私の枕状溶岩の露頭情報について少しご案内したいと思います。何時から枕状溶岩の露頭情報を集め始めたか?もう忘れてしまいましたが恐らく2004年前後だと思います。キツイ闘病生活から生還し、余命3年と言われた期間を過ぎるかな?と思った頃に少し体力が回復してきて、もう少し生き続ける事が出来そうなので、高校時代からの夢だった地質の、特に火山関係の勉強をしてみたい、生きるか死ぬかと言う経験をした後なので年齢的にも今やらなければ老後のボケ老人を後悔しながら生きていく羽目になる。こうなったら突き詰めてやれる事をやってみたいと思い始め、久野久先生の「火山および火山岩」を読み返し、鴨川の枕状溶岩の露頭に出合い、これをやってみよう!と思ったのが始まりです。久野久先生は北九州に居た高校時代にお世話になっています。
私は研究者ではありませんし、地質について高校なり大学なりで学んだ事はないので、情報はまずインターネットで収集を始めました。集まった情報のメモを元に、偶々当時は茨城県の取手市に住んでいましたので、筑波の産総研・地質調査センターの「地質図ライブラリー」と「図書室」の両方に通ってみました。nkysdbをご存知でしょうか?産総研・地質調査センター職員のみやぎさんが作成した地質情報のデータベースですが、読む事が出来た論文等の巻末にある参照文献から原著を探し出し、産総研の図書室でチェックし、枕状溶岩についての記述があるとメモを取り複写して位置情報を読み取りました。1/5万の地質図は片っ端から目を通しました。チェックリストを造り、何時どの資質図をチェックしてどの頁に記載が有るか?中には読み落としたものもあるかも知れませんが、産総研で発行した1/5万地質図の殆ど全部に目を通しました。
現在、正確な露頭の位置が確定出来ないけれど、「この附近」には有るらしいと言うレベルの情報や、本当は枕状溶岩では無いのに、枕状溶岩が有ると言い張っているものなどの情報が650件集まっています。不確実な情報については折に触れてクロスチェック出来る資料を探し続けています。
そのデータを基に、比較的近い場所の露頭から歩いてみました。最初は全く判断が出来ない露頭が多くて困りましたが、段々と枕状溶岩の形状や色等の特徴が少し判って来た様な気がします。
兎に角、色々見なくちゃ判らないので写真を撮り帰宅後に拡大して眺めたりしました。ものは集めても分析も何も出来ないので、時々珍しいのを本当に小さい薄片1個を作れるかどうか?といったサイズのものを持ち帰る事がある程度です。基本的には採集は無し、写真だけです。昨年は山陰まで足を伸ばしました。長野や山梨・静岡も枕状溶岩が多い場所なので時々足を運びます。
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