2010年12月31日金曜日

焼津市小浜地区(1)

小浜集落を通り過ぎて道沿いの喫茶店から北側を眺めた小浜の枕状溶岩露頭。
データベースNo_018.
この崖と防波堤に繋がる二つの大岩が枕状溶岩から出来ている。露頭に近付いて観察出来たのは2006年6月。偶々虚空蔵附近で乗車したタクシーの運転手のお陰で露頭に近付けた。詳細は記憶に無いが、浜から上の段の一番崖沿いに細い道があったような気がするが記憶に乏しい。青い屋根の建物には番犬がいて煩く吼えていたような気がする。潮が引いていればこの崖の前面を少し回り込んで奥の露頭を望む場所にいく事が出来る。何れにせよ私有地の関係があり観察には適さない。焼津の虚空蔵山の方が観察には適していると思う。
参考文献は入手が難しいが、「静岡地学 2004年 第89号 中部支部巡検会の報告 大崩の枕状溶岩 33-35頁」
枕状溶岩の画像ブログをご覧頂き有難う御座います。今日現在645箇所の枕状溶岩の露頭情報を持ちますが未だたった10%程度しか実際の露頭には近づけていません。健康で生きていける期間はこの「無償」のブログサイトで画像収容限界の1000MBに達するまで、毎日毎日1枚の画像をUPしていく積りです。明日からの「来年」も宜しくお付き合い下さい。

2010年12月30日木曜日

焼津市小浜竹の子岩(5)

竹の子岩の上の方を狙ったのですが、特徴的な枕状溶岩の形状が判り難いですね。でもこの岩は上から下まで枕状溶岩のかたまりの様です。
明日からは小浜集落の北側にある枕状溶岩の露頭を見て頂きます。

2010年12月29日水曜日

焼津市小浜竹の子岩(4)

波打ち際に少しだがピントが合ってくれた画像が有りました。画面左側の凹みは枕状溶岩によるものです。手前の樹木に焦点があってしまい、マニュアルで挑戦したのですがファインダーが小さく難しいですね。

2010年12月28日火曜日

焼津市小浜竹の子岩(3)

竹の子岩全景。この枯木が邪魔なのだ!双眼鏡では綺麗にピントを合わせて観察出来るのだが、画像となると手前の樹木が邪魔で中々巧く行かない。それでも2箇所ほどそれらしい部分の画像を一応見て頂こうと用意させて頂いた。岩の陸側の高い部分と海側の波打ち際ふきんならこの画像でもなんとか枕状溶岩を確認出来るだろうか?

2010年12月27日月曜日

焼津市小浜竹の子岩(2)

竹の子岩を虚空蔵山の山頂から眺めた風景。防波堤の手前にチョコンと出ているのが「竹の子岩」。防波堤が在る部分は小浜の集落で以前「海洋牧場」と言うレストランが在った場所。
この小浜の集落の画面の奥の方、防波堤が陸地に繋がって見える辺りにも枕状溶岩が分布していてこれも見る価値は在るのだが、いかんせん駐車スペースが無い。海岸に下った場所は個人の所有地とかで時折トラブルがあるらしい。車で行くのは駐車の問題が有り難しい。タクシーの運転手さんがたまたま何度か此処の岩を見に来たお客さんを案内したとかで、枕状溶岩への抜け道を教えて頂いて観察する事が出来た。その運転手さんも用宗の海上橋の露頭の場所はご存じ無かった。

2010年12月26日日曜日

焼津市小浜竹の子岩(1)

枕状溶岩DB_No_285.
静岡市駿河区用宗の大崩海岸の海上橋から少し焼津方面に向った県道沿いにレストラン(喫茶店?)が在った。場所は確かこの附近。(ウオッちず に貼り付けて検索して下さい)http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.aspx?b=345332&l=1382038
確か「夜明け」と言った様な気がするがネットで探し出せない。「日の出」は閉店したとある。この店の直ぐ下の枝道沿いにもレストランがあるがそちらは入った事が無い。その駐車場から見える海に突き出た大岩が、「竹の子岩」。残念ながら嫌な場所に木がありこの竹の子岩への眺望を遮る。
風景の中の遠くの高い崖の部分が焼津市の虚空蔵山。ここの枕状溶岩は美しい。画像が多すぎて整理出来なくて何時になったら整理してご案内出来る事やら!!

2010年12月25日土曜日

下田市板見漁港(28)崖側露頭


崖側露頭の2枚目の画像の下の方に見えている凝灰岩質砂層の中の一部分です。シャッターを切った時は、斜交層理の一部分が一部分取り残されたのだろうと思っていたのですが、良く見ると違うようです。淡青色に着色されている中央部に少し粗い礫層が見られます。その礫層が淡青色の着色部の右側の外の部分まで自然に繋がっています。着色部が周辺部よりやや侵食に強い程度には硬いのか?少し浮き上がって居る様に見えます。
どうやら中心部の少し粗い粒子の部分の透水性が高く淡青色の成分を持った地下水が流れてこの様な模様を作ったのでしょう(と教えて頂きました)。
眼の形の様な紡錘形の低い方が色合いが濃くなって居る事。傍の割れ目の附近にもやはり濃い目の部分が有るのがその推定理由です。そう言えば近くの三穂ヶ崎で観察出来る「蜂の巣状風化」の低い部分も同じ様な色合いに染まっています。

ここ板見漁港の参照した文献に記された露頭は素人には判断に困る露頭でしたが、どう見ても「枕状溶岩」でも「偽枕状溶岩」でも無い様に思えてなりません。もう一度(20)でご覧頂いた崖の部分を抽出してみても、画面右手からぐずぐずと崩れ落ちてきた溶岩と思えてなりません。次回もう一度此処を観察する機会が在れば是非少しだけハンマーを振るってみたいと思います。でもまだ600箇所近く歩いてみたい露頭が在るのでどうなる事やら?

2010年12月24日金曜日

下田市板見漁港(27)崖側露頭

スケールも無くて申し訳有りませんが、凝灰岩質砂岩の一部を拡大してみた残念ながらピンボケ画像です。でも、赤く焼けたものが多い事とキチント級化成層している事はお判り頂けると思います。この地域の画像ももう一枚で次の露頭に移動しましょう。

2010年12月23日木曜日

下田市板見漁港(26)崖側露頭

更にその右側の部分です。凝灰岩層がタフォニーになっています。タフォニーと蜂の巣状風化とどちらも興味深いテーマです。この後は、崖に見られる小さな地質景観を数箇所見て頂いて次の枕状溶岩の露頭に移動します。

2010年12月22日水曜日

下田市板見漁港(25)崖側露頭

念の為、堤防附近から見た白浜側に続く崖の様子をご紹介して置きましょう。成層した凝灰岩質砂岩層の一部は偽礫化しています。

2010年12月21日火曜日

下田市板見漁港(24)崖側露頭

ガラス質の皮膜は風化で簡単に無くなってしまうから良いとしても、表層に近い部分は緻密かつ硬質なガラス質安山岩の様に硬くて残っていても良さそうな気がしますが、逆に急冷に拠る細かいひび割れが多くて先に無くなってしまうものなのでしょうか?
でも、風化されながらもやや放射状節理的な構造が見える様な気がするのは欲眼でしょうか?それにしても右隣とも随分岩相が異なる様ですね。風化の程度が余りにも異なるものが並ぶと本当に判断に迷いますね。
この附近の「蜂の巣状風化」についてはもう一つのブログ「岩石と土の表情」をご覧頂けると幸いです。この附近の「三穂ヶ崎」の様々な風化の様子をご案内しています。

2010年12月20日月曜日

下田市板見漁港(23)崖側露頭

前の画像のスベリ面の部分とその上の枕状溶岩かも知れないと疑った部分を、基の画像データからトリミングしてみました。画像データが中途半端なのはその為です。この画面でも上の「枕状溶岩」みたいな岩塊の詳細は判り難いのですが、幸い拡大画像が在りましたので、次にご紹介します。凝灰質砂岩のベッドの上に乗っかっている左から二つ目の岩塊です。

2010年12月19日日曜日

下田市板見漁港(22)崖側露頭

崖側の最初の画像の右に少し写っていた防波堤の上辺りからその画像の右側を撮影した画像です。不整合と言って良いのだと思いますが、問題は火山灰・凝灰岩質砂層の上に見える溶岩達です。此処には俵状の枕状溶岩が在る様に思えて上の草原に出たくて何処かに上る道が無いか探しましたが駄目でした。もう一つ、画面右側から斜めに大きなスベリ面が見えますね。その上に礫岩の様な層が重なりその上には凝灰質砂岩層が在ります。その凝灰質砂岩層が左側に行くに連れて消滅しています。これは大きなブロック状岩塊が何処からか滑り降りて来たもので、「東部支部巡検報告」にある「凝灰質砂岩層とブレッチャー」が上の岩塊とは別の時期の、少なくとも10cm以上の凝灰質砂岩が堆積した後の産物ではないか?と思った次第です。
マア、素人の言う事ですから、良く疑ってより正しそうな解釈を見付けて下さい。

2010年12月18日土曜日

下田市板見漁港(21)崖側露頭

下部の比較的細粒の部分と、比較的大きなブロックが重なっている部分との境目附近で、間に「静岡地学」91号の「東海支部巡検会報告」の45頁に「図4.板見漁港(Stop4)の凝灰質砂岩層とブレッチャー、凝灰質砂岩層には、スコリア質の粒子が多い」と書かれた部分が挟まっています。と書かれているのはこの部分の事を示しているのだと思います。

二つの地学系素人画像的ブログに掲載した画像が788枚、283MBに達しました。このペースなら後2年は広告も無しで小生の経済的負担の無い無料のママ充分やっていけそうです。画像は古いものを覗いて1280x800サイズを出来るだけ守る様に選択編集しています。DLは御自由にどうぞ!

2010年12月17日金曜日

下田市板見漁港(20)崖側露頭

崖側露頭のほぼ全景です。海側露頭の確か一番高い場所に立って撮影したものです。少し崖に近付き過ぎたので見え難い部分も在るので、もう一枚似た様な画像ですがやや堤防よりの位置から撮影した画像も見て頂きましょう。
この画像では下部の成層した部分の構造が前の画像と違って良く判って頂けると思います。下部はかなり成層した静かな堆積層の雰囲気が在りますが、この中にも随分と不思議な構造が含まれています。幾つかの小生が気づいた部分については細部の画像で補足します。少なくともこの画像の範囲では枕状溶岩とは言い難い、崖の大部分を占めるのは敢えて言えば「擬似枕状溶岩」の岩相としたい雰囲気です。しかし、別の角度から見たものの中には、特に上部には枕状溶岩が在る様な雰囲気があります。放射状節理に見える部分も有り、下部の比較的平らな成層部分の上は土石流のような堆積で、不整合なのではないでしょうか?枕状溶岩を含むまだ固結していなかった溶岩流がずるずる滑ってきたのかな?と私は勝手な想像を巡らしています。

2010年12月16日木曜日

下田市板見漁港(19)海側露頭

緑泥石らしきものは見て頂きましたが、それに比べると此方は緑ではなく明るい青色です。どちらかと言うと銅の酸化物である「緑青」(水酸化炭酸銅)の様にも見えますが、もっと明るい青「明青色」と言えそうです。
明日からは「崖側」露頭の画像をご案内します。
以前、これと良く似たものを、国立科学博物館のつくば実験植物園の入口(浜松産の球状橄欖岩の傍です)にある岩石で観た事があり、どんな鉱物なのか?問合せをしたら「何故其処にあるのか判らない!」から「どんな岩石・鉱物か判らない」と言った雰囲気の回答が在りました。次に実験植物園に見学に行った時にもう一度キチント写真を撮ろうと思ったら、モルタルか何かでその明青色の物質が覆われており、およそ「国立科学博物館」らしからぬ対応にがっかりした事があります。

2010年12月15日水曜日

下田市板見漁港(18)海側露頭

海側露頭の向って右手の砂地の部分の拡大画像です。発泡したスコリアが沢山見えますね。残念ながら右下側はかなりピンボケですが全体に赤い色合いのものも混ざっているので陸上火山のスコリアかもしれません。白浜層群は浅い海の層だと聞きましたので、或いは水面近くでの噴火の際のスコリアが流れ込んで堆積したものでしょうか?

2010年12月14日火曜日

下田市板見漁港(17)海側露頭

ここの露頭の表面を少し細かく観察して見ましょう。小さな緑色の点は形状がどれも丸いので気泡を埋めた鉱物。恐らく緑泥石ではないでしょうか? 中央のやや大きなへこんだ部分はメノウでしょう。玄武岩だとしたらメノウよりは沸石かもしれませんが、玄武岩でもメノウで気泡が埋められている事は良く眼にする事です。「日本の変成岩」の「緑色岩」の項目に、「緑色岩の原火成岩の1次鉱物は,かんらん石,輝石,角閃石,斜長石,燐灰石,不透明鉄鉱物・・・・」と書かれています。色々な鉱物が緑泥石に変化するのですね。画面左側で光り過ぎているのはスケールの1円硬貨です。

2010年12月13日月曜日

下田市板見漁港(16)海側露頭

前の画像と似たような雰囲気ですが、この場合は明らかに割れ目がその外の領域まで伸びています。小さな気泡群の様な部分も有ります。画面右側の附近では少しボケたような輪郭が有り、その右側は別の構造の様な雰囲気があります。

2010年12月12日日曜日

下田市板見漁港(15)海側露頭

これも枕状溶岩の長手方向断面と言っても通りそうな画像ですが、「岩体」と「岩体」の間に在るものは(14)で示したものと同様な沸石か方解石膜の様です。この部分は実に微妙なカーブを描いていますが、少なくともこの画像からは水冷時の急冷縁は見えません。光っているのはスケール代わりの1円硬貨です。周辺の岩石の風化面・浸食面は一様ではありません。
表面が潮風で風化してくると実にその構造を読み難いものですね。所々で10mm以下の小さな豆の様にポコンと表面から飛び出しているものは一体何だろうかと他の画像を探してみましたが、残念ながらその辺を詳細に撮影した画像は見付かりませんでした。前の画像と同じ様な気泡を埋めたメノウなのかもしれません。機会が在ったら取り出してみたいと思っています。

2010年12月11日土曜日

下田市板見漁港(14)海側露頭

前の画像のスケールに置いた1円硬貨の部分に近付いてみました。枕と枕の間を隔てているのは沸石か方解石でしょう。夫々が枕状溶岩の個体であれば、硬貨の下側にある緩い円弧上の縞模様は二つの溶岩にまたがって綺麗に連続する事は無い筈です。
勿論、中には何処を切っても桃太郎の顔が出てくる飴の様に、枕状溶岩が自然の力でスライスされる事も有りますが(2009年9月28日の項。埼玉県横瀬町曽沢川二の瀬橋上流等)、これは違うようです。

2010年12月10日金曜日

下田市板見漁港(13)海側露頭

今度は露頭の上の面を観察して見ましょう。とても「枕状溶岩的」に細長い岩体が密に並んでいます。しかもその岩体の間には細い沸石らしい脈が通っています。「枕状溶岩」と判断するにはとても良さそうな画像です。私も最初は随分綺麗に枕状溶岩が平行に並んでいるな!と驚いたものです。実はこの画像でもこの部分が枕状溶岩ではない事が判断出来るのですが、画像の真ん中よりも少し右手の上方向にスケール代わりの1円硬貨を置いています。次にこの硬貨の附近の拡大画像を見て頂きます。

2010年12月9日木曜日

下田市板見漁港(12)海側露頭

少し離れた画像ばかりでしたので、今度はグッと近付いた画像を見て頂きましょう。丸く光っているのは1円硬貨です。前の画像の黒い手帳の直ぐ上の附近の接写・拡大画像です。岩質はやはり溶岩なのでしょう。気泡の多い部分とそうでない部分が左右に繋がっています。手前が露頭面です。白いのは長石の斑晶でしょうか?気泡はこの部分では沸石やメノウ等によって塞がれて居ない様ですね。表面を見ていると砂岩かと思うばかりにざらざらしていますが、気泡の列が多いのでやはり溶岩でしょう。海水や風雨に長期間晒されているので、チョット見ただけでは判り難くなっています。

2010年12月8日水曜日

下田市板見漁港(11)海側露頭

少々クドイぞ!と言われそうですが、この手帳の右上側を見ると、露頭平面と平行な構造が良く判ります。他の部分も割れ目(節理ではない)を超えて構造が繋がって居るのが良く判ると想います。白浜層群が浅いながらも海底の地層だと言う概念が頭に入っているからこの露頭を見た時に、枕状溶岩と決め付けたのでしょうが、手前に見える「断面」を見ても表面に直角に「放射状節理」が発達しているとはとても言えない事が判ります。

2010年12月7日火曜日

下田市板見漁港(10)海側露頭

この画像では中央よりやや右の下の方に注目して下さい。縦に色が他とは異なる部分が幾つかの岩の割れ目を通して繋がって居るのが判ります。
しかも、こちら側に見えているのが枕状溶岩の断面だと仮に仮定すると、枕状溶岩の構造が手前から奥へと繋がっていなければならないのに、手帳の部分でも判断出来る様に構造が此方に向いている面と平行になっています。どちらも枕状溶岩では有り得ない構造です。

2010年12月6日月曜日

下田市板見漁港(9)海側露頭

ピローブレッチャーが積み重なっている図と見えない事も無いかもしれませんが、右側から左側に向うに連れて斜めに上がる全体の構造が見えると思います。黒いフィールドノートの高さで中央から右側を見ていただくと、この部分が一番判り易いのですが、ピローブレッチャが並んでいるのでは無く溶岩の構造が斜めに繋がって居るのが見えます。残念ながらハンマーで叩いていませんので岩質が「溶岩」なのか「凝灰質砂岩」なのかイマイチハッキリしないのですが、何れにせよ偽でも真でもなく「枕状溶岩」を構成している様な急冷縁も無く、ひび割れの部分で構造がブツッと断ち切られて隣に繋がっています。
二枚目の画像はその部分をトリミングしたものです。
尚、私のもう一つの地質系画像主体のブログである「岩石と土の表情」をご覧頂くと、この板見漁港の三穂ヶ崎地区の不思議な侵食模様をご覧頂けます。風雨や波の力を受けて現れる岩石表面がと枕状溶岩の表面が見せる表情とを理解するには面白い露頭画像だと思っております。ご覧頂ければ幸いです。

2010年12月5日日曜日

下田市板見漁港(8)海側露頭

露頭と対面して一番左側の部分です。砂層に溶岩が乗り上げたと言うような雰囲気ですね。念の為この附近の画像もご案内しておきます。
「底痕」と呼んでも良いのでしょうか?砂層の部分が溶岩に焼きついたのか滑らかな形状が特徴です。本来ならば溶岩の凹凸が現れても良さそうな雰囲気ですが何故でしょう?

2010年12月4日土曜日

下田市板見漁港(7)海側露頭

スケールは有りませんが前の画像の主要部分を拡大して撮影したものです。「偽枕状溶岩」の定義が「誰かが騙されたら、誤認したら枕状溶岩と呼ぶ」のか、阿蘇カルデラの本塚・北塚・灰塚に見られる偽枕状溶岩の様に「水中を前進中の粘性の高い溶岩に湾曲した割れ目が入り、これに沿って進入した水で急冷され、分離したものである」と言う定義に限定されるのか?「湾曲した割れ目」がメインなのか?それとも「表面に垂直な柱状節理を生じている」或いは「外形は元の流理構造を明瞭に切っている」のがメインなのか? 論文に掲載された図5と6では周辺に急冷層が認められるので、これだって大きなポイントだろうから、どれか一つだけOK!ではなくて全てが揃っていなければ「偽枕状溶岩」と言えないとしたら、多分これは「偽枕状溶岩」でもない事になりそう。マア、素人の言って居る事なので、判断はこの画像を見る方が御自由になされた方が良い。まだまだ、より詳細な画像は続きます。

2010年12月3日金曜日

下田市板見漁港(6)海側露頭

この部分が地質学雑誌に掲載されている露頭の全体です。松本氏 etal. は白浜層群・原田層に関する記述の中で、51頁の画像の下ですが、「下部安山岩部層は、安山岩~玄武岩溶岩と同質火砕岩および同質砂岩からなり、渡部ら(1952)の板見層に相当する。Fig.7は本層が模式的に発達する板見の海蝕崖のスケッチである。左の小さな壁には扁平なピローがぎっしり累重している。・・・」と書かれています。スケッチにはもう少し右側まで入っていましたので、それ部分の画像も後でご紹介します。確かに小型の枕状溶岩が手前に向って顔を出して居る様に見えますが、その構造を見ると溶岩の向きは画面の左右方向の「傾向」が強い様です。順次細かな部分画像をご案内します。崖上の国道を走っている車が画面に入っていますので、この露頭の位置は確認出来ると思います。

2010年12月2日木曜日

下田市板見漁港(5)

これが、静岡地学や地質学雑誌に書かれている露頭です。左側の崖の部分と、右側の低い暗い茶褐色の部分です。両方は岩層が全く異なります。但し、地質学雑誌では右側の露頭を回り込んだ場所のスケッチと画像が取上げられています。
崖の側は表面が風化で冷却節理が大変読みにくい状態なので、単なる偶然なのか?冷却節理で「偽枕状溶岩」が作られているのか?本物の枕状溶岩なのか?正直に言って判断に苦しみます。右側は、「枕」と「枕」の境界を構造が連続しているので単なる誤解ではないかと思っています。専門家が「地質学雑誌」に掲載された論文の内容を、素人の私が間違っていると申し上げるのも随分僭越な事だと思いますが、ご判断はブログに掲示する画像を見てご判断頂ければ幸いです。

2010年12月1日水曜日

下田市板見漁港(4)

崖の上の道路から急坂を下って漁港に降り、左手の方に曲がって直ぐに山側を見上げた画像です。アースアンカーとモルタルの吹き付けが左上に見えます。吹き付けの直ぐ下の部分がどうも枕状溶岩の様に見えますが、これは念の為に周囲を撮影しておいた画像なので、その部分の拡大画像が無いのが残念です。これが枕状溶岩ならこの前の画像の位置と巧く繋がります。
小生のこの地域の枕状溶岩の画像はこれだけで、此処からは「枕状溶岩」ではない『枕状溶岩』の画像です。偽枕状溶岩か本物の枕状溶岩か判断出来ないものも含まれて居ますのでご覧下さい。

2010年11月30日火曜日

下田市板見漁港(3)

枕状溶岩の断面に見られる放射状節理です。黒いのはスケール代わりの手帳です。ビニールのカバーを掛けていますが、通常のフィールドノートと同サイズです。
前の画像の直ぐ傍にある放射状節理を示す岩の表面です。これは板見漁港の急な坂道を降りた場所に在りますが、前記の二つの文献に記載された場所から少しだけ外れています。確か海側なので前の画像を見る位置に移動しなければ見付からないと思います。(2008年8月の撮影です)
後にご覧頂きますが、板見漁港に入る場所附近にアースアンカーとモルタルの吹き付けを施した急斜面が有ります。枕状溶岩はヒョットしたらその場所からこの部分まで続いているのではないかと私は想像しています。

2010年11月29日月曜日

下田市板見漁港(2)

少し回りを綺麗にしてから撮影しなさい!と叱られそうな画像ですが、見事に「枕状溶岩」してますね。11月28日の画像の端っこにこの一部が写っている筈です。ゴミはまあスケール代わりだと思って下さい。ゴミが寄りかかっているのは確か人口の部分です。一見平らな場所の様に思えるかもしれないが1m以上高い場所から撮影しています。

2010年11月28日日曜日

下田市板見漁港(1)

下田駅から白浜海岸へ向うバスが砂浜を望む少し手前に板見漁港がある。漁港内は駐車禁止で余り適当な駐車スペースは無い。此処に枕状溶岩の露頭が在ると知ったのは静岡地学第91号43-47頁の「東部支部巡検報告 下田地域の火山岩と堆積岩,およびそれらの熱水変質」と地質学雑誌第91巻第1号43-62頁「伊豆半島南部下田周辺の地質の再検討」の二つの資料。後者はネットでpdfファイルが入手可能である。ここの露頭は小生の二つのブログのこの「まくら状溶岩の露頭」か?「岩石と土の表情」にするか?迷ったのだが、一応、枕状溶岩と題して紹介されているし、枕状溶岩が存在する事は間違いないので此方で扱う事にしたが、枕所溶岩では無い画像が大半なのでご容赦願いたい。
尚、小生はネットや文献で「枕状溶岩」と書かれているが、実際は枕状溶岩でも、偽枕状溶岩でも無い勘違いのケースも、露頭情報の整理の都合上、一括して「偽枕状溶岩」として情報を整理しています。
この画像は漁港の反対側の船溜り側から、後者の文献の50-51頁で扱われている露頭附近の状況を撮影した。勿論、この中に枕状溶岩が存在する。

2010年11月27日土曜日

下田市爪木崎(15)

殆ど平行に重なった地層が緩やかに海側高で傾斜しています。海側にかって大型の火山が有ってその裾野が見えている訳ではなさそうです。この附近は湯ヶ島層群よりはやや新しい「白浜層群」ですから浅い海の堆積物の筈ですね。爪木崎から須崎への海岸沿いの遊歩道沿いに見える風景です。伊豆半島が海底火山から衝突により浮上して来る過程で傾動した証拠なのでしょうか?

2010年11月26日金曜日

下田市爪木崎(14)

爪木崎の柱状節理群。前の画像から須崎への遊歩道を少し先に進んだ場所のもの。
これまで400枚余りの画像を掲載してきたが、(一部シールドトンネルなどの画像も含まれているが)枕状溶岩の画像だけでは無く、周辺にどのような地質環境が存在するかと言う事も段々判ってきたので、その附近も含めた画面の構成にしたいと考えて居る。
爪木崎の画像はもう一枚で終る。次は色々と真贋論争があるらしい、同じ下田市の板見漁港へとご案内したい。
この附近には興味深い侵食模様が岩石の表面に刻まれているので、これをもう一つのブログでご案内しようと考えて居る。(現在は玄武洞の柱状節理をご案内中なのでこれが終り次第)

2010年11月25日木曜日

下田市爪木崎(13)

爪木崎灯台の裏側と言う表現が正しいかどうか? 判らないが柱状節理群との境目附近。後で考えるとこの附近には枕状溶岩が有りそうな!などと思ったのだが後の祭り。やや緑色を帯びているのは、グリーンタフと同様に海域での凝灰岩層なのだろうか?

2010年11月24日水曜日

下田市爪木崎(12)

海岸に横たわるメランジェ。この附近は白浜海岸と同じ白浜層群らしいが実に不思議な地層が様々に分布している。この後に訪問する下田市内の板見漁港附近には枕状溶岩の本物と偽者が直ぐ傍に存在していて静岡地学会でも議論になったらしいのだが、この附近にも面白い地質的景観が存在するので来週辺りは「まくら状溶岩の露頭」ブログでは、その真偽両方のまくら状溶岩を見ながら「土と岩の表情」ブログではその興味深い地学的景観を見て頂こうかななどと考えて居る。

2010年11月23日火曜日

下田市爪木崎(11)

光って表面が見えないのは確か1円硬貨だと思うのだが、この赤茶色の酸化色の部分を捕獲岩と観るか?枕状溶岩の表面の一部分と観るか?あるいは角礫凝灰岩と考えるか?数箇所の枕状溶岩を観察し始めた頃に、山北の高瀬橋を訪れた時には表面にある角礫状の岩があまりにもごつごつし過ぎていてこれが本当に枕状溶岩なのか?直ぐには信じられなかった。ハンマーのピックの方でチョット礫状の間をつついてみたい欲望に駆られたが、次は季節外れに来る事にしたい。これは多分角礫凝灰岩なのでしょう。

2010年11月22日月曜日

下田市爪木崎(10)

爪木崎は水仙と柱状節理が有名で小さな入り江は海水浴客も訪れる。これは灯台の傍の少し離れた島。断層でスッパリと切断されたような岩の表面が見える。その向こうの緑が少し見えるしまも同様。また、灯台傍の丘の脇も数mの凹地が存在する。断層だろうと思うのだがあらためてこの附近の地質図を見て居ないので?
この附近の「枕状溶岩」の画像は他には無いのだが周辺の興味深いと思われた画像をあと数枚御案内したい。

2010年11月21日日曜日

下田市爪木崎(9)

これは前に掲げた二枚の「枕状溶岩」画像の直ぐ横にある岩体の画像です。前の画像を含めて緩やかな曲線が続いていて、これも「枕状溶岩」なのだと思い込んで通り過ぎましたが、これは意外と偽者の「枕状溶岩」かもしれないと思い始めています。曲線が隣まで繋がっていたり、どんな順番で堆積したのか?チョット理解出来ない部分が幾つかあります。機会を作って再検証したい場所です。

2010年11月20日土曜日

下田市爪木崎(8)

前の画像では形状が枕状溶岩の特徴をよく現していましたので、少し近寄って冷却節理の様子と側面をクローズアップしてみました。枕状溶岩に良く現れる放射状節理とは少々雰囲気が異なります。また、三個の枕状溶岩のうち右下の岩体の右の方に小さな枕状溶岩が飲み込まれている様にも見えます。もう少し断面の冷却節理の画像をしっかり撮っていれば別の見方が出来たかもしれません。

2010年11月19日金曜日

下田市爪木崎(7)

これは爪木崎から須崎への遊歩道の途中に有る枕状溶岩で「日曜の地学・静岡の自然をたずねて」14頁に掲載されているのがこれらしい。遊歩道は私が来た時に整備中で途中のもう一つの露頭は見落としてしまった。手前の発泡した溶岩との関係が? 画面の左側にも枕状溶岩の小さな崖が在る。

2010年11月18日木曜日

下田市爪木崎(6)

これも凝灰岩層に混じっている枕状溶岩の形態に似ている。残念ながら割って見る事が出来なかったので確認できないが、古いシャールスタイン(輝緑凝灰岩)等と呼ばれているものの中にはこのような小型の枕状溶岩(ピローブレッチャ)を核にした様な構造のものが見受けられる。大きさは厚み方向で5cm程度だった。

2010年11月17日水曜日

下田市爪木崎(5)

欠けた一部分ですが放射状節理を思わせる岩体が有ります。他の岩片は比較的気泡が少ない雰囲気でしたが、これはやや多い様です。残念ながら掘り出す事は出来ませんでした。メランジェ状の砂岩が近くにありました。

2010年11月16日火曜日

下田市爪木崎(4)

スケールが無いが直径40cm以上は有っただろうか。
リーゼガングとも異なる様だが、丸い部分がその外側と繋がって居る事は明らかなので、どう考えて良いのやら判らない。或いはこの部分は凝灰岩なのかもしれない。凝灰岩の中に枕状溶岩が埋まっていても不思議は無いし、科学的な沈殿によってはリーゼガングリングも出来るのだから・・・判らない事は多い。

2010年11月15日月曜日

下田市爪木崎(3)

前の画像の放射状節理がハッキリしている部分を近付いて撮影したもの。スケールは1円硬貨。海岸には似たような形状の硬そうな(海水浴客が多くてとてもハンマーを振るう状況ではなかった。カメラ片手に背広姿で歩く事だけでも要注意人物風だ!)この頃はメモリーが小さくてデータの大きな画像が撮れなかったのが残念。