2011年8月19日金曜日

焼津市虚空蔵:No.037-12


シルは8月11日のNo_37-3で見て頂いた崖全体の画像でも判るように、大きなものが数本入っていると共に、方々でその末端が姿を現しています。測定できた範囲では厚さは1mありましたが、この画像の部分では不完全ながら柱状節理がはっきりと入っています。望遠レンズで撮影していますがおそらく倍程度の厚みがあるのでは無いかと思います。

2011年8月18日木曜日

焼津市虚空蔵:No.037-11

前の画像の中のシルの貫通部分の拡大です。色々な事が読めそうですね。厚みは約20cmです。

露頭情報:No_159&160;赤石岳西河内沢と赤石沢

何れも地質ニュース456号の「私の推薦する天然記念物-中部地方の枕状溶岩」の記載から抽出。従って詳細な露頭位置は良く判らない。
地質図をよく確認して歩きましょう。地質図はネットで確認できますよ!

露頭情報:No_157;芦安村北岳南尾根

地質ニュース第456号に「私の推薦する天然記念物・中部地方の枕状溶岩」が掲載されている。詳細は不明。場所は山梨県中巨摩郡郡芦安村北岳尾根。場所は
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353846&l=1381342

露頭情報:No_158;塩見岳南尾根

この付近を歩く時に参考になるのは飯田美術博物館のHPに掲載されている「地形・地質観察ガイド」の塩見岳の項目。
http://www.iida-museum.org/user/nature/pics/shiomi.htm
あるいは「南アルプス遠山郷」と言うこのHPだろうか? 
http://www.mis.janis.or.jp/~tohyama/2outdoor/1alps/index.htm
産総研の残念ながら廃刊となった「地質ニュース466号(1992)の「私の推薦する天然記念物-中部地方の枕状溶岩」の中に、「塩見岳南尾根」と記されている。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353407&l=1381059
出掛ける時は地質図などを良く参照して歩いて下さい。

露頭情報:No_156;悪沢岳旧万助小屋跡付近

地質ニュースの第456号「私の推薦する天然記念物・中部地方の枕状溶岩」にこの場所の記載が在る。従ってこの付近か?但し、「転石」とあるので、カールの何処かに露頭が在るのかも知れない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353010&l=1381118
最近は登山道がだんだん減ってきているし、この付近の登山道がまだ整備されたじょうたいのまま生きているのか?詳細不明。私の手元の2004年版「山の便利帳:山と渓谷 の付録」にはこのルートの記載は無い。

2011年8月17日水曜日

焼津市虚空蔵:No.037-10

防波堤の付け根にこの岩がある。つい横に並んだ三個の枕状溶岩の姿に目を引かれてしまうが、その下にシルの末端が顔を出しているのにも注目して頂きたい。
また、三個の枕状溶岩も見る角度によってとてもその様に見えないから面白い。次の画像でシルの周辺を拡大して見て頂こう。

露頭情報:No_150;甲府市左右口トンネル・サカリ沢橋

精進湖と甲府市を結ぶ国道358号線。左右口トンネルの入口下を流れる沢にこの露頭が在るらしい。場所は下記と思われる。トンネルの入口に短い橋が有り精進湖に向かう側に狭い駐車帯らしきものが在ったが、車が止まっていて諦めた。この下を流れるのが「地学のガイド 山梨県」に記載のある沢だと思う。その先の信号を右折して県道に下った沢沿いに細い道が在るようだが、この附近は他にも露頭が実に多くて此処には入っていない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353231&l=1383539
日陰山・左右口峠と芦川流域は枕状溶岩を主体とする玄武岩質溶岩から出来て居るのではないかと思われるほどにこの附近は露頭が多い。「枕状溶岩」とは書かれていないが、下流に巨大な枕状溶岩の岩壁があり、素晴らしい眺めを満喫出来る。双眼鏡の準備をお勧めする。

露頭情報:No_149;久慈市茅森国道281号久慈渓流付近

この露頭の位置と、露頭情報:No_007;深田沢(位置情報がハッキリしないので省略した)の関係がイマイチ判らない。参考にした資料は1/5万「陸中大野地域の地質」と、岩手県立博物館HPの「これなあに?」のなかの「枕状溶岩」の記載。 前者は、第11図に道路工事で削られた雰囲気の「沢山川層中の玄武岩枕状溶岩 久慈市茅森附近の国道281号線道路傍」画像がある。 後者は、本来は岩手県立博物館のHPらしいが「これなあに?」からは入れないが、「これなあに?」に“Return”で戻れる「久慈 枕状溶岩」の検索でヒットする頁。此方は「久慈市山根町滝深田沢 沢山川層 三畳紀」としてある。此方も採石場か?道路脇の雰囲気である。
「陸中大野地域の地質図」には沢山川層に関して、「沢山川層は,本地域の南縁部をほぼ東西に流れる久慈川の支流,沢山川の流域に広く発達し,小貫(1969)はこの流域を模式地としていたが,杉本(1974)は他層との関係がより明らかな久慈市山根町滝―深田間の深田沢流域を模式地として改めた。本層は,玄武岩を主とする溶岩・凝灰岩を主体にした火山岩累層で,一部では枕状溶岩がよく発達し,火山円礫岩も挟まれる(第11図)。また,上部ではLぱしぱ粘板岩を挟むところがある。本地域南東部久慈川の久慈渓流沿いによく発達し,枕状溶岩による上下判定で,明らかな逆転構造を示す露頭がある。また,ここでは走向性断層や転倒摺曲構造によって安家層とともに繰り返L露出する。」と記載されている。
従って、前者の「滝-深田沢」の模式地は、例えば下記のポイントを含む深田沢沿いに露頭があると思われる。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=400757&l=1414149
後者は、国道281号線の久慈渓流附近として下記附近と考えた。この道路1980年頃に!、陸中海岸を歩く為にバスで散々通過していた道路なのだが見ていなかった!残念
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=401040&l=1413839
この附近については、文献は多い。
「北上外縁帯の地質 白亜紀地殻変動の証を追って」:地質ニュース1979年
「北上外縁帯の緑色岩類 層序的位置と産状」地質学雑誌 第85巻 1979年
歴史的な観点からは「北上外縁帯,岩手県小本・田野畑地域の中生層」東北大学地質古生物研邦報等

2011年8月16日火曜日

焼津市虚空蔵:No.037-9

何方かが磁気測定用サンプルを採集した様ですね。と言う事は、探せばこの露頭についての論文が在るかもしれませんね。中央部のやや色の濃い部分は「シル」の先端部が顔を出しているのだと思われます。次の画像からはそのシルのさまざまな画像を見て頂く事にしましょう。

露頭情報:No_155;岐阜県魚金山水鳥林道

1/5万地質図「谷汲地域の地質」のⅢ.3.2.魚金山メランジェにこの記載がある。13頁10図ルートマップ 16頁第12図 魚金山メランジェの枕状溶岩が在るので、場所はこの付近かと想定した。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=353549&l=1363604
尚、本巣郡根尾村武儀川流域:魚金(いおがね)山水鳥林道。時代は「二畳紀~ジュラ紀放散虫」付近には「チャート・石灰岩互層有」で初鹿谷(はしかだに)層・魚金山メランジュ」とある。地形図には「魚」の漢字に「よう」と読み仮名を振っていますね。
枕状溶岩の露頭位置については触れていないがこの様なHPも参考に・・・
http://www2.ocn.ne.jp/~ynhida/yamagatari/katari/iogane.htm
また、構造地質 第44号(2000)5-32頁に「丹波-美濃-足尾帯付加堆積岩コンプレックスの構造層序区分と北部秩父帯・南部秩父帯との比較」と題する論文が掲載されている。
15頁第5図「美濃帯主部地域構造層序区分図。19頁第7図「谷汲地域地質概略図には魚金山付近の緑色岩分布が記載されている。山頂付近じゃなさそう!
露頭を調べに行くときは、必ず地質図を良く確認してから現地に足を運んで下さい。

露頭情報:No_154;秋山郷渋沢ダム附近

少々閲覧も難しい書籍だが、「秋山郷の地質案内」と言うハンドブックが存在する。2003年に出版されていて、私は産総研の図書室で閲覧した。第64頁にその露頭情報が掲載されている。露頭位置の記載が詳しくないので、正確な露頭位置は明示できないが、この附近では無いかと思われます。東電の検査用道路なので入れるのかも不明だが登山者は利用しているような雰囲気。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=364548&l=1383743
秋山郷にはこの他にも数箇所の露頭が在る模様。No_167や199なので大分先のご案内になりそうです。

露頭情報:No_153;神奈川県山北町高瀬橋

「神奈川の自然をたずねて」 180頁 19 足柄山地-山北駅・谷峨駅周辺 183頁 山北コース案内図 184頁 高瀬橋の日向層の海底熔岩 185頁 19-3図:高瀬橋の下にある250万年前頃の海底に流れ出した溶岩 を参照下さい。
山北町酒匂川高瀬橋は名勝「しゅすいの滝」から、酒匂川に下った場所。橋の袂の工場内に川に下る階段有。許可を得る事! 足柄層群日向層(堂山層)の海底熔岩」表面が角礫岩状態で少々「枕状溶岩」とは思い難いが間違いない。
この露頭そのものの論文では無いが、かなり近い場所のボーリングデータが「地調研究報告 第57巻 6/7号に「伊豆弧北端の火山岩類と地殻構造」と言う表題で閲覧可能。場所は此処です。橋の上流も下流も右岸側は同じです。このブログの2010年6月4日から17日までに画像を掲載しています。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=352109&l=1390420

焼津市虚空蔵:No.037-8

前の画像の中央部付近の枕状溶岩の拡大図です。端正なまとまった形状ではありますが、放射状の冷却節理は破面から読み取る事は出来ません。

2011年8月15日月曜日

焼津市虚空蔵:No.037-7

画面斜めにこれは断層なのでしょうか?それとも噴火の輪廻なのでしょうか?噴火途中でのすべり面かもしれません。
新しいパソコンからの一枚目の画像です。少しキーボードの間隔が異なるようでチョット別のキーに触ってしまいますが快適になりました。今日は露頭情報はお休みです。昨日、新しいノートパソコンを購入してきたら、昨日の朝までは何とか動いていたデスクトップパソコンが遂にリタイヤしてしまいました。
バックアップや、データのリストアなどでばたばたしていますので、明日からはしっかり更新を再開します。但し、19-21日は関西方面出張他で更新は出来ないかもしれません。これからも宜しくお願いします。

2011年8月14日日曜日

焼津市虚空蔵:No.037-6

この海岸の枕状溶岩は比較的大きなものが多い。溶岩と溶岩の隙間も少ない。岸壁には大きく斜交する貫入岩脈:シルがある他に、方々にその貫入岩脈が顔を出している。溶岩同士の隙間に顔を出すものや、溶岩の中を突き抜けてきているものもあるので興味深い。また、見る方向によって全く雰囲気の異なる物も在って、観察の練習になる。あれ!これは前の画像の少し周辺を加えた画像でしたね!!

パソコンを立ち上げる度に、メールとネットの設定を初手からやらなければならないのだが、慣れてしまった。
そろそろ新しいパソコンを購入して、この盆休みの間に少し慣れておきたいなどと考えています。
露頭情報はできるだけ地域をまとめて紹介したいと思っています。基がエクセルのファイル3個に別れているので、こんな形で紹介するのも一応テキストファイルで整理するのが手間だけど、年内決着を目指して頑張るか!

露頭情報:No_148:八幡浜市岡野地

「愛媛の自然をたずねて」の107-112頁に、「JR予讃本線双岩駅北側の本村橋の踏切を西に越えてから、岡野地集落の一度入り直ぐ北に向う道路を約2km行った所に枕状溶岩の露頭があります。」と書かれていて、図12-1「八幡浜-三瓶地域地質図・案内図」 と図12-8「岡野地の枕状溶岩露頭スケッチ」がある。御荷鉾緑色岩類にそうとうするのだそうだ。場所は恐らくこの附近
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=332540&l=1322715
八幡浜には真穴地区にも露頭が有り、小生のブログでは7月17日にご案内している、No_108があります。

露頭情報:No_147;高知県芸西村住吉海岸

平朝彦氏の「日本列島誕生の謎」の56-67頁を参照。58-59頁に地図が掲載されている。同じ著者(共著)の「地層の解読」の294-295頁にこの露頭の画像が掲載されている。場所は、西分駅から歩いて10分程度らしいからこの附近か?かなり漁港に近いので、漁港と同じ露頭の続きと考えても良いのかもしれない。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=333059&l=1334629
この露頭に関しては以前二つの詳細な露頭情報を記載したHPが存在したが、そのアドレスは現在は“Not Found”である。再チェックすると、随分色々と出て来ました。やはり狙いを定めた地域名をキーワードで検索すると興味深いデータが良くヒットする事がありますね。高知コア研究所:手結~住吉海岸[四国サイエンスマップ]
http://www.jamstec.go.jp/kochi/j/sciencemap/tei.html
「巨大地震発生帯への掘削」(2008)⇒印刷は出来るがそのまま保存は出来ない!
http://www.zenchiren.or.jp/e-forum/2008/pdf/forum01.pdf
地質学雑誌 第112巻 補遺 「室戸岬,菜生コンプレックスのメランジェと岩脈」(2006)は見学案内書。
その他にも沢山の文献が存在するので、御自分で検索を。
漁港の方は、別に露頭番号:No_233;西分漁港(手結海岸)として整理している。併せてご覧頂ければ幸い。此方は提供頂いた画像がある。土地勘が無いので露頭情報を一つに出来るか?分割するか?では良く迷ってしまう。

露頭情報:No_146;徳島県海部郡旧日和佐町明丸海岸

少々議論のある露頭らしい。「岩石鉱物科学」(2000)の175-190頁に「四万十帯北帯に分布する現地性玄武岩の希土類元素組成とその起源に関する示唆」と題する論文がある。
この少し前の「岩鉱」第93巻(1998)に三篇の論文がある。「徳島県南東部の四万十帯北帯に分布する沈み込み帯型緑色岩」が83-102頁。これに対する討論が「MORBか沈み込み火成活動か 浅木・吉田論文への討論」と題して347-351頁に掲載され、更に元の論文の著者が「MORBか沈み込み火成活動か 宮下・松尾への回答」として352-355頁に討論に対する反論が掲載されている。
場所は http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=334128&l=1342921

露頭情報:No_144;京都府京北町葦見谷

基本的な資料は1/50,000地質図の「京都西北地域の地質」。Ⅲ.4. Ⅰ型地層群 (P31) Ⅲ.4.2.緑色岩類 (P32) 32頁 第18図:Ⅰ型地層群の三畳紀枕状熔岩の産状スケッチ(下西他原図:京北細野芦見谷川中流の河床)図中の走向傾斜はピロー内に見られる半円形断面の空洞(網掛け部分)の平坦面で測定。 33頁 第3表:芦見谷川の三畳紀緑色岩の化学組成など。 北桑田京北町芦見谷:Ⅰ型地層群中の緑色岩は・・・芦見谷中流部では河床に良好な露頭があり,最大層厚は130mに達する.大部分は枕状溶岩よりなるが,ピロープレッチャを伴う。ハイアロクラスタイトも認められる.ピローは一般に青紫色,赤紫色ないし暗緑色を呈する.個々のピローには,伸長方向で膨縮の顕著なもの,滴型のもの,ピローの上面または下面に径5-10cm程度の瘤状突起を持つもの,ピローの内部に半円形断面の空洞を持つものなどのタイプが識別できる.ピローの間隙は淡緑色のハイアロクラスタイトで充填されている場合が多い。露頭位置は恐らくこの附近だろう。 
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=350628&l=1353751
京都府のレッドデータブックに「六射珊瑚」の露頭として登録されている。但し、この露頭は失われたとの情報もある。露頭は大切にしたいものだ。