貴船と芹生-枕状熔岩の項に「2億数千万年前赤道付近の海底で・・・「つつみヶ岩」もこうして出来ました。枕状熔岩は芹生峠附近でも見られます。」と書かれていた。
芹生峠の露頭観察の後貴船に抜けたので、観察予定であったが川の流れの上で頂く「川床料理」と言いましたか?の料理人気か?貴船に細い坂道を下りきった途端に余りの混雑で駐車出来ず観察は断念している。鞍馬寺に枕状溶岩が在り、芹生にもあるので、とは思うが、拝見した画像からは俄かには信じられないのだが、念の為にシルトに収録した。鞍馬寺の枕状溶岩は2009年12月29日からのご案内しています。
場所は此処らしい。鞍馬山からの転石だとしたら場所的には特別問題はなさそう。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350739&l=1354553