2011年7月30日土曜日

露頭情報:No_129;佐伯市本匠小半

「小半」と書いて「おながら」と読む。小半鍾乳洞がある場所から東に2km程度の場所に露頭が在るらしいので、下記付近か?
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=325656&l=1314619
資料は、1/50,000地質図「佐伯地域の地質」。南部秩父帯の床木層(ジュラ紀後期から白亜紀前期)の石灰岩に伴っているようだ。
解説書には「床木層は主として含礫泥岩・石灰岩・塩基性火山岩・チャートからなり,泥岩・砂岩・礫岩を伴う.床木層の北半部には厚い層状の石灰岩や塩基性火山岩がある.小半から風戸北東まで追跡される2層の石灰岩は厚さがそれぞれ100mに達する.一方,南半部では含礫泥岩中に長さ数kmに達する石灰岩・チャート・塩基性火山岩のレンズ状岩体が含まれており,これらは異地性岩体と考えられる.石灰岩には白色スパーライト質のものが多く,化石に乏しい.また,チャートノジュールを含んだり,チャートと互層をなすことがある(第14図).石灰岩は塩基性火山岩とも互層をなすことがある.塩基性火山岩は溶岩・凝灰岩などで,宇津々南西では枕状構造が観察される(第15図).凝灰岩は石灰岩の礫を含むことがある(第16図).小半から風戸北東にかけ,厚い2層の石灰岩に挟まれて分布する塩基性火山岩は,最大層厚が200mに達する.これには,塊状の溶岩が多く,宇津々では一部にアンカラマイトと呼ぺる単斜輝石・かんらん石(仮像)の斑晶を多く含むものがある.」と記されている。解説の記載から行くともう少し下流側でも良いのかもしれない。
地質学雑誌 第110巻 第4号222-236頁に「九州・四国の三宝山付加コンプレックスの玄武岩の起源」と言う論文が掲載されている。この225頁 図表3-Aに番匠川流域の地質図が有り、その位置は224頁の図2-Bに記されているので照合すれば結構多くの露頭に出会えそう。河床を歩かないと駄目でしょうね。この資料は露頭探訪に大変参考になると思う。
出来るだけ同じ地方の露頭情報をまとめてご紹介したいが、余り整理番号が飛び過ぎるのも・・・と思うと中々思う様には行かないものですね。

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