2014年1月5日日曜日

笹本征男君と原爆文献を読む会

昨年末、原爆文献を読む会のメンバーであった佐藤博史さんと鵜沼礼子さんが共著で一冊の書籍を自費出版された。画像は鵜沼礼子さんのパートナーの故栄さんの精緻な折り紙細工の作品。その書籍の挿絵に用いられている。読みたい方は直接著者へ。
巻頭の佐藤博史さんの「ヒロシマをめぐるいくつかの軌跡」には、彼が鵜沼さんに送った一通の手紙が引用され、笹本君と小生の名がCCとして記されている。この手紙が書かれた時には笹本君は酒を飲み健啖振りをしめしていたのだが、彼が世を去って間もなく4年の月日が過ぎようとしている。良き友を失う事は力を失う事に等しい。
2008年以来久し振りにお会いしたのだが、文献の会の事を調べている人が居るらしい事を伺った。
数年前に茨城から千葉県に引越しした際だと思うが、1969年から1976年までの例会案内の葉書94枚が、ひょっこり荷物の整理中に出て来て、スキャンしたデータとエクセルに入れた資料を、佐藤さんと鵜沼さんに御渡しした事が在った。私の手元には元々、佐原君が始めた「原爆小文庫」が増殖し、各地の被爆者の会の作成資料などが一千冊を越えて保管されていたのだが、2000年5月、当時の取手の自宅が降雹被害を受け、家屋の修繕費が100万円を越えたが、一番痛かったのが2階の自室の壁際に並んだ書棚が全て泥水を受け、その殆どを廃棄するしかなかった。小冊子の類はもう二度と手に入らないものも多かったのだが、余りにも大量に被害に遭ったので逆に救う余地が無かったのが残念だった。
尤も、書籍を保管する事が目的では無かったからそれはそれで諦めが付くのだが、それらの書籍を手に入れる過程の交流の記録が亡くなった事は残念だった。
原爆文献を読む会も歴史の一コマになってしまったらしい。

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