2011年11月4日金曜日

露頭情報:No_653-6;桐生市黒保根町水沼

中央部に此処から分岐したのか、気泡が飛び出したかと言った雰囲気の形状が見えます。その左斜め下付近に10円銅貨のスケールが在ります。この部分を拡大したのが下記の画像です。石灰岩が張り付いている様子も見えます。

2011年11月3日木曜日

露頭情報:No_653-5;桐生市黒保根町水沼

画像内の人物の大きさから枕状溶岩転石の大きさを想定してみて下さい。かなりの大きさだとお分かり頂けると思います。こんなのがゴロゴロしていますから、これらの転石が上流からのものでは無く、荒神山の斜面の何処かにかなり広い範囲に渡って露頭が広がって居る事は間違いないと思います。下の画像は低い部分を拡大したものです。

2011年11月2日水曜日

露頭情報:No_653-4;桐生市黒保根町水沼

これが、この枕状溶岩に巻き込まれた石灰岩の表面です。少し変わった雰囲気です。足尾帯は様々な文献で海山起源の付加体と指摘されている様です。
佐野付近の石灰岩の基底部分には玄武岩が存在します。桐生市付近では玄武岩とチャートが卓越していますが、小平の鍾乳洞や桐生川上流の高仁田橋付近にも石灰岩が在り、更に上流では石灰岩を採掘し足尾に運んでいたという記録も有り、石灰岩は珍しくは無い様です。でも、この産状は少々珍しい様に思います。少し古いですが宇都宮地域の5万地質図をご覧になって下さい。20万のシームレスでも同様の事は判ると思います。

2011年11月1日火曜日

露頭情報:No_653-3;桐生市黒保根町水沼

枕状溶岩の断面の一部を拡大してみました。表面がかなりつやつやとしています。多少、珪化している様に思えますが、詳細は薄片を作ってからご報告したいと考えます。桐生市内の吾妻山のトンビ岩や、村松沢で見られる枕状溶岩等に比べると遥かに硬い気がします。(トンビ岩からサンプルを採集した訳ではありません。ハンマーで軽く叩いてみての感触です)こんなに断面の表面が輝いているのは、やはり珪化だと思うのですが・・・
尚、この枕状溶岩には石灰岩が挟み込まれています。(酸で確認しました)石灰岩の産状が興味深いので、明日はその画像もご案内しましょう。

従来、毎月1日の項目に、ブログのインデックスを置いていましたが、露頭情報・露頭画像を地域別に分類し、画面下部にスクロールする事によりラベルをチェック出来る様に改めましたので参照頂ければ幸いです

2011年10月31日月曜日

露頭情報:No_653-2;桐生市黒保根町水沼

露頭情報の整理番号を間違えていましたので訂正しました。
転石であるが故に、この様に枕状溶岩の下側から形状を観察する事が出来る事もあります。勿論、堆積して来た溶岩の流れ方向などは勿論判りませんが、この様な形状を見ておけば崖の露頭を見た時に反転しているとか、横倒しになっているとか判断する目を養う事が出来ます。
渡良瀬川の水沼の上流で小黒川の分岐点付近から下流の本宿付近までは両岸に緑色岩:ジュラ紀;足尾帯の堆積岩コンプレックス中の玄武岩及び火山性砕屑物(1/50,000 宇都宮地質図 1991)が分布している様なので、他にも露頭が沢山あるのではないかと思われます。尚、この荒神山中腹のかなり高い位置に泥流堆積物も分布している様ですね。(記号“T”)これも赤城や皇海・庚申山との関連を考える上で興味深い観察対象と思えます。この転石露頭の付近の1/25,000 地形図をよく見ると荒神山の登山道を横切る細い(形状的に淡い)谷筋が見えます。この線上の何処か(左岸側の県道よりは高い位置に)に露頭が在るのでしょう。遠望した状況では樹林に阻まれて露頭は見えません。

2011年10月30日日曜日

露頭情報:No_653;桐生市黒保根町水沼

29日と30日の二日間に千葉県立中央博物館の県外岩石観察会 5 「足尾銅山と周辺の岩石」に参加させて頂き、2日間に亘って渡良瀬川水系の様々な地質を観察する機会があり、観察の第一ポイントがこの露頭でした。近くまでは良く行っていたのですが、少々入り難い場所なので入っていない場所でした。枕状溶岩の巨大な転石が渡良瀬川左岸の特定の場所にゴロゴロしていますので、この山の上の方に露頭が在るものと思われますが、露頭そのものを確認出来た訳ではありません。山に登る道は現在通行禁止なのです。数枚の画像をご案内したいと思います。
今日の画像はチョット面白い形状の枕状溶岩です。垂れ下がった溶岩がお判りですね!大きな気泡の傍に10円銅貨を置いています。
露頭情報の整理番号を間違えていましたので訂正しました。