2012年1月14日土曜日

露頭情報:No.431;京都市右京区京北町井戸 飯文字釜


出典は「京都西北地域の地質」。「Ⅲ.3. Ⅱ型地層群 Ⅲ3.6.緑色岩類 A 灰屋ユニット」に「枝分かれする伸びた枕状溶岩」とされている。」。京北井戸町南の井戸祖父谷から石仏峠に抜ける道筋と思われる。「鞍馬および井戸地域ではハイアロクラスタイトやピローブレッチャの中に石灰岩の大小の岩体が在り・・」と記されている。露頭位置は下記を
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351048&l=1354304

露頭情報:No.430;南丹市日吉町八榮(やさか


此処は、丹波帯・Ⅱ型地層群・新水戸ユニット。岩相は「発泡の顕著な枕状溶岩:緑色を呈する事が多いが、暗赤紫色を示す部分も在る」と出典の「園部地域地質(1/50,000)」に記載されている。
詳しくは「園部地域の地質:  Ⅳ.丹波帯 Ⅳ.2. Ⅱ型地層群  Ⅳ.2.2.新水戸ユニット」の項目を参照下さい。「14, 15頁 第3表 新水戸ユニット緑色岩の化学組成  西山型は爆発的噴火を示し,殿田型は塊状熔岩,枕状溶岩を主とし静穏な噴出と推定 」露頭位置は下記を想定。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350910&l=1352856

露頭情報:No.429;邑南町(おおなんまち)八戸川流域桜江コールドロン南縁


ここも「安山岩質水冷自破砕熔岩」の露頭であり、枕状溶岩の露頭では無い。桜江層群・中野層・川戸凝灰岩部層・安山岩溶岩層である。
出典は「島根大学地球資源環境学研究報告 23(2004)」に掲載された「古第三紀桜江コールドロン南縁部の地質構造」。此処には「熔岩は一部で自破砕をしており、角礫周縁にはガラス質皮膜がみられる」と記載されている。
露頭位置は下記付近と思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=345212&l=1321937

2012年1月9日月曜日

露頭情報:No.427;下部町甲斐常葉


出典は「静岡大学地球科学研究報告 4(1979)」に掲載された「山梨県下部周辺地域の新第三系の地質,特に剪断褶曲について」
或いは山梨県環境科学研究所の富士山研究 第2巻(2008)所収の「富士山の基盤としての西八代層群の火山岩類の岩石科学」
下部町甲斐常葉 栃代川河床(「下部町の自然環境」によれば「左岸」常葉玄武岩層)に分布する「橄欖石玄武岩 帯緑暗紫色」で、「新第三系・西八代層群・古関川塩基性火山岩層」に属する。
後者の文献では2-3頁に関連記載が多い。露頭位置はこの付近を想定している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352708&l=1382916

露頭情報:No.426;高浜町小泊・風島


枕状溶岩ではなくて水中火砕岩とされているので参考用露頭情報です。
出典は「福井県の優れた自然DB」。関係部分を抜粋引用すると、「水中火砕岩の上位には火砕岩と一連のものと考えられる薄い凝灰質砂岩が重なり,さらにその上位の泥岩からは,浅海下部から半深海(水深100 ~400m )に生息していたと思われる貝化石を産出する.これらのことから本火砕岩がほぼ浅海下部に噴出し,西黒沢海進と呼ばれる中新世の海水準の上昇に伴い,深度が急に増したものと考えられる.本露頭は水中火山活動の産物である水中火砕岩を観察するには好適地である.」
秋田では水中火砕岩は新潟県では石油の貯留層であり、ボーリングデータから枕状溶岩とハイアロクラスタイトの詳細な分布状況を考察した論文も存在する。
例えば、このブログの露頭情報 No.080を参照下さい。
http://akashi1945.blogspot.com/2011/06/no080.html
露頭の位置は下記
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353206&l=1353100

2012年1月8日日曜日

露頭情報:No.425;萩市(旧 田万川町)上小川東分(参考)


田万川コールドロン内の、伊良尾山火山溶岩がコールドロンに流れ込んだ水中火砕岩であり、「枕状溶岩」とは記載されていないが参考用にリストアップした。
「旧田万川町の南部、上小川東分の農道脇にあり、約33万年前に噴出した黒っぽい火山岩の玄武岩が、礫(れき)層と砂層をおおっている。この玄武岩は田万川本流と原中川にはさまれた標高100~110mの平坦な溶岩台地をつくり、ほぼ南北に細長く連なる。」と記載されている。
出典は「山口県の文化財HP」。此処には次のように書かれている。「田万川町の柱状節理と水中自破砕溶岩。①基盤となる安山岩、②礫の層、③「水中自破砕溶岩」の層、④玄武岩の「柱状節理」の層が見られ、これは、柱状節理の形成過程の順をあらわしている。かつて、基盤となる安山岩を浸食して川が流れており、礫の層ができた。その川底に、火山活動による高温の玄武岩溶岩が流出し、水蒸気爆発を起こし、破砕して、水中自破砕溶岩の層を形成した。破砕片は川の流路を変え、この地域は乾陸化した。そこに、さらに溶岩が噴出し、乾陸上で冷却したため体積収縮によって、断面の径0.4~1.0mの六角形あるいは五角形の柱状の「柱状節理」が生成された。」
場所は下記を想定している。数年目に此処を目指したが道を間違えたのかたどり着けなかった。
道路も狭く少し歩いて観ようとしたが、道路脇にマムシの死骸を二つ見付けて退散した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=343411&l=1314040
この付近は阿武単成火山群の露頭なども有り興味深い地域です。

露頭情報:No.422;函館市亀田半島 川汲(かっくみ)峠の北旧道沿い


出典は「北海道亀田半島川汲ドレライト岩体と枕状溶岩」(1977)北海道立地質研究所から発行された「東海地域の地質」に拠れば「新第三紀層 Ⅴ.1.汐泊川層 緑色岩部層」に相当し、「東海市街の北西と川汲山道で玄武岩質の集塊凝灰岩相中に見事な枕状構造を示す玄武岩溶岩がほぼ水平に介在している。この熔岩は火山角礫岩,集塊凝灰岩へと次第に推移している。」と記載されている。
6頁には大きな露頭画像が在るが暗すぎてスキャンしても適正な露出でご覧頂けないようなので省略する。露頭位置はこの付近と想定する。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=415245&l=1405726