2012年6月18日月曜日

露頭情報:No.550;訓子府町ポンケトナイ川中流


出典は「小利別地域の地質」。この5頁からの「Ⅲ.2.1.ジュラ系 Ⅲ.2.1.1.小利別層」。6頁からの「輝緑岩質凝灰岩類」に「典型的なスピライト」の項が8頁に在る。顕微鏡が走破少々暗すぎてスキャンしても殆ど用をなさないが、8頁 第6図:枕状構造を示すスピライト(スケッチ)が存在する。「この種の岩石のソーダ含量は6%内外のかなり高い値を示すようであるが・・・」
この情報をUPする為に改めて地質図と地形図を見比べてみたが、どうやらこれまでは勘違いが在って場所を特定出来なかった様だ。
改めて、チェックするとどうやら下記付近に道路とポンケトナイ川に直角に交わる様に輝緑凝灰岩の存在が地質図に表示されている。




露頭情報:No.549;士別市朝日町岩尾内湖左岸・ダム堰堤の南


奥士別地域の地質説明書に拠れば:第7章 深成岩 Ⅰ 輝緑岩質斑レイ岩体として「似峡北方の岩尾内附近で、天塩川が西へ曲がる辺りに緑色細粒の輝緑岩様の非常に硬い岩石が露出している。これは大平安によって輝緑岩および・・・」の記載がある。
下川オフイオライト N-MORB 論文153頁 第2図によれば北方にも枕状溶岩が分布。宮下研究室HPによれば 美しい露頭らしい!
出典は地質学論集第5号(1999)に掲載された「日高帯現地性緑色岩(N-MORB)における異常な発砲現象の成因」
ここには「152頁 第1図:北海道中央部の簡略化した地質構造図 153頁 第2図:下川オフィオライトの地質図 154頁 第3図:岩石顕微鏡写真  155頁 第4図:岩尾内湖のルートマップ 156頁 第5図:露頭写真 157頁 第7図:異常な発泡を示す玄武岩の露頭写真 第8図:発泡度比較データ」等が記載されている。13頁の地質図で露頭の概要は判断出来るが、1/25,000地質図では湖の右岸側には道路が在るが、肝心な左岸側には道路が書かれていない。渇水期には入れるのか、研究者用の道が密かに作られているのか・・・
此処は出来れば行ってみたい露頭である。発泡現象にも興味が湧く場所である。論文はネット上で入手可能なので参照下さい。
露頭位置は下記付近http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=440638&l=1424229

地質学雑誌第112巻第11号639-653頁に記載された「日高変成帯主帯に分布する高変成度角閃岩類の原岩推定および北部日高帯緑色岩類との比較」や宮下研究室のHPも参考に!宮下氏も今年で退職ですか!同じような世代だったのですね。
http://geo.sc.niigata-u.ac.jp/~miyashit/index.html

露頭情報:No.548;積丹半島神恵内 盃川中流


出典は前項と同じく「神恵内地域の地質」。同様に「Ⅳ 新第三紀の地層 Ⅳ.2.泊累層 Ⅳ.2.2.カブト火砕岩層」の「下部層」に相当する。
ここには「火山角礫岩は径10数cmの角礫またはピローと同質のガラス質凝灰岩を基質とするもので淘汰が悪く層理は目立たない」と記載されている。
積丹半島全体が確か水冷破砕岩の塊のような場所では無かっただろうか?露頭は「盃川中流:南の照岸川・カブト川をへて盃川中・茂岩川上流にかけて」広がっている様だ。岩質は「変質石英含有角閃石安山岩質火山角礫岩」
露頭位置は詳細不明の為、盃川の中流域を示した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430612&l=1402846

露頭情報:No.547;積丹半島神恵内 茂岩海岸


この露頭情報の出典は、旧北海道立地質研究所による「神恵内地域の地質」。この「Ⅳ 新第三紀の地層 Ⅳ.2.泊累層 Ⅳ.2.2.カブト火砕岩層 中部層」の項目に記載が在る。
「12頁 第8図:紫蘇輝石普通輝石安山岩質の水冷破砕岩。同心円状節理を示すピローが濃集している。」添付されている画像は黒すぎてスキャンしても修正が難しい状態なので此処では引用しないが、画像内のハンマーから想定してかなり大量のピローブレッチャ―が集まる崖らしい。
更に解説書には「火山角礫岩は径10数cmのピローや角礫と同質の凝灰質物質からなり・・何れも水冷破砕岩で・・・」とある。13頁の第9図には「紫蘇輝石普通安山岩質の水冷破砕岩。不規則な節理を示す角礫岩片と、同岩質の凝灰岩の基地からなる」と書かれている。また、第10図には
こわれた偽ピローのスケッチも掲載されている。
カブト火砕岩層の命名者はその後新潟大学に移動し、枕状溶岩の権威者となった山岸宏光氏と積丹団研グループ(1979).
地質関係者には有名な場所らしい。この付近なのだろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=430650&l=1402653

露頭情報:No.546;日高町 岡春部川上流


北海道は地質調査がかなり早い時期に一斉に実施されていて殆どの場所の地質図が公表されている。勿論、地質図幅そのものはかなり縮尺の粗いものなので、詳細はネット上では掴み難いが、解説書は全文ネットで公開されている。
そんな訳で、北海道の枕状溶岩の露頭のリストは数が桁外れに多いのだが土地勘が全くないのでアクセスが良いのか悪いのか全く判断が出来ない。
北海道は、札幌の地下鉄、NTTのシールドトンネル、石狩川の下水トンネルぐらいしか歩いていない。しかも冬の季節で、露頭を歩くどころの状況では無かった。
この露頭情報は当時の北海道立地質研究所の「日高地方の地質」。この「 Ⅳ 日高類層群 Ⅳ.3.沙流川層 B層」の項には「岡春部沢には本層を構成するスピライト質枕状溶岩の見事な露出が見られる。・・暗赤紫色の不規則な管状体が積み重なった・・短径約35cm,長径約85cmほどの扁平な楕円形」と記載されている。
場所は、岡春部川の上流と思われるがどちらが記載された沢か不明なので、沢の出会い地点を示しています。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=424943&l=1422916