「空知の自然を歩く」から露頭情報を3か所。最初は江丹別峠。この書籍の10-19頁を参照して下さい。11頁に露頭付近のスケッチがあります。東西が間隔的に逆に書かれているのが難点。露頭場所は地点⑧だが、解説としては地点⑦と⑧が継続しているので全文を引用すると「⑦縁色片岩と黒色片岩:峠からくだりのルート(江丹別への道)は,露頭が比較的連続し,さまざまの地質現象が見られます。⑦地点では緑色や淡緑色,黒色の剥離性に富む片岩類が見られます。峠から1kmあたりからは,それが互層したり,褶曲したりしているのがよくわかります。緑色のものは緑色片岩といい,緑泥石や角閃石を主とした片岩で,塩基性(珪酸分の少ない)の凝灰岩を原岩としてできた変成岩です。黒色のものは黒色片岩(または千枚岩)といい,絹雲母や石英・斜長石を主とし,泥岩を原岩としてできた変成岩です。淡縁色の岩石は緑色片岩で,凝灰岩と泥岩の入り混じった岩質を原岩とした片岩です。緑色片岩や黒色片岩が互層していることは,復原してみると,泥質岩が堆積する浅海の環境で,海底火山活動がくり返しくり返しおこなわれていたことを示しています。この道路沿いに,白色や赤色のチャート(珪岩)・枕状溶岩・火山角礫岩などの弱い変成作用をうけた岩石が見られます。これらも海底火山活動の一つの証拠です。
⑧海底火山活動の証拠:もう少し道路をさがってみましょう。峠から3.4kmの⑧地点では,⑦地点の片岩とまったく異なり,片状や剥離性のほとんど見られない,塊状の火山岩が露出しています。表面に赤褐色の褐鉄鉱ができているので,枕状の形態がわかります。また,ところどころに直径数十cm~1mのものもあり,よく見ると発泡組織があります。これは枕状溶岩といい,海底火山活動があったことを示す証拠となります。岩質は輝緑岩質です。なおよく観察すると,図15のように,この塊状の溶岩が部分的に片状化し,しだいに縁色片岩に移り変わっていくようすを見ることができます。場所はこの付近を想定したが如何だろうか?何れにせよこの露頭と以下の231,232 の露頭情報は「空知の自然を歩く」をじっくり参照して下さい。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?b=435449&l=1421209
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