2012年9月15日土曜日

下田・逢が浜の放射状節理 3/3

放射状節理の向かって左側弓ヶ浜の側ですが、放射状節理に沿って岩脈が貫入しています。これはその岩脈部分が浸食された洞穴の内部。右側の壁は放射状節理の岩体。岩脈との間にハイアロクラスタイトの部分が有ります。厚い岩脈が在り左側にやや薄い冷却節理を持った部分があるので、放射状節理の部分が貫入して、未だ冷め切らない内に個の岩脈が貫入して来たであろう事が想定できます。

2012年9月14日金曜日

下田・逢が浜の放射状節理 2/3

放射状節理の上の方。貫入岩体と地山との境目を狙ってみました。放射状節理が細かな板状節理に変化し地山に接しています。板状節理は地山に並行に出来る場合と、この様に、接触面に直角に生成される場合があります。

2012年9月13日木曜日

下田・逢が浜の放射状節理 1/3

南伊豆の海岸には沢山の岩脈が入っています。田牛の海岸でも同様に見る事が出来ますが、ここでは岩脈の先端部が放射状節理を構成しています。放射状節理は「枕状溶岩」と同義語ではありません。何処かのジオパークでは放射状節理を「枕状溶岩」と書いていますが、伊豆ジオパークではそんな事はありません。枕状溶岩に「放射状節理」が存在し易いのですが、大型の枕状溶岩では内部まで放射状節理が届く事は実に稀です。
この放射状節理の場合は周辺に細片化した節理の部分がありますので、恐らく堆積したハイアロクラスタイトの中に貫入したのでしょう。
この放射状節理の上部と側面の別の岩脈を見て頂きます。

2012年9月12日水曜日

伊豆ジオパーク 逢が浜の急冷縁を持つ岩塊

逢が浜の岬に在る見事な放射状節理を観察した際に近くの凝灰岩の中に見つけた岩塊です。
緻密で堅固な急冷縁が在り、その内側で、タマネギ状風化なのか層状に割れ目が入って居る様に見えます。急冷縁の厚みは画面右側の辺りで25-30mm。他にも数個ある。
風化部は無理にしても、周辺部と中心部の薄片を造って組織を観察してみたい誘惑に駆られるが、此処は大切なジオパークである。

2012年9月11日火曜日

南伊豆ジオパーク 田牛の急冷縁を持つ岩塊


東京地学会主催の下田海底火山の痕跡巡検に参加させて頂きました。(私はその会員ではありませんが)下田市内の海底スランプ地層や凝灰岩層、放射状節理など様々な地層を拝見する事が出来て大変勉強になりました。
画像は、田牛(とうじ)海岸で見掛けた周辺に急冷縁を持つ岩石です。スケールの10円硬貨を置いた辺りが細かい冷却節理で刻まれています。ここに(まだ海底だったのでしょうが)定置された時には熱かった証拠と思えます。但し、火山弾の様に空冷された岩片だったかもしれません。
熱量が小さいので周辺に熱変質を与える程の事は出来無いでしょうから判断は難しいですが、この浜や近くの逢が浜の岬付近にはこれよりももっと大きなものがありますので、水冷かな?と思って居ます。