2011年12月10日土曜日

露頭情報:No.350;神流町小平地区の河床

譲原地すべり資料館に小粒の枕状溶岩の断面を示す標本が展示されている。
この資料館には他にも附近の緑色岩のボーリング資料が保存されている。神流川を遡るには丁度良い休息場ともなるので、見学をお勧めする。膨大なボーリングサンプルを見るだけでも価値が
る。


資料館は、下記です。小生が見学した時期には、常駐職員が居られましたが、現在は予約をしないと見学出来ない様ですね。ご注意下さい!
露頭と目される場所は

露頭情報:No.349;久慈郡大子町袋田の滝周辺

水中自破砕溶岩が中心だが、茨城自然史博物館の展示(抽斗部)にこの様な説明があるのだが、露頭情報をご教示頂けたらとメールでお願いしたのだが確か回答を頂けなかったので、4月に招待券を頂いて居たので出掛けた時にその抽斗の展示品を撮影させて頂いた。
茨城の自然をたずねてには、直接的記述は無いが、「茨城の自然をたずねて: 184頁 21.海底火山の断面を見る(男体山)  185頁 第21-1図:西金・上小川・袋田周辺案内図  189頁 第21-3図:袋田の滝案内図 21-2.海底火山の断面を見る  191頁 3.なぜそこに海底火山があったのか」等の記事がある。ピロープレッチャは自然観察路を歩けば容易に出会える。
久野久先生のフィールドノートにも画像が貼られている。参考文献としては、地質ニュース第464号に「陸弧火山活動から島弧火山活動へ」が、ネットで入手可能。
このブログでは2010年1月6-16日に関連画像を掲載している。下の方にスクロールして「茨城、露頭画像」をクリックして下さい。
尚、招待券は隕石展に関連して、つくば隕石の目撃情報をお送りして頂いたもの。隕石落下当時は茨城県取手市に住んでいたのです。

露頭情報:No348;三次市作木町下作木

出典は産総研の地調月報第41巻第12号に掲載された「中国地方,江の川中流域に分布する羽須美層の石炭紀珊瑚化石と玄武岩」 この中に、ルートマップ:第5図A 赤名地域の地質: 3頁 第2図;山陰地方中部地域の地質概略図 4頁第3図;赤名図幅地域の地質総括図 5頁台4図;赤名図幅地域および周辺の地質概略図 9頁第5図;羽須美層および周辺地域の地質図 等が在るので参照の事。
農道天楽-高丸線に、玄武岩・石灰岩・チャート・頁岩等の露頭が存在する。地質時代は、石炭紀・羽須美層 (Ⅲ.古生界 Ⅲ.1.羽須美層   石炭系~二畳系)との事。
10頁に「玄武岩は溶岩と火砕岩からなり、いずれも灰色ないし濃緑色を呈する。玄武岩溶岩の大部分は塊状無構造である。玄武岩の一部は気泡に富み、まれには枕状の部分がある。」と書かれている。
場所は

露頭情報:No.347;雲南市大東中屋

出典は「松江地域の地質」。Ⅴ.2. 成相寺層および川合層、久利層。雲南市大東町中屋、赤川本流の北側の沢に入る林道脇 水冷火砕岩・ジグゾーパズル状クラックとあるので、枕状溶岩の露頭ではないが、水冷火砕岩があれば、枕状溶岩だって存在する可能性が無い訳では無い!などと念の為リストアップ。
場所はこの付近だろうか?もう少し奥かもしれない。

2011年12月9日金曜日

露頭情報:No.346;松江市白鹿山

出典は松江地域の地質。この「Ⅴ.2. 成相寺層および川合層、久利層」の項に、写真:36頁 第20図「成相寺層流紋岩ローブ 柱状節理に直行する板状節理の分布から右上隅に向かって突き出るローブ状の形態をうかがう事が出来る。露頭の高さは20m」とある。双眼鏡を持参する必要がありそうですね。座標は白鹿山山頂(150m)

露頭情報:No.345;松江市佐草町大沢

出典は「松江地域の地質」この55頁からに「Ⅴ.3.2. 大森層 56頁 第16表:大森層火山岩の化学組成 57頁 第37図:大森層のデイサイト熔岩とそれに重なる礫岩と安山岩熔岩」等が示されている。
松江市佐草町大沢から大庭町神魂(かもす)神社南方の道路脇。この付近は前回この付近を走破した際に取りこぼしてしまった残念な場所。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352514&l=1330454
図は松江地域の地質解説書に掲載されたこの地域の枕状溶岩露頭状況図

露頭情報:No.344;松江市東津田町:失われた露頭

出典は「松江地域の地質」。宅地造成中に現れた露頭を観察した記録だが、現在は工事により削剥されて見る事が出来ないらしいが参考用。
資料の66頁に「Ⅴ.5.松江層  第1表:松江地域の地質総括表  68頁 第22表:松江層アルカリ玄武岩及び粗面安山岩の化学組成 70頁 第42図:松江層の玄武岩水冷岩松江市西津田町の住宅団地 パークヒル西津田内(団地造成中の写真)」等。
松江市東津田町~西津田町付近となる。或いはもう少し広い地位に分布していて、別の工事などで露頭となる事も有るのだろうか? 場所は

2011年12月8日木曜日

露頭情報:No.343;大津市葛川坂下町足尾谷上流

出典は、北小松地域の地質。露頭近くにはチャートと石灰岩の互層となった地域が在った様です。
18頁には図8 枕状溶岩・砥石型珪質頁岩の岩相 があります。枕状溶岩は外周が余り円弧とは言えない状態ですが、発砲構造が発達している(佐々江コンプレックス)と書かれています。
場所的にはこの付近なのでしょうか?100頁の「北小松地域の露頭・放散虫化石産出地点の位置図」の真ん中より右下側辺りに 第8図a があります。
此処は特に参考資料が殆ど無い場所です。

露頭情報:No.342;二日市市吉和地区

出典は「津田地域の地質」.このⅡ.1.西部ブロックの吉和層群の項に、写真:14頁 第8図 中国地方の緑色岩類(下図)
 405頁:広島・山口・島根県境部の吉和地区でも緑色岩類は・・中部二畳系に属する事は明らか。等の記載が有ります。
吉和地区八郎川沿い林道三坂八郎線奥・小川線奥等が併せて記載されており、中にはシート状溶岩層も存在する様です。場所はこの付近を想定しています。
参考文献としては、地質学雑誌第85巻第7号401-412頁(1979)に「中国地方の緑色岩類」が掲載されています。これはネット検索で閲覧可能です。405頁の第7項に吉和(よしわ)地区の記載が有ります。

露頭情報:No.341;東近江市政所町

出典は「御在所岳地域の地質」。この16頁 Ⅲ.2.1.霊仙山層に「彦根東部の霊仙山石灰岩層を改称 6頁 第1表:御在所岳図幅地域の地質総括図  17頁 第11図:霊仙山層の枕状溶岩の産状(永源寺町藤川谷)枕の形態から正順位である事が判る。」等の記載が有ります。
東近江市政所町藤川谷付近:他に甲津畑南東・渋川上流など詳細不明。場所は沢登りの技術が要求されそう。
傍に少々不思議な「日本コバ」と言う名前の山(標高934m)が有ります。
この山の渓流屋さんの登山記録に興味深いものがありますが、画像が小さすぎて確認できません。例えば下記などを参照してみて下さい。
「日本コバ」は石灰岩の山なので、下部層に緑色岩・枕状溶岩が存在するのは実に自然の成り行きなのです。

2011年12月7日水曜日

露頭情報:No.340;多賀町犬上ダム下流

出典は「彦根東部地域の地質」。このⅢ.1. 二畳系 北鈴鹿層群 大君ヶ畑層 霊仙山石灰岩層に、「7頁 第2表:彦根東部地域の古生層の対比表 9頁 第3図:萱原附近で見られる枕状溶岩露頭 第4図:萱原附近で見られる塩基性凝灰岩中の砂岩岩塊。」等が記載されている。
場所はこの付近を想定。

露頭情報;No.339:福井県丹生郡越前町高佐付近

出典は「福井県の優れた自然DB」越前町の古期岩石を抜粋引用すると「南条山地には緑色岩が広く分布するが,その一部と思われるものが上記の地点のすぐ北側に露出している.枕状溶岩であり,低度の変成作用を受けている.嶺北最西端の緑色岩であり,南条山地,丹生山地,および甲楽城断層との関係を知る上で重要な露頭である.露頭では,薄緑ないし緑色の,棒状あるいは枕状の,岩石が集まったように見える.玄武岩ないし安山岩.地質年代ははっきりしないが,南条山地や丹波帯に発達する同様な岩石は石炭紀ないし二畳紀と考えられているので,この地点の枕状溶岩も同年代(2 ~3 億年前)であろう.」と記載されている。
福井県の優れた自然データベースの地形地質に関する情報(204件)の目次は
第125番目のこの地域の項目は
従って地形図ではこの付近だが、枕状溶岩の位置は少しずれていると思われる。これよりやや北側を探してみる事となる。以前この南側は走ったのだが、時間の都合で此処は飛ばしてしまった!今思うと残念でならないですね。露頭を歩く時は時間の余裕が必要ですね。

2011年12月6日火曜日

露頭情報:No.338;松江市北浦古浦ヶ鼻

鉱物採集系のHPで見付けたものなので、確度は?だが、鉱物の産状から言って間違いない様だし、地域的にも確率は高いと思われる。少なくとも凝灰角礫岩は在りそうなので一応ピックアップした。場所は

露頭情報:No.337;北海道中川郡豊頃町

出典は「忠類地域の地質」Ⅲ.1.豊頃層(先新第三系)の項。この解説書はネットで閲覧可能。
露頭位置は判然としないがこの付近を想定している。
中川郡豊頃町 牛首別川支流大川の上流地域。北の「小川」南の「生花苗川」に囲まれた地域。先新第三系・豊頃層  

露頭情報:No.336;いわき市入遠野 官沢

何度か通って探しあぐねて居たが、前項のうぐいす谷温泉の枕状溶岩を「砂岩のタマネギ状風化」と指摘した専門家が、この露頭をあっさり探し出して下さった。官沢バス停付近を歩き回っていたが、ほんの少しだけ南に下った場所から東側を見るとその露頭が在るらしい。
上記の場所から一つ小さな谷筋を気持ち入るか?「越台」と書かれた辺りらしい。何れ写真を撮りに行くぞ! 関連資料は結構沢山ある。
地質学雑誌第80巻第7号(1974)に掲載された「阿武隈山地太平洋側の中新世枕状溶岩」
地質ニュース第194号(1970)の所内第16回写真コンクール入選作
下記資料には直接的記述は無いけれど参考用。
地質ニュース464号(1993)「陸弧火山活動から島弧火山活動へ 東日本弧第三紀火山活動の時間変遷」
地質調査研究報告第56巻(2005)「常磐地域及びその周辺の第三系の地質と年代層序」 等がネットで入手出来る。
このブログでは、いわきの博物館の画像や、探しあぐねた時の記録を下記に置いています。

2011年12月5日月曜日

露頭情報:No.335;北茨城市磯原町鶯谷

出典はある旅の記録。場所は旅館の駐車場。ある地質の専門家からこれは「砂岩のタマネギ状風化」だと指摘を受けたが、その専門家殿と小生とは見た場所が異なるらしい。上の画像の部分をその専門家殿はご覧になっていないとの事。同一露頭ながら外側だけ観察して判断された方と、私有地なのでとてもハンマーを振るうわけにはいかないが、この様な断面を観察しての判断を同一レベルで議論出来ない。メールにて意見交換をさせて頂いたが、小生には頷けないのでこのまま登録を維持する。他にもこの露頭画像は在るので「茨城、露頭画像」からご覧頂ければ幸い。
湯長谷層群本谷(ほんや)層石森山凝灰角礫岩層と同時期か?
直接的な文献資料は無いが、下記を参考とした。
地質調査研究報告第56巻(2005)「常磐地域及びその周辺の第三系の地質と年代層序」
地質学雑誌第59巻(1952)「常磐炭田における炭層堆積状態の研究(その1) 茨城県磯原町附近」
地質ニュース第464号(1993)「陸弧火山活動から島弧火山活動へ 東日本弧第三紀火山活動の時間変遷」。

露頭情報:No.334;男鹿市北浦入道崎

出典は「日本応用地質学会東北支部」HP。2007年現地見学会報告。
下記 英文資料には熔岩の分布状況についての詳細図が掲載されているが進入経路については不明。かぶき岩については「みちなき道をやぶ漕ぎ20分!」と書かれたものもある。
「地質調査研究報告」2008年59巻5/6号の表紙画像はこの露頭のもので、下記二つの論文が掲載されています。
“Late Eocene shoreline volcanism along the continental margin: the volcanic succession at Kabuki Iwa, Oga Peninsula, NE Japan (大陸縁辺の後期始新世火山活動:東北日本男鹿半島,かぶき岩の火山岩相)”
東北日本,男鹿半島門前層層序の再検討。
表紙とその説明は
位置情報は上記文献を参照して下さい。
尚、関連情報として、「火山 第2集 第32巻(1987) 第4号には口絵写真解説ですが、「男鹿半島の下部グリンタフ火山岩層と寒風火山」の記事があります。

露頭情報:No.333;空知川に架かる平和橋北側

出典は地震調査研究推進本部HPにある、「富良野断層帯に関する調査成果報告書」或いは「東京大学北海道演習林地域に分布する中世界空知層群および蝦夷層群の層序と地質(後者はpdf DL可能)
山部東方空知川に掛かる平和橋の北側露頭:布部採石場で、岩相は玄武岩質枕状溶岩・ドレライトを主体とし稀に白色珪質泥岩、赤色泥岩層を含む」空知層群 小黒瀬層

2011年12月4日日曜日

露頭情報:No.332;八代市泉町下岳周辺林道

出典は地質調査研究報告第57巻第5/6号(2006)に掲載された「九州中部熊本県八代市和泉町の黒瀬川帯蛇紋岩メランジェ中の含ヒスイ輝石変斑レイ岩」
文献の「172頁 第2図:ルートマップ地点:C」が露頭位置。次頁写真:小田尾ユニットの玄武岩類と同じに見える(171頁)従って露頭位置は下記。173頁の図2Cでは明瞭な枕状溶岩の形状を示している。
地質調査研究報告は下記からバックナンバーを閲覧できます。

露頭情報:No.331;沙流郡日高町三岩四ノ沢南の林道

出典は「空知-エゾ帯の蛇紋岩に囲まれた”未分離日高累層群”」と言う2000年の論文と、中心的著者がほぼ同じ「神居古譚帯中の雁皮山コンプレックスは周辺地質帯と類縁性をもつか?」と言う論文。
「雁皮山コンプレックス」に所属する緑色岩の研究論文。前者の「図2岩内川上流域の地質図」に、当該緑色岩の位置が示されている。露頭位置は大体この付近だろうか?
論文はネットで検索して下さい。

露頭情報:No.329;室戸市佐喜浜町大山

出典は地質学雑誌に掲載された「室戸岬,菜生コンプレックスのメランジェと岩脈」第112巻 補遺(2004)
此処には「44頁 第3図:佐喜浜メランジェ(Stop 6),手結メランジェ (Stop 7)の見学地点位置図  49頁 Stop 6 採石場跡地の大露頭には,下位の厚さ10m以上あり逆転していない玄武岩枕状溶岩と上位の厚さ18mのチャートからなる巨大岩体がD2断層で切断されてはいるが,砂岩泥岩基質中に認められる。」と書かれている。採石場なので、現在も露頭が残存しているか、定かでは無い。
場所は下記と思われる。
地質学雑誌のこの論文は下記から閲覧できます。
他に年代不明だが地質学会論文集に「室戸半島火成活動帯に見いだされた海底火山下のマグマ溜まりの性質について」と言う論旨もある。