詩集 いずも は編まれたが、いかんせん流布された数は少ないと思うので、何か方法はないかと思って居たが、このブログも予想外に長い期間広告も無しに継続出来ているので、笹本君の何かに触れたい、何かを知りたいと思われた方々がこのブログの笹本君の項目に目を通す機会が在るのなら、此処で詩集の一つ一つを紹介してみようと思う。
まさか笹本君の詩を紹介しても著作権侵害で訴えられる事も無いだろう。
マア、その時は佐藤博史弁護士に御出馬を願う事にしよう。
地質のそれもかなりマニアックな枕状溶岩の露頭情報ブログに、彼の詩を掲載するとは!
笹本君 いいよね!
最初は2002年11月3日に書かれた ほとばしる叫びの最初の一片
蝶
古びた伯父の雑貨店の三輪車の荷台の上
父の棺の傍に母と私が座る
二十歳の八月の終わり
揺れる道は私の小学校の通学路だ
父の遺体を焼きに行く
小学校の横の山の中腹に穴を掘っただけの火葬場がある
授業の時、遺体が何度かそこで焼かれ
強い臭いが漂った
三輪車は校門の坂道を上り
校庭で棺は下され、担がれて山の中腹に上がる
穴に置かれた棺
傍らにたたずむ母と私
棺に火がつけられる
父が結婚を世話した良人兄さんが棺の傍らに残る
眼前を舞う一羽の蝶
母と私は焼けていく棺を後にして自宅に帰る
眼下に校庭が見える
出典:土曜美術社出版販売:詩集 いずも
ISBN4-8120-1509-X
出典:土曜美術社出版販売:詩集 いずも
ISBN4-8120-1509-X
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