2012年4月14日土曜日

露頭情報:No.515;平塚市万田 大磯丘陵


現在は採石場跡地に老人介護施設が建設されており、露頭が見られた崖はコンクリートの吹付で確認出来ない。裏側の電波塔付近や血洗川に続く小さな痩せ沢付近も探してみたがタマネギ状風化をなす砂岩らしいものしか見つからない。
出典は、地質学雑誌第87巻 12号: 神奈川県大磯丘陵で発見された枕状溶岩。837頁:第1図;枕状溶岩露頭位置。838頁:第2図;大磯丘陵東部の地質図 第3図;枕状溶岩露頭(Loc.1)等が記載されている。場所は http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351925&l=1391810
尚、血洗川の注ぐ大磯の海岸には枕状溶岩を構成していたと思われる緑色岩礫が多く分布する。
下の画像は血洗い海岸で撮影したものだが、肝心な緑色岩が写っていない、変だな?と思ったのだが、それはポケットに入れて居た事を思い出した。写って無くて残念。


露頭情報:No.514;上北山村ナメコ沢


出典は「山上ヶ岳地域の地質」。この「Ⅳ.4 天川亜層群,36頁;Ⅳ.4.2.九尾累層」の項に、34頁 第17図 天川亜層群九尾累層の玄武岩質枕状溶岩(上北山村ナメゴ沢),40頁;第6表 天川亜層群の緑色岩類の化学組成。等の記載が在る。
結構長い沢なので露頭位置が不明だが取り敢えず座標はナメコ沢の上流部に置きます。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=341108&l=1355743

露頭情報:No.513;十津川村松柱付近


出典は「竜神地域の地質」。この32頁からの「Ⅲ.7 緑色岩類」の項に、「34頁:竜神累層R3層では,緑色岩類は中央部の小又川(No.443)附近と東部の松柱付近に分布する。」と記載されている。
傾斜が急で少々探し出すのに苦労がありそうですね。十津川村には他にも有名な露頭があります。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=335727&l=1354253

露頭情報:No.512;海部郡牟岐町水落


出典は岩石鉱物科学第29巻。掲載論文に「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆」があり、この中に露頭情報が記載されている。
176頁:溶岩流基底部で枕状溶岩のインターピローを黒色頁岩が埋めて・・,177頁:図2 地質図,180~181頁:表1;全岩化学組成。等
玄武岩は現地性と考えられているおり、四万十帯北帯南縁部・牟岐累層・泥質岩中に挟在しているとされる。露頭位置はこの付近か?海岸に下る道は付近で探すしかないか!
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=334049&l=1342756
他に参考になりそうな文献に、ネット検索で入手可能なものを列挙すれば

◎現地性緑色岩含有層に伴われる赤色頁岩の起源について:後期白亜紀牟岐累層を例として 論旨
◎四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関す示唆
◎徳島県南東部の四万十帯北帯に分布する沈み込み帯型緑色岩
◎MORBか沈み込み火成活動か 浅木・吉田論文への討論
◎MORBか沈み込み火成活動か 宮下・松尾への回答
◎上部白亜系牟岐累層(四国東部)中のin-situ緑色岩類の産状とその意義
◎四万十帯北帯に文鵜する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆

2012年4月9日月曜日

露頭情報:No.511;偽枕状溶岩;秋保温泉磐司岩付近


この付近には本物の枕状溶岩も有るが偽物(と言うのは言葉が良くないと思うが)シュードピローがある。出典は岩石鉱物科学第35巻の表題は「東北本州弧,磐司岩火山岩類の地質と岩石」この55頁に「KtL近傍のKtVは丸みを帯びた火山岩塊とジグゾー角礫を含む塊状の凝灰角礫岩からなる。・・水冷収縮破砕によって形成された偽ピローと判断 58頁:第5図偽枕状溶岩を含む北太郎川熔岩露頭」と記載されている。残念ながら記載された地質図と説明では露頭位置を特定出来ない。掲載された地質図と画像を参考用に引用する。勿論、この文献は無償DL可能である。
まずは地質図。原本はA4の3/4頁を占めている。
次はシュードピロー画像。明るさを補正している。
最後はスケッチと枕状溶岩の画像、これも補正済。

露頭情報:No.510;島牧村大平山南麓ガロ澤川


出典は北海道地質研究所の「大平山(おおびらやま)地域の地質 1993」。これもNo.509の情報同様に、北海道地質研究所HPで公開されている。
札幌地域の47番。この「Ⅳ.1.泊川層群 Ⅳ1.1.金山川層 Ⅳ.1.2.ガロ沢川層」。15頁 第7図ガロ沢川層 露頭写真。「B部層はガロ沢川中下流部に分布しハイアロクラスタイトや玄武岩質枕状溶岩などの緑色岩類,赤色および緑色層状チャートを主とし,石灰岩と少量の頁岩,砂岩を伴う.
大平川支流のヒヤミズ沢川にはこの地層の北方延長部が分布する.」と記載されている。17頁の第10図「ハイアロクラスタイト(ピローブレッチャ)ヒヤミズ澤川の転石」画像が在る。
露頭位置ははっきりしないがこの付近を想定した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=423703&l=1400737

露頭情報:No.509;滝上町サクルー川上流石見橋付近


出典は「滝上地域の地質」。これは北海道地質研究所のHPで公開されており、網走地域の14番。2002年と公開されている資料の中では比較的新しいものです。
http://www.gsh.pref.hokkaido.jp/geology_map/index.html
この「Ⅳ.中生界~古第三系 Ⅳ.1.日高累層群 Ⅳ.1.1.上興部層」。第7頁 第4図 石見橋上流の上興部層ルートマップに「玄武岩は枕状溶岩から成り赤色泥岩の下位に伴われる。枕と枕の間にはミクライト質石灰岩が充填されている」と記載されている。
5頁がその露頭スケッチ“pillow basalt”,“inter-and intra-pillow”の文字が見える。
露頭位置は13頁の第7図 放散虫化石産出位置図と前述の露頭スケッチから想定してこの付近だろう。http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=441227&l=1430101

2012年4月8日日曜日

露頭情報:No.508;由利本荘市鳥海町 笹子川流域羽後町石沢川流域


範囲を絞り切れていないのだが、「湯沢地域の地質」には「4新第三系。4.6.畑村層:大仙山層と同時異相」として、24頁 第6図 南沢川上流でみられる大仙山層中の玄武岩の枕状溶岩。が掲載されている。26頁 畑村層主部岩層解説が記載されている。
頁の中程に「玄武岩溶岩は暗青色―暗灰色,緻密,堅硬であって,自破砕溶岩となる。枕状溶岩特有の放射状の節理や,各団塊間に火山ガラス(palagonite)がみられる。また,ハイアロクラスタイトが認められる。」と記載されている。
従って、座標は記載出来ない。残念!

露頭情報:No.507;相模原市緑区早戸川上流大滝付近


これは静岡大学地球科学研究報告第12巻に掲載された「丹沢山地東部の地質」に掲載されている。勿論、ネットで閲覧が可能。
165頁の「B-2 大滝火山礫凝灰岩」の項。「本層は,塊状の火山礫凝灰岩を主体とし,層理の発達した粗粒から細粒の凝灰岩を挟在する.分布地域南部では,枕状溶岩,玄武岩溶岩,塊状の凝灰角礫岩を挟在する.」
「大滝」は「大滝火山礫凝灰岩」の模式地なので、この下流に存在すると言う事です。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352917&l=1390938
なるほど、現在は相模原市緑区なのですね。論文が書かれた当時は津久井郡津久井町でした。

露頭情報:No.506;葉山町唐木作 水源地橋上流側


この露頭については既に画像をUPしている。
出典は「横須賀地域の地質」このⅢ.葉山層群 Ⅲ.6.葉山層群に伴われる火成岩類 Ⅲ.6.2.火山岩類の項に「c)安山岩質玄武岩:一部に径40cm前後の枕状岩を数個含有する。」と記載。橋の上流右岸河床に小さな露頭。橋のたもとにタラップ有。水中部分は藻が繁茂して観察出来ない。ゴミも多くあまりきれいな露頭ではないがしっかりと護岸工事が施された場所にぽっかりと顔を出している。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=351551&l=1393607
このブログの下記から4枚の画像があるので、クリックで開いて、後は「次の画像」で移動すればご覧頂ける。
http://akashi1945.blogspot.jp/2009/12/1_24.html                   
或いは、ラベル「神奈川、露頭画像」をクリックすれば一挙に開かれる。
尚、この画像の説明の中に表面の凸凹を「気泡」と書いてしまったが、「あれはピクライト質なので橄欖石が抜け落ちた跡」とご教示を頂いた。
尚、この露頭については江藤哲人氏の文献が“Cinii”でオープンアクセス:公開されているので、素人には大助かり!!論文表題「三浦半島鷹取山周辺の層序ならびに地質構造」で検索を!
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006150391
ちなみに、この鷹取山は最近力を入れている「凝灰岩石材」の産地の1つなので、もう一度この付近を歩きたいと思って居る。

露頭情報:No.505;湯沢町大仙山山頂東方



出典は湯沢地域の地質。この23頁からの「4.5 大仙山層」の項。「24頁 第6図 南沢川上流でみられる大仙山層中の玄武岩の枕状溶岩」。「25頁:化学組成」が記載されている。
24頁第6図には「南沢川上流でみられる大仙山層中の玄武岩の枕状溶岩」画像が掲載されている。岩質は「橄欖石普通輝石玄武岩」場所はざっとこの付近だろうか?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=390245&l=1402121

久し振りに時間の余裕が作れたので今日は整理しながらデータをUPしたいと思って居ます。