2013年12月23日月曜日

橿原神宮水舎の枕状溶岩 (2)

最初に気付いたのがこの岩体。良い色してますよね!これは、露頭情報では無いので、奈良県だけは取り敢えず「観察情報」と云う事にしておきましょう。

2013年12月22日日曜日

橿原神宮水舎の枕状溶岩 (1)

急に京都の貴船の鼓岩を観に行く気になったのは、香芝や橿原付近で門柱や石塀に使われている凝灰岩質石材の産出元を調査しようと意気込んで一日この付近を歩く積りでいたのに、最初の一軒で、その産地が奥松島だった事が判明してしまったから、珍しく神社でも散策させて頂こうと歩き始めた橿原神宮の神域で、この石材を見たからです。奈良県には有名な枕状溶岩の産地が有るが中々公共交通機関ではアクセスが悪いので、以前、傍まで行きながら混雑で確認する事が出来なかった貴船を思い出した次第。念の為に、此の石材の幾つかをクローズアップしてご紹介しておきたい。

2013年12月16日月曜日

貴船神社 鼓岩

貴船神社の鼓岩。さて枕状溶岩なのか、そうではないのか?

2013年12月15日日曜日

貴船神社付近の枕状溶岩

久し振りの「枕状溶岩」ネタです。
奈良の屯鶴峯に凝灰岩石材の切出し遺跡を観に行ってきたのですが、調査の予定項目の一つが簡単に片付いたので、フット思い出して京都・貴船の貴船神社の鼓岩を観に行きました。
これは途中の川遊びの高級料亭の石垣に使っていた岩塊の画像をくるりと回転したものです。
時計方向にあと90度回転させるともっとはっきり判ると思いますが、このブログのソフトは回転角度に関しては中々言う事を聞いてくれないのでこのままでも判るでしょう。枕状溶岩が重なっている様子が良く判ります。「露頭」とは違うけどまあ何時でもここに行けば見えるので登録しておきましょう。問題は観察者が回転しない状態で気付くかどうか?ですね。結構他にも沢山在ります。
ここは大分前に、芹生の帰りに立ち寄ろうとしたのですが、大混雑で駐車できずそのままになって居ました。

2013年4月25日木曜日

笹本征男君のこと (9) 詩集 いずも から

ほぼ同じ年齢で、山村と下請け孫請けの工業地帯のスラムとの相違はあるが、私には「ハックルベリーフィン」の物語はそれ程心に残って居なかった。中学の頃は図書委員の「役職」を悪用して読みたいと思った書籍を図書室に購入してもらっていたのに・・・
彼の病室でその話をしたら、「君は冒険に憧れなかったのか?」と聞かれた様に思う。
アセチレンガス灯は共通の思い出だ あのガスの臭いを知るものはもう少ないだろう
カーバイトを水と接触させアセチレンガスを取り出すともしびは、炭鉱でも使われた
あのほの暗い明かりでも、彼の思い出の中では耀いていたひとこまなのだろう


ハクルベリーフインの夜

夜の川
ヘミングウエイのミシシッピー河にいる
舟の上で燃えるアセチレンガス灯
川面が輝く

父が投網を投げる
手繰られる投網の中に鮎の銀色の体がおどる
船首にいるハックルベリーフィンの私
竹竿を川底に押しつける

網から鮎をはずし生け簀に入れる
夜が明けて樽に鮎が詰められ
塩をまぶされ魚市場に送られる

夏の夜の中で若い父とハックルベリーフィンがいる

2002年11月3日 この日、彼は一日の内に四編の詩を歌った。
土曜美術社出版販売 詩集 いずも ISBN4-8120-1509-X

2013年4月15日月曜日

笹本征男さんのこと (8) 詩集「いずも」から

笹本君のオヤジさんは発電所に務めていた事は聞いた事が在るが、どのような仕事をしていたのかは聞き漏らした。昔と言っても1997年だったと思うが、当時、笹本君の住むアパートと中島竜美さんのお宅の丁度中間地点あたりで大きな地下の工事が有って、私はその現場に良く通っていたのだが、ある日彼に声を掛けて、現場見学に誘った事が有る。現場には友人とは言わずに連れて行ったので本来はルール違反なのだが地下30数mの現場は文系の彼には正に驚きだった様で、確かその時に彼のオヤジさんが発電所に務めていた事を効いた様な気がする。
彼とは、運動の中でも不思議にウマが合う部分が在って、当初住んでいた清瀬まで泊り掛けで遊びに行ったりしたものだった。
そこで、今日は 「原風景」をご紹介する。


原風景

夕暮れにはまだ遠い時
私は三輪車に乗っている
母が後ろから押している
三歳の頃か

道は右に曲がっている
左には川と発電所がある

道の遠い先に帰ってくる父がいる様な気がする
人生での原風景のように記憶に残る

なぜ最初の風景と思うのか
わからない

東の出雲から西の父の故郷に
連れられて
帰ってきた 直後のことか

出典:土曜美術社出版販売  詩集 いずも
ISBN4-8120-1509-X



2013年4月13日土曜日

笹本征男さんのこと (7) 詩集 「いずも」から

笹本君は、決して文学者では無いし、私も同様に文学系の人間では無いので、彼の詩が文学的にどう評価を受けるのかは知らない。でも、この詩集が出版される前に、彼の病室からロビーに歩きながら、広告紙の裏側に書き綴った詩を私に読ませながら語りかける彼の目は本当に耀いて居た事は間違いない。
彼からこの詩の背景となった情景の話を聞いた事が有ったが(この葬儀の時は私はまだ笹本君と親しくなる前の事だった筈だ)、吾等の生きた時代はそんな時代だったのだと、それが良いとか悪いとかでは無くてそれが現実だったと言う事を否定出来ない時代だった。説明すべき事でも無いか!


母へのことば

行きたければ行けばいい!
母が叫ぶ

なぜ生母の生んだ兄に会いたいなどと言ったのか
東の出雲にいると言う血の繫がっただけの兄に・・・・・・・・・・
父の葬儀が裂かれる

生誕三十日から育ててくれた母に
何ということばか

四十年経っても
引きつった母の顔が浮かぶ
晩夏の故郷の空気が淀む


出典:土曜美術社出版販売 詩集 いずも
ISBN4-8120-1509-X

2013年4月12日金曜日

笹本征男さんのこと (6) 詩集「いずも」から

何故かこの処、恐らく初めての事だと思うけれど、笹本さんの事を記したブログにアクセスがまとまってやって来た。細かな事は判らないが、一週間ほどの間に二十数回のアクセスがあると何とかこの記事にアクセスが在る事が判るのです。

詩集 いずも は編まれたが、いかんせん流布された数は少ないと思うので、何か方法はないかと思って居たが、このブログも予想外に長い期間広告も無しに継続出来ているので、笹本君の何かに触れたい、何かを知りたいと思われた方々がこのブログの笹本君の項目に目を通す機会が在るのなら、此処で詩集の一つ一つを紹介してみようと思う。
まさか笹本君の詩を紹介しても著作権侵害で訴えられる事も無いだろう。
マア、その時は佐藤博史弁護士に御出馬を願う事にしよう。
地質のそれもかなりマニアックな枕状溶岩の露頭情報ブログに、彼の詩を掲載するとは!
笹本君 いいよね!

最初は2002年11月3日に書かれた ほとばしる叫びの最初の一片

   蝶

古びた伯父の雑貨店の三輪車の荷台の上
父の棺の傍に母と私が座る
二十歳の八月の終わり

揺れる道は私の小学校の通学路だ
父の遺体を焼きに行く

小学校の横の山の中腹に穴を掘っただけの火葬場がある
授業の時、遺体が何度かそこで焼かれ
強い臭いが漂った

三輪車は校門の坂道を上り
校庭で棺は下され、担がれて山の中腹に上がる

穴に置かれた棺
傍らにたたずむ母と私
棺に火がつけられる

父が結婚を世話した良人兄さんが棺の傍らに残る
眼前を舞う一羽の蝶

母と私は焼けていく棺を後にして自宅に帰る
眼下に校庭が見える


出典:土曜美術社出版販売:詩集 いずも
ISBN4-8120-1509-X




2013年1月3日木曜日

銚子の古銅輝石安山岩

昨年から度々銚子に出掛ける機会が増えています。銚子は少々不思議な地質のポジションで、瀬戸内火山帯と同様に古銅輝石安山岩が存在しています。露頭の殆どが現状では海中に露頭が在ります。勿論、枕状溶岩ではりませんが、時にはこのように放射状節理を示す事があります。

今日は銚子の砂岩についての調査に行ったのですが、時間が少し空いたので(砂岩の調査をサボったので)ウオッセに行った序でに直ぐ傍の古銅輝石安山岩の露頭を幾つかと、隣り合わせのチャートの円礫を含む礫岩を観察して来た次第です。

明日から久し振りに、枕状溶岩の露頭情報を再開しようと考えて居ます。